ファイル転送サービスを利用すると、メールに添付できないような大容量のファイルであっても簡単にやりとりが行えるため、手間を省いた効率的な情報共有が行えます。
しかし、数多くあるサービスのなかからどのサービスを選択すればいいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では大容量ファイルの転送に役立つサービス5選と、サービスを選ぶ際のポイントについて解説します。
- 自社でのファイル共有に課題を感じている
- ファイル転送サービスを検討しているが、どのサービスを選ぶべきかわからない
- 無料のサービスと有料のサービスどちらを選ぶかで悩んでいる
という担当者の方は今回の記事を読むことで、ファイル転送サービスの比較ポイントを理解し、自社に最適なサービスの導入ができます。
目次
ファイル共有サービスの無料サービスと有料サービスの違い
ファイル共有サービスを選ぶ際にまず悩むのが、無料ツールと有料ツールのどちらを選ぶべきかという点です。利用するコストの面から考えると、無料サービスを選ぶのが最適だと考えがちですが、実は両者には料金以外にもさまざまな違いがあります。
そのため、導入の際には料金だけでなく、以下のような違いについて理解したうえで検討する必要があります。
セキュリティ
無料サービスと有料サービスの一番大きな違いは、セキュリティレベルです。とくに、企業でファイル転送サービスを導入する際は、社外秘のデータを扱う頻度が高いために、セキュリティ基準が大きな比較ポイントとなります。
多くの有料サービスでは、アップロードしたファイルにアクセス制限をかけられますが、無料サービスの場合こうした制限をかけられないものがほとんどです。また、有料サービスでは可能なファイル送信履歴の確認などもできないため、情報漏洩に対する対策が機能しているとは言い難いです。
社外秘ではないデータの共有は無料サービスでも問題ありませんが、企業活動で中心的に活用するという場合は、有料サービスを導入しましょう。
操作性
無料サービスと有料サービスでは、操作性も大きく異なります。多くの無料サービスでは、ユーザーに対して表示することでサービス運用に関わる収益を得ています。そのため、頻繁に操作画面に広告が表示される傾向があります。無駄なページ転移や読み込みの発生により、操作時にストレスを感じる場合もあるでしょう。
一方有料サービスの場合、サービス運用ための収益はサービス利用料から得ているので、こうした広告の表示がなくストレスフリーにファイル転送が行えます。
また、無料サービスでは転送可能な容量が小さく設定されており、大容量のデータを転送する場合には複数ファイルに分割する手間も発生します。日々利用するツールで、このような手間が発生し続ければ、業務効率が著しく低下しかねません。
サポート
無料サービスと有料サービスでは、サポートにも違いが生じます。基本的に、無料サービスの場合、運用に関するサポートはありません。そのため、万が一不明点があっても自分で解決する必要があります。
一方有料サービスでは、運用に際してベンダーのサポートが受けられ、導入での不明点・操作の不明点などの問い合わせが可能です。サービスによっては利用方法の講習会なども利用できるため、社内浸透も促進できます。
大容量ファイルのアップロードに役立つサービス5選
以下では、大容量のファイルのアップロードに役立つおすすめのファイル転送サービス5つご紹介します。
無料サービスと有料サービスの違いを解説しましたが、企業がビジネスでファイル転送サービスを利用する場合、転送する情報の内容に関わらず有料サービスを利用すべきです。
なぜなら、ファイルの内容ごとに利用するサービスを変える運用では「間違って無料サービスに社外秘データをアップロードしてしまう」など誤操作による情報漏洩が起こりかねないからです。また、利用するサービスが多くなると社内浸透が阻まれ、社員が隠れて簡単な共有ができるサービスを利用するという事態もありえます。
そのため、ファイル転送を行うサービスは有料ツールに1本化して運用を行いましょう。
今回ご紹介する「Stock」は、ファイル管理にも利用できる情報共有ツールです。
Stock内にファイルを保管するだけで、社内外のユーザーと簡単にファイル共有ができます。また、保存できるファイル形式には指定がないため、動画・画像・文書などあらゆるデータの検索からアップロード・ダウンロードが可能です。
【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【データ便】ダウンロード通知機能がある

<データ便の特徴>
データ便は通常の転送方法のほか、「セキュリティ便」というセキュリティを強化したサービスの利用もできるファイル転送サービスです。送信者の確認がないと受け取れない仕組みで転送されるため、より情報漏洩に対する対策が講じられているのが特徴です。
<データ便の注意点>
- 会員登録しない場合は500MBまでしか送れない
非会員の場合は、容量が500MBまでの制限になります。
<データ便の料金体系>
- ライトプラン:0円
- フリープラン:0円
- ビジネスプラン(送信のみ):1ユーザーあたり330円/月
- ビジネスプラン(送受信):1ユーザーあたり550円/月
会員登録不要でデータ保存は3日間、500MBまでの容量が転送できるプランです。
会員登録でデータ保存は3日間、2GBまでの容量が転送できる(アンケート回答した場合)プランです。
容量・保存期間無制限に、ファイルの送信のみが行えるプランです。
容量・保存期間無制限に、ファイルの送受信が行えるプランです。
【firestorage】容量無制限で使える

<firestorageの特徴>
firestorageは、容量無制限で利用できるファイルストレージサービスです。細かな機能拡張アプリが用意されているため、用途に合わせて拡張できるのが特徴です。
<firestorageの注意点>
- プランによって共有できるデータの大きさに制限がある
- セキュリティ強化には別途オプション加入が必須
ファイルの大きさによっては検討しているプランでのアップロードできない場合があります。
業務で扱う顧客データや社外秘の情報を保存・共有する場合は、セキュリティ強化のオプション機能が必要になります。
<firestorageの料金体系>
- 無料会員:0円
- プラン5:54,780円/月+初期費用55,000円
- プラン1:98,780円/月+初期費用110,000円
- プラン2:1,045,000円/年+初期費用110,000円
- プラン3:999,350円/年+初期費用0円
100ユーザー、1TBまで利用可能なプランです。
ユーザー無制限で9TBの容量が利用可能なプランです。IPアクセス制限など高度なセキュリティ対策が立てられています。
プラン1の年額版です。
100万円未満のプランですが、専用回線ではなく共有回線となる点に注意です。
【GoogleDrive】Googleアカウントで利用できる

<Google Driveの特徴>
Google DriveはGoogleアカウントがあれば誰でも利用できるファイル共有サービスです。Gmailを始めとするGoogleの各サービスとの連携が行えるのが特徴です。
<Google Driveの注意点>
- 自動同期の精度にムラがある
- 誤って削除してしまうケースがある
Google Driveの自動同期機能は、まれに動作不良を起こす場合があります。また、同期の設定には専用ソフトが必要なので注意しましょう。
ローカルとクラウドを自動同期している場合、ローカルからファイルを削除すると連動してGoogle Driveからもデータが削除されます。どちらか一方のみを削除するには設定の変更が必要です。
<Google Driveの料金体系>
Google Driveは基本的にGoogle アカウントさえあれば無料で利用出来ますが、保存容量は15GBまでとなります。それ以上の容量を利用したい場合は有償版のGoogle One、もしくはGoogle Workspaceを契約しましょう。
【Dropbox】外部サービスとも連携できる

<Dropboxの特徴>
Dropboxは、ファイル閲覧制限などをはじめとする管理者権限機能が豊富なオンラインストレージです。外部サービスとの連携ができるのが特徴です。
<Dropboxの注意点>
- 高機能だが操作が複雑
- アップロードに時間がかかるケースがある
「自動アップロード」機能など、情報漏洩のリスク削減のために意図的にオフにすべき機能があり、ITリテラシーの低い方だと設定が難しいです。
容量の大きい動画データなどをアップロードする際に時間がかかってしまい、他のデータの同期にも影響がでるというユーザーの声があります。
<Dropboxの料金体系>
- Professional:1ユーザーあたり2,000円/月
- Standard:1ユーザーあたり1,250円/月
- Advanced:1ユーザーあたり2,000円/月
ビジネスで利用したい個人向けのプランです。
最低3ユーザー以上の小規模チーム向けのプランです。
大規模チーム向けのプランです。より高度な管理機能が利用できます。
ファイル転送サービスのメリットとは
以下では、ファイル転送サービスを利用するメリットについて解説します。ファイル共有サービスでデータ共有を行うと、どんなメリットがあるのかひとつずつ見ていきましょう。
大容量のファイルの送受信が可能
ファイル転送サービスの1番のメリットは、大容量ファイルの送受信が行えることです。
大容量のデータのやりとりはメールでは難しく、これまでは分割してデータを送ったり、USBなどにデータを移して送ったりするのが一般的でした。しかし、ファイル転送サービスを利用すれば、大容量のファイルでも手間なく受け手に共有できます。
また、インターネットに繋がっていればどこからでもファイルにアクセスできるので、受け手は社内だけでなく社外からもデータの確認が行えます。
低コストで導入可能
自社内でファイルを転送するシステムを開発しようと考えると、莫大な予算がかかります。また、実際に導入されるまでには時間も必要になるでしょう。
ファイル転送サービスを利用すると、こうした開発費用などのコストを削減して転送システムが利用できます。また、会員登録や有料プランへの加入さえすればすぐにサービスを使えるので、即時の導入が可能です。
運用コストを抑えられる
ファイル転送サービスを用いて共有するデータは、ビジネスに関わるものなので高いセキュリティで守られる必要があります。
そのため社内でシステムを開発する場合は、開発して終わりではなく、運用において定期的なメンテナンスも必要になります。こうしたメンテナンスを自社内で全て賄うのは負担が大きく、莫大なコストが発生します。
ファイル転送サービスの場合、これらのメンテナンスはすべてサービス提供会社が行います。結果として、運用コストを抑えた継続的な利用が可能になります。
ファイル転送サービスを選ぶときのポイント
以下では、ファイル転送サービスを選ぶ際に注意すべきポイントについて解説します。
ポイントを押さえて、自社に最適なサービスの導入を行いましょう。
利用できる容量を確認する
ファイル転送サービスを導入する1番の目的はメールなどに添付できないような大容量ファイルを送ることです。そのため、まずはそのサービスでアップロードできるファイルの容量を確認しましょう。
また、大人数で使用する場合は、全体で利用が想定される容量や使用頻度についても併せて見ておきます。
サービスによっては容量の上限やダウンロードできる回数が異なるため、自社で必要とされる内容を明確にし、そのサービスであれば実現できるかをよく考えましょう。
セキュリティを確認する
ファイル転送サービスで利用するデータは高いセキュリティで守られる必要があるデータばかりです。そのため、導入するサービスにはどのようなセキュリティがあるのかの確認も大切です。
セキュリティの確認項目としては「暗号化されているか」「特定の人しか閲覧できないように制限できるか」などが挙げられます。また、このとき自社のセキュリティポリシーに沿ったものかどうかも見ておきます。
情報漏洩は企業にとって重大な損害であり、リスクを回避すべきものです。万が一の事態に備えて、適切なセキュリティ対策が立てられているサービスを選択しましょう。
料金体制を確認する
多くの場合、ファイル転送サービスは短期間の利用ではなく、永続的な利用をされる傾向があります。そのため、永続利用が可能なコストであり、自社に最適なプランかどうかも確認すべき項目です。
この際、そのサービスが定額サービスであってもそれが「容量の制限内で定額なのか」「利用人数の制限内で定額なのか」という点まで正確に見ておきましょう。
思った以上にコストが発生するという場合には、機能性がよりシンプルなツールや大手ベンダーが提供していないサービスに切り替えるのもおすすめです。
操作性を確認する
せっかくファイル転送サービスを導入しても、操作性が悪く社内に浸透しなければ意味がありません。したがって導入する前にどのような操作性なのかの確認が必要です。
とくに、スマホやタブレットでのマルチデバイス利用に対応しているサービスであれば、それが「データのアップロードのみ可能なのか」「ファイルの送受信も行えるのか」などの点も含めて見ておきます。
また、複数の人間でのデータのやりとりが生じる場合は、そのツールを利用していない人でもデータの受信・開封が可能かいう点も見ておけば、受け手がサービスに加入していないために利用できなかったという事態も防げます。
大容量ファイルのアップロードに役立つサービスまとめ
ここまで、大容量ファイルのアップロードに役立つおすすめのファイル転送サービスやサービスの選び方を解説しました。
ファイル転送サービスを選ぶ際は「容量」「セキュリティ」「コスト」「操作性」の4つのポイントがそれぞれ自社に適しているかの確認が大切です。しかし、これらの要素を満たすサービスであっても、社内浸透が上手くいかず導入に失敗するケースもあります。
そうした場合の多くは、社内にさまざまなITリテラシーを持ったひとがいるのを忘れて「これくらいだったら誰でも利用できるだろう」と操作性の確認を十分に行えていないために発生しています。
どれほど高性能なサービスであっても、現場に浸透しなくては意味がありません。したがって、導入するサービスには社内の誰もが活用できる操作性が必要です。
今回ご紹介したStockはITに不慣れなユーザーでもすぐに使いこなせるうえ、どんなファイルもストックできる情報共有ツールです。万が一操作に不明点があってもサポートに問い合わせれば1営業日以内に返信がくるので、利用時の不安もありません。
利用は無料からでき、登録も1分で完了するので、ぜひ「Stock」で社内外のファイル共有を効率化させましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。