企画書の目的は、企画の実現が会社にどのようなメリットを与えるかを明確に伝え、読み手を説得させることです。企画書の出来栄えで説得力の有無は変わるので、ポイントを押さえて作成する必要があります。
しかし、「どのように企画書を作成したらよいのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、企画書の目的の立て方と大切な5つの要素・作成のコツを解説します。
- 通る企画書を作成したい
- 作成のコツを押さえて、時間短縮を図りたい
- 企画書作成のコツを理解して、読み手に伝わりやすい内容にしたい
という方はこの記事を参考にすると、企画書にかかせないポイントがわかるので、作成の時間短縮を図りつつ読み手に説得力を与えられる企画書が作成できます。
目次
企画書とは
企画書とは、新しいアイデア実現に向けての計画を記載した書面のことです。また、「企画書の作成目的」と「企画書に記載する目的の立て方の違い」は以下の通りです。
- 企画書の作成目的とは
- 企画書に記載する目的の立て方とは
企画書の目的は「新しいプロジェクトの創出」や「現状の不満・課題の解決」を実現するにあたり、企画書を通して道筋を明確にしつつ、読み手の理解を促し提案することです。
企画書に記載するべき目的とは、到達しようと目指す最終的な着地点をさします。そのため、企画書を遂行したときに、達成・成功したといえる状況を「目的」として記載します。
企画書を用いてマネジメントのメンバーへとアプローチをかけるので、誰が見ても一目で目的の理解ができるように、過不足なく記載する必要があります。
企画書作成に必要な5つの要素
ここでは、企画書の作成にあたり必要な5つの要素を解説します。以下5つの要素を取り入れることで説得力と実現性が高まり、採択率を上げられます。
企画の背景
企画の背景がなければ後の説明の裏付けがなくなるので、必ず記載しましょう。
背景とは、企画がどのような形で成り立つのか根拠を説明するものになります。そのため、企画が生まれた理由や課題が抽出されたきっかけなどの記載が必要です。
とくに、「現状分析(AsIs)」と「現状の課題を解決することでどうなるか(ToBe)」が過不足なくまとめられていると、企画のはじめから納得感を持って読み進められます。
企画の目的と全体像
企画の目的をたて、全体像が把握できるようにしましょう。
企画書の目的をゴールとし、ゴールにたどり着くまでの道筋を立てます。道筋を立てて全体像を設計し、付随する課題をピックアップしていきます。
一方、プロジェクトが発足したとき、実際に課題に直面してから解決策を考えていては時間がかかります。したがって、あらかじめ予測できる課題に対しては、改善策までたてておきましょう。
具体的なターゲット層
ターゲット層を具体的に決め、コンセプトを確立させましょう。
価値観が多様化している現代において、ターゲット層を絞ることは重要です。幅広い層をターゲットに設定すると、コンセプトが曖昧になり、アプローチの効果が分散するリスクが高まるからです。
具体的なターゲット層が決まれば、プロジェクトの詳細や情報の発信媒体、商品やサービスの場合は価格帯の設定がしやすくなります。
スケジュールの可視化
スケジュールを立て、達成までにかかるプロセスを可視化しましょう。
企画書にスケジュールを記載する目的は、実現可能な日数やプロセスを可視化させ、企画の実現に説得力を持たせることです。
また、企画書のスケジュールを基盤にプロジェクトは稼働します。また、気候や市場情勢など「操作性のない事象」によって作業が中断する可能性もあるので、スケジュールを立てるときは、不測の事態を想定することが重要です。
費用対効果の算出
費用対効果を算出し、企業側のメリットを明確にする必要があります。
企画の実現には、ヒトや時間・機材調達・広告宣伝などのコストが発生します。そのため、コストを踏まえつつ、企画を実行するうえでの「利益・メリット」を適切にマネジメント側へ伝えなければなりません。
リスクとメリットを含めた費用対効果を意識して明確にすると、受け手の納得感が向上するだけでなく、企画作成時にもブラッシュアップしやすくなるのです。
企画書の構成
企画書は主に以下の5つから構成されます。
- 導入
- 問題提示
- 企画の目的
- 企画の具体的内容
- スケジュールや予算
企画書の趣旨を簡潔に記載します。この導入部分で、読み手は続きを読むか判断するため重要です。
現状分析を踏まえて、企画の背景を記載します。数値データも引用して、解決する価値のある問題であることを読み手に伝えます。
企画書が最終的に達成するゴールを明示します。現状に対して、何をどれだけ改善するのか、数値を含めて目的を設定しましょう。
目的を達成するための具体的なアクションプランを説明します。読み手が企画内容を想像しやすいように、具体的かつ分かりやすい文章を心がけましょう。
目標の達成までにかかる日数や予算など、企画実現までの過程を可視化します。立てた計画は、状況に合わせて都度見直すことが求められます。
上記は一般的な企画書の構成なため、自社の状況や提案内容に合わせて変更しましょう。
【例文あり】企画書の「目的(背景)」の書き方
企画書の目的(背景)の書き方は以下の通りです。ここでは、Webサイトのリニューアルを例とします。
- 現状分析
- 課題の把握
- 目的の設定
まずは、なぜ企画を進めるべきかその背景や現状を整理します。たとえば、なぜWebサイトをリニューアルする必要があるのかを説明する場合は「Webサイト経由のリード獲得が減った」「UIが一部機種に対応していない」といった内容を記載しましょう。
次に、数値データ込みで、現状どれほどの課題を抱えているのかまとめます。書き方の例としては、「GoogleアナリティクスでCVRが前年比7%減少している」などがあります。
最後に、「Webサイトからの流入数を○件/月にする」といった具体的な目標を設定します。正しく効果測定ができるように、ここでも数値は必ず含めるべきです。
上記のようなステップを踏んで、正しく企画の目標(背景)を設定しましょう。
企画書作成で押さえるべきコツとは
ここでは、企画書作成のコツについて解説します。良い企画でも、企画書が読み手に伝わらなければ実現に繋がりません。読み手にとって伝わりやすい企画書を作成できている企業は、以下のポイントを押さえています。
企画書はコンパクトにまとめる
企画書をコンパクトにまとめ、通覧できるようにしましょう。
企画書は、記載事項が多く全体的に長くなりがちです。何ページにもわたる企画書は、読み手の「読むモチベーション」を低下させ、読みはじめても途中離脱させる可能性があります。
そこで、コンパクトにするにはフレームワークの活用が有効です。たとえば、市場を分けて細分化し、対象のターゲット層にどのような価値を提供するかを決める「STP分析※」をはじめとした、企画書向きのフレームワークがおすすめです。
※Segmentation(市場の細分化)、Targeting(自社が狙う市場)、Positioning(自社の立ち位置)から分析するフレームワーク
一文一文を短く簡潔にする
一文一文を短く簡潔にするのも、ポイントとして挙げられます。
企画書ではシンプルに要点が伝わるかが重要です。そのため、結論がすぐにわかるように記載したり、文章そのものが冗長な表現になっていないかをチェックしながら作成しなければなりません。
また、文章の中に箇条書きを取り入れ、短文にすれば情報が構造として整理されるのでシンプルさが増します。ただし、短文にするあまり記載漏れや、多用しすぎて逆に見づらくならないように工夫が必要です。
視覚的に理解しやすくする
グラフや写真を活用すれば、視覚的に理解しやすくなります。
企画書を作成するときはヴィジュアルにも注意が必要です。文字ばかりの説明では全文を読み切らなければ情報を理解できず、企画イメージが湧きづらいデメリットがあります。
一方、グラフや写真は、視覚的な見やすさはもちろん、一目で情報を認知できるメリットがあります。また、「数字」は信頼性や信憑性を高める効果もあるので、論理的に導線を作るためにも欠かせません。
成果を提示する
成果を提示し、企画の実施によって得られるベネフィット(利益)をわかりやすくするべきです。
成果を提示し、誰のために・何のためにプロジェクトを行うのかが明確化になれば、企画の採択率も向上するうえ、企画実施後のメンバーのモチベーション向上にも繋げられるのです。
逆に、成果が明確になっていなければ、そもそも企画が採用されないことはもちろん、採択されたとしてもプロジェクトメンバーの作業に対する責任感や意欲は下がり、作業に遅れやミスが発生する原因になります。
したがって、企画を採択されることのみに注視するのではなく、採択後の運用までも考慮して、企画で得られる成果を記載しましょう。
【非IT企業必見】企画書の管理におすすめのツール
以下では、企画書の管理が簡単に効率化できる、非IT企業向けツールを紹介します。
企画書は、内容の過不足がないように必要事項に注意しつつ、読み手に伝わるように作成する必要があります。しかし、作成だけではなく、企画が通った後の情報管理も必須で求められます。
なぜなら、企画書に記載されている内容を軸に、プロジェクトは稼働するからです。ただし、紙媒体やExcelを使った管理では、プロジェクト途中での情報の振り返りや、メンバーが増えたときの迅速な情報共有が困難だと言えます。
そのため、誰にとっても使いやすい「情報共有ツール」を導入して、社内情報の管理を円滑にしましょう。結論、自社で導入すべきツールは、シンプルな操作性で使いやすいうえに、大量の企画書も整然と管理できる「ナレカン」一択です。
ナレカンを使えば、企画書のファイルを案件ごとに分かりやすく管理できます。また、「添付ファイル内・画像内検索」も可能なので、ナレカンに蓄積した過去の企画の情報も確かめやすく、新たな提案をするときにも役立つのです。
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企画書の作成に役立つフレームワーク
以下は、企画書の作成に役立つフレームワークです。
- 3C分析
- 6W2H
- SWOT分析
Company(自社)・Competitor(競合)・Customer(顧客)の頭文字をとったフレームワークです。主にマーケティング戦略の策定などに使えます。
Why・What・Where・Whom・When・Who・How to・How muchに由来しています。5W1Hから派生したもので、事実を正しく伝えやすくなります。
Strengths(強み)・Weaknesses(弱み)・Opportunities(機会)・Threats(脅威)の頭文字をとったフレームワークです。内部環境・外部環境について分析するもので、経営戦略の策定に役立ちます。
上記3つ以外にも、フレームワークはあるため、場面に合わせて適切なワークを用いて、企画書の作成に役立てましょう。
企画書の目的の立て方や大切な5つの要素と作成のコツまとめ
ここまで、企画書の目的の立て方や大切な5つの要素と作成のコツを解説しました。
企画書自体の目的は、読み手が内容を十分に理解し納得することです。また、企画書の説得力や信憑性を高めるには、企画の「背景」「目的」「ターゲット層」「スケジュール」「費用対効果」の5つの要素が必要です。
また、企画書作成時には文章を簡潔にし、グラフも使いながら過不足なくまとめましょう。一方で、情報を正しく管理していなければ、企画が採用されてもプロジェクトの途中経過や課題管理、新規メンバーへの情報共有に漏れが生じてしまいます。
そのため、「企画書の管理が誰でもできるような仕組み」が必須です。そこで、情報管理・共有が業界業種問わず誰でも簡単にできる情報管理ツール「ナレカン」を使った、漏れのないプロジェクト管理が求められるのです。
無料の導入支援も受けられるので、ぜひ「ナレカン」を使い、企画書の内容は「情報」として正しく管理・共有しましょう。