「ヒヤリハット」はあらゆる場面で起こる可能性があるため、実際に大きな事故や被害につながる前に、あらかじめ対策しておくことが大切です。たとえば、「ヒヤリハット報告書」を作成し、社内で共有しておけば有効な対策になります。
しかし、なかには「ヒヤリハット報告書を作成するのに時間がかかってしまい困っている」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ヒヤリハット報告書の書き方やテンプレートを中心にご紹介します。
- ヒヤリハット報告書を簡単に作れるテンプレート・フォーマットを探している
- 業界別のヒヤリハットテンプレートを探している
- 報告書を簡単に管理・共有できるツールがあれば活用したい
という方はこの記事を参考にすると、ヒヤリハット報告書の作成に役立つテンプレートのほか、適切な管理方法まで分かります。
目次
ヒヤリハットとは
以下では、ヒヤリハット報告書の重要性や身近な例を解説します。ヒヤリハットに関する基本的な事項を確認しましょう。
ヒヤリハット報告書の重要性
ヒヤリハットとは、事故には至らなかったが、重大な事故につながる危険があった出来事を指します。
「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりする危険な状況であることから、「ヒヤリハット」と言われています。とくに、ビジネスシーンでヒヤリハットが起きた場合には、同じ事態を繰り返さないように、報告書として記録しておくことが重要です。
さらに、ヒヤリハット報告書に、具体的な状況や原因などを記載して社内共有すれば、他の従業員への注意喚起になります。したがって、重大事故や取り返しの付かない損失を未然に防ぐためにも、ヒヤリハット報告書の作成は欠かせないのです。
事故報告書との違い
事故報告書は、“すでに起こった”事故の原因や状況、事後対応を報告するものです。
そのため、”事故に発展する可能性があった状況”をまとめたヒヤリハット報告書とは大きく違います。事故報告書と比較して、ヒヤリハット報告書は、重要性が低いと思われやすい傾向があります。
しかし、ヒヤリハットの共有・管理は、事故防止のためにとるべき最初の対策と考えるべきです。そのため、ヒヤリハット報告書を軽視せずに、活用していくことが大切なのです。
ヒヤリハットの身近な例
ヒヤリハットは様々な場面で起こり得ます。例えば以下のような場面です。

ほかにも、厚生労働省が発信している「職場のあんぜんサイト」には、令和7年2月14日の時点で全441件ものヒヤリハットの事例が掲載されています。
- 高所で作業するのに脚立に上がろうしたところ、脚立が急に開き転落しそうになった。
- 介助利用者を抱えて立ち上がろうとしたとき、腰を痛めそうになった。
- 運送トラックを運転中、死角に入ったスクーターと接触事故を起こしそうになった。
以上のように、さまざまな場面でヒヤリハットは起きているので、事例をあらかじめ社内で共有できるよう「ナレカン」のような情報共有ツールを利用しましょう。
【例文あり】ヒヤリハット報告書の簡単な書き方とは
以下では、ヒヤリハット報告書に記載するべき項目やポイントを紹介します。基本的な書き方をおさえたうえで、自社に合わせたものを作成していくと良いです。
ヒヤリハット報告書に必要な項目
ヒヤリハット報告書を作成するときは、分かりやすくかつ情報に過不足がないように、以下4つの項目は必要不可欠です。実際の事例を記した見本を参考に確認していきましょう。

内容引用:厚生労働省のヒヤリ・ハット事例
- 当事者の基本情報
- ヒヤリハットの情報
- 想定される事故・トラブル
- 再発防止策
報告書作成者の氏名や所属部署などの基本情報を記載します。
ヒヤリハットが起きた経緯や原因を載せます。5W1h(いつ・どこで・誰が・何をしたら・どうなったか)を意識して書くこともポイントです。
実際にトラブルに発展してしまった場合、社員や企業、取引先などに与えたであろう影響を具体的に述べましょう。
再発防止策として、社員の心がけのほかにも現場の環境を整えることが必要です。そのため、当事者の所感だけでなく、現場のメンバーの意見も参考にしましょう。
なお、冗長な文章では注視してもらいたい内容が薄れてしまうので、簡潔な文章を心がけましょう。
ヒヤリハット報告書を作成するときのポイント
以下では、ヒヤリハット報告書を作成するときに意識すべきポイントを2つ紹介します。
- 客観的な事実を記載する
- 難しい言葉を使わない
当事者の意見や推測を含めずに、起きたヒヤリハットに関する事実を記載することが大切です。「〜と考えられる。」といった書き手の主観的な考えや表現が含まれると、当時の状況が正確に伝わらない可能性が高まるのです。
難しい言葉・専門用語の使用は避け、誰にとっても読みやすく記載すべきです。入社したばかりの新人や他部署の社員が読むことも想定して作成しましょう。
ヒヤリハット報告書は正しく・分かりやすく読み手に伝えることが重要なので上記の2つは特に意識しましょう。
ヒヤリハットの報告を定着させる方法とは
ここからは、社員からのヒヤリハットの報告を定着させる方法を2つ紹介します。
- 報告内容を共有する
- 記入者に負担のかからないフォーマットを用意する
研修などを通して、報告を受けたヒヤリハットは社内に周知させましょう。共有をしなければ、社員が報告書を作成する必要性を感じられず、作成を面倒に感じたり定着しなかったりする恐れがあります。
記入欄や項目が多すぎると、報告書の作成が大きな負担となり、社員は面倒に感じてしまいます。そのため、必要最低限の項目に絞り、社員にとって記入しやすいフォーマットを用意しましょう。
上記の2つに注意してヒヤリハットの報告を定着させることで、大きなトラブルを未然に防げるのです。
ヒヤリハット報告書を電子化する3つのメリットとは
以下では、ヒヤリハット報告書を電子化するメリットを3つ解説します。ヒヤリハット報告書を紙で管理しづらいと感じている方は必見です。
(1)管理が簡単になる
1つ目のメリットは、長期的な情報の管理が簡単にできる点です。
たとえば、紙ベースの報告書では、経年劣化に伴い、紙が汚れたり文字が薄れたりして読みづらくなってしまいます。また、紙資料はほかの資料に紛れやすく、保管するのに場所を要するため、定期的に整理しなければなりません。
つまり、紙ベースで情報を書き留めていると、管理に手間がかかります。一方、報告書を電子化すれば、紙資料よりも簡単に整理でき、さらに保管スペースを確保する必要もなくなるのです。
(2)共有が簡単になる
2つ目のメリットとして、報告書を電子化すれば、共有が簡単になります。
紙資料にヒヤリハットの経緯や原因を記載する場合、共有するのに資料を一人ずつ回したり、印刷したりしなくてはなりません。また、ヒヤリハット報告書が本当に活用されているか、確認する術もないのです。
一方、ヒヤリハットに関する情報を電子化すれば、いつでもPCやスマホから内容を確認できるうえ、ツールによっては閲覧状況も把握可能です。そのため、ヒヤリハット報告書を事故の防止に役立てられるようになります。
(3)すぐに振り返れる
3つ目のメリットは、報告書の内容をすぐに振り返れる点です。
紙で報告書を作成した場合、保管場所が決まっていないと他の資料に紛れやすく、必要なときに素早く情報を振り返れません。そこで、ヒヤリハットの報告書を電子化すると、必要な情報を瞬時に見つけられるようになるのです。
たとえば、「平均0.2秒」の高速スピード検索が可能な「ナレカン」のような情報共有ツールであれば、情報へのアクセス性が高いので目的の書類を探す手間がかかりません。
【必見】ヒヤリハット報告書の作成・管理に最適なツール
以下では、ヒヤリハット報告書の作成・管理に最適なツールを紹介します。
紙媒体でヒヤリハット報告書を作成すると、共有に手間がかかり注意喚起が遅れてしまう可能性があります。また、Excelなどのファイル形式の報告書では、知りたい情報を検索してもヒットしないことがあり、ヒヤリハット報告書の意義が薄れてしまいます。
そこで、ヒヤリハット報告書の作成から管理までを一元化できる情報共有ツールを導入し、スピーディにヒヤリハットを共有する仕組みを構築しましょう。ただし、ヒヤリハットの情報をすぐ見つけられるように、優れた検索性があるかは確認すべきです。
したがって、自社が導入すべきなのは、あらゆる報告書を作成・蓄積し、目的の情報に即アクセスできるツール「ナレカン」一択です。
ナレカンの「記事」では、自作したテンプレートを瞬時に呼び起こして報告書を作成できるほか、リアルタイムで任意のメンバーに共有が可能です。また、AIを用いた超高精度な検索機能で、欲しい情報に素早くたどり着きます。
報告書の管理・共有を一元化するツール

「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
https://www.stock-app.info/narekan_document_request.html
「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
Google検索のように使える「キーワード検索」や生成AIを活用した「自然言語検索」によって、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【ナレッジの一元化】 ナレッジ管理に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
記事形式で書ける「社内版wiki機能」、質問形式で聞き出せる「社内版知恵袋」、メールやチャット内のやりとりは「転送機能」を使って、ナレッジを残していくだけなので、誰でも迷わず使えます。
- 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「ゆらぎ検索」など、思い通りの検索が可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン:管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
- プレミアムプラン:「AI自然言語検索」も含めて導入したい企業様
各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
「ナレカン」で作成したヒヤリハット報告書の例
以下は、ナレカンで簡単なヒヤリハット報告書を作成した見本です。

ナレカンは「テンプレート機能」を備えており、上図赤枠内のボタンをクリックすれば、あらかじめ登録しておいた報告書のテンプレートをわずかな操作で呼び出せます。したがって、ヒヤリハットを報告するたびに、一から報告書を作成する手間がかかりません。
また、上記の画像のように、シンプルなUI(デザイン)で複雑な記法も必要ないので、誰にとっても使いやすいと言えます。
【Excel】汎用的な無料のヒヤリハット報告書テンプレート2選
以下では、ヒヤリハット報告書のExcelテンプレートをご紹介します。自社に合わせたテンプレートを探したい人は必見です。
幅広い状況に対応したヒヤリハット報告書のフォーマットト

こちらは、内容・場面・その時の対応・原因・今後の対応などの基本的な5項目を記載できるヒヤリハット報告書Excelテンプレートです。職場や作業に応じて、自由に編集して使うことができます。
図が載せられるヒヤリハット報告書のフォーマット

こちらは、図が載せられるヒヤリハット報告書のExcelテンプレートです。図や写真を載せることで、現場の状況を視覚的にわかりやすく残せます。
【PDF/Word】業界別に無料で使えるヒヤリハット報告書のテンプレート5選
以下では、ヒヤリハット報告書のテンプレートを業界別にご紹介します。自社に適したテンプレートを選択しましょう。
建設・工場|株式会社 石井マークが提供するテンプレート

こちらは、株式会社 石井マークが提供するヒヤリハット報告書のテンプレートです。自身のミスに関する改善策だけでなく、職場の設備・環境に関する提案もできます。
介護|西予市が提供するテンプレート

こちらは、西予市の提供するヒヤリハット報告書のテンプレートです。障がいや認知能力の等級に関する項目があり、介護現場でのヒヤリハットの記録に特化しています。
医療|日本医師会が提供するテンプレート

こちらは、日本医師会が提供するヒヤリハット報告書のテンプレートです。実際に起こった事故やヒヤリハットをチェックボックス形式で短時間で記入できます。
保育園|川口市が提供するテンプレート

こちらは、川口市が提供するヒヤリハット報告書のテンプレートです。内容や原因などを記載する欄が1行で、見やすいかつ簡潔な報告書が作成できます。
全業種|厚生労働省が提供するヒヤリ・ハット報告書

こちらは、厚生労働省が提供するヒヤリ・ハット報告書のテンプレートです。業界・職種を問わず使用できるテンプレートなので、書式にこだわりがない方におすすめです。
以上のように、テンプレートを用いるとヒヤリハット報告書がすぐに作成できる一方で、管理時に都度ファイルを開いて中身を確認する手間がかかります。そのため、添付されたファイルを開かずとも中身がわかる「ナレカン」のようなツールだと便利です。
ヒヤリハット報告書テンプレートと電子化するメリットまとめ
ここまで、ヒヤリハット報告書のテンプレートや、電子化するメリットを中心に紹介しました。
ヒヤリハット報告書の作成にテンプレートを活用すれば、一から作成したり体裁を整えたりする手間を軽減できるので便利です。ただし、ExcelやWordで報告書を電子化すると、ファイルが入り乱れやすく、欲しい情報にすぐにたどり着けません。
そこで、テンプレートで報告書の作成ができ、作成後の共有や管理まで可能なツールを活用すれば、従来かかっていた負担を軽減できます。ただし、目的の情報にすぐにたどり着ける機能が備わっているツールを選びましょう。
したがって、自社が導入すべきなのは、“テンプレート機能”や”検索機能”が充実しており、簡単に報告書の作成・管理ができるツール「ナレカン」一択です。
無料の導入支援も受けられるので、ぜひ「ナレカン」を導入して、ヒヤリハット報告書の作成・管理を効率的に実施していきましょう。