業務から得られた知見やアイデアなど個人が持つ「ナレッジ」は、ほかのメンバーに共有することで、組織全体の生産性向上が期待できます。とくに、昨今では、業務の効率化に注力している企業が増えており「ナレッジ」への注目度が高まっているのです。
 
しかし、実際には「何が”ナレッジ”に該当するのか分からず、ナレッジを有効活用できていない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
 
そこで今回は、ナレッジの定義からナレッジマネジメントの重要性を中心にご紹介します。
 
という担当者の方はこの記事を参考にすると、ナレッジについて正しく理解できるうえ、ナレッジを適切に蓄積し、共有できる環境づくりのためのヒントを得られます。


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ナレッジとは

ナレッジを活かして業務を効率化させるには、ナレッジの意味や使い方を正しく把握しなければなりません。以下では、ナレッジの定義や、どのような場面で使われる言葉なのかを紹介します。

ナレッジの定義

ナレッジ(knowledge)とは、「知識」や「知恵」という意味の単語です。たとえば、新聞や本など、すでに文章化されたモノから得られる知識のことを指します。
 
一方、ビジネスシーンでは「企業に付加価値を生み出す経験や体系的な知識」という意味で使われます。つまり、ビジネスにおけるナレッジとは、単なる「知識」ではなく「企業に有益となる情報」を指すのです。
 
このように、ナレッジの意味を正しく把握することで「社内で共有すべき情報は何か」が明確になります。
 
関連記事: 【簡単解説】ナレッジ化とは?意味やメリット・ノウハウとの違いを紹介
 
関連記事: 【徹底解説】ナレッジ共有とは?成功につなげる方法やコツを紹介!

「ナレッジ」の使い方

ビジネスシーンでは、しばしば会話のなかで「ナレッジ」という言葉が登場します。具体的には、以下のような使われ方をするので、確認しておきましょう。
 
     
  1. 前回のプロジェクトで得たノウハウを「ナレッジ」として共有し、次のプロジェクトに役立てたい。
  2.  
  3. 業務の進め方が非効率なので、ベテラン社員の持つ「ナレッジ」を参考にしよう。
  4.  
  5. 情報量が多すぎるので、重要な部分を「ナレッジ」として抽出すべきだ。
  6.  
  7. Excelでマニュアルを管理しているが、ファイルを開くのが面倒で誰も見ないので「ナレッジ」が無駄になっている。
  8.  
  9. コールセンターの業務の質を均一化するために「クレーム対応のナレッジ」を共有したい。
 
「ナレッジ」は、業界職種問わずよく耳にする単語なので、会話の内容を理解するためにも覚えておきましょう。


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ナレッジと似た言葉との違いとは

「ナレッジ」には似たような意味合いの言葉があるため、正しく理解できていなければ、混乱してしまいます。以下では、ナレッジと「ノウハウ/スキル/ハウツー」の違いを解説するので、区別して使いましょう。

ナレッジとノウハウの違い

「ノウハウ」の辞書的な意味は以下の通りです。
 
ノウ‐ハウ【know-how】
1.ある専門的な技術やその蓄積のこと。「仕事のノウハウを覚える」
2.技術競争の有力な手段となり得る情報・経験。また、それらを秘密にしておくこと。
以上をまとめると、ノウハウは、実体験を通さなければ得られない知識だと言えます。また、ビジネスにおいては「何かの作業をする際に必要な知識や技術」というように手続き的な知識を意味しているのです。
 
つまり、「ナレッジは言葉を通じて知識を伝えられる一方で、ノウハウは体験を通じないと知識を伝えられない」という違いがあるのです。外から得られる知識はナレッジ、社員が個人的に培った経験はノウハウとして区別しましょう。
 
関連記事: ノウハウの蓄積・管理を成功させるには?おすすめツールも紹介
 
関連記事: 社内のナレッジ蓄積に効果的な方法3選!おすすめツールも紹介

ナレッジとスキルの違い

「スキル」の辞書的な意味は以下の通りです。
 
スキル【skill】
1.ある特定の分野や活動において、高いレベルで遂行できる能力や技術を指す英単語のこと。
スキルとは、生まれ持った才能とは別に、プラスして磨きあげた能力を意味します。才能とは異なり、訓練や経験を通じて、努力することで伸ばしていける能力だと言えます。
 
ただし、ナレッジが「ほかのメンバーと共有できる知識」であるのに対し、スキルは「個人が身に着けている技術」という明確な違いがあるのです。

ナレッジとハウツーの違い

「ハウツー」の辞書的な意味は以下の通りです。
 
ハウツー【how-to】
1.「どのように…するか、の意。
2. やり方。方法。特に、実用的な方面での方法や技術。
ハウツーは、ある作業を進めるうえで「どのように~するのか」というように、やり方を指す言葉です。実際には「ハウツー動画/ハウツー本」というように表現されることが多く、実践的な内容にまとめられていることが多いです。
 
ナレッジとハウツーは、いずれも「誰かが得た知識が共有されることで、身に付くもの」という点が共通しているものの、ナレッジの方が「より広範囲な知識」だと言えます。


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ナレッジに関連するビジネス用語

以下では、ナレッジを含んだビジネス用語について解説します。ビジネスシーンで頻繁に使われる用語であるため、ナレッジを社内展開する前に意味を確認しておきましょう。

ナレッジベース

「ナレッジベース」とは、業務に関する「ナレッジ」を一か所にまとめた「データベース(情報が整理される場所)」のことを指します
 
業務を通じて得た知識や経験などのさまざまな情報がまとめられているため、ナレッジベースは企業の貴重な情報資産と言えます。
 
ナレッジベースを設定すれば社内のナレッジが一か所に集約され、ナレッジ管理が効率化するのです。具体的には、ナレッジをデータベース化すると、情報が分散している場合に比べて情報へのアクセス性が高まり、ナレッジの活用頻度を向上させられます。

ナレッジワーカー

「ナレッジワーカー」とは、幅広い知識や情報をもとに成果を出せる人材を指します。
 
ナレッジワーカーが注目されるようになった背景には、IT技術の進化や世界経済の発展により形のない商品やサービスの開発が加速したことが挙げられます。
 
「顧客の多様なニーズに応える」「競合他社との差別化を図る」「優位性を維持する」などの課題を、知識・経験をもとに解決できる存在が求められるようになったのです。

ナレッジマネジメント

「ナレッジマネジメント」とは、業務で得たナレッジを社内で共有・活用することで、業務効率化や組織力の向上を図る手法です
 
業務を通じて獲得した知識、経験、ノウハウ、技術は個人の「頭やPCのなか」に蓄積されるため、ナレッジマネジメントを確立させることで属人化を防止できます。その結果、組織全体の業務の質があがったり、社員の教育に必要な時間が短縮されたりと、さまざまな効果が得られるのです。
 
以上のように、ナレッジマネジメントを実施することで「情報の一元管理」や「業務効率化」などのメリットを得られます。
 
ただし、ナレッジマネジメントに取り組んでいくには、適切な体制を用意することが重要です。たとえば、昨今では、社内のナレッジを蓄積し即アクセスできる「ナレカン」のようなITツールを活用する企業が増えています。
 
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企業がナレッジマネジメントを重視する理由

企業がナレッジマネジメントを重視する理由は、個人が持っているスキルや経験から得たノウハウを情報化して、ほかのメンバーに伝達することで「チームや企業の成長を促進させるから」です。
 
逆に、ナレッジが適切に共有されていない環境下では、知識のある特定の社員に業務が集中し作業進捗に遅延が生じる可能性があります。そこで、ナレッジマネジメントを行って知識を全社員に浸透させれば、分担しながらスムーズに作業を進められるのです。
 
このように、ナレッジマネジメントは業務を効率よく進めるために必要と言えます。ただし、ナレッジマネジメントを進めるうえでは、意味だけでなく押さえておきたい概念についても正しく把握しておくことが重要です。


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ナレッジマネジメントを成功させる手法

以下では、ナレッジ管理・共有におすすめのツールをご紹介します。
 
ナレッジマネジメントを成功させるには「ナレッジを簡単に蓄積でき、管理・共有までできること」が大前提です。しかし、紙やExcelでは、ナレッジをまとめて共有したり、該当の情報を見つけるのに時間がかかったりするため、誰も活用しなくなってしまいます。
 
したがって、ナレッジマネジメントを成功させて業務の無駄を省くためには「誰でも簡単に情報を蓄積でき、検索性が良いITツール」が最適です。ただし、一から体制を構築していくのは、負担が大きいので「充実したサポート」が備わったツールを導入しましょう。
 
結論、ナレッジの管理・共有に役立つのは、頭のなかやPCなかに分散するあらゆる情報を一元化でき、超高精度な検索機能が備わったツール「ナレカン」一択です。
 
ナレカンの「記事」に蓄積した情報は、任意のメンバーにすぐに共有できるうえ、AIを活用した「自然言語検索」が必要な情報を正確に見つけ出します。また、専属担当者による「運用方法の提案」「既存データの移行」などの手厚いサポートは、多くの企業から重宝されています。

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「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
 
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
 
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
Google検索のように使える「キーワード検索」や生成AIを活用した「自然言語検索」によって、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
 
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。

<ナレカンをおすすめするポイント>

  1. 【ナレッジの一元化】 ナレッジ管理に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
    記事形式で書ける「社内版wiki機能」、質問形式で聞き出せる「社内版知恵袋」、メールやチャット内のやりとりは「転送機能」を使って、ナレッジを残していくだけなので、誰でも迷わず使えます。
  2. 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
    「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「ゆらぎ検索」など、思い通りの検索が可能です。
  3. 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
    初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。

<ナレカンの料金>

ナレカンの料金プラン

  • ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
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ナレッジマネジメントを定着させるポイント3選

ナレッジマネジメントは、はじめこそスモールチームで開始していくものの、最終的には全社に展開していくケースが多いです。そのため、以下のポイントを確実に押さえて、社内に定着するように取り組みましょう。

(1)社員へ周知する

1つめとポイントは、ナレッジマネジメントを実施する旨を「社員へ周知すること」です。
 
仕事で役立つナレッジは、各社員の「頭のなか」や「PCのなか」で属人化していることが想定されます。つまり、これらをナレッジ化していくのは、社員一人ひとりの協力が欠かせないのです。
 
そのため、あらかじめ「ナレッジマネジメントを導入する目的」や「どのような情報を求めているか」を社員に伝えておきましょう。社員の理解を得ることで、基礎的なものから応用的なものまで、ナレッジを蓄積できるのです。

(2)体制を整える

2つ目のポイントとして、ナレッジマネジメントに適した「体制を整えること」です。
 
ナレッジマネジメントを実施するための心構えができていたとしても、適した仕組みがなければ、成功させるのは困難だと言えます。そのため、最小限の工数でナレッジを蓄積したり、蓄積したナレッジをすぐに共有したりできる仕組みを整えましょう。
 
具体的には、長期的な情報の管理・共有に適した「ナレッジ管理ツール」の導入がおすすめです。なかでも、検索機能が充実したナレッジ管理ツールであれば、個人のスキルに左右されず「ほしい情報にアクセスできる仕組み」をつくれます。

(3)現場の声をきく

3つ目のポイントは「現場の声をきくこと」です。
 
昨今では、ナレッジを管理するためのツールがさまざまあります。しかし、「無料で使えるから」「多機能で便利そうだから」という理由で導入してしまうと、社員が使いこなせず、ツールは定着していきません。
 
とくに、大企業は従業員数が多く、社員のITリテラシーがばらつきやすいので、現場の声が反映されたツール選びが大切です。たとえば、「ナレカン」では、現場の声を参考に企業ごとに最適な運用方法を提案しているので、大企業にこそおすすめのツールです。


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応用|ナレッジマネジメントをするのに役立つ知識

以下では、ナレッジマネジメントを実施していくうえで、役立つ考え方やナレッジモデルを紹介します。ナレッジとは、知識を言語化してほかのメンバーに共有していくことが前提の情報なので、担当者の方は押さえておきましょう。

ナレッジマネジメントに必要な「暗黙知」と「形式知」とは

以下では、ナレッジマネジメントに必要な2つの概念である「暗黙知」と「形式知」について解説します。
 
  • 暗黙知とは
  • 「暗黙知」とは、経験的に知っていても言葉では表すのが難しい知識のことです
     
    暗黙知は主観的で伝えづらいため、共有されなければ個人に蓄積されたままになってしまいます。たとえば、「長年の勘」や「コツ」などが当てはまります。
     
  • 形式知とは
  • 「形式知」は言葉や図を用いて表された知識です。形式知をまとめたものとして代表的なのが「マニュアル」です。
     
    勤続年数が長い社員の経験や考え方(暗黙知)を文章化(形式知)して共有すれば、業務の質の均一化や教育コストの削減が行えます。
このような特徴を踏まえ、ナレッジマネジメントでは個人の主観的な「暗黙知」を、より共有しやすい客観的な「形式知」に変換して社内で活用する必要があるのです。

SECIモデルを活用したナレッジマネジメント

以下では、SECIモデルを活用したナレッジマネジメントをご紹介します。
 
SECIモデルの活用により、ナレッジを積極的に蓄積し活用するフローを簡単に構築できます。また、SECIモデルのサイクルは、以下の図のように行います。
 
SECIモデル
 
 
SECIモデルでは、暗黙知から形式知への変換プロセスを「共同化」「表出化」「連結化」「内面化」の4つの要素に分解し、サイクルを回します。
 
  1. 共同化(Socialization)
  2. 暗黙知は体験が必要なので、まずは「共同化」で経験を共有します。共同化は暗黙知から暗黙知への変換プロセスと言えます。
     
  3. 表出化(Externalization)
  4. 次に、共同化によって得た暗黙知を「表出化」によって文章化・図式化などの共有しやすい形にします。業務から得た気づきを文章化して報告する日報などが表出化に該当し、暗黙知から形式知への変換プロセスと言えます。
     
  5. 連結化(Combination)
  6. 表出化で得た形式知をほかの形式知と組み合わせて新たな形式知を生み出すのが「連結化」です。連結化は形式知から形式知への変換プロセスです。形式知同士を組み合わせることで、体系的で総合的なナレッジを作り上げられます。
     
  7. 内面化(Internalization)
  8. 連結化で得られた形式知を体験に落とし込んで暗黙知にするのが「内面化」です。内面化は形式知から暗黙知への変換プロセスであり、暗黙知がチーム全体の知的財産として活用されたと言えます。
以上4つのステップを踏むことで、ナレッジマネジメントのために社内にナレッジを蓄積する準備ができるのです。
 
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ビジネスシーンにおけるナレッジのまとめ

これまで、ビジネスシーンにおけるナレッジの意味から、正しく社内にナレッジを浸透させるマネジメント手法までご紹介しました。
 
企業に付加価値を生む経験や知識を指す”ナレッジ”は、暗黙知から形式知へと変化させ活用しなければなりません。そこで、「SECIサイクル」に代表されるナレッジマネジメントを実施することで、属人化を防止できます。
 
また、ナレッジマネジメントでは、情報共有ツールを使うと手間なくナレッジ管理ができます。ただし、ツールを選ぶ際には、さまざまな立場の社員から多くのナレッジが共有されるように、ITリテラシーを問わず誰でも使いやすいものを選びましょう。
 
したがって、社員の頭のなかや、PC(メールやチャット)のなかにあるナレッジを蓄積でき、超高精度の「検索機能」が備わったツール『ナレカン』が最適です。
 
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代表取締役社長 澤村大輔
この記事の監修者
株式会社Stock
代表取締役社長 澤村大輔

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に管理できるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、DNX VenturesEast Venturesマネーフォワード等のベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。
2024年、100名~数万名規模の企業のナレッジ管理の課題解決のために、社内のナレッジに即アクセスできるツール、「ナレカン」をαローンチ。

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