イベントの実行には企画・制作・運営をはじめとする各フェーズで多くのひとが関わりあうため、関係者や参加者との情報共有が非常に重要です。
情報共有にはさまざまな方法がありますが、とくに昨今ではイベント管理ツールを利用した情報共有が人気です。しかし、数多くのベンダーからリリースされているツールのうち、どれを選べばいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、イベント管理ツールの選定ポイントやオススメのクラウドサービス8選を中心にご紹介します。
- イベント運営における情報共有に悩みを抱えている
- ツールを利用して管理しているものの十分な成果が出せていないことに悩んでいる
- イベント管理に利用できるおすすめのクラウドサービスが知りたい
という方は今回の記事を読むと、イベント管理の効率化に役立つツールの選定ポイントを把握しながら、正しく導入ができるようになります。
目次
イベント管理ツールに備わっている主な機能とは
以下では、イベント管理ツールに備わっている機能について解説します。
必ずしもすべての機能がツールに備わっているわけではないので、運営・管理するうえでどの機能が必要なのかを見極めてから選定に入りましょう。
情報管理機能
情報管理機能とは、文字通り情報の蓄積・共有・保管に特化した機能で、イベント管理ツールにおいて一番メインとなる機能です。
イベントを運営していくうえで、情報管理は一番重要な要素です。なぜなら、イベントの企画内容や当日の進行の流れ・メンバーのスケジュールなど、イベント運営時にはさまざまな共有すべき情報が発生するからです。
また、それぞれのフェーズごとに関わるひとも異なるため、適切に共有ができていなければ、進捗に支障が出る恐れもあります。
ツールでの共有に切り替えることで、口頭での共有の場合に生じやすい「言った・言わない」「聞いた・聞いていない」といったトラブルを防ぎ、運営を円滑に進められます。
集客機能
イベント管理ツールには、イベントページや申込フォームの作成をはじめとする集客に役立つ機能もあります。
通常、こうしたページやフォームの作成には知識が必要ですが、イベント管理ツールを利用すれば、誰でも簡単かつ直感的に作成ができるため、ITリテラシーの高くないひとでも簡単に集客を行えます。
また、ツールによってはツールそのものが集客プラットフォームになっているものもあるので、集客をより効率的に進められます。
決済機能
決済機能は、文字通りイベントの参加料金をはじめとする料金決済をオンライン上で行える機能です。
イベントの参加料金は当日徴収するという場合もありますが、こうしたケースではキャンセル率が高くなるうえに、参加人数の見通しが立ちにくくなります。
ツールに搭載されている決済機能を利用して、事前にオンライン決済を行う仕組みにすれば、キャンセル率を下げてイベントを開催できます。
一部のツールでは、未決済者に対して決済を促すメールが送信できるので、よりキャンセル率を下げたいという場合はこうしたツールの導入もおすすめです。
受付機能
受付機能を利用すると、イベントへの参加受付が簡単に行えます。
来場受付を行うには、名前をリストと照合する方法やチケットを発行し持参してもらう方法がありますが、こうした方法では時間がかかるというデメリットがあります。数人程度のイベントならまだしも、数百人・数千人単位のイベントで一人ひとり対応するのは現実的ではありません。
一方、ツール内に搭載されている受付機能を利用すると、事前に送信したQRコードを読み取り機にスキャンするだけで受付登録が完了します。
その結果、参加者の待ち時間が減らせるほか、受付対応を行うスタッフの人的コストも削減できます。
イベント管理ツールにおける5つの選定ポイント
以下では、イベント管理ツールを導入する際に押さえるべき5つの選定ポイントを解説します。
ツールを導入するだけで終わらせず適切に活用するためにも、知名度の高いツールを選ぶような選定は避け、以下のポイントを確認しましょう。
利用シーンに即しているか
まずは、そのツールが実際の利用シーンに即しているかどうかを確認しましょう。
一言にイベント管理ツールと言っても、企画を行う際に適したものや、参加者とのコミュニケーションに特化したものなど、それぞれ機能は異なります。そのため、どのフェーズに導入をし、どのような内容を管理したいのかを明確にしておく必要があります。
このとき、利用シーンを細分化し「そのツールで何がしたいのか」「そのツールで何ができるのか」までを見極めておけば、導入後のミスマッチを防げます。
操作性に問題がないか
そのツールの操作性に問題がないかどうかも重要な選定ポイントです。
イベントには多くの運営メンバーが関わるため、ツールの操作に慣れているひともいれば、ツール操作に不慣れなひともいます。ツールを導入したにも関わらず、特定のひとしか利用できなければ、ツール利用による効果を十分に発揮できているとは言えません。
したがって、導入するツールは、誰でも簡単に使えるような操作性を持っていることがポイントになります。
マルチデバイスに対応しているか
導入を考えているツールが、マルチデバイス対応かどうかも確認しましょう。
イベント関係者は常に同じ場所・同じデバイスからアクセスするとは限りません。外出先で対応するというケースも想定し、パソコンからの利用はもちろん、スマートフォンやタブレットからも利用できるものの選定がおすすめです。
マルチデバイス対応のツールにすれば、場所や時間を選ばず情報共有できるため、より円滑にイベント運営が進められます。
セキュリティ対策は充実しているか
イベント管理ツール内では参加者の個人情報を取り扱うため、セキュリティ対策が充実しているかどうかも大切です。
ツールによってセキュリティレベルには違いがあり、なかには「十分なセキュリティ対策を行っている」とは言えないようなツールもあります。そのため、検討しているツールで行われているセキュリティ対策の内容をよく確認しましょう。
たとえば、データの改善を防ぐSSLへの対応や、国際規格であるISO認証の獲得などが行われているかを確認します。
コストは適切か
ツール導入のうえで忘れてはならないのが、コストが適切かどうかです。
イベント管理ツールは、イベントの企画立てから実行まで長期間に渡って利用するものです。そのため、いくら便利な機能が搭載された高機能なツールであっても、継続して利用できないコストならば導入は難しくなります。
したがって、初期費用や月額料金をはじめとした「利用にかかるコスト」と「機能」を照らし合わせ、長期的な運用が可能かどうかを見極めなくてはなりません。
イベント管理に使えるクラウドサービス10選
以下では、イベント管理に役立つおすすめのクラウドサービス10選をご紹介します。
イベント管理サービスにはさまざまな機能がありますが、最も重要なのはどのフェーズで利用する場合であっても大切な「情報管理」を適切に行えるかどうかです。
とくに、各イベントごとの改善点や利用者の声など、鮮度の高い情報を適切に管理・共有しなければ、次回のイベントへと活かせません。とはいえ、アナログな管理に慣れた環境に複雑なサービスを導入すると混乱の原因となるので、「利用者を選ばずシンプルに情報管理ができるサービス」を使いましょう。
たとえば、今回ご紹介するサービスのひとつである「Stock」は、誰でも簡単にイベントに関連する情報の蓄積・共有ができる情報共有ツールです。
Stockの「ノート」にイベントに関係する情報を記載しておけば、必要な情報がすぐに確認・共有できます。さらにチャットツールにはない、ノートに紐づく「メッセージ」や「タスク」を使ってコミュニケーションはもちろん、タスクの割り振りもできます。
【Stock】イベント情報を最も簡単に一元管理できるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【monday】ガントチャートで進捗・スケジュール管理ができる

<mondayの特徴>
mondayは、ガントチャートによる進捗・スケジュール管理ができるクラウドサービスです。タスクの項目などをカスタマイズできるため、各イベントに合わせた運用ができるのが特徴です。
<mondayの注意点>
- 一番安いプランではゲスト機能が使えない
関係者が多いプロジェクトではゲスト権限が必要になりますが、利用できるのはスタンダードプラン以上です。
<mondayの料金体系>
- 個人:0円
- ベーシック:900円/ユーザー/月
- スタンダード:1,100円/ユーザー/月
- プロ:1,800円/ユーザー/月
- エンタープライズ;要問合せ
【Smartsheet】豊富なテンプレートでガントチャートが作れる

<Smartsheetの特徴>
Smartsheetは、クライアントとのスケジュール共有のためのガントチャートを作成・共有できるツールです。職種やプロジェクトごとに用意された豊富なテンプレートで簡単に作成ができるのが特徴です。
<Smartsheetの注意点>
- 1人あたりの金額が高い
30日間の無料お試し期間があるものの、継続利用にはひとりあたり784円~/月かかり、1人あたりの金額が高い傾向にあります。
<Smartsheetの料金体系>
- プロ:784円/ユーザー/月
- ビジネス:2,768円/ユーザー/月(50名から要問い合わせ)
- エンタープライズ:要問合せ
【E-VE!】直感的に操作できるイベント管理ツール

<E-VE!の特徴>
E-VE!はイベントの告知・拡散・決済・アフタフォローまでを一元管理し、イベント運営業務の効率化を実現するサービスです。直感的な操作で迷いにくいうえ、参加者はE-VE!に登録していなくても利用できるのが特徴です。
<E-VE!の注意点>
- 情報の管理・共有はできない
受付・集客機能に特化したツールのため、情報の管理・共有には別途ツールの併用が必要です。
<E-VE!の料金体系>
- パーソナル:5,500円/月
- ベーシック:16,500円/月
- プラミアムプラン:33,000円/月
別途初期費用が55,000円かかります。
【KODOU】オンラインイベント管理ツール

<KODOUの特徴>
KODOUはオンラインイベントに必要なシステム・運用サポート・企画運営が行えるツールです。視聴されたコンテンツの内容や、資料のダウンロード数をはじめとする、参加者の取った行動が可視化できるのが特徴です。
<KODOUの注意点>
- 導入コストが高い
オンラインイベントを行う上で必要な機能が利用できる一方、導入には最低でも950,000円~が必要です。
<KODOUの料金体系>
- ウェビナープラン:950,000円~
- エキスポプラン:1,150,000円~
- カンファレンスプラン:1,450,000円~
【Event Cloud Mix】100以上の機能がオールインワン

<Event Cloud Mixの特徴>
Event Cloud Mixは、イベントの事前作業から当日運営まで、イベントのワンサイクルを一元管理できるクラウド型のイベント管理ツールです。100を超える機能の利用によって、イベント運営が円滑に進むのが特徴です。
<Event Cloud Mixの注意点>
- 初心者には難しい
多機能ゆえに使いこなすまでには時間がかかり、ITリテラシーの低い環境では導入ハードルが高いです。
<Event Cloud Mixの料金体系>
- プランSS:9,800円/月
- プランS:19,800円/月
- プランM:29,800円/月
- プランL:80,000円/月
- カスタム:要問合せ
【Zoho Backstage】多機能イベント管理ツール

<Zoho Backstageの特徴>
Zoho Backstageは、多機能なイベント管理ツールです。多言語対応のWebサイトビルダーが利用でき、イベント用にWebサイトやモバイルアプリが作れるのが特徴です。
<Zoho Backstageの注意点>
- イベント単位での課金が高い
有料プランはサブスクリプション型のほかイベント単位でも利用できますが、1イベントあたり41,880円~の料金がかかるため、注意が必要です。
<Zoho Backstageの料金体系>
<サブスクリプション>
- 無料:0円
- プロフェッショナル:11,880円/月
- エンタープライズ:23,880円/月
- アルティメット:33,480円/月
<イベント単位>
- 無料:0円
- プロフェッショナル:41,880円/月
- エンタープライズ:71,880円/月
- アルティメット:125,880円/月
【EventCreate】イベント開催準備の効率化に役立つ

<EventCreateの特徴>
EventCreateは、イベントの告知や出欠管理などの業務が誰でも簡単にできるツールです。アンケート機能があるので、イベント後にアンケートを行い、回答者とのコミュニケーションに役立てられるのが特徴です。
<EventCreateの注意点>
- 有料プラン申込には期限がある
無料トライアル終了後7日以内に有料プランへ申し込まないと、作成したデータが破棄されます。
<EventCreateの料金体系>
- 継続利用プラン:要問合せ
- 単発利用プラン:要問合せ
イベント管理に役立つおすすめのクラウドサービス8選のまとめ
ここまで、イベント管理に役立つおすすめのクラウドサービス8選と選定ポイントを解説しました。
関係者が多いイベント管理において、導入するツールがITリテラシーの差によらず使いこなせることは必要不可欠です。したがって、選定の際には「必ず誰もが使いこなせるかどうか」をよく見極めなくてはなりません。
たとえば、今回ご紹介したツールのひとつであるStockは、ITに不慣れなユーザーでも説明なしに使いこなせる操作性が定評のあるツールです。タスク・ノート・メッセージのシンプルな構成によって誰でも直感的に情報共有が可能です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入してイベント管理の効率化を実現しましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。