昨今のデジタル技術の発展に伴い、社内の情報共有に特化した「社内Wikiツール」を利用する企業が増えています。たとえば、オープンソースのソフトウェアである「GROWI(グローウィ)」も、著名な社内Wikiツールのひとつです。
しかし、GROWIの導入を検討しているが「自社に合っているのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、GROWIの使い方や料金、評価を中心にご紹介します。
- GROWIの導入方法・使い方を把握したい
- docker-composeを使ってGROWIの利用を開始する方法を知りたい
- 社内wikiから欲しい情報に即アクセスできる方法を探している
という方はこの記事を参考にすると、GROWIの活用方法が分かるだけでなく、社内情報を共有してチームで活用するためのヒントを得られます。
目次
GROWI(グローウィ)とは
引用:GROWIのトップページ
GROWIとは、カスタマイズ性の高いオープンソースの社内Wikiツールです。テーマ選択やレイアウトの変更など、チームの運用に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
<オンプレミス型対応>GROWIとほかの社内wikiツールとの違い
GROWIのほかの社内Wikiと異なる特徴は、エンジニア向けの強力な編集機能です。
GROWIは、Markdownに対応しているため、言語ごとのコードを色付けしたり、絵文字、注釈(footnotes)、タスクリストを作成したりすることも可能です。また、左右2画面でのリアルタイムプレビューができるため、効率よく作業を進められます。
さらに、自社のサーバーに独自の社内wikiを構築して運用する「オンプレミス型」にも対応しているなど、自由なカスタマイズが実現可能です。このように、GROWIはほかの社内wikiツールと比較して、ITリテラシーの高いチーム向きだと言えます。
GROWIの機能
GROWIでは、以下の機能が備わっています。
- アセット管理
- 図表作成
- コメント
- GitHubによる認証
編集画面にドロップするだけで、簡単にファイルをアップロードできます。
draw.io連携機能を使うと、さまざまな図を簡単に描けます。
ページごとにコメントをスレッドで表示できます。
GitHub連携を利用したログイン認証が可能です。
以上の機能により、社内情報をWiki上で簡単に管理できます。
GROWIの最新バージョン
2024年5月16日、GROWIの最新バージョンである「GROWI v7」がリリースされました。
最新バージョンでは、ページを作成・更新した際に WIP (Work In Progress) ページとして保存できるようになりました。 さらに、外部ツールと連携せずに、同時多人数編集できる機能が追加されました。
また、GROWIの推奨スペックは以下の通りです。
ブラウザ | 推奨スペック |
---|---|
Google Chrome |
推奨(最新version) |
Mozilla FireFox |
推奨(最新version) |
Safari |
推奨(最新version) |
Microsoft Edge |
推奨 (最新version)
対象外 (version 79以前) |
Microsoft Internet Explorer |
対象外 |
参考:GROWI>利用推奨環境
GROWI(グローウィ)の導入方法・使い方
ここでは、GROWIの導入方法・使い方を解説します。以下の使用方法を押さえ、自社での活用イメージを深めましょう。
<Dockerとは>GROWIをインストールする
GROWIをインストールするには、以下のいずれかのツールをインストールする必要があります。
- Docker Compose
- Ubuntu Server
- Alma Linux
- CentOS
なお、GROWIを提供しているGROWI,Inc.は、最新バージョンの利用にはDocker Composeでのインストールを推奨しています。
「Docker」とは、アプリを開発・実行するためのプラットフォームであり、「Docker Compose」とは、Dockerのコンテナ(アプリの実行環境)を効率的に操作するためのツールを指します。Docker Composeを利用するにはDockerのインストールが必要です。
docker-composeでGROWIをインストールしたら、GROWIにアクセスします。初回セットアップ画面が表示されるので、アカウントを作成しましょう。
ページツリーを組み立てる
GROWIでは、「ページツリー」(ページに階層をつくる)を組み立てて、情報を管理していきます。
はじめに、画面左側のリストの中から紐づけたいページにカーソルを合わせて、[+アイコン]をクリックします。その後、ページ名の記入欄にタイトルを入力して、ページを作成します。
上記の画面のように表示されれば、最初の階層の作成は成功です。以降も同様に、下層を追加したい場合は、ページの[+アイコン]をクリックしてページを作成しましょう。
階層を増やしていくと、上記画面の”親ページ/子ページ”というように「ページツリー」が作成できます。また、ページリストからは下層にどのようなページがあるか分かるので、情報を見やすく管理できます。
ページを作る
ページを作る際は、画面右上の[Edit]をクリックし、編集画面に移動します。GROWIでページを編集するには、以下の機能を活用する必要があるので注意しましょう。
<見出しによる階層化>
GROWIでは、半角「#」を使って見出しを付けられます。また、以下の画面のように、#を一つ増やすごとに見出しが階層化されます。
<文書の階層化>
半角「-」か「*」を使うと箇条書きにできます。箇条書きを階層化するには、二行目以降を開始する際に半角スペースを二つか、tabキーを入力してインデントします。
<Webページへのリンク作成>
画面左下の[+]>[Link]をクリックし、リンク編集画面を開きます。「リンク」にWebページへのリンクを挿入し、「ラベル」にWebページのタイトルを入力して[完了]をクリックします。
<画像の挿入>
画面左下の[+]>[Images]をクリックし、挿入したい画像を選択します。
共有リンクを発行する
作成したページは、共有リンクを発行することで、外部のメンバーへ共有できます。
まずは、画面右上の[三点リーダー]をクリックし、[共有リンク管理]を選択します。
すると、共有リンクを管理する画面が表示されます。ページのリンクを発行するには、[New]をクリックし、「有効期限」「概要」を記入したうえで[発行]をクリックしましょう。
このように、共有用リンクが作成されれば完了です。
<PDF出力するには>プラグインを利用する
GROWIでは、プラグインを利用して表示をカスタマイズできます。GROWIで作成したページをPDFとして出力したい場面では、PDF出力のプラグインが便利です。
PDF出力のプラグインを利用する際は、GROWI プラグインにアクセスして、「growi-plugin-pdf-viewer」をクリックします。そして、リポジトリURLをコピーしましょう。
GROWIに管理者アカウントでログインし、「プラグイン」にアクセスします。リポジトリURLを入力して[インストール]をクリックすると、プラグインを追加できます。
GROWI(グローウィ)の料金体系
GROWIはオープンソースのツールなので、無料で利用可能です。
ただし、使い方などの基本的な情報はHPに記載されているものの、操作が難しいため、内容によっては十分に理解できない可能性があります。万が一、バグが発生したり質問したりしたい場合は「GitHub」または「Slack」で問い合わせられるので活用しましょう。
このように直感的に操作できないツールは、ITが得意な方にとってもストレスになりかねません。そのため、あらゆる情報を書き残せる「記事」と多階層にできる「フォルダ」のシンプルな設計の「ナレカン」のようなナレッジ管理ツールの検討もおすすめです。
GROWI(グローウィ)の脆弱性とは
GROWIの公式サイトでは、2023年11月に”GROWIのシステムに脆弱性が存在することが判明した”と掲載しています。
具体的には、外部サイトを経由したリクエストを受け入れてしまうことで、利用者のみが利用できるサービスの悪用や、情報の改ざん/新規登録などが挙げられます。
ただし、これら事象は「v6.1.11 よりも前のバージョン」で起こっているため、バージョンのアップデートによって解決できるとしています。とはいえ、GROWIでは過去にも「セキュリティの脆弱性」が発表されている点には注意が必要です。
とくに、業務に関わる情報やナレッジの流出は、企業にとって取り返しのつかない損失に繋がりかねません。そのため、大切なビジネス上の情報を扱うツールの選定は慎重に行いましょう。
作成した社内wikiから欲しい情報に即アクセスできるツール
以下では、作成した社内wikiから欲しい情報に即アクセスできるツールをご紹介します。
GROWIは、同時編集や図表作成などの機能が充実した社内Wikiツールです。ナレッジやノウハウ共有をはじめとする社内情報の一元管理が可能な一方、過去にはセキュリティの脆弱性が指摘されたことがあるので注意が必要です。
また、GROWIの運用には開発メンバーによるカスタマイズやセキュリティ対策が欠かせないうえ、「作業中にエラーが発生する」という声も寄せられています。 しかし、誰でもスムーズに操作できるツールでなければ、ツールの利用が社員の負担になり、社内wikiを円滑に運用できません。
そのため、社内wikiを運用するには「情報を安全にまとめておけるうえ、目的の情報を簡単に見つけられるツール」を使うべきです。結論、自社が導入すべきなのは、国際規格のセキュリティ水準を保ちつつ、誰でも直感的に検索できるツール「ナレカン」一択です。
ナレカンの「記事」にテキストや画像を保存して、簡単に社内wikiを作成・共有できます。また、超高精度の「自然言語検索」によって、話しかけるように検索できるので、必要な情報を誰でも簡単に探し出せるのです。
高度な検索機能が備わったツール「ナレカン」
「ナレカン」|社内のナレッジに即アクセスできるツール
https://www.stock-app.info/narekan_document_request.html
「ナレカン」は、社内のナレッジに、即アクセスできるツールです。
「社内のあらゆる場所からナレッジが一元化」され、しかも、そのナレッジを「超高精度検索」できます。
自身の頭の中にあるナレッジを残すときは「記事」を作成でき、誰かにナレッジを尋ねたいときは、知恵袋のような感覚で「質問」することが可能です。また、ファイルを添付するだけで、AIが貴社のファイルの中身を全自動で、続々とナレッジ化していきます。
また、ナレカンを使えば、欲しい情報が即見つかります。
Google検索のように使える「キーワード検索」や生成AIを活用した「自然言語検索」によって、メンバーの検索スキルに依存することなく、誰でも簡単に情報を探し出せます。
更に、「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」もあり、支援も充実しています。「すぐに使える状態にセットアップ」「月に1度のオンラインミーティング」など、実際に、社内のナレッジが動き出す仕組みを整えます。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【ナレッジの一元化】 ナレッジ管理に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
記事形式で書ける「社内版wiki機能」、質問形式で聞き出せる「社内版知恵袋」、メールやチャット内のやりとりは「転送機能」を使って、ナレッジを残していくだけなので、誰でも迷わず使えます。
- 【超高精度な検索機能】 誰もが簡単に欲しい情報を見つけられる検索性。
「複数キーワード検索」「添付ファイル内検索」「ゆらぎ検索」など、思い通りの検索が可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
初期導入支援だけでなく、ナレカンが定着するように、ご利用中も最大限サポートするので、貴社担当者様のお手を煩わせません。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン:標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン:管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
- プレミアムプラン:「AI自然言語検索」も含めて導入したい企業様
各プランの詳細や金額は、下記「ナレカン資料の無料ダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
GROWI(グローウィ)の評価
ここでは、GROWIの評価をご紹介します。自社での活用を検討する際は、実際にツールを利用したユーザーの意見を参考にしましょう。
GROWIの良い口コミ・評価
以下では、GROWIの良い口コミ・評価をご紹介します。ユーザーからは、「全文検索が強力」「少人数で扱うなら十分」といった声があります。
私がすごく良いと思ったのはGROWI + Elasticsearchで、ローカルのVM上に構築して使っていた。全文検索が強力で過去ログからすぐに情報を引き出せるからめっちゃ楽で良い。今はDOOM Emacs + ImageMagickを使ってOrg-modeに引きこもってドキュメント作ってるけど(素人にはおすすめしない 🤣)
— ちょあ (@goyangi_web) July 11, 2024
ようやくRaspberry Pi 5で、GROWIを立ち上げられた…Raspberry Pi OSだとうまくいかないから、Ubuntu Server + Dockerで立ち上げ
Cloudflaredも使って、外部からアクセスもできる。メモリが心配なところもあるので、多人数向きではない気がするけど、少人数で扱うなら十分じゃないかな — Atsushi@MOONGIFT (@goofmint) July 9, 2024
非公開ユーザー投稿日:2024年3月13日情報を「階層構造」を用いて管理することができます。なので、各情報がどの情報に関連しているかが一目で分かるのがありがたいです。
非公開ユーザー投稿日:2024年2月20日マークダウン記法で書けるところが良く馴染みやすいまたコストも安く、他のWikiツールと比べてコスパが良い
GROWIの改善点に関する口コミ・評価
以下では、GROWIの改善点に関する口コミ・評価をご紹介します。ユーザーからは、「立ち上げにトラブルが生じている」「作業中のエラーが気になる」といった声があがっています。
会社で自分のナレッジに Growi使ってるんだけど、情報がなさ過ぎ&データのバックアップ&リストアがシビアすぎて不安。 やっぱりWordpressで全文検索機能つけてそっちで管理した方がいいかな。
— もで (@m0de_) June 6, 2024
KeyCloakのSSOとGrowiがうまく動作しないので、他のSSOに乗り換えようと思うんだけど、autheliaは対応してるのかなぁ??#GROWI #keycloak #authelia
— 球磨もん (@washo) April 3, 2024
Growiをオンプレで立ち上げるのにトラブっている。Dockerで簡単にできるはずだが、Elasticsearch と mongdb がポートアクセスできなくて、、別のサーバで試すか。もしくは自分のPCで試してみるか
— Tat🍣 Matsuba🌴 (@tatsushi_do_ob) July 18, 2023
非公開ユーザー投稿日:2024年2月19日同時編集機能(HackMD)で作業中にエラーになってしまうことが何回かあったので精度を上げていってほしいです。また、一時的に500エラーになってしまう時もあったので起こらないようにしてほしいです。
このように、作業中にエラーが生じるアプリでは、社内に浸透しない可能性があります。したがって、サクサク操作できて、必要な情報に即アクセスできる「ナレカン」のようなツールの導入が望ましいと言えます。
GROWI(グローウィ)の使い方や料金、評価まとめ
これまで、GROWIの使い方や料金、評価を中心にご紹介しました。
GROWIは、高いカスタマイズ性能を誇るオープンソースの社内Wikiツールです。充実した機能による利便性の高さが評価されていますが、「多機能で使いこなせない」といったユーザーの声も散見されるため注意が必要です。
そこで、社内Wikiを全社で運用したい場合には、誰でも簡単に使えるITツールを活用しましょう。ただし、情報へのアクセス性が弱いと作成した社内wikiをビジネスに役立てられません。
したがって、「高度な検索機能を備えた情報共有ツール」を導入すべきです。結論、社内Wikiを全社的に運用するには、扱う情報量の多い大企業でも、欲しい情報をすぐに探し出せる『ナレカン』が最適です。
ぜひ「ナレカン」を導入し、社内情報の効率的な管理を実現しましょう。
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