営業において「ヒアリング」は、顧客のニーズを正しく聞き出すために欠かせない業務です。そこで、事前に質問内容をまとめたヒアリングシートを用意しておくと、商談内容に抜け漏れが起きるのを防止できます。
しかし、ヒアリングシートを作成したいが「どのように作れば良いのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ヒアリングシートの書き方やテンプレート5選を中心にご紹介します。
- ヒアリングシートの作り方や基本項目を知りたい
- テンプレートを使って簡単にヒアリングシートを作りたい
- ヒアリングシートの作成だけではなく、管理にも役立つツールを探している
という方はこの記事を参考にすると、ヒアリングシートの作り方が分かるだけでなく、ヒアリングシート管理におすすめのツールも見つかります。
目次
ヒアリングシートが重要な3つの理由
以下では、ヒアリングシートが重要な理由を3つ紹介します。商談経験が浅い方やヒアリングに自信がない方にとっては必見です。
顧客の要望を正しく理解するため
ヒアリングシートは、顧客の要望や潜在ニーズを明確にするために役立ちます。
事前に情報を整理しておくと、より的確に顧客の課題を捉えることができます。その結果、顧客の要望や潜在ニーズを発見するきっかけにつながるのです。
また、2回目以降の商談では、ヒアリングシートを事前に確認し、よりスムーズにニーズに沿った提案ができます。
要件の聞き漏れを防ぐため
ヒアリングシートがあれば、商談中に聞き漏らしてしまう要件を防げます。
事前に聞くべき項目を整理しておけば、必要な情報を確実に引き出せます。準備が整った状態で商談に臨むことで、重要なポイントを見落とすリスクを減らせるのです。
そのため、事前に聞き出したい内容を整理したヒアリングシートを作成して、商談に臨みましょう。
ヒアリングの質を保つため
ヒアリングシートを使うことで、商談相手による質のムラを防げます。
ヒアリングシートは、顧客の抱える課題を網羅的に質問できるテンプレートとして設計されているため、どんな相手にも一貫した質の高いヒアリングを行えます。
細かい質問は相手によって変えるべきですが、基本的な項目は同じなのでテンプレートで効率化しましょう。
ヒアリングシートの作り方
以下では、ヒアリングシートの作り方を解説します。具体的な手順や基本項目まで紹介しているので、以下の内容を把握すれば、今すぐヒアリングシートを作成できます。
ヒアリングシートを作る手順・ポイント
ヒアリングシートを作る手順とポイントは以下の通りです。
- 目的を明確にする
- 事前調査を行う
- 質問内容を設計する
- 形式を決める
- シートを確認・修正する
何を知りたいのか、解決したい課題は何かを明確にします。目的が曖昧だと、不要な質問や情報過多になりがちです。
顧客の基本情報(会社名、担当者名、提供サービスなど)を社内データやインターネットから収集します。調査できる内容は事前に把握し、ヒアリング対象を絞り込みましょう。
必要な回答から逆算し、具体的な情報を得られる質問を作成します。選択式や自由回答式を使い分け、簡潔で分かりやすい内容にまとめましょう。
用途に合わせてオンラインフォームやPDFなど適切な形式を選びます。視覚的に見やすく、回答しやすいデザインにすることも重要です。
作成後は関係者で確認し、質問の漏れや誤解を招く表現がないかをチェックします。必要に応じて修正を加え、完成度を高めましょう。
ヒアリングシートには、「調べればわかる項目」を記載せず、「相手に尋ねる価値のある項目」を設定することが重要です。また、相手の回答を予想して、改善策やその方向性を考えておくこともポイントです。
ヒアリング内容に必要な基本項目
ヒアリング内容に必要な基本項目は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
顧客情報 | 顧客の基本情報を把握し、スムーズなコミュニケーションを図るための必須項目。 |
課題とニーズ | 顧客が直面している問題や、解決を望んでいる具体的なニーズを明確にする。 |
目標と期待する成果 | 顧客が達成したい目標や、成功の指標を確認し、方向性を一致させる。 |
使用中のツールとリソース | 顧客の現状のリソースや使用中のツールを把握し、最適な解決策を提案するための情報。 |
次のステップ | 商談後の具体的な次のアクションやフォローアップを確認し、次のステップに進むための計画を立てる。 |
以上が、ヒアリングシートの基本項目です。自社の用途に合わせて項目を加減して、項目の過不足がないヒアリングシートを作成しましょう。
【無料】ヒアリングシートのExcelテンプレート・フォーマット5選
ここでは、ヒアリングシートのExcelテンプレート・フォーマット5選を紹介します。テンプレートを活用すると、一から資料を作成する必要がないので、手間をかけずに体裁を整えられて便利です。
(1)コンサルタントも使えるシンプルなヒアリングシート

こちらは、コンサルタントも使える、シンプルなヒアリングシートのテンプレートです。
質問事項のボリュームによって行の高さを調整できるので、ヒアリングの内容に関わらず汎用的に使用できます。
(2)社内面接のヒアリングシート

こちらは、社内面接のヒアリングシートのテンプレートです。
Excelでは、行を選択して[Shift]キーを押しながらドラッグすれば、簡単に項目を移動させられます。必要に応じて並び替えて、面接を円滑に進めましょう。
(3)営業のヒアリングシート

こちらは、営業のヒアリングシートのテンプレートです。
こちらのテンプレートには、各項目の注意事項も記載されているので、確認不足を防ぎながら、適切な営業ヒアリングを実施できる点が特徴です。
(4)商談のヒアリングシート

こちらは、BANTCH(バントチャネル)を使った、商談のヒアリングシートのテンプレートです。
BANTCHとは、BANTに「Competitor(競合)、Human resources(人員体制)」を加えた、ヒアリングのフレームワークを指します。
こちらのテンプレートでは“顧客理解”で「Needs(必要性)」を、“要件”でそれ以外の項目を設定しているので、BANTCHに基づいてヒアリングを実施できるのです。
(5)不動産のヒアリングシート

こちらは、不動産の購入相談に使えるヒアリングシートのテンプレートです。
顧客の購入予定物件について、目的や希望条件などをヒアリングできます。そのため、認識齟齬を防いで、顧客のニーズに合った物件を提案できるようになります。
紙やExcelでヒアリングシートを作成するデメリット
紙やExcelでヒアリングシートをつくると、情報が管理しづらいデメリットがあります。
紙のヒアリングシートは、紛失や情報漏洩の危険性があります。これでは大切な顧客の信用を失ってしまいます。また、Excelなどのスプレッドシートを使う方法もありますが、次第に同じようなファイルが増え、管理が煩雑になりやすいです。
このように、紙やExcelのヒアリングシートはデメリットが大きいため、シートを適切に管理できている企業では使われていません。
Excelよりも簡単にヒアリングシートを作成・管理できるツール
以下では、Excelよりも簡単にヒアリングシートを作成・管理できるツールをご紹介します。
ヒアリングシートに必要な項目が分からない場合、「テンプレート機能の備わったITツール」を使うと、一から考える必要がなくなります。
また、過去のヒアリングシートが簡単に見つかれば、書き方に迷ったときに参考にできます。そのため、ITツールを選ぶときには「必要な情報を瞬時に見つけられる、高性能な検索機能」を備えたものを選びましょう。
結論、自社が導入すべきは、ノート形式で誰でも簡単にヒアリングシートを作成・管理できるうえ、超高精度で検索可能なツール「ナレカン」一択です。
ナレカンのでは、「テンプレート機能」により、簡単にフォーマットを統一できます。また、ナレカンに過去のヒアリングシートを蓄積すれば、ヒット率100%の「検索機能」で必要な情報がすぐに見つかるのです。
テンプレート機能が使えるツール「ナレカン」

「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
https://www.stock-app.info/narekan_document_request.html
「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
Google検索のように使える「キーワード検索」や生成AIを活用した「自然言語検索」によって、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【ナレッジの一元化】 ナレッジ管理に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
記事形式で書ける「社内版wiki機能」、質問形式で聞き出せる「社内版知恵袋」、メールやチャット内のやりとりは「転送機能」を使って、ナレッジを残していくだけなので、誰でも迷わず使えます。
- 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「ゆらぎ検索」など、思い通りの検索が可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン:管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
- プレミアムプラン:「AI自然言語検索」も含めて導入したい企業様
各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
ナレカンを使ったヒアリングシートの作成例

こちらは、ナレカンで作成したヒアリングシートです。テンプレート機能を活用すれば、あらかじめ登録しておいたフォーマットをわずかな操作で呼び起こして、簡単にヒアリングシートを作成できます。
また、超高精度の「キーワード検索」や、上司に質問するように探せる「自然言語検索」で必要な情報を誰でも簡単に見つけ出せます。
ヒアリングシートを作成する際に役立つフレームワーク
ここでは、ヒアリングシートを作成する際に役立つフレームワークを2つ紹介します。下記の2つを活用することで、ヒアリングがより良いものになります。
SPIN話法
SPIN話法は、顧客の潜在ニーズを引き出す目的で使われる手法です。
・Situation Questions(状況質問)
・Problem Questions(問題質問)
・Implication Questions(示唆質問)
・Need-payoff Questions(解決質問)
の4つの頭文字からSPIN話法と呼ばれています。
たとえば、状況質問として「どのような業務を担当されていますか」から会話を始め、課題を整理したうえでヒアリングを進めると適切な解決策が検討できます。
BANT
BANTは、法人営業で質問すべき項目をまとめたフレームワークです。
具体的には、
・Budget(予算)
・Authority(決裁権)
・Needs(必要性)
・Timeframe(導入時期)
の4つを質問すべきとしています。
質問する順番は決まっていませんが、稟議やサービス導入を円滑に進めるために、BANTで企業の状況を正しく把握する必要があります。
3C分析
3C分析とは、以下の3つの視点から市場やビジネスを分析するフレームワークです。
- 顧客(Customer)
- 競合(Competitor)
- 自社(Company)
顧客のニーズや課題、購買行動、満足度などを深掘りします。
競合他社の動向や強み・弱み、市場でのポジショニングを把握します。
自社の強み・弱み、提供する価値、リソースを分析します。
このフレームワークは、現状を整理し、戦略的な意思決定を行うために役立ちます。ヒアリングシートを作成する際にも、3C分析を活用することで、情報収集の焦点を明確にすることができます。
ヒアリングシートを活用するポイント
ヒアリングシートを活用するポイントは以下の2つです。
- 事前準備を怠らない
- 項目は随時更新する
まずは、事前準備を怠らないことが大切です。事前に顧客の情報を集め、解決策を用意し、さらに踏み込んだ質問もできるように準備しましょう。
目的別にいくつかテンプレートを作成し、顧客の現状や課題を適切に把握するための質問とは何かを追求しましょう。
以上のポイントを踏まえて、ヒアリングシートを最大限活用しましょう。
ヒアリングシートの書き方・テンプレート5選まとめ
これまで、ヒアリングシートの書き方・テンプレート5選を中心にご紹介しました。
Excelでヒアリングシートを管理している企業もありますが、類似のファイルが増えて最新版が見つからなくなったり、都度アクセスするのが面倒で更新されなくなったりします。そのため、ファイルではなくノートで管理できるツールが最適です。
また、検索機能が充実しているツールでなければ、蓄積されたヒアリングシートの中から必要な顧客情報がなかなか見つからず、現場社員のストレスの原因となります。
したがって、ヒアリングシートの作成・管理には、ノート形式であらゆる情報をストックできるうえ、超高精度検索が可能なツール『ナレカン』が最適です。
無料の導入支援も受けられるので、ぜひ「ナレカン」を使って、ヒアリングシートを簡単に管理できる仕組みをつくりましょう。