近年では、スムーズな診察をするために、事前予約を推奨するクリニックが増加しています。それと同時に、予約時間が被ったり待合室が混雑したりするのを防ぐために「予約表」の作成・管理が欠かせません。
しかし、「どのようにクリニックの予約表を作れば良いのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、クリニック・病院で使える予約表の作り方とExcelテンプレートを中心にご紹介します。
- Excelでクリニックの予約表を作成する方法が知りたい
- Excelで使える予約表のテンプレートを探している
- 手間をかけずにクリニックや病院の予約表を作成・管理したい
という方はこの記事を参考にすると、自身のクリニックに最適な予約表の作成・管理方法が見つかります。
目次
Excel編|クリニック・病院で使える簡単な予約表の作り方
Excelで簡単な予約表を作るには、以下の手順で進めます。
まずは、「テーブル(データを表形式で扱うための機能)」を挿入します。【挿入】>【テーブル】でテーブルの範囲を指定したら【OK】をクリックします。

テーブルを挿入したら「日付」「時間」を入力して完成です。「予約者の氏名」を入力して、予約を管理しましょう。Excelではセルを選択してドラッグしたり、Date関数などを使ったりすれば、後続する日付が自動入力されます。

以上のように、必要最小限の情報をまとめるだけでも、予約表を作成できます。そのため、予約が多くない規模の小さなクリニックでは、簡単な表を自作すれば十分予約管理が可能です。
また、Excelには並べ替え機能が搭載されているため、電話で対応した順に予約情報を入力し、あとから予約時間の早い順に並べ替えることが可能です。
Excel編|予約管理に使える関数例
以下は予約管理に使える関数例です。
| 内容 | 関数例 | |
|---|---|---|
| Today関数 | ・今日の日付を自動表示する |
=TODAY() |
| COUNTIF関数 |
・選択した範囲から、条件に合わせて数を数える
・「Aさん担当の予約数」をカウントするなどに使える
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=COUNTIF(カウントしたい列,担当者名,カウントしたい列,条件)
※たとえば佐藤の予約数をカウントしたい場合、=COUNTIF(予約表の担当者列,「佐藤」のセル,予約ステータスの列,確定)のように入力する
※=COUNTIFS(D45:D50,D45,F45:F50,F45)のように入力する
|
| EDATE関数 |
・〇ヶ月後、〇ヶ月前の日付を計算する
・キャンペーンが適用される期間などを計算するのに使える
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=EDATE(開始日のセル,〇ヶ月)
※2か月後の日付を求める場合、=EDATE(B42,2)のように入力する
※2か月前の日付を求める場合、=EDATE(B42,-2)のように入力する
※関数を入力したセルを、日付で表示できるように表示形式を設定する必要がある(「セルの書式設定」から変更可能)
|
| SORT関数 |
・選択した範囲の数値を並べ替える
・売上順に並べ替えるなどに使える
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=SORT(ソートしたい範囲,並び替えの基準にしたい列,1,TRUEまたはFALSE)
※列で並べ替えはTRUE、行で並べ替えはFALSE
※=SORT(=SORT(B33:C37,2,1,FALSE)のように入力する
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| AVERAGEIF関数 |
・選択した範囲の平均を条件付きで表示する
・各担当者の売上平均の計算などに使える
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=AVERAGEIF(対象範囲,条件,平均を出したい範囲)
※たとえば小池の売上平均を出したい場合、『=AVERAGEIF(対象範囲,「小池」と表示されているセル,売上が記載されている範囲』を入力する
※=AVERAGEIF(B33:C37,B35,C33:C37)のように入力する |
このように、予約表のなかで条件を付けて結果を表示させたり、情報を整理したりするのに関数が役立つと言えます。
Excel編|マクロやVBAを使用した予約表の作り方
マクロやVBAを使って予約表を自作する方法もあります。
「マクロ」とは、操作を自動化する機能で、「VBA(Visual Basic for Applications)」とは、マクロ機能を使うのに必要なプログラミング言語です。ExcelのVBAを使って、予約表のマクロを作成するには、以下の手順で進めます。
まず、【ファイル】>【オプション】をクリックしましょう。

次に、【リボンのユーザー設定】をクリックします。【開発】にチェックを入れたら、【OK】をクリックしましょう。すると、シート画面の上部の並びに【開発】のボタンが表示されます。

そして、【開発】>【マクロの記録】をクリックします。マクロ名を入力して【OK】をクリックすると、操作内容の記録が始まります。たとえば、予約表の作成を記録したい場合には「11:00~…」というように、時刻を記載していきます。
操作が完了したら【記録終了】をクリックします。【Visual Basic】をクリックして、作成したマクロを確認しましょう。

作成したモジュール(プログラムの構成要素)をクリックすると、VBAのコード(プログラムのデータ)が表示されます。マクロを実行する場合は、【▷マーク】をクリックしましょう。

マクロやVBAを使うと、Excel操作の自動化が可能となるため、予約管理を効率化できます。しかし、専門知識がないと作成が難しく、クリニックでの導入には向きません。
したがって、「Excelで予約表を自作するのは難しい」という場合は、テンプレートを使った作成方法がおすすめです。なかでも、シンプルなテンプレートをワンクリックで呼び起こせる「Stock」のようなツールであれば、予約表を作成する負荷を減らせます。
【無料】クリニックで使える予約表のエクセルテンプレート・サンプル2選
クリニックで使える予約表の無料テンプレートを2つご紹介します。予約表の自作が困難だと感じている方は参考にしましょう。
Excel|病院予約システムの予約管理表

こちらは、「よくわかる!病院予約システム」が提供する、病院予約システムのテンプレートです。日付と時間が書かれたシンプルな予約表のため、必要に応じてカスタマイズできます。
テンプレートを使って作成した予約表のサンプルは以下です。

Excel|カレンダー形式の予約管理表

こちらは「フリーテンプレート」が提供する、カレンダー形式の予約表のテンプレートです。11:00~21:00を1時間単位で区切っており、どの時間帯に患者が集中しているのか一目で把握できます。
テンプレートを使って作成した予約表のサンプルは以下です。

Excelでクリニックの予約表を管理するデメリット
クリニックの予約表を管理するのにExcelが用いられるケースは多いですが、デメリットが伴います。そこで、適切に予約表を管理するためにも、以下のデメリットを理解しておきましょう。
(1)複数人で同時に編集するのが難しい
1つ目に、Excelは複数人で同時に操作することが難しいため、管理や共有がしづらいというデメリットがあります。
Excelを使用して予約管理をするときは、基本的に1つのファイルで操作するため、同時編集が難しいです。そのため、患者からの予約が同じ時間帯に集中すると、予約情報の更新がスムーズにできない可能性があります。
以上より、Excelは同時操作が難しく、情報更新を円滑に進められないリスクがあるため、クリニックの予約管理にはおすすめしません。
(2)業務が属人化しやすい
2つ目に、Excelは業務が属人化しやすいというデメリットもあります。
使い勝手の良い予約表を作成するには、マクロ機能を組みこむことが望ましいです。しかし、マクロのような専門性が必要な機能は、作成者しかメンテナンスができず、業務の属人化につながってしまうリスクがあります。
したがって、プログラミングの専門知識を持った人が少ない職場では、業務が属人化しやすいExcelを使用した予約表の作成は控えましょう。
(3)編集・更新に気がつきにくい
3つ目に、編集・更新に気がつきにくい点も、Excelのデメリットとして挙げられます。
Excelのようなファイル形式のものは、更新されるたびにファイルを開いて確認する必要があります。しかし、「いつ、誰が、どこを編集したのか」が分かりづらいため、確認漏れが発生する恐れがあるのです。
また、編集のたびに印刷、またはメールで新しいファイルを共有する手間がかかります。そこで、予約表の編集・更新の手間を減らし、かつ見落とさないためには、リアルタイムで情報共有ができるITツールの導入が望ましいのです。
(4)管理が煩雑化しやすい
4つ目に、Excelは管理が煩雑化しやすいというデメリットがあります。
Excelはファイル数が膨大になると、ファイル名から内容を識別することが難しくなり、管理が煩雑化しやすいです。また、適切な情報構造を設計できなければ、フォルダの階層が無駄に深くなってしまい、当該ファイルが見つからない事態になりかねません。
このように、エクセルのファイル管理には限界があります。そこで、予約表に直接情報を書きこめるうえに、カルテや予約状況を含むクリニックのあらゆる情報を一元管理できる「Stock」のようなITツールを導入すれば、ファイル管理の手間がなくなります。
【必見】クリニックの予約表の作成・管理に最適なアプリ
以下では、クリニックの予約表の作成・管理に最適なアプリをご紹介します。
クリニックの予約表を作成するには、Excelのテンプレートを活用すると便利です。しかし、Excelには、「業務が属人化しやすい」「ファイル管理が煩雑化しやすい」というデメリットがあります。
そこで、クリニックの予約表作成には、「簡単に情報を一元管理できるITツール」を利用しましょう。予約表を簡単に作成できるうえに、来院患者のカルテも残しておけるため、クリニックの情報をまとめて管理することができます。
結論、クリニックの予約表の作成・管理には、簡単に予約表を作成できて、クリニックの情報を一元管理できるアプリ「Stock」が最適です。
Stockでは、ワンクリックで自作の「予約表テンプレート」呼び起こして、必要な情報を簡単に蓄積できます。また、情報が更新と同時に共有されるため、予約の変更や情報の追加のときにメールで共有する手間も削減できるのです。
簡単な操作で予約管理ができる情報共有ツール「Stock」
/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
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「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
竹原陽子さん、國吉千恵美さん
リハビリデイサービスエール |
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「会社全体が、『Stock(ストック)さえ見ればOK』という認識に180度変わった」 ★★★★★ 5.0 特に介護業界では顕著かもしれませんが、『パソコンやアプリに関する新しい取り組みをする』ということに対して少なからず懸念や不安の声はありました。しかしその後、実際にStock(ストック)を使ってみると、紙のノートに書く作業と比べて負担は変わらず、『Stock(ストック)さえ見れば大半のことが解決する』という共通の認識がなされるようになりました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
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「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
<Stockで予約管理表を作成した例>
以下は、実際にStockで予約管理表を作成した画像です。
テキストだけでなく、表を挿入すれば以下の画像のように時間ごとに予約の有無を分かりやすく記載できます。また、テンプレートとして表を登録すれば、毎回入力する手間も省けます。

ノートには画像やファイルを添付可能なので、カルテや院内マニュアルも分かりやすくまとめられます。そのため、Stockひとつでクリニックの情報管理が完結するのです。
クリニックの予約表の作り方・テンプレートまとめ
これまで、クリニックで使える予約表の作り方やおすすめのテンプレート、Excelで管理するデメリットを中心にご紹介しました。
エクセルを使った予約表の作成には、関数やフォーマットが役立つ一方、最新の情報をすぐに更新・共有できない点がデメリットです。そのため、予約表の管理には「予約情報を簡単に書き留められて、メンバー間ですぐに共有できるITアプリ」を導入しましょう。
ただし、予約管理だけができるアプリを導入しても、用途が限定されるので、費用対効果は下がってしまいます。そこで、予約情報はもちろん、診察記録などの情報もまとめて残せるアプリがあれば、クリニック全体の業務効率の向上が期待できるのです。
結論、クリニックの予約表の管理に役立つアプリは、予約情報を含むあらゆる情報を簡単に残せて、即共有できる情報管理ツール「Stock」一択です。
ぜひ「Stock」を導入して、予約表の作成・更新にかかる手間を解消しましょう。


