社内稟議は、設備投資や契約締結、備品購入などの意思決定を適切に進めるために欠かせない仕組みです。しかし、運用方法によっては承認までに時間がかかったり、進捗状況が把握できなかったりと、本来の仕事を進める足を引っ張る原因にもなります。
実際に、「稟議書を提出してもなかなか承認されない」「稟議書の作成に時間がかかる」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、社内稟議の書き方や現場でよくある問題、解決策を中心に解説します。
- 紙やメールで稟議を回しており、承認に時間がかかっている総務・管理部門担当者
- 社内の稟議状況が見えず、「今誰が止めているのか」分からないことに悩む管理職
- 稟議の電子化や運用改善を任されたが、何をすべきか分からない業務改善担当者
上記に当てはまる方はこの記事を参考にすると、社内稟議の課題や改善策を理解し、自社に合った方法で稟議を運用できるようになります。
目次
社内稟議とは?
「稟議」とは業務の重要事項において、複数の担当者に承認をもらう手続きのことです。以下では、稟議書の役割や決裁との違いを解説します。
稟議書の役割
稟議書とは、稟議をするときに必要な承認を得るための文書です。
組織内の重要な決定事項を文書化すれば、関係者全員がその内容に対して共通の理解を持ったうえで判断できるようになります。また、承認するにあたって「押印」があれば、誰が承認したかを記録でき、後のトラブルを防ぐための証拠としても役立ちます。
つまり、社内稟議の役割とは「意思決定や提案の実効に合意したことを透明化させ、責任の所在を明らかにすること」なのです。
決裁との違い
混同されがちな言葉で「決裁」がありますが、稟議が提案の承認プロセスであるのに対し、決裁は最終的な承認や実行の手続きを指します。
たとえば、稟議は新しいプロジェクトの提案を関係者全員に承認してもらう手続きで、決裁はそのプロジェクトが承認されたあとに具体的な行動や支出を決める手続きです。
このように、稟議と決裁は意味に違いはあるものの、どちらも組織内の意思決定プロセスにおいて重要な役割を果たしています。
【例文あり】社内稟議を通す書き方と必須項目
以下では、社内稟議を通す書き方と必須項目をご紹介します。「社内稟議の書き方が分からない」「稟議が通らず悩んでいる」という方は必見です。
社内稟議に必要な項目
社内稟議に必要な項目は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 稟議の内容が一目で分かるタイトルを記載する |
| 申請日 | 稟議を提出した日付を記載する |
| 申請者 | 氏名や所属部署など申請者情報を記載する |
| 目的・背景 | なぜ申請が必要なのか、現状の課題や目的を説明する |
| 申請内容 | 導入するサービスや購入する物品など、具体的な内容を記載する |
| 費用・予算 | 必要な金額や予算の内訳を記載する |
| 期待される効果 | コスト削減や業務負担の軽減など、導入によるメリットを示す |
| 添付資料 | 見積書や比較資料など、判断材料となる資料を添付する |
| 承認欄 | 承認者の確認・決裁を受けるための欄を設ける |
承認者は申請内容だけでなく、投資に見合う効果が得られるかを重視するため、客観的な根拠を交えて説明しましょう。
【例文】社内稟議を通すための書き方
以下は、情報共有ツールを導入するときの稟議書の例文です。
| 内容 | |
|---|---|
| 件名 | 情報共有ツール「〇〇」導入の承認について |
| 目的 | 現在、社内の情報共有がメールや口頭に依存しているため、過去のやりとりの検索に時間がかかり、情報の伝達漏れも発生しています。これらの課題を解決するため、情報共有ツール「〇〇」の導入を申請いたします。 |
| 金額 | ビジネスプラン 月額30,000円(20名利用) 年間利用料:360,000円 |
| 導入効果 | 情報検索時間を1人あたり1日15分削減できる見込みです。20名で年間換算すると約1,200時間の工数が削減できます。また、問い合わせ対応や引き継ぎ業務の負担軽減にもつながります。 |
| 比較検討結果 | A社・B社・〇〇の3製品を比較した結果、操作性とコストのバランスに優れていたため〇〇を選定しました。 |
| 懸念材料 | 導入初期は運用ルールの周知が必要ですが、説明会を実施して定着を図ります。また、セキュリティ要件についても社内基準を満たしていることを確認済みです。 |
上記のように、稟議書では「課題→解決策→費用→効果」の流れで記載すると、承認者が内容を理解しやすくなります。
稟議を通りやすくするポイント
以下のポイントを意識すると稟議が通りやすくなります。
- 現状の課題を具体的に記載する
「業務が非効率」ではなく、「情報検索に毎日15分かかっている」のように現状の問題を具体的に示します。 - 費用対効果を数値で説明する
費用だけでなく、工数削減や売上向上など導入による効果をできる限り数値で示しましょう。 - 比較検討した経緯を記載する
複数の選択肢を比較したうえで最適な案を選んだことを伝えると、承認者の納得感が高まります。 - 懸念点への対応策も書く
セキュリティや運用負荷などのリスクを事前に整理し、対応方法まで記載すると判断しやすくなります。
このように、承認者が知りたい情報を先回りして記載することで、差し戻しや確認の手間を減らし、承認者のところで書類が止まることなく、決裁まで進められます。
稟議を「ペーパーレス化」する3つのメリット
以下では、稟議を「ペーパーレス化」する3つのメリットをご紹介します。紙で稟議書を作成・管理している方は必見です。
(1)印刷や手書きの手間がなくなる
1つ目のメリットは、印刷や手書きの手間がなくなることです。
紙の稟議書では、申請のたびに書類を作成・印刷し、押印や記入をして回覧しなければなりません。また、修正する度に再印刷が必要になり、作成者の負担が大きくなります。
一方、電子化された稟議書であれば、パソコンやスマートフォンから入力できるうえ、修正も簡単です。このように、稟議をペーパーレス化すれば、印刷や手書き、書類の持ち運びにかかる手間を削減できます。
(2)承認までの時間を短縮できる
2つ目のメリットは、承認までの時間を短縮できることです。
紙の稟議書は、承認者が出張や外出をしていると確認できず、申請が滞りやすいという課題があります。また、現在どの承認者のもとにあるのか分からず、進捗状況を把握しにくいケースも少なくありません。
一方、デジタル稟議書はリアルタイムで共有でき、リモート環境でも承認できるため、申請後すぐに承認フローを進められます。さらに、承認状況を可視化できるので、どの段階で申請が止まっているのかを把握しやすくなり、意思決定を早められるのです。
(3)過去の稟議書の管理が簡単になる
3つ目のメリットは、過去の稟議書の管理が簡単になることです。
紙で稟議を管理している場合、過去の申請内容を確認するのに、いくつもの書類の中から探さなければなりません。また、保管場所が増えると、どこに何の情報があるか分からなくなり、紛失や劣化のリスクも高まります。
一方、電子化された稟議書であれば、キーワード検索ですぐに目的の書類を見つけられます。このように、稟議をペーパーレス化すると、過去の申請内容や承認履歴を同じ場所で管理できるため、情報を探す時間を削減できるのです。
社内稟議で現場が頭を悩ませる3つの問題
以下では、社内稟議で現場が頭を悩ませる3つの問題をご紹介します。社内稟議の作成・承認フローに課題を感じている方は必見です。
(1)社内情報がバラバラで稟議作成に時間がかかる
1つ目の問題は、社内情報がバラバラで稟議作成に時間がかかることです。
稟議書を作成するときには、見積書や契約情報、過去の稟議書、取引先情報などさまざまな資料が必要になります。しかし、ファイルサーバーやメール、個人のPCなどに情報が散在していると、必要な情報を探すだけで多くの時間を費やしてしまいます。
また、「過去に同様の稟議があったはずだが見つからない」「最新版がどれか分からない」といった状況も起こりやすく、結果として稟議書の作成が遅れる原因になるのです。
(2)稟議承認まで時間がかかる
2つ目の問題は、申請から承認までに長い時間がかかることです。
紙やメールで稟議を回覧している場合、承認者が外出や出張をしていると確認があと回しになりやすく、承認プロセスが停滞することがあります。また、複数の承認者を経由する場合は、誰の確認待ちなのか把握しづらいという課題もあります。
その結果、備品購入やシステム導入など本来早く進めたい案件でも意思決定が遅れ、業務全体のスピード低下につながってしまうのです。
(3)過去の稟議書を探す手間に追われる
3つ目の問題は、過去の稟議書を探す手間に追われることです。
多くの企業では、ExcelやWord、PDF形式で作成した稟議書をメールで回覧したり、ファイルサーバーに保存したりしています。しかし、保管場所やファイル名のルールが統一されていないと、必要な稟議書をすぐに見つけられません。
たとえば、「類似案件の稟議書を参考にしたい」と思っても、メールの送受信履歴や複数のフォルダを探し回る必要があります。また、担当者の異動や退職によって保存場所が分からなくなり、必要な情報にアクセスできない可能性もあるのです。
稟議書の作成・管理に役立つ「情報の一元化」とは
稟議業務を効率化するには、稟議に関する情報を1箇所にまとめることが重要です。
なぜなら、稟議書の作成時に必要な情報をすぐに参照できるだけでなく、過去の稟議書や承認履歴も管理しやすくなるためです。情報が1か所に集約されていれば、資料を探す時間を削減しながら、必要な情報を根拠として活用できます。
たとえば、見積書や契約情報などを一元管理しておけば、それらを参考にしながら稟議書を作成できます。また、承認済みの稟議書も同じ場所で管理できるため、あとから内容を確認したり、類似案件の判断材料として活用したりすることも可能です。
このように、稟議業務の負担を軽減するためには、単に申請フローを電子化するだけでなく、稟議に必要な情報や過去の稟議書を一元化し、誰でもすぐに活用できる状態を整えることが重要です。
過去の稟議や必要な社内情報を一元化するツール
以下では、過去の稟議や必要な社内情報を一元化するツールをご紹介します。
稟議書を書こうとしても、過去にどんな稟議が通ったのか分からず、作成に何時間も迷うケースは少なくありません。また、予算や導入実績、取引先情報などの必要なデータが複数の部署に散在しており、担当者へ確認するために何度も連絡を取ることもあります。
こうした状態を解消しようと、ファイルサーバーやチャットツールを個別に検索する運用では、情報の保存場所が担当者ごとに異なったり、ファイル名が統一されていなかったりするため、必要な情報へたどり着くのに時間がかかります。
そこで、上司を納得させる質の高い稟議を短時間で作成するには、過去の稟議書や議事録、各部署のノウハウなどを1か所に集約し、必要な情報をすぐに取り出せる環境が必要です。
こうした条件に最も当てはまるのが、非IT企業でも当たり前に社内のナレッジが蓄積・活用されるAIナレッジツール「ナレカン」です。ナレカンなら、過去の稟議データや独自の社内用語をAIが横断検索し、上司に質問する感覚で必要な情報を即座に引き出せるため、稟議作成の時間を大幅に削減します。
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<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【ナレッジが組織に蓄積される】
社内に散在した情報や、個人に属人化したノウハウを一元化。記事・ファイル・メール・チャットなど、あらゆる社内情報を“組織のナレッジ”として蓄積できます。
- 【必要な情報に誰でもたどり着ける】
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<ナレカンの料金>

- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
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社内稟議の書き方まとめ
これまで、社内稟議の書き方や必要な項目、社内稟議で現場が頭を悩ませる問題を中心にご紹介しました。
社内稟議をスムーズに進めるには、目的や費用、期待される効果などを明確に記載することが重要です。また、稟議書の作成に必要な情報や過去の承認事例をすぐに参照できる環境を整えることで、作成時間の短縮や承認率の向上につながります。
一方で、社内情報や過去の稟議書がメールやファイルサーバーに散在していると、必要な資料を探すだけで多くの時間がかかります。そのため、稟議に関する情報を一元管理し、誰でも必要な情報へすぐにアクセスできる仕組みが求められるのです。
したがって、社内の稟議の作成・管理には、稟議に必要な情報や過去の承認事例を一元管理できるツール「ナレカン」が最適です。
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