紙の書類を扱うことが多い社労士事務所で、様々なツールを使って業務をこなしているところは少ないのではないでしょうか。
一方、現状の仕事のフローを変えるなどして、効率化を図りたいとお考えの方も多いかと思います。
今回の記事では、社労士事務所に導入するツールを選ぶ際のポイントと、オススメのツールをご紹介させていただきます。
日々の業務の効率化ができていないと感じている方や、情報管理の仕方に課題を感じている方は、是非参考にしてみていただければと思います。
目次
社労士事務所に導入するツールを選ぶ際のポイント
①どの業務を効率化したいのかを明確にする
事務所内には様々な業務があるかと思いますので、どの業務を効率化するためにツールを導入するのかを明確にすることが大事です。
ただツールを導入するだけでは、逆に非効率になってしまうこともあるため、注意が必要です。
②事務所内のメンバーが全員使えるか確認する
効率化をするには、事務所内のメンバーが全員使いこなせるようなツールを導入する必要があります。
一部の人のみでの導入は、個人の業務効率化はできるかもしれませんが、全体の業務効率化には繋がりません。
③マルチデバイスに対応しているか確認する
ツールを使った仕事をする上でのメリットの一つは、場所や時間にとらわれないことです。
そのためには、パソコンだけに対応しているツールではなく、スマホなどのモバイル対応をしていることを確認することが大事です。
社労士事務所に導入したいツール10選
チームの情報を最も簡単に残せるツール
「Stock」

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。
「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、打ち合わせの議事録などを簡単に管理できるだけでなく、事務所内での情報共有もスムーズに行えるため、日々の業務の効率化に繋がります。
また、「タスク管理機能」や「メッセージ機能」を利用し、記載したノートを起点としたやり取りやタスクの管理ができるため、関連した情報を一括管理することが可能になります。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツール
ITの専門知識がなくても大丈夫。詳しくなくても簡単に始めることができます
- とにかくシンプルで、誰でも使える
余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残すことができます
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる
社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、また「タスク管理」も直観的に行うことができます
<Stockの料金>

40ノートまでは無料で利用することができます。
有料プランにすることで、ノート数が無制限になる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能が利用できるようになります。
有料プランでも1人あたり月額400~500円程度という非常に手頃な価格で利用することができます。
https://www.stock-app.info/pricing.html
業務マニュアルを作成できるツール
日々の業務をマニュアル化しておくことで、引き継ぎが楽になったり、他の人が作業をしても効率的に進めることができるようになります。
「Teachme Biz」

Teachme Bizは、画像や動画などを利用したマニュアルの作成ができるだけでなく、それらのマニュアルを管理、分析ができるサービスです。
<Teachme Bizのポイント>
- 管理機能が充実
マニュアルの作成に加え、フォルダごとの管理、利用ユーザーの管理など、管理機能が豊富です
- マニュアルの分析が可能
マニュアルの閲覧頻度や検索履歴などの分析ができます
<Teachme Bizを使う上で気をつけておきたい点>
- 利用料金が高額
初期費用で30万円、最低でも毎月5万円はかかるため、気軽に利用することができません

Dojoは、豊富な機能が搭載された、高品質なマニュアルが作成できるツールです。
ナレッジやノウハウをマニュアル化して共有したい場合や、専門のツールを使いたい場合に導入したいツールです。
<Dojoのポイント>
- マニュアル化が簡単
テンプレートが用意されているため、簡単にマニュアル化することができます
- eラーニングの作成が可能
作成したマニュアルから、eラーニングとして社内に公開することができます。
<Dojoを使う上で気をつけておきたい点>
- マニュアル作成以外で使えない
マニュアル作成に特化しているため、他の業務で利用することができません

事務所内のスケジュール管理などを一括管理するツール
スケジュールなどを社内で常に共有しておくことで、打ち合わせの日程調整などの手間が削減されます。
「サイボウズOffice」

サイボウズOfficeは、 国内グループウェア市場において12年連続シェアナンバーワンを獲得するなど、定番のグループウェアです。
<サイボウズOfficeのポイント>
- とにかく機能が豊富
会社で利用する機能が網羅されているため、掲示板に限らず利用することが可能です
<サイボウズOfficeを使う上で気をつけておきたい点>
- ユーザーインターフェースが劣っている
少し古い印象のユーザーインターフェースのため、最近のSNSに比べると見劣りがし、使って楽しいという効果が薄いかもしれません

「G Suite」

G Suiteは、Googleが提供するGmailやカレンダー、ストレージなどの仕事に必要なツールすべてを1つのパッケージで利用できるグループウェアです。
<G Suiteのポイント>
- 仕事に必要な機能が一通り入っている
掲示板機能以外にも、GmailやGooleカレンダー、Google Driveなどの利用が可能です
- 企業で使えるように最適化されている
Gmailなどは個人でも利用することができますが、G Suiteを使うことでメンバーの管理や利用状況を把握することができます
<G Suiteを使う上で気をつけておきたい点>
- 管理機能が複雑
色々な機能が利用できる分、それぞれの管理機能が複雑になっているため、ある程度使い慣れた人に適しています

顧問先との打ち合わせや営業で使いたいツール
今まで直接訪問していたことを、Web会議に切り替えることで大幅な時間の削減に繋がります。
「Zoom」

Zoomは、高音質・高画質なweb会議を可能にするツールです。
画面を共有したweb会議が可能で、簡単に利用ができるため、訪問しているような感覚で打ち合わせをすることができます。
<Zoomをおすすめするポイント>
- 参加者はユーザー登録が不要
参加者はユーザー登録をする必要がなく、招待用のURLをクリックするだけで参加できます
- 通信が安定している
データ通信量が少ないため、通信環境の影響を受けることなく安定的な利用が可能です
<ZOOMを使う上で気を付けておきたい点>
- 無料プランの場合、3人以上の連続通話は40分まで
通話時間の制限があるため、大人数での会議が頻繁に行われる場合には、有料プランにしなければいけません

「Skype」

Skypeは、無料で音声通話やビデオ通話、インスタントメッセージを利用できるツールです。
<Skypeをおすすめするポイント>
- Skypeユーザー同士なら制限なく無料通話が可能
音声通話やビデオ通話が、無料で何時間でも通話することができます
- Office365との連携
Office365を契約していれば、Skypeのビジネスプランを利用できます
<Skypeを使う上で気を付けておきたい点>
- 通信環境の影響を受けやすい
利用している通話環境によっては、なかなか繋がらなかったり、通話が不安定になることがあります

「Eight」

Eightは、無料で名刺管理ができるツールです。
最新の名刺情報を常に確認できるため、クライアントや見込み顧客の管理に利用することができます。
<Eightのポイント>
- 名刺を撮影するだけで保存できる
名刺をスマホで撮影するだけで、内容が保存されます
- 自分の情報を発信できる
自分のプロフィールをweb上に公開したり、会社の情報などを発信できます
<Eightを使う上で気をつけておきたい点>
- 企業向け価格は高額
社内で名刺情報を共有するには、企業向けプランを契約する必要があり、固定費として1万円かかります

顧問先に導入を促したいツール
顧問先にも労務管理などのツールを導入してもらうことで、管理が楽になり、事務所内の業務効率化に繋がります。
「SmartHR」
-【シェアNo-1】無料から使えるクラウド人事労務ソフト-1.png?w=500&ssl=1)
SmartHRは、社内の人事情報をクラウド上で管理できるソフトです。
今まで書類のやり取りなど膨大にかかっていた時間を削減することが可能になります。
<SmartHRのポイント>
- 書類の自動作成
従業員の情報を入力すれば、役所への提出書類などが自動で作成できます
- web上で全て完結
契約書や給与明細、年末調整などのあらゆる書類を、紙ではなく、全てweb上で共有できます
<SmartHRを使う上で気をつけたい点>
- 素人が使いこなすには難しい
書類の作成などは簡単に行えますが、各種手続きの手順や役所への提出時期の管理をするには、素人だと難しいと感じることがあります。

「人事労務freee」

人事労務freeeは、労務管理や給与計算が効率化でき、勤怠や従業員情報から書類を作成することができるツールです。
<人事労務freeeをおすすめするポイント>
- 勤怠管理が簡単
勤務時間や残業代などの集計作業が簡単にできる仕様になっています
- 法令改正などに自動対応
常に最新の制度に準拠できるようアップデートされています
<人事労務freeeを使う上で気を付けておきたい点>
- 従業員数に関わらず基本料金がかかる
利用料金は、基本料金+従業員1人あたりの金額となるため、少し費用が高く感じます

まとめ
多くのツールがある中で、どのような業務で導入するかということや、事務所内の人が使いこなすことができるかというところは非常に重要かと思います。
長期的に運用をする上で、試用期間を設けて実際の業務にマッチしているかを見極めることが大事です。
是非今回ご紹介させていただいたツールを活用して、事務所内の業務効率化を進めていただければと思います。