美容室やサロンなどの美容現場において、顧客の施術履歴や経過情報をまとめたものを「顧客カルテ」と呼び、サービスの改善や満足度向上のため利用されています。また、カルテと聞くと紙で残すイメージが多いですが、最近ではクラウド上で電子カルテを管理する手法が浸透してきています。
一方、自店舗のIT化を目的にカルテの管理ツールを導入しようとは考えているが、ツールの種類が多くどれがマッチしているのかがわからない、と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、美容室やサロンで顧客のカルテを管理できるツール9選と、カルテをクラウド管理するメリットを中心にご紹介します。
- アナログのカルテでは物理的な量が多く、保管や管理に困っている
- 紙のカルテ管理では、必要な情報にすぐに辿り着けず悩んでいる
- 担当者によって保有している顧客情報が違うので均一化したい
という担当者の方は、この記事を参考にすると自店舗に必要なツールを選定・導入でき、スタッフの業務負担を軽減できます。
美容室やサロンで顧客のカルテを管理できるツール9選
以下では、美容室やサロンで顧客のカルテを管理できるツール9選をご紹介します。
顧客カルテの管理ツールには、顧客の個人情報以外に写真や動画を合わせてストックしておけるものもあるので、施術前後や経過の確認が視覚的に行えます。また、情報が蓄積されると、顧客にマッチしたサービスの提案や改善ができ、顧客満足度の向上にも繋がりやすくなるのです。
一方で、カルテ情報は自店舗だけでなく、系列店舗や支店での施術の際に経過情報などを活用するため、全てのスタッフが利用します。そのため、ツールの機能以上に「系列店舗を含む全スタッフが利用できるツール」でなければなりません。
したがって、シンプルな操作で顧客のカルテを簡単に管理でき、該当の顧客情報へスピーディーにアクセスできる「Stock」が最適です。
Stockは「ノート」に記載した顧客カルテを「フォルダ」で簡単に管理でき、わずか数クリックで必要な情報に辿り着けるという運用フローの簡素化を実現します。また、マルチデバイス対応なので、施術のわずかな合間でも手元の端末から素早く顧客情報を残せるようになります。
【Stock】顧客の情報を最も簡単に残せるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【LiME】スマホで美容室のカルテ管理ができるツール
<LiMEの特徴>
- 美容師が企画制作している
- 予約やデータの管理も可能
実際の美容師がツールの企画・制作を行っているので、美容室やサロンでの使いやすさが重視されています。
顧客情報のほかに電子マネー決済やカード決済の売上データ管理、LINEやHOT PEPPERとの予約連携などを一元管理できます。
<LiMEの注意点>
- 売上により利用料金が変動する
店舗の売上によって利用料金が変動するので、自院での利用にどれくらいのコストがかかるのか確認しておきましょう。
<LiMEの料金体系>
- 無料プラン: ¥0/月
- カルテ管理プラン: ¥2,178/月(上限金額)
- ネット予約プラン: ¥6,358/月(上限金額)
売上に応じて利用料金が異なるので、都度公式サイトの確認が必要です。
【美歴】カルテ情報を無制限で管理可能
<美歴の特徴>
- カルテが無制限に登録できる
- 分析が可能
カルテの保存数に制限がないので全ての顧客をツールひとつで管理できます。また、スタイル写真は1施術につき6枚までアップロードが可能です。
美歴アナリティクスで、所属スタッフの美歴活用状況や効果を分析でき、顧客からのフィードバックも行えます。
<美歴の注意点>
- スタッフ管理や予約管理は有料
- 自動更新
カルテ管理だけであれば無料で利用できますが、予約システムとの連携やスタッフ管理機能を利用する場合はオプション料金がかかります。
PersonaプランとTeamプランは6ヶ月ごとに自動で更新されます。
<美歴の料金体系>
- Trial: ¥0/月
- Personal: ¥8,800/月
- Team: ¥15,400/月
【KaruteKun】分析機能が豊富なカルテ管理ツール
<KaruteKunの特徴>
- サロン系店舗向けツール
- 顧客分析ができる
カルテに写真を残せるので、美容室だけでなくリクラゼーションサロンやネイルサロンなどで多く利用されています。また、店舗同士で顧客情報の同期が可能なので、違う店舗を利用しても施術履歴や変化を確認できます。
<KaruteKunの注意点>
- 無料プランがない
30日間のお試し期間はありますが、継続的に利用するには、有料プランへの申し込みが必要となります。
<KaruteKunの料金体系>
- 基本プラン: 1店舗あたり ¥11,000/月
- LINEオプション: ¥11,000/月
ひとりでの利用の場合、基本プランは¥5,500オフ、LINEオプションは¥5,500オフで利用できます。
【BEFORE AFTER】写真でのカルテ管理に特化したツール
<BEFORE AFTERの特徴>
- 写真で顧客管理に特化
- 手書きでのカルテ記入に対応
美容室やサロンだけでなく整体やエステ、スポーツジムなどでの顧客管理にも対応しています。写真によってカルテの管理ができるので、施術の状況や経過などの確認が簡単です。
パソコン・スマホ・タブレットで利用できるので、手書きのカルテ記入に対応しています。紙と同じように記録できるため、電子カルテを初めて使うスタッフが多い店舗でも取り入れやすいです。
<BEFORE AFTERの注意点>
- 無料プランでは保存容量が少ない
- 予約機能はない
無料プランでは写真の保存容量が100MBしかありません。そのため、カルテに多くの写真をストックしておくには、有料プランに加入する必要があります。
予約管理機能が搭載されていないので、他のツールで予約管理し顧客情報を探す必要があります。
<BEFORE AFTERの料金体系>
- 無料プラン: ¥0/月
- Sプラン: ¥3,300/月
- Mプラン: ¥5,400/月
- Lプラン: ¥8,100/月
- 使い放題プラン: ¥9,800/月
【STORES予約】オンラインレッスンにも対応
<STORES予約の特徴>
- 美容スクールに特化
- オンラインレッスン対応
フィットネスやヨガスクール、整体などで主に利用されているため、レッスン振替・カレンダー埋め込み・スタッフ指名・グループレッスンの予約や管理にも対応しています。
Zoom連携によるURLを自動送信できるので簡単にオンラインレッスンが行えます。また、オンライン決済も可能なためツール1つで管理可能です。
<STORES予約の注意点>
- 決済手数料が発生する
- 売上の管理はできない
事前決済の場合は決済手数料が4.9%発生してしまいます。
事前予約決済・月謝管理(継続課金)・チケット(回数券)での決済管理は行えますが、全体の売り上げ管理は行えません。
<STORES予約の料金体系>
- フリー: ¥0/月
- ライト: ¥8,788/月~
- スタンダード: ¥26,378/月~
- プラチナ: ¥66,000/月~
有料プランを含む全てのプランで初期費用がかかりません。フリーでは、月額¥0で予約システムを利用できます。
【GENBA-ISM】iPadのPOSレジとも連携可能
<GENBA-ISMの特徴>
- 売上管理システム
- 複数の拠点でも利用可能
顧客管理だけでなく、POSレジの入金や請求情報の管理、ヤマト運輸のB2システムとの連携も可能です。
カルテ情報がクラウドで管理されているので、系列店舗が複数あってもカルテを共有できます。
<GENBA-ISMの注意点>
- オプションが多い
- スマホ利用はできない
売上の管理や分析機能を利用する場合は、オプション料金を支払う必要があります、
スマホでの利用に対応していないので、確認や編集を行うにはiPadかパソコンを利用する必要があります。
<GENBA-ISMの料金体系>
- 基本プラン: ¥250,000/月
- チームプラン: ¥400,000/月
- 拠点共有プラン: ¥600,000/月
【Reservia LINEサロン予約】顧客カルテと予約サイトを紐付けて管理
<Reservia LINEサロン予約の特徴>
- 予約の一元管理
- 集客アップの機能
HOT PEPPER/楽天/OZmallなど大手予約サイトの予約を一元化できます。個人サロンの電話やLINE対応による予約管理の手間を省けるので、顧客対応時間の増加に繋がります。
自動配信メールや口コミの管理、Instagramの自動連携機能、クーポンサイトの一括化などの機能により集客を大幅にアップできます。
<Reservia LINEサロン予約の注意点>
- Instagram連携は別途料金
- サイトの連携に別途料金
Instagram連携予約機能はスタッフが増加するごとに費用がかかります。また、Advanceプランでは元々3名分のInstagram連携予約が付属されていますが、4名以上は別途料金がかかります。
LINE連携、クーポンサイト連携に別途料金がかかります。そのため、全てのサイトを連携させる場合、高額になってしまう可能性があります。
<Reservia LINEサロン予約の料金体系>
- Basic S: ¥21,000/月
- Advance: ¥33,000/月
初期費用に¥100,000、LINE連携を行う場合¥4,500かかります。またBasic SプランではInstagram連携予約が1ユーザーあたり¥3,000かかります。
【Google Keep】メモのような使い勝手で管理できるツール
<Google Keepの特徴>
- Googleアカウントと連動
- パネル形式での表示
Googleアカウントを持っていれば、端末に関係なくどこからでも顧客カルテにアクセスできます。
保存したカルテはパネル形式で表示されるため、一覧性が高く経過情報などの把握もしやすくなっています。
<Google Keepの注意点>
- フォルダではなくラベルでの管理
メモはラベルを使った管理なのでフォルダの階層的な管理ができません。そのため、慣れるまではカルテを探すのに時間がかかる可能性もあります。
<Google Keepの料金体系>
- 無料で利用できます。
顧客カルテ(電子カルテ)とは何か?
「カルテ」とはよく病院などの医療機関で使われる言葉ですが、そのほかにも美容業界などで、顧客情報や来店・施術履歴を管理するために使われており、そのカルテを電子化したものが顧客カルテ(電子カルテ)です。
今までは紙でのカルテ管理が主流だったので、保管用のキャビネットやファイルが別途必要でした。しかし、カルテ管理ツールでは物理的な保管場所が必要なく、系列店舗との連携や写真・動画など視覚的な情報の蓄積が簡単にできるので、紙の管理よりも効率的なのは明らかです。
また、顧客カルテは顧客の個人情報以外に、美容院では「顧客の髪質やカット・カラー履歴」、ネイルサロンでは「ネイルスタイルの履歴や経過」、整体やフィットネス・ヨガスクールなどでは「施術の履歴や経過情報」などさまざまな情報がストックされ、顧客に合わせたアプローチのために利用されているのです。
顧客のカルテをクラウド管理するメリット
ここでは、顧客のカルテを電子化し、ツールを用いてカルテ管理をするメリットについて解説していきます。
写真や動画を同時に管理できる
テキストだけでなく、写真や動画も一緒に残しておけます。
カルテにイメージとして写真や動画などのデータを残しておくと、テキスト情報のみよりも経過の微細な変化も正確に、かつ素早く把握できるので伝達齟齬の心配がありません。
また、マルチデバイス対応のツールであると、スマホやタブレットで撮影した写真を素早くカルテへ保存できます。ほかのスタッフとの共有も簡単なため、忙しい現場であっても情報の確実なストックが可能になるのです。
ほかにも、写真や動画でカルテを残せば、テキスト入力の時間削減も行えるので、業務負荷の軽減にも繋がりやすくなります。
どこからでも編集・閲覧が可能
カルテ管理ツールを使えば、場所を問わずにカルテの確認が可能です。
紙のカルテの場合は、情報共有の際に「カルテの受け渡し」という作業が発生するので、系列店舗など距離によってはカルテの受け渡しができないなどの問題がありました。しかし、カルテ管理ツールではクラウド上にカルテが保管されるため、場所や時間を問わずに素早く確認できます。
また、スマホなどの端末からも操作できるツールであれば、逐一パソコンの前に確認しに行かなくても手元でカルテを確認できるので、スタッフの移動時間や顧客の待機時間がかかりません。
そのため、施術工程ごとの隙間時間であっても手軽に記録を残しながら、情報の密度が高いカルテを作成できます。
引き継ぎが簡単
ツール内で情報が管理されていると引き継ぎが簡単に行えます。
顧客カルテがツールで一元管理されていると、担当者の不在時や変更時でもカルテを確認するだけで、顧客ごとの注意事項や趣味趣向を把握可能です。そのため、担当者が変わるたびに「毎回同じことを聞かれる」といった顧客の小さなストレスを解消できるのです。
また、顧客が違う店舗で施術を受けた場合でも、カルテに施術の記録や履歴が正確に共有されていれば、最適な対応に繋がりやすくなります。
そのため、情報の更新があってもすぐに確認でき、引き継ぎ時の情報の行き違いや伝達漏れを防げるでしょう。
美容サロンの顧客カルテを管理できるツール9選のまとめ
ここまで、美容室やサロンで顧客のカルテを管理できるツール9選と、カルテをクラウド管理するメリットをご紹介してきました。カルテをクラウド管理するメリットは以下の3つになります。
- 写真や動画を同時に管理できるので、伝達齟齬の心配がない
- クラウド上にカルテが保管されるため、場所や時間を問わずに素早く確認できる
- カルテの一元管理により、引き継ぎ時の情報の行き違いや伝達漏れを防げる
また、カルテに記載されている情報は顧客への最適なアプローチに必要な情報資産なので、適切に管理していく必要があります。そのため「情報の確実なストックや共有が可能なツール」を用いた管理が必須なのです。
一方、カルテ管理ツールは、全スタッフが利用するツールなので誰でも確実に利用できなければなりません。しかし、今回ご紹介したStockであれば、誰でもすぐに使いこなせるほどの簡単な操作性を持ち、ITに不慣れなスタッフでも直感的に利用できます。
利用は無料からでき登録も1分で完了するので、ぜひ「Stock」で顧客カルテの管理を効率化し、業務のスピードを向上させましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。