近年、裁判手続のオンライン化や電子契約の普及を背景に、弁護士事務所でもデジタル化への取り組みが加速しています。業務効率化や情報共有の改善を目的として、紙や口頭中心の運用を見直す事務所が増えています。
しかし、「デジタル化を進めたいが、何から着手すべきかわからない」「ツールを導入しても現場に定着しない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、弁護士事務所のデジタル化が必要とされる背景や失敗しやすい原因、デジタル化を成功させるためのポイントを中心にご紹介します。
- 案件情報の管理ミスや確認漏れに悩んでいる弁護士事務所の代表・事務長
- 紙中心の情報整理で、案件の状況が把握できず困っている弁護士・パラリーガル
- DXやデジタル化を進めたいが、現場に定着しないことを懸念している事務員
上記に当てはまる方はこの記事を参考にすると、弁護士事務所のデジタル化では「高機能さ」よりも「案件情報を誰でも簡単に一元管理できる仕組み」が重要であると理解でき、自事務所に適したデジタル化の進め方を判断できるようになります。
目次
なぜ弁護士事務所の案件管理をデジタル化すべきか?
はじめに、弁護士事務所の案件管理をデジタル化すべき理由について解説します。案件管理の属人化や確認漏れを防ぎたい方は、以下の背景を理解しておきましょう。
裁判のIT化が進んでいるため
1つ目は、裁判のIT化が進んでいるためです。
2022年に成立した改正民事訴訟法により、民事訴訟手続のデジタル化が段階的に進められています。裁判所は「mints(民事裁判書類電子提出システム)」を整備しており、訴状や準備書面などをオンラインで提出できる環境を構築しています。
| 裁判種類 | デジタル化の現状・今後の施策 | 弁護士実務への影響 |
|---|---|---|
| 民事事件 |
・e-Filing(訴状・準備書面等のオンライン提出) ・e-Court(Web会議による弁論準備手続等) ・e-Case(訴訟記録の電子閲覧) |
・裁判所への移動や郵送の負担を削減 ・提出書面や訴訟記録をオンラインで確認 ・遠隔地の事件対応がしやすくなる ・2026年5月から訴訟代理人による電子提出が義務化 |
| 家事事件 |
・一部の調停手続でWeb会議を活用 ・家庭裁判所におけるオンライン調停を順次拡大 ・令和10年(2028年)6月までにオンライン申立て等を導入予定 |
・当事者や代理人の出頭負担を軽減 ・遠方の依頼者でも調停手続に参加可能 ・書類提出や進行管理の効率化 |
| 刑事事件 |
・刑事手続のIT化を段階的に推進 ・オンラインによる書類授受や記録電子化を検討 ・Web会議の活用範囲拡大を検討 |
・記録確認や証拠管理の効率化 ・裁判所や検察庁との書類授受の負担軽減 ・弁護活動に必要な情報へのアクセス向上 |
出典:法務省|刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討資料(PDF)
このように、民事事件だけでなく家事事件や刑事事件についてもデジタル化が進められています。今後は裁判所への書面提出や訴訟記録の閲覧、期日対応などが電子化されるため、弁護士事務所でも案件情報をデジタル化する重要性が高まっているのです。
Web会議・電子提出対応が増えているため
2つ目に、Web会議や電子提出への対応機会が増えているためです。
民事訴訟手続のIT化では、書類提出だけでなく、口頭弁論や各種手続についてもWeb会議システムの活用が進められています。今後は、提出書面・証拠データ・Web会議の記録などを電子データとして管理する場面が増えていきます。
したがって、Web会議の記録・提出資料・証拠データ・議事内容を案件単位で一元管理できる仕組みが必要になるのです。
案件数・連絡手段の増加で管理が複雑化しているため
3つ目に、案件数や連絡手段の増加によって管理が複雑化しているためです。
近年は、メールだけでなくチャット・Web会議・クラウドストレージなど、案件対応で利用するツールが多様化しています。一方で、情報が複数の場所に分散すると、案件全体の進捗や対応履歴を確認するのに時間がかかるようになるのです。
そのため、案件情報・タスク・裁判期日・顧客対応履歴を一元管理し、担当者以外でも状況を把握できる環境を整えましょう。
弁護士事務所でよくあるデジタル化の失敗

ここでは、弁護士事務所でよくあるデジタル化の失敗について解説します。デジタル化の失敗を避けたい方は参考にしてください。
(1)高機能なツールを導入してしまう
1つ目は、必要以上に高機能なツールを導入してしまうことです。
たとえば、案件登録のために「案件区分」「進捗ステータス」「請求情報」など多くの項目への入力が必要な場合、多忙な弁護士や事務職員は最低限の情報しか入力しなくなります。その結果、案件の進捗状況や対応履歴がシステムに残らず、結局口頭確認に戻るのです。
そのため、弁護士事務所のデジタル化では、多機能なツールよりも「案件情報を確実に蓄積できるシンプルな仕組み」を最優先しましょう。
(2)チャット中心になる
2つ目は、チャット中心になってしまうことです。
たとえば、依頼者との打ち合わせ内容をチャットで共有した場合、提出期限が近づいたときに「どの資料を準備する予定だったか」「依頼者へ何を確認することになっていたか」を把握するために、過去のメッセージを探し直す手間がかかります。
そのため、チャットは日程調整や連絡事項の共有に限定し、顧客対応履歴や交渉方針、タスクなどの重要情報は案件ごとに整理して蓄積しましょう。
(3)紙運用を残したまま部分的にIT化する
3つ目は、紙運用を残したまま部分的にIT化してしまうことです。
たとえば、顧客との打ち合わせは紙のノート、契約書は共有フォルダ、タスクは個人手帳で管理している場合、担当弁護士が不在になると他のメンバーは案件状況を把握できません。案件情報が紙とデータに分かれることで、情報の更新・共有漏れが発生するのです。
そのため、案件メモ・顧客対応履歴・タスク・資料を同じ場所で一元管理し、担当者以外でも確認できる状態にしましょう。
(4)カレンダーと案件情報がつながらない
4つ目は、カレンダーと案件情報がつながらないことです。
たとえば、「○月○日 14時 東京地裁 第1回弁論期日」とカレンダーに登録しても、依頼者情報や提出予定の書面まではわかりません。裁判期日や顧客面談の日程だけをカレンダーで管理しても、関連情報を確認するために複数ツールを横断する必要があります。
そのため、裁判期日や顧客面談の予定から、案件情報や関連資料をすぐに確認できる管理体制にしましょう。
弁護士事務所におけるデジタル化失敗の原因
弁護士事務所のデジタル化がうまくいかない原因は、ツールそのものではなく運用方法にあるケースがほとんどです。おもに、以下の2つが挙げられます。
- 案件ごとに情報を集約できていない
顧客対応履歴・裁判期日・書面・証拠資料・タスクなど、案件に関する情報が分散すると、案件全体を把握するために複数の場所を確認しなければなりません。 - 誰でも使える運用設計になっていない
デジタル化は、事務所全体で継続して運用されて初めて効果を発揮します。操作が複雑なツールでは、最終的には口頭確認や個人管理へ逆戻りしかねません。
そのため、弁護士事務所のデジタル化では、高機能なツールを導入することより、「案件ごとに情報を集約できること」と「誰でも無理なく使い続けられること」が大切です。
弁護士事務所のデジタル化を成功させる改善方法

以下では、弁護士事務所のデジタル化を成功させる改善方法について解説します。案件情報を誰でも簡単に一元管理できる仕組みを知りたい方はぜひ参考にしてください。
案件ごとに情報・資料・タスクをまとめる
まずは、案件ごとに情報・資料・タスクをまとめましょう。
弁護士事務所では、依頼者情報・打ち合わせ記録・契約書・証拠資料・対応履歴・タスクなどが発生します。しかし、それぞれをメール・共有フォルダ・紙のメモ・個人のToDoリストで管理していると、案件の全体像を把握できません。
そのため、案件ごとに関連情報をまとめて管理し、「案件ページを開けば必要な情報がすべて確認できる状態」を目指しましょう。
裁判期日や対応履歴を時系列で残す
次に、裁判期日や対応履歴を時系列で残しましょう。
案件管理では、「現在何をしているか」だけでなく、「これまで何をしてきたか」を把握できることが重要です。過去の対応経緯が残っていないと、担当者が変わったときや数か月後に案件を見返したときに、判断理由や対応状況がわからなくなります。
そのため、裁判期日・顧客対応・提出書面・次回対応事項を時系列で記録し、案件の経緯をいつでも確認できる状態を作りましょう。
グループウェアを活用する
そして、グループウェアを活用しましょう。
デジタル化を成功させるには、案件情報・タスク・スケジュール・資料をチーム全体で共有できる環境が欠かせません。個人のメールや紙のメモに情報が残る運用では、担当者しか案件状況を把握できない状態が続いてしまいます。
そのため、「Stock」のような案件ごとの情報共有機能やタスク管理機能を備えたグループウェアを活用しましょう。「誰が・どの案件を・どこまで対応したか」を一元的に把握でき、裁判期日や面談予定と案件情報を紐付けることが可能になります。
弁護士事務所のデジタル化に貢献するおすすめのツール
以下では、弁護士事務所のデジタル化に最適なツールをご紹介します。
弁護士事務所では、案件情報や顧客対応履歴、スケジュールなどを紙やExcel、メールで管理しているケースも少なくありません。そのままでは情報が分散して必要な資料を探す時間が増えたり、担当者しか状況を把握できない状態に陥ります。
しかし、高機能なツールを導入してしまうと、ITに不慣れな方の多い弁護士事務所では操作が難しく、ツールが浸透しません。その結果、紙運用を残したまま部分的にIT化することになるため、弁護士業務全体をデジタル化できないのです。
そこで重要なのが、案件に関する情報・資料・やり取りを一元管理できるツールを導入することです。適切なツールを活用すれば、情報共有の手間を削減しながら、事務所全体で案件状況を把握しやすくなります。
こうした条件に最も当てはまるのが、ITリテラシーを問わず簡単に使える情報共有ツール「Stock」です。Stockなら、案件ごとにノートへ相談内容やタスク、関連資料、メッセージを集約できるため、弁護士事務所のデジタル化を無理なく実現できます。
最も簡単に士業の情報共有・管理ができるツール「Stock」
https://www.stock-app.info/stock.html
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
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「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
竹原陽子さん、國吉千恵美さん
リハビリデイサービスエール |
|
「会社全体が、『Stock(ストック)さえ見ればOK』という認識に180度変わった」 ★★★★★ 5.0 特に介護業界では顕著かもしれませんが、『パソコンやアプリに関する新しい取り組みをする』ということに対して少なからず懸念や不安の声はありました。しかしその後、実際にStock(ストック)を使ってみると、紙のノートに書く作業と比べて負担は変わらず、『Stock(ストック)さえ見れば大半のことが解決する』という共通の認識がなされるようになりました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
|
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :650円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,200円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
弁護士事務所におけるStockの導入事例

弁護士法人千里みなみ法律事務所では、事務所内の『案件管理』『ナレッジ蓄積』『新人教育』『顧客管理』のデジタル化を実現するために「Stock」を活用しています。
同事務所では、案件ごとの対応履歴や業務ノウハウが個人のメールやチャット、口頭に分散し、新人教育や案件の引き継ぎに課題がありました。また、担当者しか案件の経緯を把握できない場面もあり、事務所全体で情報を共有できる仕組みが求められていました。
そこで、「誰でも簡単に情報を残せること」と「案件ごとに情報を整理できること」を重視し、Stockを導入しました。案件情報や顧客対応履歴、業務マニュアルをStock上に集約させ、弁護士・事務員が必要な情報へすぐアクセスできる環境を整えたのです。
その結果、案件管理や情報共有がスムーズになっただけでなく、過去の対応履歴やノウハウを簡単に検索できるようになりました。また、新人教育や案件の引き継ぎも効率化され、事務所全体で情報を蓄積・活用できる体制を実現しています。
FAQ|弁護士業務のよくある質問
以下では、弁護士業務のよくある質問とその回答を紹介します。2026年時点での最新情報を知り、業務に役立てたい方は必見です。
- 民事裁判のIT化はいつから始まっていますか?
令和8年(2026年)5月21日から、改正民事訴訟法に基づく民事訴訟手続のデジタル化が本格的に開始されました。 - 非訟事件でもデジタル化は進んでいますか?
民事執行、倒産、労働審判等の非訟手続や、人事訴訟手続、家事事件手続については、令和8年5月21日に施行された民事訴訟手続のデジタル化によるオンライン申立て等の対象外です(これらの手続は、令和10年6月までにオンライン申立て等の対象となる予定です。)。
- 家事事件のデジタル化はどこまで進んでいますか?
民事執行、倒産、労働審判等の非訟手続や、人事訴訟手続、家事事件手続については、令和8年5月21日に施行された民事訴訟手続のデジタル化によるオンライン申立て等の対象外です(これらの手続は、令和10年6月までにオンライン申立て等の対象となる予定です。)。
- 訴状のオンライン提出は義務化されていますか?
はい。2026年5月21日以降、訴訟代理人である弁護士等は、原則として民事裁判書類電子提出システム(mints)を利用した電子提出が義務化されています。 - 裁判所のデジタル化によって弁護士業務はどう変わりますか?
今後は、案件情報や対応履歴を紙や個人管理で運用するのではなく、電子データを前提とした案件管理体制が求められます。
裁判手続のデジタル化に伴い、弁護士業務でも電子提出やWeb会議への対応が求められるようになっています。ぜひ、紙や口頭中心の運用を見直し、案件情報・裁判期日・顧客対応履歴を誰でも確認できる環境を整えましょう。
弁護士事務所がデジタル化すべき理由のまとめ
これまで、弁護士事務所の案件管理をデジタル化すべき理由や、弁護士事務所でよくあるデジタル化の失敗、デジタル化を成功させる改善方法を中心にご紹介しました。
裁判手続のIT化が進むなか、弁護士事務所でも訴状の電子提出やWeb会議への対応が求められています。案件数・連絡手段の増加で管理が複雑化していることも、弁護士事務所がデジタル化すべき理由の1つです。
そのため、紙や口頭、チャットに分散した情報管理を見直し、案件に関する情報を一元管理できる仕組みを整えるべきです。しかし、高機能なツールを導入するだけでは、入力負担だけが増加するため、デジタル化は成功しません。
なかでも、案件情報・対応履歴・タスク・資料を案件ごとに整理するためには、ITリテラシーを問わず簡単に使える情報共有ツール「Stock」が最適です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、案件情報の確認漏れや属人化を防ぎながら、事務所全体でスムーズに情報共有できる環境を実現しましょう。


