パワーポイントは、デザインの自由度や高い汎用性から多くの企業で資料作成に利用されています。とくに、提案書は視覚的に分かりやすくすると、内容が伝わりやすくなるので、デザイン性の高いパワーポイントを利用する企業が多いです。
しかし、「パワーポイントで提案書を作成しているが、伝わるプレゼンにするにはどうすれば良いか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、パワーポイントでの提案書の書き方や構成例、テンプレートを中心に解説します。
- パワーポイントを使って提案書・企画書を作成したい
- 採用される提案書の構成例や作成のポイントを知りたい
- パワーポイントのデメリットを解消するツールを探している
という方はこの記事を参考にすると、パワーポイントで提案書を作成するコツが分かり、読み手に刺さる提案書を作成できるようになります。
目次
そもそも提案書とは?
提案書とは、顧客の抱える課題やその解決策に関わる情報を記載した資料を指します。
似た言葉に「企画書」というものがありますが、明確な違いが存在します。具体的には、企画書は社内向けに作成されるのに対し、提案書は主に社外の顧客向けに作成されます。
そのため、提案書は事前知識のない顧客にも分かりやすく内容が伝わることが大切です。したがって、専門的な用語はなるべく使用せず、一般の方でも理解できる表現に落とし込んで記載していきましょう。
【簡単5ステップ】 パワポを使った提案書の書き方とは
ここでは、パワポを使った提案書の書き方を5ステップで解説します。以下のプロセスに沿って、説得力のある提案書を作成しましょう。
(1)構成を考える
はじめに、全体の構成を考えます。
構成を考えずに見切り発車で作成をはじめると「言いたいことを書いているだけ」の分かりにくい提案書になってしまいます。そのため、論理的な説明と分かりやすいストーリーで構成しましょう。
全体の構成を考えるときには、情報を整理し、テーマごとに分解して考えると書くべきことが分かりやすくなります。また、各セクションにかける説明時間の配分も意識すると、提案がスムーズに進むのです。
(2)目次を作成する
構成を考えたら、提案書の目次を作成します。
提案書では、顧客が抱えている現状の課題を明示し、その解決策として自社の商品やサービスを提案していく段取りが一般的です。それゆえ、伝えるべき情報量が多くなりがちなうえに、論理的なプレゼンが求められます。
そこで、目次をつけることで、プレゼンの内容とボリュームを聞き手にあらかじめ認識してもらうことで、多少時間のかかるプレゼンでも、最後まで提案を聞いてもらえるのです。
(3)各スライドを作成する
目次の作成を終えたら、各スライドを作成します。
スライドを作るうえで重要なのは「ワンスライド・ワンメッセージ」「冗長な文章にしない」などの原則を守ることです。一つのスライドに多くの情報が詰め込まれると、聞き手の理解が追い付かず、提案内容が十分に伝わりません。
そのため、スライドの作成を終えたら「各スライドの説明にかかる時間が、最初に決めた時間配分を守れているか」を再確認しましょう。
(4)見直しを行う
各スライドを作成したら、実際に提案を行う前に必ず見直しを行いましょう。具体的な見直しのポイントは以下の通りです。
- 誤字脱字はないか
- 挙げられた課題全てに対して、解決策が提示されているか
- 論理的な文章構成になっているか
- 顧客に伝わらない専門用語が使用されていないか
提案資料内に不適切な記載があると、顧客からの信頼を損なうことに繋がりかねません。したがって、実際に提案を行う前に入念な見直しを行う必要があるのです。
(5)適切に管理する
最後に、作成された提案書を適切に管理することも重要です。
過去に作成された提案書は、今後作成される資料の参考になる場合があります。そのため、提案業務が終了しても、使用した資料は廃棄せず、社内のナレッジとして保管するようにしましょう。
ただし、パワーポイントで作成された提案書は、ほかのファイルに埋もれて見つけられなくなる危険性があります。そのため、今日では「ナレカン」のようなナレッジ管理ツールで業務資料を管理する企業が増えています。
パワポで提案書を作成するときの4つのポイントとは?
ここでは、パワポで提案書を作成するときのポイントを4つご紹介します。実際のパワポのイメージ画像も載せているので参考にしましょう。
ポイント1|ワンスライド・ワンメッセージにする
聞き手がスライドの内容を理解しやすくするために、ワンスライド・ワンメッセージの原則を意識しましょう。
ワンスライド・ワンメッセージとは、スライド1枚につき伝えたいメッセージを1つに制限するルールです。1枚のスライドにあらゆることを書いても、相手の注意が分散してしまいます。
そのため、提案書では結論ファーストで「そのスライドで何を伝えたいのか」を明確に一つ示しましょう。
ポイント2|冗長な文章にしない
冗長な文章にしないことも、パワポの提案書では重要なポイントです。
文章が長いと要点が掴みづらくなるので、相手に正しく伝わりません。提案書の目的によって要素は異なるものの、たとえば「自社製品の導入」を提案する場合、簡潔に以下の3つの要点に絞るとうまく伝えることができます。
- 自社製品を導入したときの効果
- 相手が負担する総コスト
- 導入したあとに起こる問題の解消方法
上記のように、いかなる目的においても、必須の要素を意識して文章が冗長にならないようにしましょう。
ポイント3|6W2Hを意識する
分かりやすい提案書は、6W2Hを軸にして作られています。6W2Hは以下の8要素です。
- What(何を)
- Why(なぜ)
- When(いつ)
- Where(どこに)
- Who(誰が)
- Whom(誰に対して)
- How much(いくらで)
- How to(どのように)
抽象的な表現が多い提案書では具体的なイメージができないので、6W2Hを意識して書き手の意図が正確に相手へ伝わるようにしましょう。
ポイント4|色を制限する
パワーポイントで提案書をつくるときは、三色までに色を制限しましょう。三色の分類は以下3つです。
- ベースカラー
- メインカラー
- アクセントカラー
ベースカラーはスライド全体の70%を占める文字の色です。メインカラーやアクセントカラーを強調するために、基本的には黒を使い、背景は白にしましょう。
メインカラーはデザインの中心となる色です。全体の25%を占めるので、提案先や自社の雰囲気に合わせて選びましょう。
アクセントカラーは特に強調したい部分に使います。全体の5%程度に使う意識をすれば、メリハリのある資料になります。
使う色を制限すると、強調したい箇所が一目で分かる利点があります。そのため、文字のフォントや画像も色と同様に「一目で理解できるか」を重視してスライドを作成することがポイントです。
パワーポイントで作る提案書の構成例とは
ここでは、パワーポイントで作る提案書の構成例をご紹介します。「何を書くべきか分からない」と困っている方は以下を参考にしましょう。
- 表紙
- 企業概要
- 課題やニーズの把握
- 原因の特定・明示
- 製品説明
- 料金説明
- 事例紹介
- 導入イメージ
商品やサービス名、概要説明をします。
理念や実績、既存取引先など、自社がどのような会社なのかを示します。
相手の現状や抱えている課題を把握していることをアピールしましょう。
課題の原因を特定します。複数あるときは優先順位まで示せると良いです。
課題の解決策として、自社の製品を提案し、説明をします。
料金だけでなく、相手にとって具体的な費用対効果を示しましょう。
実際に商品を利用している既存取引先などの事例を紹介します。
商品の購入後の流れ、運用までのスケジュール感などを共有します。
上記は「自社の商品やサービスを受注してもらうこと」が目的の提案書の構成例です。したがって、目的によって構成は異なることに注意しましょう。
【パワポ向け】無料から使える提案書のテンプレートサイト4選
以下では、パワポ向けの提案書のテンプレートサイトを4選ご紹介します。いずれも無料で使えるので、さまざまな体裁のテンプレートを気軽に試せます。
PPTips
PPTipsは、パワーポイントの提案書テンプレートが豊富に用意されているサイトです。
シンプルなものから高級感のあるものまで、豊富なデザインを選べます。たとえば、サイト上で「かため・信頼」カテゴリーで検索すると、以下のようなテンプレートがヒットします。
ただし、利用するには会員登録が必要な点に注意しましょう。
企画塾
企画塾は、基本の企画書テンプレートをダウンロードできるサイトです。
テンプレートだけでなく、企画書のアイデアの出し方や作成方法・構成を動画で解説しているのが特徴です。ダウンロードするにはアンケートへの回答が必要です。
Microsoft
こちらは、Microsoftが無料で提供しているテンプレートサイトです。
会員登録も不要なのですぐに使えます。サイトで「提案書」と検索すると、たとえば以下のようなテンプレートがヒットします。
Canva
Canvaは、誰でもプロ品質のデザインでスライドを作成できるプレゼンデザインツールです。
プレゼンテーションモードでスライドを作成すると、パワーポイントファイルとして出力・ダウンロードできます。テンプレートを使うと、以下のようなデザインのスライドを作ることが可能です。
テンプレートの中には有料プランでのみ利用可能なものもあるので注意しましょう。
要注意!パワポで提案書を作成するデメリットとは
パワーポイントで提案書を作成するデメリットは、以下の3点です。
- リアルタイムで編集内容を共有しづらい
- データを集約できない
- 作り方のノウハウを伝える必要がある
パワーポイントを共同編集するには、OneDriveへアップロードする必要があります。その結果、共有にタイムロスが発生し、業務が遅れてしまう恐れがあるのです。
パワーポイントはデータファイルごとの管理となるため、ファイルが増えると管理が煩雑になったり、保管場所が分散してデータを集約しづらくなったりします。
パワーポイントで見やすく分かりやすい資料をメンバー全員が作れるようにするには、色の使い方や体裁の整え方のノウハウを伝える必要があります。
とくに、資料作成のノウハウは属人化しがちです。そこで、「ナレカン」のようなナレッジ管理ツールに「過去の資料」や「資料の作り方」を記録しておくと、ファイル管理とノウハウ共有がひとつのツール上で完結できます。
【これで解決】パワーポイントのデメリットを解消するツール
以下では、パワーポイントのデメリットを解消するツールをご紹介します。
パワーポイントはデザイン性に優れており、視覚的効果の高い資料をつくれます。しかし、パワーポイントは新規追加・変更した内容をリアルタイムでメンバーに共有できない点に注意しなければなりません。
また、ファイルが増えるにつれて管理が煩雑化するというデメリットもあります。したがって、パワーポイントで作成した提案書は、情報の共有・管理に長けた「ナレッジ管理ツール」で管理しましょう。
結論、自社で導入すべきなのは、あらゆる資料を”ナレッジ”としてストックできるツール「ナレカン」一択です。
ナレカンの「記事」はパワポで作成した提案書や関連情報を記載し、任意のメンバーに即座に共有可能です。また、多階層の「フォルダ」で提案書ファイルを整然と管理できるほか「ファイル内検索」機能によって、ファイルの中の情報まで素早く見つけられます。
提案書をナレッジとして管理できるITツール「ナレカン」
「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
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「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
Google検索のように使える「キーワード検索」や生成AIを活用した「自然言語検索」によって、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【ナレッジの一元化】 ナレッジ管理に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
記事形式で書ける「社内版wiki機能」、質問形式で聞き出せる「社内版知恵袋」、メールやチャット内のやりとりは「転送機能」を使って、ナレッジを残していくだけなので、誰でも迷わず使えます。
- 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「ゆらぎ検索」など、思い通りの検索が可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン:管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
- プレミアムプラン:「AI自然言語検索」も含めて導入したい企業様
各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
パワーポイントで提案書を作る方法やテンプレートまとめ
ここまで、パワーポイントで提案書を作成する方法やポイント、テンプレートを中心に解説しました。
パワーポイントは自由度の高いプレゼン資料をつくれるツールですが、ファイル形式ゆえに「どこに該当の提案書を保管したか分からない」となりがちです。また、ほかのメンバーへ共有するときも、メールやSMSなどの別ツールを使わなければなりません。
したがって、「ファイル管理のデメリットを解消するツール」で提案書を管理しましょう。とくに、あらゆる情報を分かりやすく蓄積・整理できる”ナレッジ管理ツール”であれば、目的の提案書をあとからスムーズに探し出せます。
結論、パワーポイントと併用すべきは、提案書をはじめとしたあらゆる書類を、ナレッジとして簡単に残せるツール「ナレカン」一択です。ナレカンに提案書の基本的な作り方も記録すれば、ノウハウとして社内共有することもできます。
ぜひ「ナレカン」を導入して、提案書の作成・管理を効率化させましょう。