クラウドツールを活用すれば情報が一元化されるので、カルテ管理の属人化を防げるだけでなくスタッフ間のコミュニケーションも円滑になります。そのため、今日では多くの医療現場でクラウド化が進んでいるのです。
しかし、アナログな手法に慣れていることから「何を導入したら良いか分からず、周囲のクラウド化に取り残されている」と困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、医療現場をクラウド化するメリットとツール5選を中心に紹介します。
- クラウド化を浸透させ、診療データの管理を効率化したい
- クラウドツールを導入するにあたり、現場に最適なものを探すのが難しい
- ITに詳しくないスタッフでも使いこなせるツールを見つけたい
という方はこの記事を参考にすると、医療現場をクラウド化するメリットが分かり、現場に最適なクラウドツールも見つけられます。
目次
クラウドとは
クラウドとは、ユーザーがインターネット上でさまざまなサービスを利用できる形態を指します。クラウドを使えば、自社に複雑なシステムを構築したりソフトウェアをダウンロードしたりする必要がありません。
また、クラウドは以下の3種類に分けられます。形態によって特徴が大きく異なるので、現場に最適なものを使いましょう。
- IaaS(イアース/アイアース)
- PaaS(パース)
- SaaS(サース)
IaaS(イアース/アイアース)は、ネットワークなどの基幹システムをインターネット上で利用できるサービスです。IaaSを使えば、サーバーなどのハードウェアを病院内で保有する必要がなくなるので管理コストを抑えられます。
PaaS(パース)は、インターネット上にあるプラットフォームを利用できるサービスです。PaaSは基本的な機能がサービス提供者によって定められているので、クラウドの開発工程を大幅に短縮できます。
SaaS(サース)は、ソフトウェアをインターネットで使える仕組みです。開発が不要ですぐに機能を利用できる点が特徴で、ほかのサービスと比較すると導入のハードルも低いです。
とくに、SaaSはシステムに不具合が生じた場合には「サービスの提供者」が対処してくれるため、ITの知識がないという現場でも安心して使えます。
医療システムをクラウド化する3つのメリット
ここからは、医療システムをクラウド化する3つのメリットをご紹介します。クラウド化のメリットが分からず、アナログな方法で情報共有・カルテ管理をしているチームは必見です。
(1)コストを抑制できる
クラウド化によってコストを抑制できることが、メリットのひとつです。
たとえば、カルテを電子化してクラウドツール上で管理すれば、印刷や保管にかかっていたコストを削減できます。さらに、クラウドツールは自社でシステムを構築する必要がないため、運用にかかるコストも抑えられるのです。
このように、クラウド化すれば運用や管理にかかるコストを抑制できます。ただし、多機能なクラウドツールでは必要以上の教育コストがかかったり、使いこなせず余計な運用コストがかかったりする可能性があるので、注意しましょう。
(2)診療カルテの管理が簡単になる
診療データの管理が簡単になるのも、クラウド化のメリットです。
クラウドツールには「フォルダ機能」があり、診療データを患者ごとに管理できます。また、患者の情報をクラウドツールへ保存すれば、全スタッフで患者の症状や変化を確認できるので、患者への対応も迅速になります。
以上のように、クラウドツールによって診療データが適切に整理されるため、情報が行き違うリスクも大幅に軽減されるのです。
(3)情報をすぐに共有できる
クラウド化すれば、情報をすぐに共有できます。
クラウドツールには、更新された情報がリアルタイムで反映される特徴があります。そのため、投与する薬の量などを共有したい場合でも、口頭やメモで連絡する必要がなくなり、瞬時に相手に伝えられるのです。
以上のように、クラウドツールであれば”ひとつのツール上で”スピーディに情報を共有できます。とくに、ノートごとにメッセージが紐づいている「Stock」を使えば、話題が入り乱れません。
【必見】あらゆる病院におすすめのクラウドツール5選
以下では、医療現場におすすめのクラウドツール5選をご紹介します。
医療現場でクラウドツールを導入するときは「診療データの管理がしやすいか」「スタッフ間の連絡がすぐにできるか」を考慮すべきです。以上の2点を過不足なく備えたツールであればカルテの混在を防げるほか、情報が行き違う心配もありません。
また、ITに詳しくない現場スタッフも多いため、複雑なツールでは使いこなせないうえに、データ管理の不備を招く恐れもあります。したがって、必ず”誰でも簡単に操作できるツール”を選びましょう。
結論、医療現場に導入すべきクラウドツールは、ITに詳しくないスタッフでもカルテの管理・共有が簡単にできる「Stock」一択です。
Stockの「ノート」へ蓄積した患者の情報は、任意のスタッフにリアルタイムで共有されます。また、ノートに紐づく「メッセージ」で円滑にやりとりできるほか、直感的な「フォルダ」で患者ごとにノートを分けられるので、情報の行き違いも防げます。
【Stock】最も簡単に電子カルテを管理できるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツール
ITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える
余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる
社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん
きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん
株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :5人で1,980円/月〜
- エンタープライズプラン :5人で4,800円/月〜
【MMed Cloud】安全かつ低コストで医療データを管理できるツール

MMed Cloudの特徴
- 独自の医療データセンターを確保している
- ほかの業種とも連携が可能
MAYA独自のデータセンターとクラウドを保有しており、災害時でも医療データを提供できるような強固な体制が確立されている。
医療を中心に密な関係性のある職種(介護など)ともデータを連携したり、情報を共有したりできる。
MMed Cloudの機能
- ITに詳しくなくても使いやすい
- 医療現場での使用実績がある
ITに不慣れなスタッフでも使いやすいので、教育コストの削減に役立ちます。
医療現場で使用されている実績があるため「どのように運用したら良いのか不安がある」という場合に、参考にしやすいと言えます。
MMed Cloudの注意点
- 問い合わせが必要である
操作性や機能性に関しては、サイトページでは把握できないため、問い合わせが必須になります。
MMed Cloudの料金体系
- 料金の詳細については、問い合わせが必要になります。
【M3 DigKar】AIの自動学習機能を搭載したツール

M3 DigKarの特徴
- カルテの記入時間を短縮できる
- 手書きでも使える
AIの自動学習機能により、カルテの記入時間を大きく省けます。
診察内容を手書きでもかけるので、文字では残しづらい情報も簡単に残せます。
M3 DigKarの機能
- 診察に便利な機能が豊富である
- 料金が比較的コストが安い
薬剤情報表示や副作用チェック、相互作用チェックなど、診察に役立つ機能が豊富に備わっているので、診察にかかる負担を軽減したい場合に役立ちます。
ほかの電子カルテシェアシステムと比較すると、60~75%以上コストを圧縮できるため、初めて電子化するという方も導入しやすいです。
M3 DigKarの注意点
- 管理が複雑になりがち
- 有料オプションが多い
患者情報や検査結果、診察履歴など、管理する情報量が多いと管理が複雑になりがちな点に注意しましょう。
有料オプションが多いため、導入するときは予算オーバーしないように注意が必要です。
M3 DigKarの料金体系
いずれのプランも初期費用は無料です。
- ORCA連動型プラン:11,800円/チーム/月
- レセコン単体プラン:14,800円/チーム/月
- レセコン一体型プラン:24,800円/チーム/月
【CLIUS】カルテ業務の負担軽減に役立つツール

CLIUSの特徴
- 複数のカルテを同時に閲覧できる
- オンライン診療にも対応している
複数のカルテを同時に閲覧でき、タブを横断する手間を省けます。
ビデオ通話により、患者と顔を合わせながらオンライン診療ができます。
CLIUSの機能
- 多機能すぎて使いこなせない可能性がある
- ジョブカンを利用できる
多機能で便利な反面、患者情報をシンプルにまとめたいという使い方には不向きだと言えます。
CLIUSとの契約で、ジョブカンシリーズを1年間無料で利用できるので、院内のIT化を進めたい場合には魅力的です。
CLIUSの注意点
- ITが不慣れな現場はコストの負担が大きい
- サーバーダウンが起こりやすい
CLIUS Directプランでは、初期費用・月額料金を押さえられるものの、自社で準備しなければならないので、ITが不慣れな現場は負担が大きいと言えます。
利用しているユーザーからは「おおよそ半年間で10回程度サーバーダウンを経験しました」という声があります。(参考:ITトレンド)
CLIUSの料金体系
- CLIUS 通常プラン:初期費用 200,000円 + 12,000円/月
- CLIUS Pro:初期費用 650,000円 + 27,800円/月
- CLIUS Direct:初期費用 0円~+ 19,800円/月
【HAYATE/NEO】目的のカルテへすぐにアクセスできるツール

HAYATE/NEOの特徴
- 必要な機能が揃っている
- サポート体制が充実している
看護系機能(熱型表、ケアプラン、看護データベース)だけでなく、部門機能(処処方箋印刷、病院連携)やその他機能が豊富に搭載されています。
機能に不明点がある場合でも、専門スタッフによるサポートを受けられます。
HAYATE/NEOの機能
- タグごとで管理できる
- 慣れるまでは見づらい
診察内容や看護情報にタグ(札)を貼り付けて管理できるので、視覚的に管理しやすくしたい場合に役立ちます。
診察一覧、過去のカルテ、現在のカルテを1画面に集約できるので比較しやすいものの、慣れるまでは見づらさを感じやすいです。
HAYATE/NEOの注意点
- 教育コストがかかる
- 導入までに時間がかかる
多機能で便利な反面、新人が使いこなせるようになるまでは指導する手間がかかります。
システムの設置や操作方法のレクチャーなどが必要になるため、システムを契約してから実際に運用するまで最短で4ヶ月、通常で6ヶ月程度かかってしまいます。
HAYATE/NEOの料金体系
料金の詳細については、問い合わせが必要になります。
【比較表】病院におすすめのクラウドツール5選
自院にあったツールを見比べたい方は、以下の比較表を参考にしましょう。
Stock【一番おすすめ】 | MMed Cloud | M3 DigKar | CLIUS | HAYATE/NEO | |
---|---|---|---|---|---|
特徴 |
最も簡単に電子カルテを管理できる |
安全かつ低コストで医療データを管理できる |
AIの自動学習機能を搭載している |
カルテ業務の負担軽減に役立つ |
目的のカルテへすぐにアクセスできる |
注意点 |
予約管理システムは搭載されていない |
操作性や機能性に関しては、問い合わせが必須 |
有料オプションが多いので、予算オーバーしないように注意が必要 |
サーバーダウンする恐れがある |
導入までに時間がかかる |
料金 |
・無料
・有料プランでも1人あたり324円/月〜 |
・要問合せ |
・無料プランなし
・有料プラン:11,800円/月~ |
・無料プランなし
・有料プラン:19,800円/月~ |
・要問合せ |
公式サイト |
「Stock」の詳細はこちら |
「MMed Cloud」の詳細はこちら |
「
M3 DigKar」の詳細はこちら |
「CLIUS」の詳細はこちら |
「HAYATE/NEO」の詳細はこちら |
医療現場をクラウド化するメリットやツールまとめ
ここまで、医療現場をクラウド化するメリットやツール5選を中心にご紹介しました。クラウド化のメリットは以下の3つです。
- 自動で情報更新されるので、常に最新のサービスを利用できる
- 「フォルダ機能」により、診療データの管理が簡単になる
- 最新情報をすぐに共有でき、情報の行き違いを防げる
とくに、クラウド化によって診療データの管理や情報共有が迅速化すれば、スタッフの業務負担が軽減されるうえに患者への対応スピードも上がります。ただし、多機能なツールでは医療現場のスタッフが使いこなせないので、必ず「ITに詳しくなくてもすぐに使いこなせるツール」を導入しましょう。
結論、医療現場のクラウド化には、ITに不慣れな65歳のスタッフでも簡単に使いこなせる「Stock」が最適です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひクラウドツールの「Stock」で医療現場の業務を効率化し、スタッフが働きやすい環境を整えましょう。