業務を効率化するのに「ITツールの導入」は多くの企業で取り入れられている施策です。そして、昨今では、介護業でも同様にIT化する動きが見られてきています。
しかし、いまだに業務のほとんどがアナログな作業であり、「なぜIT化を進めなければならないのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、介護のIT化を進めるべき理由や、IT化するメリット・改善可能な業務について解説します。
- 介護のIT化の重要性やメリットへの理解を深め、IT化に取り組みたい
- 介護現場をIT化することで、現場スタッフの負担を減らしたい
- IT化が遅れている介護業でも活用できるITツールが知りたい
という方は今回の記事を読むと、介護のIT化について正しく理解したうえで、現場のIT化を実現できる足掛かりを掴めるようになります。
目次
なぜ介護のIT化を進めるべきなのか
高齢化社会が進み介護が必要な人が増える一方、若年層の人口減少や3K(きつい・汚い・危険)といった業界イメージから、介護業界は深刻な人手不足に陥っています。
このため、限られた人材で増え続ける介護ニーズに対応するには、業務の効率化が不可欠です。アナログな作業が多い介護現場では、ITツールを導入することで、業務負担を軽減し、少ない人数でも質の高いサービス提供が可能になります。
以上のように、介護のIT化は人手不足を解決し、持続可能な介護体制を築くために必要不可欠な取り組みなのです。
介護業をIT化するメリット
以下では介護業をIT化するメリットを解説します。
ITによって、どのようなメリットが得られるのかを十分理解したうえで業務改善に取り組めば、その効果をより体感できるようになります。施策を有効活用するためにも、理解を進めましょう。
(1)業務効率化の実現
IT化による一番のメリットは介護業務の効率化です。
多くの介護事業者は慢性的な人手不足に陥っており、限られた人数で成果を出すには業務の効率化が不可欠です。ITツールを導入すれば、「介護記録」や「申し送り」をデジタルで管理・共有でき、効率的に業務を回せるようになります。
さらに、IT化は職員の労働負担を軽減し、適切な業務負荷での労働を可能にするため、離職率を下げて職員の定着を促します。結果として、IT化は長期的に働ける環境づくりにつながるのです。
(2)円滑な業務連携
IT化を進めると、円滑な業務連携が可能になります。
紙媒体での情報管理では、利用者のデータを関係機関に提供する場合に、情報を印刷したり口頭で伝えたりするなど、時間と手間がかかり情報伝達のミスが発生する恐れもあります。しかし、ITツールを導入すれば、必要な情報をツール上で直接共有できるようになります。
これにより、リアルタイムでの情報共有が可能となり、「言った・言わない」の水掛け論を防ぎながら、利用者に常に最適なサービスを提供できるようになります。
(3)介護の質の向上
IT化は、介護の質の向上にも貢献します。
IT化によって業務が改善されれば、それに伴って職員の心身の負担が軽減します。具体的には、無駄な業務をカットできるので、体力面での負担軽減につながるのはもちろん、心理的に余裕をもって業務に当たれるようになります。
その結果、より利用者に寄り添った介護サービスが提供できるのです。
IT・ICT・IOTの違いとは
ここでは、IT化を進めるうえで理解するべき用語である「IT・ICT・IOT」の違いについて解説します。
- IT(Information Technology)
- ICT (Information and Communication Technology)
- IOT (Internet of Things)
コンピュータやネットワークを利用して情報を処理・伝達する技術全般を指します。
「情報を扱う技術」であるITに、情報を「伝える」「共有する」という側面を加えて、人と人、人とモノのコミュニケーションに重点を置いた考え方です。
スマートフォンやPCだけでなく、家電や自動車、工場設備など、あらゆる「モノ」がインターネットに接続され、情報交換や遠隔操作を可能にする仕組みを指します。
これらの用語はよく似た意味を持っているため、違いを理解したうえで使用しましょう。
介護業におけるIT化に適した業務とは
IT化は業務効率に貢献する一方で、IT化できる業務には一定の縛りがあり、すべての業務をIT化するのは困難です。
そこで以下では、介護業での業務において、IT化が実現できるものを解説します。自社での業務に当てはめながら、どの作業をIT化すべきか検討しましょう。
記録作業
介護現場において、多くの時間を要する手書きの記録作業はIT化に最も適した業務です。
介護記録や日報といった各種記録は、手書きでは時間がかかり、記録に必要な場所も限定されます。しかし、ITツールでデジタル化することで、より短時間で記録できるようになり、タブレットやスマートフォンを使えば、場所を選ばずにケアの合間にも作業を進められます。
さらに、デジタル化された記録は読みやすく検索性も高いため、情報共有や振り返りにも役立つのです。
勤怠・労務管理
勤怠や労務管理も、ITツールによる効率化が期待できる業務です。
介護現場では、シフト制での勤務が一般的ですが、シフト情報を手書きやExcelで管理すると確認漏れや紛失のリスクが生じます。ITツールで管理すれば、従業員は場所を選ばずいつでもシフトを確認でき、紛失の心配もありません。
さらに、労務管理ツールを導入すれば、多様な雇用形態の職員がいる場合でも、勤務時間や給与の管理を効率化し、管理者の負担を大幅に軽減できるのです。
要介護者の見守り
要介護者の見守りも、ITツールによって改善できる内容です。
介護業においては、利用者の安全の確保は何よりも重要な業務です。ベッドや居室にセンサーを設置し、見守りシステムを導入すれば、センサーが利用者の状況を伝えてくれます。従来のように職員が常に対応する必要もなくなるので、業務負荷が軽減されます。
とくに、職員の数が少なくなりやすい夜間の介護フォローには最適なIT化だと言えます。
介護業のIT化実現へのハードルとは
IT化は介護業にさまざまなメリットを与える一方で、いまだ実現できていない事業者が数多く存在するのが現状です。
こうしたIT化の遅れを生む背景には実現するためのハードルが高いことが挙げられます。そこで以下では、介護業でのIT化実現にはどのようなハードルがあるのか解説します。
コストがかかる
IT化のひとつめのハードルは、コストがかかる点です。
ITツールを活用するにはインターネット環境の整備や、職員が利用する端末の用意が必要となり、多くのコストが発生します。さらに、クラウドサービスの場合は利用料などのランニングコストが、ソフトなどの場合はシステムの保守点検費用もかかります。
このように導入時はもちろん、導入後も継続して料金を払う必要があり、取り組みが進まない原因となっているのです。そのため、費用対効果を最大化できるように、目的を確実に達成できるツールを選ばなければなりません。
職員からの理解が得にくい
介護業でのIT化が難航する理由には、職員からの理解が得にくい点もあります。
公益財団法人介護労働安定センターが発表した「介護労働実態調査」によると、多くの介護事業所で65歳以上の高齢職員が勤務しており、新しいITツールに対して抵抗を感じる可能性があります。そのため、いきなり従来のやり方を変えることは難しいのが現状です。
したがって、IT化を円滑に進めるには、トップダウンで導入を強制するのではなく、メリットを十分に伝え、職員の理解と協力を得ることが重要です。
介護業のIT化を進めるうえでのポイント
ここではスムーズに介護業のIT化を進めるためのポイントを3つご紹介します。
(1)現場の課題や目的を明確にする
1つ目のポイントは、現場の課題や目的を明確にすることです。
たとえば、「記録業務の負担を減らしたい」「情報共有をスムーズにしたい」「シフト作成の時間を短縮したい」といった具体的な課題をリストアップします。そして、その解決策としてITツールを選定することが重要です。
漠然と「効率化したい」と考えるのではなく、具体的な目標があることで、導入後の効果も測定しやすくなるうえに、現場の理解も得られてIT化が進めやすくなります。
(2)誰でも使いこなせるITツールを導入する
2つ目のポイントは、「誰でも使いこなせるITツールを導入する」です。
ITツールは、実際に使う職員が使いやすいものでなければ定着しません。「多機能だから」という理由だけで導入してしまうと、操作が難しく教育に時間がかかったり、かえって業務効率を悪化させてしまったりする恐れがあります。
そのため、現場の課題を解決するために必要な機能が過不足なく備わっており、直感的に操作できるようなシンプルなツールを選びましょう。
(3)段階的に導入を進める
3つ目のポイントは、「段階的に導入を進める」です。
一度にすべての業務をIT化しようとすると、現場に混乱を招きやすいです。まずは記録業務から始めるなど、小規模な範囲から段階的に導入を進め、職員がツールに慣れる時間を作りましょう。
段階的にIT化を進めて成功体験を積み重ねることで、他の業務へのIT導入もスムーズになるのです。
介護業のIT化に貢献するおすすめのツール
以下では、介護業のIT化に貢献するおすすめのツールをご紹介します。
IT化できる業務はさまざまですが、そのなかでも記録作業は一度の改善でより多くの業務負荷を軽減できます。記録作業をデジタル化すれば、手書きで記録する時間や必要な情報を探す時間を短縮できるからです。
そこで、あらゆる情報を一箇所に集約できる情報管理ツールを導入しましょう。ただし、操作が複雑なツールでは現場スタッフが使いこなせず、かえって業務効率が下がる可能性があるため、シンプルな操作性であるものを選ぶことが大切です。
結論、介護業のIT化に最適なのは、介護情報の管理から共有までを誰でも簡単に使いこなせるツール「Stock」一択です。
Stockの「ノート」では、直接情報を記載するだけで、介護記録や日報、共有事項など業務で必要な情報をすべて管理でき、リアルタイムで共有も可能です。さらに「フォルダ」機能で利用者ごとにフォルダを分ければ、情報が混ざることなく管理できます。
介護情報を最も簡単に管理・共有できるツール「Stock」
/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
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「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
竹原陽子さん、國吉千恵美さん
リハビリデイサービスエール |
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「会社全体が、『Stock(ストック)さえ見ればOK』という認識に180度変わった」 ★★★★★ 5.0 特に介護業界では顕著かもしれませんが、『パソコンやアプリに関する新しい取り組みをする』ということに対して少なからず懸念や不安の声はありました。しかしその後、実際にStock(ストック)を使ってみると、紙のノートに書く作業と比べて負担は変わらず、『Stock(ストック)さえ見れば大半のことが解決する』という共通の認識がなされるようになりました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
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「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
IT化に成功した介護現場の事例

画像引用:株式会社アットティーの公式サイト
株式会社アットティーは、有料老人ホーム・訪問介護・訪問看護・居宅介護支援の4事業を展開しています。紙ベースで日報や報告書を共有しており、リアルタイムでの情報共有ができないという課題がありました。
そこで、同社は「情報共有ツール『Stock』を導入し、施設利用者に関する情報や職員同士で共有すべき連絡事項、全体アナウンスなどの管理・共有をIT化したのです。
結果として、リアルタイムでの情報共有が可能になっただけでなく、報連相の漏れも解消されました。そして情報共有の無駄な時間や、電話のやり取りを減らせ、本来時間をかけるべき業務に集中できるようになったのです。
介護のIT化を進めるべき理由やメリットまとめ
ここまで、介護のIT化を進めるべき理由やメリット・IT化実現を阻む原因について解説しました。
慢性的な人材不足に陥る介護業において、今ある労働力で業務を処理するには、ITツールを活用し円滑な業務連携や介護の質の向上が必要不可欠です。一方で、介護業におけるIT化の導入にはコストがかかり、職員の理解を得にくいという高いハードルがあるのです。
とくに、介護業では60代以上の高齢職員が多く存在しており、アナログでの業務遂行が日常的という環境下で、いきなりツールを入れても浸透しません。つまり、社員の理解を得るためにメリットを周知するのはもちろん、利用するのに負担を感じないツール選定が必要になります。
たとえば、今回ご紹介した「Stock」は、直感的な操作で誰でも簡単に情報共有ができ、65歳以上のITリテラシーの低い方でも問題なく使いこなせる情報共有ツールです。非IT企業を中心に現在240,000社以上に導入されており、業務のIT化に貢献しています。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入してIT化による業務改善を実現しましょう。


