紙のカルテから電子カルテへの移行は多くの動物病院で行われていますが、こうしたなかで昨今注目を浴びているのが、クラウド型のITツールを利用したカルテ管理です。
しかし、「なぜクラウド型が良いのか分からない」もしくは「どのITツールが最適か分からない」と導入を躊躇している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、クラウド型システムを不導するメリットや動物病院のカルテ管理に役立つツール4選、選定ポイントまで幅広くご紹介します。
- 動物病院のカルテ管理に最適なツールがどれか分からない
- カルテ管理ツールを比較し、自院で導入するか検討したい
- 動物病院でのカルテ管理をはじめとする情報共有を効率化したい
という方は今回の記事を読むと、動物病院のカルテ管理にITツールを導入するときのポイントを理解でき、自院に最適なツールを選定できるようになります。
目次
動物病院のカルテ管理にITツールが求められる理由
以下では、動物病院でのカルテ管理にITツールが最適な理由について解説します。アナログでのカルテ管理から脱却したい担当者の方は必見です。
(1)コストを抑えられる
まずは、ITツールでカルテ管理すると、初期費用や運用費用をはじめとするコストを抑えて運用できます。
自院でシステムを運用するオンプレミス型の管理システムの場合、自院へのサーバーなどの設置が必要不可欠であり、高額な初期投資を避けることはできません。そのうえ、導入後も保守管理などのメンテナンス作業が必要があるため、クリニックにとって負担が大きく、紙カルテからの脱却ができない病院が多くあったのです。
一方、クラウド型のITツールであれば、情報はすべてクラウド上で管理でき、サーバーなどの設置の必要がありません。そのためクリニックの負担となる面倒な保守監視やメンテナンス作業の必要がないのです。
また、クラウド型システムは、インターネット環境が整っていればすぐに利用できるので、オンプレミス型と比較して少ないコストでの運用が実現します。
(2)診療情報へのアクセス性が高い
次に、ITツールでカルテを管理すれば、診療情報へのアクセス性がを高められます。
オンプレミスのシステムの場合、院内にサーバーやネットワークを構築するので、院内でしか該当の情報へアクセスできません。また、スマホから操作ができないため、往診時にはカルテを印刷しておく手間がかかります。
一方、クラウド型のITツールの場合、インターネット環境さえあれば場所を問わず必要なタイミングで利用できます。さらに、多くのツールはマルチデバイス対応なので、パソコンだけでなくスマホやタブレット端末からストレスなく利用できるのです。
したがって、必要な情報にはいつでもアクセスできる環境が整っていれば、より迅速に診察を進められます。
(3)破損・紛失のリスクをなくせる
最後に、ITツールでのカルテ管理は、情報の破損や紛失のリスクを軽減します。
診療記録・患者情報は動物病院運営において欠かせない重要な情報です。しかし、オンプレミス型では、自院でデータ管理していかなければならないため、停電など予期せぬ事態に対処しづらいと言えます。
一方、ITツールでは、サービスを提供する企業のサーバーでデータ管理がされるため、故障などの影響を受けることはありません。仮に何らかのトラブルがあった場合でも、バックアップ体制が整っているので、情報の破損・紛失のリスクを最小限に抑えられます。
動物病院でのカルテ管理におすすめのITツール4選
以下では、動物病院でのカルテ管理におすすめのITツール4選をご紹介します。
カルテ管理ツールを選定するときは、そのツールが確実にすべての職員が使いこなせるものかどうか見極めましょう。たとえ高性能だとしても、操作が難しく現場に馴染まなければ、かえって生産性を下げたり、職員のストレスになったりする恐れがあるからです。
したがって、必要な機能が過不足なく、かつシンプルさを重視した選定が必要です。とくに、院内のITリテラシーには差がでやすいため、実際の利用者目線でのツール選定を行い、ミスマッチを防いだ導入を実現しなくてはなりません。
たとえば、「Stock」は、動物病院におけるITに苦手意識のある方でも使えるうえ、患者ごとのカルテ内容を「情報」として管理できるツールです。
Stockの「ノート」には、テキストはもちろん、写真やファイルの添付もできるので、レントゲンなどのデータもまとめて管理可能です。また、ノートに紐づけられた「メッセージ」により、話題が交錯することなく職員同士でやりとりできます
【Stock】最も簡単に動物病院のカルテ管理を効率化するツール

「Stock」|最もシンプルな情報ストックツール
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できるツールです。「社内の情報を、簡単にストックする方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくない数人~数千人の企業向け
ITの専門知識がなくても問題なく、あらゆる企業が簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える
余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる
社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 加井 夕子 さん、海野 紘子 さん
SBIビジネス・イノベーター株式会社 |
「SBIグループの厳格なセキュリティ基準をも満たす、誰にでもお勧めの情報ストックツールです」 ★★★★★ 5.0 当社が導入するシステムには非常に厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されていますが、Stockのシステムは極めて高度なセキュリティ基準で開発・運営されているため、SBIグループのセキュリティ基準でも全く問題なく導入することができました。 |
![]() 江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
【アニレセクラウド】シェアNo.1の動物病院向け顧客管理システム

<アニレセクラウドの特徴>
アニレセクラウドは、顧客管理機能、会計機能、電子カルテ機能を持つクラウド型顧客管理システムです。血液検査機器連携サービスなどのオプションがあり、診察室での業務だけでなく、検査室での業務効率にも役立つ機能があるのが特徴です。
<アニレセクラウドの機能>
- 顧客管理機能
- 電子カルテ機能
種別・年齢・性別・ワクチン接種歴などの診療に不可欠な基本情報を患者ごとに記録でき、一目でわかるように一覧表示できます。
IPadで撮影された写真をシンプルな電子カルテに即座に取り込むことができ、往診先でも簡単にカルテを残せます。
<アニレセクラウドの注意点>
- パソコンとiPadからのみ利用できる
対応デバイスはパソコンとiPadのみであり、スマートフォンからは利用できません。
<アニレセクラウドの料金体系>
- 基本料金:4,290円/月~
- オプション料金:1,100円/月~
なお、オプション料金は種類が豊富にあるためHPにてご確認ください。
【パトラCloud】自動受付システムにも対応できるカルテ管理ツール

<パトラCloudの特徴>
パトラCloudは動物病院専用の電子カルテシステム「パトラ」のクラウド型ツールです。カルテ管理のみではなく、個別の診察券発行ができるうえ、診察券を利用した自動受付システムにも対応可能なのが特徴です。
<パトラCloudの機能>
- 顧客管理機能
- 会計機能
投薬管理や健康診断の履歴を管理する欄があり、予防接種証明書などを即座に印刷して患者に渡すこともできます。
電子カルテと連動しているため、自動的に会計データを作成できます。
<パトラCloudの注意点>
- 活用には資料の読み込みが不可欠である
公式ホームページ上にFAQがないため、ツールを使いこなすには資料の読み込みは不可欠です。
<パトラCloudの料金体系>
- 詳細な料金については問い合わせが必要です。
【ハロペH】カルテ管理だけでなく飼い主との連携もできるITツール

<ハロペHの特徴>
ハロペHは、電子カルテ作成だけでなく、来院管理や会計としても活用できるクラウドシステムです。飼い主向けのアプリ提供を行っており、院内での業務効率化だけでなく、患者の囲い込みとしても活用できる機能があるのが特徴です。
<ハロペHの機能>
- カルテ管理機能
- 会計処理機能
飼い主やペットの情報、診療や検査の履歴を管理できるのでカルテを電子化したい際に便利です。
各会計の明細や、入金履歴、未入金情報の確認ができる会計機能も備えています。
<ハロペHの注意点>
- ノート型ツールとの連携が不可欠
ハロペHに登録できる情報は患者の顧客情報だけなので、電子カルテとして記録もとりたい場合は、別途ノート型ツールとの連携が不可欠です。
<ハロペHの料金体系>
- 基本料金:2,980円/月~
- オプション料金:500円/月~
動物病院でのカルテ管理におすすめのITツール4選の比較表
以下は、動物病院でのカルテ管理におすすめのITツール4選の比較表です。自院に適したツールを探しているという方は、以下の比較表を参考に、導入可否を検討しましょう。
Stock【一番おすすめ】 | アニレセクラウド | パトラCloud | Halope | |
---|---|---|---|---|
特徴 |
最もシンプルな情報ストックツール |
シェアNo.1の動物病院向け顧客管理システム |
自動受付システムにも対応できるカルテ管理ツール |
カルテ管理だけでなく飼い主との連携もできるITツール |
注意点 |
会計機能はない |
スマホからは使用できない |
活用には資料の読み込みが不可欠である |
ノート型ツールとの連携が不可欠 |
料金 |
・無料
・有料プランでも1人あたり500円/月〜 |
・無料プランなし
・有料プランは4,290円/月~ |
・無料プランなし
・問い合わせが必要 |
・無料プランなし
・有料プランは2,980円/月~ |
公式サイト |
「Stock」の詳細はこちら |
「アニレセクラウド」の詳細はこちら |
「パトラCloud」の詳細はこちら |
「ハロペH」の詳細はこちら |
動物病院のカルテ管理ツールを選ぶポイント
以下では、動物病院のカルテ管理ツールを選ぶポイントについて解説します。導入後のトラブルを防ぐためには、以下のポイントは確実に押さえておくべきです。
(1)必要な機能に過不足がないか
まずは、必要な機能に過不足がないかという点です。
動物病院ではペットの既往歴やワクチン接種歴などをはじめとする多くの情報を管理する必要があります。それだけでなく、飼い主の個人情報の管理もしなければならないため、セキュリティ対策の施されたツールを導入するのがおすすめです。
いくら多機能なツールを導入してもセキュリティが低いと個人情報漏洩のリスクにもつながりかねません。したがって、セキュリティ機能の万全なツールを導入しましょう。
(2)適切に情報を管理できるか
次に、適切に情報を管理できるかという点です。
動物病院で扱うカルテの量は次第に増え、煩雑になりがちです。その時、情報が混ざったりアクセス性が悪いと診察がスムーズにできません。
そのため、患者ごとの情報を適切に分けて蓄積でき、診察ごとに院内でやりとりできるコミュニケーション機能も備わったツールだと便利です。
(3)誰でも簡単に操作できるか
最後に、誰でも簡単に操作できるかという点です。
多機能なITツールを導入しても、操作が複雑であるがゆえに院内で形骸化してしまうケースも少なくありません。そのため、シンプルな操作性で簡単にカルテを残せるツールを導入しましょう。
院内のITの苦手な獣医でも即日で利用できるシステムであれば、教育コストもかからずに即日で運用できます。
動物病院のカルテ管理にITツールが必要な理由まとめ
ここまで、動物病院のカルテ管理にITツールが必要な理由とおすすめのツールをご紹介しました。
ITツールを利用したカルテ管理はコストを抑えて導入でき、さらに情報へのアクセス性が向上するなど、動物病院でのカルテ活用に最適です。また、データはクラウド上で管理されるので、従来のように故障により情報が消失するリスクも軽減できます。
しかし、「便利そうだ」という理由で多機能なツールを導入すれば、職員がうまく使えず業務へ浸透しないリスクが伴います。そのため、誰でもカルテの「情報管理」ができるように、シンプルな機能で構成されたツールを選定しましょう。
したがって、自院が導入すべきなのは、情報共有・管理に必要な機能に過不足なく、非IT企業の65歳の方でも簡単に使いこなせるツール「Stock」が必須です。非IT企業を中心に現在150,000社以上に導入されており、実際に動物病院への導入事例も豊富です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、自院のカルテ管理の効率化を図りましょう。