業務に役立つITツールが豊富にある現在、社労士事務所でもDX化を進めるケースが増えています。業務が多岐にわたる社労士事務所にITツールがあれば、スタッフの業務負担が大幅に軽減されるのです。
しかし、役立つツールは多種多様にあるので比較には時間がかかります。そのため、ITツールの導入に関心はあっても「どれを選べば良いのか分からず、結果として導入できていない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、社労士事務所を業務改善するツールと選定ポイントを中心に解説します。
- 顧問先の情報管理が複雑になってきたのでシンプルにしたい
- 帳簿書類や申請書類などの締切がある仕事を管理したい
- 業務に役立つツールをすぐに使い始めたい
という担当者の方がこの記事を参考にすれば、これまでの煩わしい業務が改善できるツールが見つかります。
目次
- 1 社労士事務所向けツールの3つの選定ポイント
- 2 社労士事務所の業務を効率化するおすすめツール10選
- 2.1 【Stock】非IT企業の65歳でも簡単に使いこなせるツール
- 2.2 【Teachme Biz】業務のマニュアル作成・管理分析ができるツール
- 2.3 【Dojo】豊富な機能が搭載されたマニュアル作成ツール
- 2.4 【サイボウズOffice】豊富な機能が魅力の多機能ツール
- 2.5 【Google Workspace】Googleアプリとの互換性が高い多機能ツール
- 2.6 【社労法務システム】日本シャルフが提供する業務効率化ツール
- 2.7 【Zoom】オンライン通話ができるビデオ会議ツール
- 2.8 【Eight Team】名刺をデジタルで管理できるツール
- 2.9 【SmartHR】人事情報を管理できるクラウドツール
- 2.10 【人事労務freee】日々の業務に役立つ給与計算ツール
- 3 社労士事務所の業務効率化に役立つツールまとめ
社労士事務所向けツールの3つの選定ポイント
有名なツールであれば何でも良いということはなく、職場環境に合ったものでなければ意味がありません。そこで以下では、業務効率化に役立つツールを選ぶための3つのポイントを解説します。
(1)導入目的を明確にする
はじめに、導入する目的を明確にしましょう。
たとえば、スタッフ間のコミュニケーション活性化を目的としているとき、自動計算ツールを導入しても意味がありません。すなわち、「どのような課題を解決したいのか」という導入目的に沿ったツール選定が求められるのです。
また、社労士事務所の導入ケースで多いのが「情報共有がスムーズにできない」という悩みです。複数人で対応する案件の場合に、顧問先の情報がリアルタイムで共有されないために、スタッフ同士が誤った認識で仕事をしてしまう恐れがあります。
以上のように、手当たり次第にツールを導入するのではなく、まずは職場で抱える課題を言語化することから始めましょう。
(2)マルチデバイス対応かを確認する
次に、検討中のツールがマルチデバイス対応かを確認しましょう。
マルチデバイス対応とは、パソコンだけでなくスマホやタブレットなどにも対応している仕様を指します。顧問先の企業などに定期的に足を運ぶため、外出先でも滞りなく仕事をするためには必須です。
ただし、スマホに対応しているツールには使い勝手が悪いものも多いため、スマホの小さな画面でスムーズに操作できるシンプルなツールを選びましょう。
(3)スタッフが簡単に使えるツールを選ぶ
最後に、スタッフが簡単に使えるツールを選定しましょう。
業務効率化やDX化のために運用されるツールは多機能なものが多く、実際にITに詳しくないので使いこなせずに運用コストだけを払い続けている企業も多いです。それゆえに、必要な機能に過不足がないシンプルなツールが求められています。
たとえば、情報管理やタスク管理、業務連絡などの機能に過不足がない「Stock」であれば、ITが苦手な65歳でも説明なしで使いこなせるほど使い勝手が良いです。
社労士事務所の業務を効率化するおすすめツール10選
以下では、業務の効率化をサポートするおすすめのツールを紹介します。
社労士は複数の案件を同時に処理するだけでなく、顧問先ごとに情報管理をしたり申請書類を用意したりと事務作業も多い仕事です。そのため、より専門的な作業に時間を費やすためにもツールの導入は必要になります。
しかし、社労士の平均年齢は55.6歳であるほか100歳の社労士もいるなど、現在も高齢化が進んでいるのが現状です(参照:社会保険労務士白書)。そのため、社労士事務所でDXを推進するには、ITに詳しくなくても使いこなせるシンプルなツールが適しています。
結論、導入すべきツールは、あらゆる情報をまとめる「ノート」と提出締切を管理する「タスク」があり、ITに詳しくない65歳がすぐに使える「Stock」一択です。
Stockには顧問先の基本情報や打ち合わせ内容を残せる「ノート」があり、顧問先ごとに「フォルダ」で分けて整理もできます。また、ノートには申請書類などの期限を設定できる「タスク」が紐づいているため、提出漏れなどが起きないように管理できるのです。
【Stock】非IT企業の65歳でも簡単に使いこなせるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>
https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
【Teachme Biz】業務のマニュアル作成・管理分析ができるツール

<Teachme Bizの特徴>
- ステップ構造になっている
- PDFでエクスポートできる
業務手順の画像や説明文をステップごとに表示できます。
Teachme Bizで作成したマニュアルを紙媒体で運用することもできます。
<Teachme Bizの注意点>
- 予算に合わない可能性がある
初期費用に加えて月額料金5万円~がかかるため、マニュアルの運用だけに予算を割けられなくなる可能性があります。
<Trachme Bizの料金体系>
- スタータープラン:5万円/月(閲覧アカウント数50)
- ベーシックプラン:10万円/月(閲覧アカウント数150)
- エンタープライズプラン:30万円/月(閲覧アカウント数500)
【Dojo】豊富な機能が搭載されたマニュアル作成ツール

<Dojoの特徴>
- PowerPointを取り込める
- 動画マニュアルを作成できる
PowerPointを編集できる状態で取り込んだり、背景画像として配置したりできます。
多種多様な素材やテンプレートで動画マニュアルを作成できます。
<Dojoの注意点>
- 多機能ゆえに使いこなすが難しい
Dojoはマニュアルに関する機能が豊富に搭載されている一方で、ITに詳しくないとすべてを使いこなせない可能性があります。
<Dojoの料金体系>
- 詳細な金額は問い合わせが必要
【サイボウズOffice】豊富な機能が魅力の多機能ツール

<サイボウズOfficeの特徴>
- 機能が豊富である
多種多様な機能が網羅されているため、あらゆる業務で活用できます。
<サイボウズOfficeの注意点>
- 使いこなせない可能性がある
サイボウズOfficeは多機能ツールなので、ITに詳しくないと使いこなせない可能性があります。
<サイボウズOfficeの料金体系>
- スタンダードコース:500円/ユーザー/月
- プレミアムコース:800円/ユーザー/月
【Google Workspace】Googleアプリとの互換性が高い多機能ツール

<Google Workspaceの特徴>
- 多機能である
- 広く活用されている
Google DriveやGoogle カレンダー、Gmailなどの多くのアプリが利用できます。
顧問先でも採用されていればスムーズな連携ができます。
<Google Workspaceの注意点>
- 使いこなせない可能性がある
Google Workspaceは多機能ゆえに、ITに詳しくないと使いこなせない可能性があります。
<Google Workspaceの料金体系>
- Business Starter:680円/ユーザー/月
- Business Standard:1,360円/ユーザー/月
- Business Plus:2,040円/ユーザー/月
- Enterprise:要問合せ
【社労法務システム】日本シャルフが提供する業務効率化ツール

社労法務システムの特徴
- 出力できる帳票が多い
- 簡単に電子申請できる
社保雇用に関する各種書類や帳票を出力でき、社労法務システムでしか扱えないものもあります。
他社システムを利用している場合でも、データを取り込むだけで電子申請に移行できます。
社労法務システムの注意点
- 予算に合わない可能性がある
社労法務システムでライセンスを追加するたびに数千円の月額コストがかかるため、自社の予算に合わない可能性があります。
社労法務システムの料金体系
以下は、クラウド版の社労法務システム「社労法務クラウド(ASP)」の価格体系です。
- エントリー:初期費用80,000円+月額料金15,100円
- メガ:初期費用120,000円+月額料金21,000円
また、追加ライセンスごとに初期費用3,000円+月額料金4,000円がかかります。
また、追加ライセンスごとに初期費用3,000円+月額料金5,000円がかかります。
【Zoom】オンライン通話ができるビデオ会議ツール

<Zoomの特徴>
- 参加者はユーザー登録不要で活用できる
- 通信が安定している
参加者はユーザー登録をする必要がなく、共有されたリンクを踏むだけで会議に出られます。
少ないデータ通信で利用できるので安定したWeb会議を実施可能です。
<Zoomの注意点>
- フリープランでは利用制限がある
Zoomのフリープランではビデオ会議は40分間に制限されているため、長時間の会議では有料プランを使う必要があります。
<Zoomの料金体系>
以下は、Zoom Oneプランの料金体系です。
- 基本プラン:0円
- プロ:2,000円/ユーザー/月
- ビジネス:2,700円/ユーザー/月
- ビジネスプラス:3,125円/ユーザー/月
- 企業:要問い合わせ
【Eight Team】名刺をデジタルで管理できるツール

<Eight Teamの特徴>
- 名刺の撮影だけでデータ蓄積できる
- データファイルの名刺情報も取り込める
スマホで名刺を撮影するだけで簡単に保存され、デジタルで一元管理できます。
エクセルで名刺を管理している場合でも、Eight Teamにデータを移行できます。
<Eight Teamの注意点>
- 自社の予算に合わない可能性がある
12,000円/月の基本料金だけでなくアカウント毎に料金がかかるため、自社の名刺管理に割ける予算に見合わない可能性があります。
<Eight Teamの料金体系>
- 基本使用料:12,000円/月
- アカウント料:400円/ユーザー/月(11ユーザー以降)
- オプション:要問合せ
【SmartHR】人事情報を管理できるクラウドツール

<SmartHRの特徴>
- 書類を自動で作成できる
- オンライン上で全て完結する
従業員の情報を入力すれば、書類が自動で作成できます。
契約書や給与明細、年末調整などのあらゆる書類をWeb上で共有できます。
<SmartHRの注意点>
- 活用には一定のITスキルが求められる
機能の利用にはITリテラシーが求められるため、スタッフのスキルによっては活用できない場合があります。
<SmartHRの料金体系>
- 詳細な金額は問い合わせが必要
【人事労務freee】日々の業務に役立つ給与計算ツール

<人事労務freeeの特徴>
- 勤怠管理が簡単
- 法令改正に自動対応
常に最新の制度をカバーできるように定期的な更新がされます。
勤務時間や残業代の集計作業を簡単に実施できます。
<人事労務freeeの注意点>
- 基本料金がかかる
料金は基本料金+スタッフの人数に応じた価格となるため、予算に合わない可能性があります。
<人事労務freeeの料金体系>
- ベーシック:基本料金4,480円/月+従業員料金500円/ユーザー/月
- プロフェッショナル:基本料金9,280円+従業員料金700円/ユーザー/月
- エンタープライズ:要問合せ
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社労士事務所の業務効率化に役立つツールまとめ
ここまで、社労士事務所向けのおすすめツールと選定ポイントを解説しました。
社労士の仕事は申請書類や帳簿書類の作成、顧問先へのコンサルティングなど多岐に渡りますが、すべての業務に共通する大切な基本業務が「情報管理」「タスク管理」の2つです。そのため、導入予定のツールに備わっているかは必ずチェックしましょう。
ただし、社労士業界は全体的に高齢化が進んでおり、新しいツールを導入しても使いこなせずに従来の非効率な仕事に戻ってしまう恐れがあります。そのため、誰でも直感的に使えるシンプルなツールを導入すべきです。
結論、社労士事務所に必須なのは、顧問先の情報管理とタスク管理の機能に過不足がなく、ITが苦手な65歳でも説明なしで操作できる「Stock」一択と言えます。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」で面倒な作業を効率化して、より専門的な業務に集中できる環境を整えましょう。