多くの民間企業が、社内にある文書の適切な管理を実現する”文書管理”に取り組んでいますが、自治体においても同様に、文書管理の重要性が説かれてきています。こうしたなかで昨今注目を浴びているのが、文書管理システムによる管理です。
 
しかし、文書管理システムの導入を検討しているが「どれが自自治体に合っているのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
 
そこで今回は、自治体の文書管理システム導入の課題・事例を中心に解説します。
 
という方は今回の記事を参考にすると、自治体における文書管理システム導入の課題を理解し、自自治体に合ったシステムを検討できるようになります。

文書管理システムとは

文書管理システムとは、電子化された文書における、作成・保存・廃棄といったライフサイクルを管理するシステムを指します。
 
文書管理システムの主な機能として、以下の内容が挙げられます。
 
 
  • 保管機能
  • 庁内に散在している文書を一か所で保管する機能です。また、フォルダ管理が備わったシステムであれば、文書の種類や関係部署ごとに分けて整理することも可能です。
     
  • 検索機能
  • 文書のタイトルや、ファイル内に含まれるキーワードから検索する機能です。目的の情報を簡単に探し出せるので、過去の文書を振り返りたい場面で便利です。
     
  • セキュリティ機能
  • 2段階認証やアクセス制限など、文書を保護するための機能です。公文書には、行政判断の根拠や経緯など、行政運営に関わる重要な情報が記載されているため、確実に管理しなければなりません。
 
一方、公文書を紙で管理していると「管理体制が属人化しやすい」「改ざん・紛失のリスクがある」といった問題点があります。そのため、自治体は文書管理システムを導入して、公文書を適切に管理・監視する体制を整える必要があるのです。

自治体における文書管理システムの導入状況とは

2012年、「公文書等の管理に関する法律 第34条」が施行されました。この法律では、地方自治体に対して、公文書の適切な管理・保存が努力義務として規定されています。
 
この流れを受けて、各自治体において、公文書管理に関する条例の制定が進みました。昨今では、公文書管理の効率性を考慮し、文書管理システムの活用により管理体制を徹底している自治体もあります。
 
しかし、なかにはシステムの導入が負担となってしまう場合もあります。そのため、自治体における文書管理システムのシェアは低く、今なお従来の管理体制のままとなっている自治体も多く存在しているのです。
 

自治体における文書管理システム導入の4つの課題

ここでは、自治体における文書管理システム導入の4つの課題を解説します。以下の課題によって、自治体での文書管理システム導入は遅れをとっていると言われています。

(1)紙運用が避けられない

自治体での文書管理システム導入が進まないのは、紙運用が避けられないからです。
 
文書管理システムによるデジタルデータでの管理は便利な一方、自治体では決裁書に添付する資料のスキャン作業を手間に感じるケースや、添付ファイルの視認性の低さから、紙文書での提出を要求されるケースが相次いでいます。
 
さらに、システムによっては操作性が低く入力の手間がかかることから、紙運用を好む担当者も多いのです。
 
しかし、紙媒体での管理では情報の検索性が低く、あとから必要な情報を振り返るには膨大な時間が必要です。したがって、紙運用からデジタル運用への切り替えを周知し、社員が紙媒体に依存しない環境作りをしなければなりません。

(2)官公庁内でしか利用できない

文書管理システムが庁内でしか利用できないもの、システム浸透が遅れる原因です。
 
働き方改革などの影響を受け、昨今多くの自治体において、テレワークの導入が期待されています。しかし、一部の文書管理システムは社内ネットワーク以外から接続ができないため、完全なテレワークに対応できないというケースも散見します。
 
こうした問題を解決しシステム導入の遅れを取り戻すには、「場所や利用端末を問わず活用できるシステム」を選定する点が重要です。また、どの端末からも接続できるクラウドツールであっても、セキュリティが堅固なツールであれば、安心して利用できます。

(3)システム連携できない

文書管理システムの導入が上手くいかない理由には、ツール同士の連携ができない点も挙げられます。
 
庁内では、文書管理システムのほかにさまざまなツールが導入されています。しかし、それらのシステムとの連携機能がないと、ツールの横断が必要となり、作業が二度手間になるリスクが高まります。
 
たとえば、「電子申請を行ったものを紙媒体に出力して、再度別システムに登録する」といった非効率な作業が発生しやすくなるのです。
 
したがって、文書管理システムを導入する際は「既存システムとの連携が可能なツール」あるいは「公文書以外の情報の管理にも活用できるツール」を選択するといった心がけが必要です。

(4)デジタルツールに抵抗感がある

職員がデジタルツールに対し抵抗感があるのも、自治体での文書管理システム導入が進まない理由の1つです。
 
自治体ではアナログ文化が今なお根強く残っており、業務のほとんどを紙媒体による処理で進めているというケースも稀ではありません。
 
アナログ文化が続き、デジタルツールに触れる機会の少ない環境下においては、いざ「文書管理を目的にツールを導入して効率化を図ろう」と訴えたところで、現状からの脱却は難しいです。
 
したがって、文書管理システムの導入時は、デジタルツールに対して抵抗感を覚える職員でも使えるように「誰もが迷わずに使いこなせるシステム」を選択する必要があります。

自治体における文書管理システムの導入事例

大阪広域水道企業団のトップページ
 
 
大阪広域水道企業団は、大阪府営水道を引き継ぐ団体として、大阪府内の市町村が共同で設立した特別地方公共団体です。
 
大阪広域水道企業団では、文書を紙と押印で管理していました。そのため、「過去の起案を参考にしたいときは書庫で目的の文書を探す」「決裁者は必ず出勤してハンコリレーで承認・決済する」といった必要があり、職員の負担が重くなっている課題がありました。
 
そこで、文書管理・電子決裁システムを導入し、文書の収受・起案・決済・施行・保存・廃棄を電子化しました。また、一部の資料は紙のまま起案文書に添付するなど、システムの運用をある程度各部署の裁量に任せて、自発的な利用を促進したのです。
 
その結果、システム稼働から3か月後には、電子決裁率が95%に達しました。そして、「過去の起案文書をコピーして文書を作成」「複数のメンバーが並行して承認」ができるようになり、作業時間が短縮されました。
 

自治体の文書管理システム導入の課題と事例まとめ

ここまで、自治体の文書管理システム導入の課題と事例を解説しました。
 
紙で公文書を管理していると、管理体制が属人化したり改ざんリスクが高くなったりする傾向があるので、ITシステムの導入で状況を改善する必要があります。一方で、アナログ文化が根強く残っており、管理システムの導入が進んでいない自治体も多いです。
 
こうした課題を解決し、管理の徹底に取り組むには、職員の理解を得て一丸となってIT化を進める姿勢が大切です。ただし、操作の難しいツールを導入すると、意識が統一されていても、業務への浸透が難しくなってしまいます。
 
そのため、「職員が迷わずに使いこなせるツール」を選ぶことがポイントです。結論、自治体における文書管理には、ITに不慣れな職員でも、簡単に使いこなせるほどシンプルなツール『ナレカン』一択です。
 
ぜひ「ナレカン」を導入して、自治体における文書管理を徹底しましょう。