働き方改革が叫ばれるなか、多くの企業で長時間労働の是正やテレワークの導入といった取り組みが進められています。しかし、制度を整えるだけでは形骸化してしまい、思うような成果につながらないケースも少なくありません。
実際に「働き方改革を推進することになったが、具体的に何から手を付ければよいか分からない」「制度は導入したものの、社内の働き方が変わっている実感がない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、働き方改革に成功した企業の事例6選と成功企業に共通する3つのポイントを中心にご紹介します。
- 働き方改革を推進するための具体的な施策や進め方が分からない人事・総務担当
- 長時間労働や業務の属人化など、社内の働き方に課題を感じている管理職・経営層
- 他社の成功事例を参考に、自社でも実践できる取り組みを探している業務改善担当
上記に当てはまる方はこの記事を参考にすると、他社の働き方改革の成功事例を基に、自社で働き方改革を進める方向性が判断できるようになります。
目次
働き方改革が企業に求められる理由
働き方改革は、単に残業を減らしたりテレワークを導入したりすることに限らず、人材を確保・定着させながら事業を継続できる体制を整えるための取り組みです。その実現に向けて、国は「働き方改革の3本柱」を掲げています。
- 長時間労働の是正
2024年4月からは時間外労働の上限規制が建設業や運送業などにも適用され、罰則付きで年間720時間以内に抑えることが企業に義務付けられました。 - 多様で柔軟な働き方の実現
少子高齢化による労働人口の減少が進む中、育児や介護と両立したい社員や、高齢者・外国人材など多様な人材を確保するには、時短勤務やテレワークなど柔軟な働き方を選択できる環境が欠かせません。 - 雇用形態にかかわらない待遇の保持
非正規雇用労働者は雇用者全体の一定割合を占めており、正社員と同様の業務を担うケースも増えています。同一労働同一賃金の考え方に基づき、雇用形態を理由とした不合理な待遇差を解消することが求められています。
これら3つの取り組みを進めることで、人材確保や離職防止につながり、人手不足下でも事業を継続できる体制づくりにつながります。
参考:厚生労働省|36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
参考:男女共同参画局|正規雇用労働者と非正規雇用労働者数の推移(男女別)
働き方改革が進まない企業が直面する3つの課題

ここでは、働き方改革がうまく進まない企業に共通する3つの課題をご紹介します。
業務が属人化し特定社員へ負担が集中
1つ目は、業務が属人化し、特定社員へ負担が集中してしまうことです。
業務の進め方やノウハウが特定の担当者しか分からない状態だと、その社員が休暇を取ったり異動したりするたびに業務が停滞します。結果として、当該社員は休みを取りづらくなり、長時間労働から抜け出せません。
したがって、業務マニュアルの整備や情報共有ツールの導入により、特定の社員に依存しない業務体制を構築する必要があります。
残業削減のしわ寄せが管理職に集中
2つ目は、残業削減のしわ寄せが管理職に集中してしまうことです。
一般社員の残業を一律に制限すると、終わらなかった業務は管理職が引き取らざるを得ません。管理監督者に該当する管理職は残業規制の対象外となるケースもあり、業務負担が特定の層に移動するだけになってしまいます。
したがって、個人の残業削減だけでなく、業務量そのものを見直し、部署全体で業務を再配分する視点が求められます。
ノウハウが引き継がれず離職で知見が消失
3つ目は、ノウハウが引き継がれず、社員の離職で知見が消失してしまうことです。
業務の進め方や判断基準が文書化されず、個人の経験に依存している場合、その社員が退職した時点でノウハウごと失われます。後任者は一からやり方を模索する必要があり、ミスの増加・顧客対応のばらつきにつながりかねません。
したがって、日頃から業務プロセスや判断基準を文書化し、誰が担当しても同じ品質で業務を遂行できる仕組みを整えることが重要です。
【業種別】働き方改革に成功した企業の取り組み事例6選
以下では、働き方改革に成功した企業の取り組み事例を業種別に6選紹介します。情報共有や属人化の解消によって成果を上げた事例もあるので必見です。
建設業|三晃金属工業株式会社

三晃金属工業株式会社では、情報共有の改善によって属人化を解消し、働き方改革につながる環境づくりを進めるため、「ナレカン」を活用しています。
同社では、現場のノウハウが担当者の頭の中やメール・チャットに分散していたため、同じ質問が何度も繰り返され、必要な情報を探すのにも時間がかかっていました。
そこで、プロジェクトメンバーによる検証に加え、約100名規模でトライアルを実施したうえで「ナレカン」を導入しました。社内知恵袋機能に現場のQ&Aやノウハウを蓄積し、AI検索で社内規程や過去の回答をすぐに検索できる運用を開始しました。
その結果、同じ内容を何度も質問する必要がなくなり、質問の解決スピードが向上しました。また、ベテラン社員しか知らなかった知識を全社員で共有できるようになったことから、全社導入を決定するまでに活用が広がっています。
メーカー|株式会社 資生堂

株式会社資生堂では、情報共有の改善によって担当者依存を減らし、働き方改革につながる業務環境を整えるため、「ナレカン」を活用しています。
同社のグローバル規制部では、「担当者に聞かなければ分からない」「必要な情報を探すのに時間がかかる」といった課題があり、法規制に関するナレッジが担当者ごとに管理されていました。
そこで、PoC(実証実験)を実施しながらマニュアルやガイドライン、規制関連資料などを集約するため、「ナレカン」を導入しました。導入時にはデータ移行や分類体系の整理についてサポートを受け、部内で運用を開始しました。
その結果、担当者へ個別に問い合わせる場面が減り、必要な情報を自分で検索して確認できるようになりました。また、部内利用から他部門へと活用が広がり、社内登録ユーザーは約800名規模まで拡大しています。
製造業|古河電気工業株式会社

古河電気工業株式会社では、DXを活用したナレッジ共有基盤を構築するために「ナレカン」を活用しています。
古河電気工業株式会社では、「情報が分散し、検索に手間取る」「ナレッジ習得に時間を要する」「拠点間でイレギュラー事例を共有できていない」といった課題がありました。
そこで、『FAQ的にナレッジを検索できる』『誰でも使いやすいUI』が特徴のツール「ナレカン」を導入しました。就業規則・給与規則などの社内規程や各拠点での対応事例などをまとめて管理し、情報を体系的に構造化しました。
その結果、情報を検索する時間が大幅に短縮されました。とくに、RAG機能(あらかじめ登録されたナレッジデータからAIが検索して、それをもとに自然な回答を生成してくれる仕組み)によって、必要なナレッジにすぐアクセスできるようになったのです。
医療業|長崎大学病院

長崎大学病院では看護師自身が働きやすい環境について考えるワークショップを通して、働き方改革を推進しました。
長崎大学病院では「看護師の有給取得の低さ」や「残業の多さ」が問題となっていました。そこで、病院側は看護師の労働環境を改善するため、「看護師が求める労働環境」のヒアリングをしたのです。
ヒアリングの結果から「互いに信頼でき、相談しやすい環境こそ看護師が求めている場所である」と分かりました。そこで、病院は看護師間での信頼感の構築が急務だとして、看護師同士の「声かけ」を奨励するようになりました。
その結果、一人の看護師が負担を抱え込むケースがなくなり、業務の分担が進みました。したがって、長崎大学病院は看護師の声を反映した取り組みによって、多忙な労働環境が改善されました。
参考:病院の働き方改革シンポジウム−長崎大学病院の先進的な取り組み事例より−
介護業|ウエストトラスト・ライフサポート

株式会社ウエストトラスト・ライフサポートでは、ICTの活用や業務の見直しによって、介護職員の残業削減と休暇を取得しやすい職場づくりに取り組みました。
同社では、介護記録や申し送りなどの紙業務が多く、職員間の情報共有に時間がかかっており、業務負担の軽減と働きやすい職場づくりが課題となっていました。
そこで、タブレット端末の導入や介護記録の電子化、情報共有ツールの活用などを進め、職員がリアルタイムで情報を確認・共有できる環境を整備しました。
その結果、介護記録の作成や情報共有にかかる時間が短縮され、残業時間の削減につながりました。また、職員同士で業務を分担しやすくなり、有給休暇を取得しやすい職場環境を実現しています。
参考:厚生労働省|中小企業の取り組み事例「株式会社ウエストトラスト・ライフサポート」
教育機関|学校法人東雲学園イナバ自動車学校

学校法人東雲学園イナバ自動車学校では、業務のデジタル化と勤務制度の見直しによって、教習指導員の残業削減と働きやすい職場づくりに取り組みました。
同校では、教習業務に加えて事務作業や電話対応も多く、長時間労働や休日出勤が常態化しており、職員の負担軽減と働きやすい職場づくりが課題となっていました。
そこで、クラウドサービスを活用して書類の電子化や情報共有を進めるとともに、勤務時間の見直しや時間単位の有給休暇制度を導入しました。また、業務を複数の職員で担当できるよう教育体制も見直しました。
その結果、事務作業にかかる時間が削減され、残業時間の抑制につながりました。また、有給休暇取得率の向上につながり、職員が働きやすい職場環境を実現しています。
参考:厚生労働省|中小企業の取り組み事例「学校法人東雲学園イナバ自動車学校」
働き方改革の成功事例から分かる3つの共通点
ここでは、働き方改革の成功事例から分かる3つの共通点を解説します。成果が出ない原因を見つけるヒントとして、自社の取り組みと照らし合わせましょう。
現場の負担になっている業務を可視化している
1つ目の共通点は、現場の負担になっている業務を可視化していることです。
成功企業では、制度を導入する前に負担が集中している業務を把握し、改善対象を明確にしていました。負担の大きい業務を特定しないまま「ノー残業デー」や「一律の在宅勤務日設定」といった制度だけを導入しても、業務量自体は変わりません。
そのため、施策を検討する前に、部署別・業務別に業務時間を調査し、どの業務に負担が集中しているのかを可視化しましょう。
属人化した業務やノウハウを共有している
2つ目の共通点は、属人化した業務やノウハウを社内で共有していることです。
特定の社員しか対応できない業務が残っていると、その社員は休暇取得やテレワークを選択しづらくなり、柔軟な働き方ができません。そのため、手順や判断基準をマニュアル化し、誰でも閲覧できれば、複数の社員で業務を分担できるようになります。
したがって、休暇取得やテレワークを進めるために、属人化した業務やノウハウを文書化し、誰でも確認・引き継げる状態を整えましょう。
社員が継続して使える仕組みを整えている
3つ目の共通点は、一時的な取り組みで終わらせず、社員が継続して使える仕組みを整えていることです。
たとえば、勤怠管理システムやペーパーレス化ツールを導入したとき、「誰が・いつ入力するのか」といった運用ルールが曖昧なままだと、入力漏れや自己流の運用が増え、半年後にはほとんど使われなくなるケースも少なくありません。
そのため、「誰が・いつ・何を入力するのか」をマニュアルで明確にし、新入社員でも迷わず利用できる状態を整えましょう。管理者が月1回など定期的に利用状況を確認し、ツール利用が進んでいない部署にはフォローを入れることも有効です。
働き方改革の具体的な進め方4ステップ

働き方改革の具体的な進め方4ステップは以下の通りです。
- 現場の課題や無駄な業務を洗い出す
まずは各部署の業務内容や作業時間を可視化し、時間がかかっている業務や不要な作業がないかを把握します。 - 削減・改善できる業務の優先順位を決める
洗い出した課題の中から、負担が大きく改善効果の高い業務を選び、着手する順番を決めます。 - 情報共有や業務管理の仕組みを整える
属人化を防ぎ、誰でも業務状況を把握できるよう、マニュアルの整備や情報共有ツールの導入を進めます。 - 定期的に効果を確認して改善する
施策の実施後は労働時間や業務効率の変化を定期的に確認し、必要に応じて取り組み内容を見直します。
このように、制度の導入だけで終わらせず、現場の課題把握から仕組みづくり、効果検証までを一連の流れとして継続的に取り組むことが重要です。
【非IT企業必見】働き方改革を成功させる方法
以下では、働き方改革を成功させる方法を紹介します。
残業削減や柔軟な働き方を進めても、「特定の担当者に聞かないと業務が進まない」という属人化が残れば、管理職への質問対応や確認作業の負担は減りません。この状態を放置すると、一部の社員への負担集中や離職、ノウハウの喪失につながるリスクがあります。
こうした課題を解消するためにマニュアルを社内フォルダやチャットで共有しても、資料が見つからない、大切な情報が埋もれるといった問題が起こりがちです。Excelや個人の管理に依存した運用では、情報の更新が止まり、常に最新の情報へアクセスできる状態を維持することは困難です。
つまり、働き方改革では制度だけでなく、情報共有の仕組みづくりも欠かせません。誰でも必要な情報へ迷わずアクセスできる環境を整えることで、確認作業を減らし、組織全体の対応力向上につながります。
こうした条件に最も当てはまるのが、『非IT企業』でも当たり前にナレッジが蓄積・活用されるAIナレッジツール「ナレカン」です。ナレカンは、メールやチャットのやり取りを一元化し、「上司に質問する感覚」で使える高精度AI検索を備えているため、ITリテラシーに不安がある職場でも働き方改革を実現できるのです。
非IT企業でもマニュアル整備ができるツール「ナレカン」
https://www.stock-app.info/narekan/
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【ナレッジが組織に蓄積される】
社内に散在した情報や、個人に属人化したノウハウを一元化。記事・ファイル・メール・チャットなど、あらゆる社内情報を“組織のナレッジ”として蓄積できます。
- 【必要な情報に誰でもたどり着ける】
生成AIを活用した自然言語検索や、高精度なキーワード検索によって、“上司に質問するように”必要な情報を探せます。検索スキルに依存せず、誰でも簡単にナレッジにアクセスできます。
- 【ナレッジ活用が現場に定着する】
シンプルな操作性と、充実した導入・運用サポートによって、ITツールに不慣れな企業でも無理なく活用できます。さらに、情報を継続的に更新・整理できる仕組みにより、“使われ続けるナレッジ基盤”を実現します。
<ナレカンの料金>

- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン:管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
- プレミアムプラン:「AI自然言語検索」も含めて導入したい企業様
各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
働き方改革の成功事例と共通点まとめ
これまで、働き方改革が企業に求められる理由や働き方改革に成功した企業の取り組み事例、成功事例から分かる3つの共通点を中心にご紹介しました。
働き方改革を成功させるには、残業削減や制度の導入だけでは十分ではありません。成功企業では、現場の課題を把握したうえで業務を見直し、情報共有の仕組みを整えながら属人化を解消し、継続して運用できる体制を構築しています。
しかし、働き方改革を進めても、業務の進め方やマニュアルが担当者任せのままでは、異動や退職のたびに引継ぎや問い合わせが発生し、改善した働き方を維持できません。そのため、誰でも必要な情報をすぐに確認できる環境を整えることが重要です。
なかでも、働き方改革を定着させたい企業には、マニュアルや規程、FAQを一元管理し、必要な情報をAI検索ですぐに探せるナレッジ管理ツール「ナレカン」が最適です。
無料の導入支援も受けられるので、ぜひ「ナレカン」を使って、社員が必要な情報をすぐに確認できる、働きやすい職場を実現しましょう。


