課題管理表を活用すると、課題の解決方法や担当者、期限などを正しく押さえられ、プロジェクトを当初の計画通りに進められるようになります。また、課題管理表を作るときにテンプレートを使うと、一から表を作成する工数を削減できて便利です。
しかし、課題管理表を作成したいが、「どのテンプレートを使えば良いのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、課題管理表の作成と運用方法、おすすめのテンプレートを中心にご紹介します。
- 無料でダウンロードできる課題管理表のフォーマットを知りたい
- 見やすい課題管理表の作り方や運用方法を把握したい
- Excelよりも簡単に課題管理できる方法を探している
という方はこの記事を参考にすると、自社に適した課題管理表のテンプレートが見つかり、プロジェクトの課題を円滑に管理できるようになります。
目次
課題管理表の概要
ここでは、課題管理表の概要をご紹介します。「課題管理表とは何か」「なぜ課題管理をすべきなのか」といった基本的な内容のため、これから運用をはじめる方は必見です。
課題管理表とは
課題管理表とはプロジェクトの顕在化した問題を把握し、改善へとつなげるために作成する表を指します。

作業の遅れや工数の見積もりミスなど、進捗に悪影響があるトラブルが発生したときに、解決に向けて以下の項目を管理しましょう。
- 課題が発生した背景
- 課題を解決するための対策
- 対策のスケジュール
また、課題の重要度や担当者を明記しておけば、メンバーが各々で優先順位をつけながら対応できます。さらに、課題管理表にメンバーがいつでもアクセスできるようにしておけば、わざわざプロジェクトリーダーが管理する必要はありません。
なお、プロジェクトマネジメントに必要な工程を定義する「PMBOK(Project Management Body of Knowledge)」でも、課題管理は重要とされています。そのため、プロジェクトの成功には、課題管理を一覧で確認できる仕組みが不可欠です。
課題管理表とタスク管理表・WBSの違い
課題管理表とタスク管理表・WBSは、以下の違いがあります。
<タスク管理表との違い>
課題管理表とタスク管理表では、記載する情報に違いがあります。
課題管理表では、プロジェクトにおける”解決しなければならない課題”を一覧にして、抜け漏れがないように管理します。一方で、タスク管理表では、あらかじめリストアップした”やるべき作業”をマネジメントするのです。
以上の違いがあるため、課題とタスクを同じ表にまとめると、異なる項目が入り乱れて混乱を与えてしまいます。そのため、課題とタスクは別々の表にまとめて管理しましょう。
また、課題管理表では、課題の担当者や期限を明確にする必要があります。したがって、「Stock」のように、期限や担当者を細かく設定して一覧で管理できる「タスク管理機能」が備わったツールを活用するのも効果的です。
<WBSとの違い>
WBSはプロジェクトが始まる前に想定される業務を洗い出し、まとめた表を指します。
必要な業務が洗い出せたら、「親タスク>子タスク」のように細分化します。そして、WBSをもとに、プロジェクトの遂行に必要な工数やスケジュールを見積もるのです。
一方、課題管理表はプロジェクトの進行中に起きた課題を管理します。つまり、WBSと課題管理表では、「管理する内容」と「必要とする時期」が異なるのです。
課題管理が必要な理由
以下では、課題管理が必要な理由を3つご紹介します。課題管理の必要性を社内で共有して、全社で共通認識を持つようにしましょう。
(1)期日通りに案件を進められる
適切に課題管理をすれば、期日通りに案件を進められます。
課題管理が不十分ではメンバーの作業状況を正確に把握できず、余計な工数や思わぬトラブルに巻き込まれます。そのため、課題管理表で進捗を見える化して、メンバー同士の連携を促すことが重要です。
状況が可視化されていれば、「Aは時間がかかりそうなので、早めにBに着手する」というように、柔軟に仕事の優先順位を調整できます。このように、プロジェクトが遅れないように、常に進捗を把握できる管理表は必須です。
(2)同じミスを繰り返さずに済む
同じミスが少なくなることもメリットです。
同じミスを何度も繰り返すと対応のために時間がとられるほか、仕事の質も一向に改善しません。一方、課題管理表があれば、これまで起こったトラブルに対して「トラブルの背景」「どのように対応したのか」の記録を残せます。
したがって、課題管理表をもとにトラブルの予防ができるので、ミスの繰り返し解消につながるのです。
(3)ナレッジとして情報資産になる
最後に、「課題をどのように対処したのか」は貴重な社内ナレッジになります。
ミスやトラブルに関する事例集は、ノウハウが詰まった貴重な情報資産です。ただし、ナレッジが蓄積されていても、メンバーが活用しなければ意味がありません。
すなわち、メンバーがナレッジを簡単に活用できる仕組みをつくる必要があるのです。そこで、ファイルを”開く”手間がかからないツールを使えば、記録した情報がそのまま放置される心配がありません。
そのため、社内情報を仕事に活かしたい場合には、「Stock」のように、必要な情報を確認・編集しやすい”ノート型”のツールを導入すべきです。
<無料ダウンロード>おすすめの課題管理表テンプレート・フォーマット5選
以下では、Excelやスプレッドシートで使える課題管理表のテンプレートをご紹介します。自社に最適なテンプレートを見つけて、スムーズに課題管理をしましょう。
(1)Excel|重要度や優先度も管理できるテンプレート

こちらは、”Excel・Word基礎講座とテンプレート”が提供する、課題管理表の無料テンプレートです。
課題の内容はもちろんですが、重要度や優先度、対応期限まで管理できる表になっています。項目は減りますがA4縦の課題管理表も用意されているので、自社の運用に合う様式を選びましょう。
(2)Excel|課題の区分を整理できるテンプレート

こちらはフリーテンプレートダウンロードが提供する課題管理表のテンプレートです。
ほかのテンプレートとは異なり、区分の項目があるため「改善」や「品質」などで課題をカテゴライズできます。また、「暫定完了」と「恒久完了」の項目が分けられているので、細かいタスクの対応状況を表に反映可能です。
(3)Excel|プロジェクトの概要まで管理できるテンプレート

こちらはテンプレート・フリーBizが提供する課題管理表の無料テンプレートです。
上図のテンプレートはほかのテンプレートとは異なり、作成者と更新者の名前、プロジェクトナンバーまで記録できます。
(4)Excel|最低限の項目で管理するテンプレート

こちらはフリー雛形が提供する、課題管理表の無料テンプレートです。
課題のタイトル、詳細、期限、完了日、優先度など、必要最低限の項目で構成されているので、誰でも直感的に使えます。
(5)Googleスプレッドシート|ステータスも管理できるテンプレート

こちらは、Google社が提供する、課題管理表の無料テンプレートです。
「テンプレート ギャラリー」の「”説明”カテゴリ」から選択できます。課題管理表の基本的な項目が揃っており、課題のステータスの種類まで管理できます。
ただし、このテンプレートはあくまで学生向けであり、ビジネスで利用するにはカスタマイズが必要な点に注意しましょう。
Excelで課題管理をする3つのデメリット
以下では、Excelのテンプレートで課題管理表を運用する3つのデメリットを紹介します。デメリットを事前に把握して、Excelでの運用が自社に合っているか確認しましょう。
- 更新漏れが発生する
- 共有するのに手間がかかる
- ファイル管理が煩雑になる
Excelでは同時編集ができないため、複数人が同時に操作すると、書き換えた内容が保存できていなかったり、読み取り専用になったりします。その結果、更新が後回しになり、最終的に更新漏れが起きてしまいます。
Excelでは、共有するのにわざわざメールやチャットツールを使う必要があります。また、受け手側も「ファイルが他のメールに埋もれる」「チャットツールだと情報が流れてファイルが見つからない」といったデメリットもあります。
Excelでは、社員によって保存場所が異なることで管理が煩雑になりがちです。また、「似た名前が増えるので都度ファイルを開いて中身を開かなければならない」「間違ったファイルを誤送信してしまった」などのリスクもあります。
したがって、負担なく課題を管理したい方は、Excelのデメリットを解消する機能を備えた「Stock」を導入しましょう。
課題管理が上手くいかない理由
課題管理が上手くいかない理由として、以下の2つが挙げられます。
- 課題が十分に洗い出せていない
- 情報が共有できていない
課題が十分に洗い出せていない場合、小さな課題に気づかず、後々大きな問題に発展する可能性があります。そのため、課題の大小に関係なく、生じた課題は全て社員同士で共有するべきです。
情報共有ができていない環境では、課題への対応策が共有されません。結果として、課題解決が滞ってしまうので、「Stock」のような”情報共有ツール”を導入して、社員同士が情報共有しやすい環境を整えましょう。
自社で課題管理が上手くできていない場合、まずは上記の2点をチェックしましょう。
【これで解決】Excelよりも簡単に課題管理できるツール
以下では、Excelよりも簡単に課題管理できるツールを紹介します。
Excelの課題管理表には、教育コストがかからないなどのメリットがありますが、「ファイル管理が煩雑になり更新漏れのリスクがある」「共有に手間がかかる」などのデメリットもあります。
そこで、「各人の課題状況を簡単に更新でき、担当者が一目で把握できるツール」を導入しましょう。ただし、多機能なツールではITに疎い社員が使いこなせず放置してしまうので、社内に浸透しやすいシンプルなツールが必須です。
したがって、自社が導入すべきなのは、各人に依頼したタスクを進捗や期日とともに一覧で確認できる「Stock」一択です。
Stockの「ノート」には案件ごとに情報を残して、ノートに紐付く「メッセージ」でコミュニケーションもとれます。また、ノートごとに任意の社員に「タスク」を依頼可能なので、各人の対応進捗を一覧で把握できるのです。
課題を一覧表示で確認できるツール「Stock」

/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 加井 夕子 さん、海野 紘子 さん
SBIビジネス・イノベーター株式会社 |
「SBIグループの厳格なセキュリティ基準をも満たす、誰にでもお勧めの情報ストックツールです」 ★★★★★ 5.0 当社が導入するシステムには非常に厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されていますが、Stockのシステムは極めて高度なセキュリティ基準で開発・運営されているため、SBIグループのセキュリティ基準でも全く問題なく導入することができました。 |
![]() 江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
<Stockを使った課題管理>
以下は、Stockで課題を管理した例になります。
Stockでは、ノートに紐づけて課題管理できる点が特徴です。まず、ノートに案件の情報を記録します。そして、課題が発生したら、画面右上の【タスク設定】をクリックして、任意の社員にタスクを依頼しましょう。

タスク作成画面では「依頼者」「担当者」「対応期限」「備考(課題の詳細)」などを簡単に設定できます。優先度の高いタスクには「スター(☆)」を付けることも可能です。

割り振られた課題やタスクは「タスク一覧」にて一目で確認できます。また、期限が迫っているタスクは赤文字で表示されるので、対応漏れを防止して、確実に課題管理できることがポイントです。

【何を書くべき?】見やすい課題管理表の作り方とは
以下では、課題管理表の作成と運用の方法を紹介します。課題管理表は作成して終わりではなく適切に運用しなければならないので、下記の要点を押さえましょう。
ステップ1|課題管理に必要な項目を洗い出す
まずは、課題を管理するために必要な項目を洗い出します。一般的な課題管理表に必要な項目は以下の通りです。
- 記入者名:課題を記入したメンバー名
- 担当者名:課題の改善を担当するメンバー名
- タイトル:課題の概要
- 課題の詳細:課題に関する詳しい情報
- 対応方法:改善のために実施する内容
- 対応期限:改善完了期限の目安
- 重要度:業務への影響度
項目を適切に定めると記載内容のばらつきがなくなり、重要な情報を確実に残せます。また、上記の項目以外にも、プロジェクトを進めていくなかで必要な項目は、随時追加していきましょう。
ステップ2|課題管理表の骨子を作成する
運用に必要な項目を選定したら、課題管理表の骨子を作成します。
骨子を作成するときは、都度仮運用をして記載項目を調整し、最適な管理表に近づけていきましょう。また、Excelのテンプレートを使用すれば骨子作成の手間を省けます。
一方で、自社独自のテンプレートをわずかな操作で呼び出せる「Stock」でタスク依頼作業をすれば、管理者の手間をさらに省けるのです。また、タスクの進捗状況を一覧で確認できるので、課題管理表を作成する必要もありません。
ステップ3|課題をメンバーに共有する
次に、実際にプロジェクトの課題を記入して、メンバーへ共有します。
課題管理表は、メンバー全員へ共有する必要があります。なぜなら、関わっている業務は一部だとしても、プロジェクトの全体像を把握しながら業務を進めた方がほかのメンバーと連携しやすいからです。
また、情報共有にITツールを活用すれば、外出中でもスマホから簡単に使えるうえに、分からないことがあればメッセージですぐに質問できます。
ステップ4|課題の対応を検討して実行する
次に、課題に対する対応を検討して実行します。
課題を記録しても、最終的に改善されなければ意味がありません。そのため、課題に対する解決策をメンバーで話し合い、改善に向けた対策を講じる必要があります。
また、確実に対応策が実行されるように担当者と期日を記載して、責任の所在を明らかにしておきましょう。
ステップ5|繰り返し更新し続ける
課題管理表は、プロジェクトが終わるまで更新し続けることが重要です。
課題管理表の運用で起こる失敗例として、「更新されなくなり、形骸化してしまうこと」が挙げられます。こうした事態を避けるために、課題管理表が常に更新される仕組みをつくる必要があります。
そこで、ITツールで課題を依頼・管理できれば、社員がファイルを開いて更新ボタンを押す手間がかかりません。また、プロジェクト責任者は、依頼したタスクが完了しているかどうかを一覧で確認できるのです。
課題管理表を運用する際のポイント
課題管理表を運用する際のポイントは以下の2つです。
- 進捗状況を更新する
- 課題解決のゴールを明確にする
課題管理表は常に最新の進捗状況が反映されたものでなければ、「対応の完了した課題に対して、別の社員が再び対応する」といったことが起きます。業務効率の低下に繋がるため、情報更新のタイミングを組織で統一したうえで、進捗状況は更新しましょう。
課題に対応する前に、課題解決のゴールを設定する必要があります。具体的には、「修正案を○月○日までにA社に提出する」といったように、どのような状態を「対応済」「解決」と見なすのか、事前に決めておくべきです。
上記の2つのポイントを意識して、課題管理表を運用しましょう。
おすすめの課題管理表テンプレートまとめ
これまで、課題管理表の作成と運用法、おすすめのテンプレートを中心に紹介しました。
課題管理表を作成することで課題の放置を予防できるうえ、期限を意識しながら適切な対策を講じられます。さらに、Excelのテンプレートを活用すれば、課題管理表を一から作成する必要がなくなります。
一方、Excelで課題管理表を運用すると、わざわざファイルを探し出して開くのが面倒になり、次第に更新されなくなるのです。そのため、ファイルではなくツール上で各人に課題を依頼して、管理するのがおすすめです。
結論、自社が導入すべきなのは、任意のメンバーに依頼したタスクの進捗を一覧で確認できるツール「Stock」一択です。Stockは、業界・業種を問わず200,000社以上に導入されており、社内のプロジェクトマネジメントを効率化しています。
ぜひ「Stock」を導入して、課題管理に手間をかけない仕組みを整えましょう。