紙のカルテから電子カルテへの移行は多くの動物病院で行われていますが、こうしたなかで昨今注目を浴びているのが、クラウド型のITツールを利用したカルテ管理です。
しかし、なぜITツールでのカルテ管理が注目されているかがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、動物病院のカルテ管理にITツールが求められる理由と、カルテ管理に役立つおすすめのツール5選をご紹介します。
- 動物病院のカルテ管理はITツールが最適な理由を理解しツール導入を行いたい
- 自院でのカルテ管理が非効率なためITツールの管理に切り替え効率化を実現したい
- 動物病院でのカルテ管理に貢献するおすすめのITツールが知りたい
という方は今回の記事を読むと、動物病院のカルテ管理にITツールが求められている理由を理解でき、自社に最適なツール選定が行えるようになります。
動物病院のカルテ管理にITツールが求められる理由
紙のカルテから電子カルテに移行する動物病院は増えていますが、そのなかでも昨今とくに注目されているのがITツールを利用したカルテ管理です。システムの自社運用を行うオンプレミスのシステムと比べ、ITツールでのカルテ管理は動物病院での利用に即していると言われています。
そこで以下では、動物病院でのカルテ管理にITツールが最適だとされている理由について解説します。
初期費用や運用コストを抑えて運用できる
ITツールでカルテ管理を行うと、初期費用や運用費用を抑えた運用が行えます。
従来のオンプレミス型の管理システムの場合、導入するにはサーバーなどの設置が必要不可欠であり、高額な初期投資を避けることはできませんでした。そのうえ、導入後も保守管理などの作業でメンテナンスを行う必要があるため、クリニックにとって負担が大きく、紙カルテからの脱却ができない病院が多くあったのです。
一方、ITツールであれば、情報はすべてクラウド上に格納されるので、従来のようにサーバー室やサーバーの設置を行う必要がありません。面倒な保守監視やメンテナンス作業もすべてベンダーが行うゆえ、利用者には管理の負担がないのです。
買い切りではなく月ごとや年ごとのように料金が発生するため、ランニングコストの発生は避けられませんが、オンプレミスのシステムと比べればはるかに少ないコストでの運用が可能です。
診療情報へのアクセス性が高い
ITツールを利用したカルテ管理は、診療情報へのアクセス性が高い状態での運用が可能になります。
オンプレミスのシステムの場合、院内にサーバーやネットワークを構築するゆえに、院内でしか該当の情報へアクセスできません。そのため、往診時など院外で業務を行う際は利用できず、カルテを印刷しておく手間がかかっていました。さらに、院内なら利用できるとはいえ、利用可能な端末は限られており情報の確認ができないこともありました。
一方、クラウド型のITツールの場合、インターネット環境さえあれば場所を問わず必要なタイミングで利用できます。さらに、多くのツールではマルチデバイス対応なので、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末を活用したスムーズな利用が可能です。
必要な情報にはいつでもアクセスできる環境が整っていれば、よりスピーディーに診察などの業務を進められるようになるでしょう。
破損・紛失のリスクをなくせる
ITツールでのカルテ管理は、情報の破損や紛失のリスクを削減します。
診療記録・患者情報は動物病院運営において欠かせない重要な情報です。しかし、オンプレミスのシステムでの管理は、火事や自然災害などによって、データが消失する可能性をゼロにはできません。さらに、本体以外にはデータは格納されないため、別拠点での管理が行われていなければ、データの復元も難しいです。
一方、ITツールでは、データはすべてベンダーの提供するサーバーによって管理されており、災害などの影響を受けることはありません。そのうえ、仮にツール上で何らかのトラブルがあった場合でも、ベンダー側が適切にバックアップをとっているので、情報の破損・紛失のリスクなく運用可能といえます。
また、情報漏洩に関して、クラウド上で情報を管理するという性質上、多くのサービスではサイバー攻撃などに対する十分なセキュリティ対策を講じています。したがって、適切なツールの選定さえできれば、流出の危機は防げるのです。
動物病院でのカルテ管理におすすめのITツール5選
以下では、動物病院でのカルテ管理におすすめのITツールを5選ご紹介します。
カルテ管理ツールを選定する際は、そのツールが確実にすべての職員が使いこなせるものかどうかをよく見極めましょう。いくら高性能なツールであっても、操作が難しく現場に馴染まなければ、導入による十分な効果を発揮できません。場合によっては、ツールの利用が生産性を下げ、職員のストレスになる恐れもあります。
したがって、いかに操作がシンプルかを重視した選定が必要です。院内のITリテラシーには差があるのが一般的であることを忘れず、選定者目線ではなく実際の利用者目線でのツール選定を行って、ミスマッチを防いだ導入を実現しなくてはなりません。
たとえば、今回ご紹介する「Stock」は、動物病院におけるITリテラシーの低いひとでも使えるうえ、チームの情報の共有・蓄積に特化した情報共有ツールです。
Stockの「ノート」にはテキストはもちろん写真やファイルの添付もできるので、患者の個人情報や診療記録はもちろん、レントゲンなどのデータもまとめて管理可能です。データが散在せずに1箇所に集約されるため、情報へのアクセス性も向上します。
【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>
https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
【アニレセクラウド】シェアNo.1の動物病院向け顧客管理システム

<アニレセクラウドの特徴>
アニレセクラウドは、顧客管理機能、会計機能、電子カルテ機能を持つクラウド型顧客管理システムです。血液検査機器連携サービスなどのオプションがあり、診察室での業務だけでなく、検査室での業務効率にも役立つ機能があるのが特徴です。
<アニレセクラウドの注意点>
- パソコンとiPadからのみ利用できる
対応デバイスはパソコンとiPadのみであり、スマートフォンからは利用できません。
<アニレセクラウドの料金体系>
- ライトプラン:4,290円/月~
- スタンダードプラン:5,390円/月~
- プレミアムプラン:11,638円/月~
【パトラCloud】自動受付システムにも対応できるカルテ管理ツール

<パトラCloudの特徴>
パトラCloudは動物病院専用の電子カルテシステム「パトラ」のクラウド型ツールです。カルテ管理のみではなく、個別の診察券発行ができるうえ、診察券を利用した自動受付システムにも対応可能なのが特徴です。
<パトラCloudの注意点>
- 活用には資料の読み込みが不可欠
公式ホームページ上にFAQがないため、ツールを使いこなすには資料の読み込みは不可欠です。
<パトラCloudの料金体系>
- 詳細な料金については問い合わせが必要です。
【ハロペH】カルテ管理だけでなく飼い主との連携もできるITツール

<ハロペHの特徴>
ハロペHは電子カルテ作成にも活用できる顧客会計管理システムです。飼い主向けのアプリ提供を行っており、院内での業務効率化だけでなく、患者の囲い込みとしても活用できる機能があるのが特徴です。
<ハロペHの注意点>
- ノート型ツールとの連携が不可欠
ハロペHに登録できる情報は患者の顧客情報だけなので、電子カルテとして記録もとりたい場合は、別途ノート型ツールとの連携が不可欠です。
<ハロペHの料金体系>
- 2,980円/月~
ペット保険レセプト対応などを利用するには別途オプションへの加入が必要です。
【VRAINERS】経営管理までできる動物医療プラットフォーム

<VRAINERSの特徴>
VRAINERSは、カルテ管理のほか動物病院経営管理までが行える動物医療プラットフォームです。立った状態で診察を行う獣医でもストレスなく活用できるように最適化されているのが特徴です。
<VRAINERSの注意点>
- アプリからは予約確認はできない
患者との連携のためにアプリが配信されていますが、アプリからは予約状況の確認ができないので、別途連絡手段を講じる必要があります。
<VRAINERSの料金体系>
- 詳細な料金については問い合わせが必要です。
動物病院のカルテ管理にITツールが必要な理由まとめ
ここまで、動物病院のカルテ管理にITツールが必要な理由とおすすめのツールをご紹介しました。
ITツールを利用したカルテ管理はコストを抑えて導入でき、なおかつ場所を問わずに利用可能になるため、往診などを行うケースがある動物病院でのカルテ活用に最適です。データはすべてクラウド上で管理されるので、従来のように災害などで情報が消失するリスクも軽減できます。
しかし、安易に「便利そうだ」と考えて多機能なツールを導入すれば、職員がうまく利用できず業務へ浸透しない可能性もあるので注意です。したがって、誰でもカルテの「情報管理」ができる必要があるため、シンプルな機能で構成されたツールを選定しましょう。
今回ご紹介したStockは、「ノート」「タスク」「メッセージ」のシンプルな構成で、直感的に情報の蓄積ができる情報共有ツールです。非IT企業を中心に現在150,000社以上に導入されており、実際に動物病院への導入事例も豊富です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、自院のカルテ管理の効率化を図りましょう。