プロジェクトを円滑に進めるには、計画書の作成が欠かせません。計画書を通して詳細なスケジュールまで決めておけば、計画と実績を照らし合わせながら現状を把握でき、トラブルが発生しても軌道修正がしやすくなるのです。
一方、プロジェクト計画書の重要性は理解しているが、「プロジェクト計画書を上手く作成できない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、プロジェクト計画書のおすすめテンプレート5選と注意点を中心にご紹介します。
- プロジェクト計画書の書き方が分からず、苦戦している
- テンプレートを使って質の高いプロジェクト計画書を作成したい
- プロジェクト計画書の作成・管理・共有を一括で行いたい
という担当者の方はこの記事を参考にすると、自社に最適なテンプレートが見つかるだけでなく、運用するうえで注意すべき点も分かります。
目次
プロジェクト計画書の概要
以下では、プロジェクト計画書の概要や目的、活用シーンを解説します。これまでプロジェクトで詳細な計画書を作成していなかった企業は必見です。
プロジェクト計画書とは
プロジェクト計画書とは、プロジェクトを進めるために必要な情報をまとめた文書を指します。
プロジェクト進行に必要な情報としては、プロジェクトの「目標」「工程」「コスト」などが挙げられます。こうした情報をプロジェクト計画書に記載してメンバーに共有することで、全体で共通認識をもって円滑に作業を進められるのです。
さらに、プロジェクトの進行中や完了時にこれまでの実績を振り返り「計画通りに進められているか」や「想定外のミスが発生していないか」のチェックにも使われます。
このように、計画書はプロジェクトの立ち上げ段階だけでなく、プロジェクトの進行に問題がないか確認するうえで重要な役割を果たします。
プロジェクト計画書と要件定義書の違い
プロジェクトを進めるにあたって作成するプロジェクト計画書と要件定義書は異なる役割を持つ文書です。
要件定義書とは顧客に提案したプロジェクトの内容を実行に移すために、より具体的に作成されるものです。プロジェクト計画書のようにメンバー内だけでの共有ではなく、顧客も読むことが前提になるため、誰が読んでもわかる文書にする必要があります。
また、要件定義書はプロジェクトが途中で頓挫しないようにするために、プロジェクト計画書を受けてから作成します。
このように、プロジェクト計画書は内部で使用する資料、要件定義書は外部に提出する資料と区別して認識する必要があります。
なぜプロジェクトの計画を立てるのか
計画書を作成するのは、プロジェクトを円滑に進めて成功につなげるためです。
計画書を通して立ち上げから完了までの工程を明確にすれば、タスクの抜け漏れや作業の重複を防げます。そのため「誰が、何を担当するか」を正確に把握でき、プロジェクトをスムーズに進められるのです。
また、あらかじめ計画を立てておけば、作業を進めるなかで問題が起きた場合に計画と業績を比較しながら早い段階で対応でき、納期遅れも防げます。
このように、プロジェクト計画書を作成することで効率よく作業を進められるうえ、進行中のトラブルにも対応できるようになり、プロジェクトの成功につながるのです。
いつプロジェクト計画書を使うのか
プロジェクト計画書は、プロジェクトの【承認・確認・評価】などのあらゆるシーンで活用されます。
たとえば、プロジェクトの立ち上げ時には、目的や人件費などを記載して「利害関係者からの承認を得るため」に使われます。また、進行時には「タスクやスケジュールを確認するため」、完了時には「結果を共有して評価を得るため」に活用されるのです。
このように、プロジェクト計画書は、プロジェクトの最初から最後まで使われる重要な資料なので、適切に管理しなければなりません。しかし、計画書をExcelやPowerPointで作成すると、ファイル数が膨大になり、管理が面倒になりがちです。
したがって、作成した計画書のデータは、ITツールを使って整理しましょう。たとえば、フォルダで見やすくデータを分類できる「Stock」を使えば、計画書を適切に管理でき、目的の情報がすぐに見つかる仕組みをつくれます。
プロジェクト計画書の無料テンプレート5選
テンプレートは書くべき項目があらかじめ記載されているため、記載ミスで項目が抜け漏れることを防げます。また、計画書が毎回同じ様式で作成されていれば、読み手は「どこに何が書かれているか」を一目で把握できるようになるのです。
そこで、以下ではプロジェクト計画書の無料テンプレート5選をご紹介します。ここで紹介するテンプレートをひな形として活用し、計画書をスムーズに作成しましょう。
【PowerPoint】進捗レポートのサンプル
こちらは、Microsoft社が提供する進捗レポートのスライドテンプレートです。文言のサンプルが既に記載されているので、ダウンロード後にすぐに作り始められます。
とくに、上司や関係者に向けてプロジェクトの進捗を伝えるのに最適です。プロジェクトの「進捗状況」「スケジュール」「成果物」「目標」など11枚のスライドがあり、各項目を埋めていくだけで分かりやすいプレゼン資料が完成します。
【PowerPoint】ビジネスプランのフォーマット
こちらは、Microsoft社が提供するビジネスプランのテンプレートです。ダウンロードすると、既に記載されているフォーマットを用いて、簡単に資料を作成できます。
とくに、プロジェクトの概要をプレゼンする場面に最適です。「ミッション」「市場の概要」「チーム」の概念が含まれており、プロジェクトに関する詳細を伝えられます。
【Excel】ガントチャートのテンプレート
こちらは、Microsoft社が提供するガントチャートのテンプレートです。
プロジェクトの進捗状況をタスクごとに一目で把握できます。難しい関数は挿入されていないため、ITに慣れていない人でも数値を変えるだけで簡単にガントチャートをつくれるのが特徴です。
【Word】プロジェクトのタイムラインテンプレート
こちらは、Microsoft社が提供するプロジェクトのタイムラインのテンプレートです。カレンダー形式でプロジェクトの進捗を把握できるのが特徴です。
とくに、プロジェクトの大まかな流れを可視化したいときに適しています。ただし、カレンダー形式のためメモとして使えるスペースは少なく、詳細情報は別のフォーマットにまとめなければならない点に注意が必要です。
【Word】ビジネスレポートの雛形
こちらは、Microsoft社が提供するビジネスレポートのテンプレートです。プロジェクトの概要を、Wordのレポート形式で記載できます。
とくに、コメントの挿入機能があるので、プロジェクト計画書のフィードバックを受けたい場合に最適です。また、見出しを追加したりハイパーリンクを埋め込んだりできるので、情報をシンプルにまとめられます。
プロジェクト計画書をファイルで管理するデメリット
これまで、ExcelやWord、PowerPointなど「ファイル形式」で使えるプロジェクト計画書のテンプレートを紹介しました。しかし、そもそも計画書をファイルで作成・管理すると、ファイル数が膨大になり、目的の情報が探しづらくなるデメリットがあります。
とくに、ExcelやWord、PowerPointは検索性に乏しいので「他のファイルに埋もれて、欲しい情報の保存場所が分からない」「似た名前のファイルが増えて、ややこしい」などの問題につながるのです。
したがって、作成の簡単さやコストの観点からMicrosoft製品でプロジェクト計画書を作成している企業は多くあるものの、ファイル管理の煩雑さを解決するためには、検索性に優れたITツールの導入が必須と言えます。
なかでも、ExcelやWordよりも簡単に情報を残せる「ノート」と、テーマごとに分類できる「フォルダ」を備えた「Stock」は、情報へのアクセス性に優れているので社内の文書管理に重宝されます。
【必見】プロジェクト計画書の管理・共有に最適なツール
以下では、プロジェクト計画書の管理に最適なツールをご紹介します。
プロジェクト計画書は、プロジェクトの最初から最後まで使われる重要な資料なので、適切に管理しなければなりません。しかし、ExcelやPowerPointなどで作成すると、目的のファイルを探し出すのに都度ファイルを開いて確認しなければならず面倒です。
したがって、「テンプレートを簡単に取り出せて、作成後の管理・共有まで一括でできるITツール」が必要です。ただし、多機能なツールは操作が複雑なものが多く、ITに不慣れな社員は使いこなせない可能性があります。
結論、自社が導入すべきなのは、最も簡単にプロジェクト計画書の作成・管理・共有ができて業務の進行にも役立つツール「Stock」一択です。
Stockの「ノート」には、わずかな操作でテンプレートを呼び起こせるうえに、画像やファイルなど必要な情報を漏れなくストックできます。また、ノートに紐づく「メッセージ」や「タスク」によって、メンバーへ連絡やタスクの割り振りができ、プロジェクトをスムーズに進められます。
計画書の作成からプロジェクト進行にも役立つ「Stock」
/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
加井 夕子 さん、海野 紘子 さん
SBIビジネス・イノベーター株式会社 |
「SBIグループの厳格なセキュリティ基準をも満たす、誰にでもお勧めの情報ストックツールです」 ★★★★★ 5.0 当社が導入するシステムには非常に厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されていますが、Stockのシステムは極めて高度なセキュリティ基準で開発・運営されているため、SBIグループのセキュリティ基準でも全く問題なく導入することができました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
プロジェクト計画書の書き方は?!記述すべき7項目
自社に合うフォーマットが見つからない場合、担当者自身でプロジェクト計画書を作成しなければなりません。以下では、プロジェクト計画書に書くべき7項目を紹介するので、押さえておきましょう。
(1)要件定義(目的・背景・ゴール)
はじめに、プロジェクトの要件を記載します。
「何を目的としたプロジェクトなのか」に加えて背景まで記載すると、プロジェクトの方向付けができます。また、プロジェクトのゴールも明確にしておけば、メンバーが目的を見失うことなく一つひとつの作業を進められるのです。
また、プロジェクトのゴールは、以下の3つの視点をもとに作成しましょう。
- Quality(品質)
- Cost(コスト)
- Delivery(納期)
プロダクトやサービスの「目指す質」を明確にしましょう。
プロジェクト全体の予算や売上目標を、具体的な数値で設定しましょう。
プロジェクトの期日に加え、中間目標を設置して定期的に進捗を確認しましょう。
プロジェクトの目的・背景・ゴールが具体的であれば、達成すべき目標をメンバーが認識しやすくなります。ただし、冗長な計画書では読みづらく、何が重要なのか誤解を生みかねないため、端的で分かりやすい文章を心がけましょう。
(2)スコープ(業務範囲)
次に、プロジェクトで取り組むスコープ(業務範囲)を記載しましょう。
プロジェクトのスコープを適切に定めて、タスクを洗い出せば「やるべきこと」と「やらないこと」の線引きができます。つまり、限られたリソースを無駄にせず、スムーズにプロジェクトを進められるようになるのです。
また、複数の部署が参加するプロジェクトの場合は、部署ごとにスコープを定め、業務が重複したり抜け漏れたりするリスクを減らしましょう。
(3)項目ごとのコスト
次に、各項目のコストを明らかにしたうえで総額を記載します。
たとえば、システム開発の場合は、「ソフトウェア(開発費)」「ハードウェア(パソコンなどの機器)」「ネットワーク費用(LANケーブルの配置やHUBの設置)」「人材コスト(自社の社員・派遣社員)」など、項目ごとに記載する必要があります。
項目ごとのコストを予測しておけば、案件を進めるなかで予期せぬ超過が発生する可能性を抑えられるのです。
(4)全体スケジュール
次に、全体のスケジュールを記します。
具体的には、プロジェクトの大まかな流れが分かるスケジュールに、効果測定をするためのマイルストーン(中間目標)を設置しましょう。プロジェクトの進行中は、目の前の仕事ばかりに注目されがちですが、全体のスケジュールを念頭に仕事に取り組む必要があります。
そこで、全体のフローがわかるスケジュールが共有されていれば、メンバーは期日を意識しながら仕事を俯瞰して進められるのです。
(5)運営体制
計画書には、プロジェクトの運営体制について記載する必要があります。
プロジェクトに参加する部署を一覧でまとめて役割を明確にしておけば、責任の所在が明らかになり、円滑に案件を進められるのです。たとえば、組織図のような形で可視化しておけば、部署間のつながりが一目で分かるので連携がとりやすくなります。
(6)品質管理
成果物の品質を保つには、管理基準を明らかにしておくのが重要です。
たとえば、システム開発であれば「月間のバグ発生件数を◯件以内に抑える」「プロジェクトのセキュリティチェックを毎週◯回実施する」などの定量的な基準を定めておく必要があります。
また、品質管理を統括する担当者を任命して、計画書の基準通りに現場が動いているかを定期的にチェックしましょう。
(7) リスクと対策
計画書の最後には、起こりうるリスクとその対策について記す必要があります。
計画書の作成にあたっては、リスクを洗い出して対策を立て、ミスや納期遅れが起こらないようにしなければなりません。リスク対策を徹底すれば、作業中にトラブルが発生した場合でも迅速に対応できます。
プロジェクト計画書における2つの注意点
ここでは、プロジェクト計画書における注意点を解説します。以下のポイントを網羅すると、業務に活かせる効果的な計画書をつくれます。
(1)図やグラフを活用する
1つ目のポイントは、図やグラフを用いながら定量的に記載することです。
プロジェクトに参加するメンバーの役職や部署が異なるなかで認識をすり合わせるには、客観的なデータに基づく計画書が必要です。確かなデータに基づく図やグラフを使えば、計画書がビジュアル的に見やすくなると同時に説得力も増します。
そのため、プロジェクト計画書には図やグラフを用いて、計画書を確認したメンバーが共通認識を持てるようにしましょう。
(2)流れないように管理する
2つ目のポイントは、プロジェクト計画書が流れないように管理することです。
プロジェクトを進めていくうえでは、計画書だけでなく、作業ごとの資料も適切な管理が重要です。しかし、プロジェクト計画書や資料などはメールやチャット上で共有されることが多く、個人の管理に委ねられているケースも少なくありません。
その結果、目的の情報をすぐに見つけられず、プロジェクト進捗が遅れる原因となりかねないのです。実際に、2017年に株式会社コクヨが実施した調査によると、書類を探すのに「1日で約20分、1年で約80時間」かかっており、管理体制の重要さが伺えます。
したがって、プロジェクト計画書をはじめとする資料の管理・共有には、情報共有ツール内にストックして「検索機能」や「フォルダ機能」を使って簡単にアクセスできる「Stock」のような仕組みが欠かせないのです。
【番外編】プロジェクトを計画するときに役立つフレームワーク「PMBOK」
プロジェクト計画書に記載すべき項目は、「PMBOK」のフレームワークがもとになっています。PMBOK(Project Manegement Body Of Knowledge)とは、プロジェクトマネジメントの手法やプロセスをまとめた知識体系になるので、理解を深めておきましょう。
<10の知識エリアとその詳細>
<5のプロセスとその詳細>
プロジェクトは、計画を立てただけでは成功しないため、日々管理していかなければなりません。ただし、闇雲に情報を管理するだけでは、重要な情報を取りこぼしてしまうので、まずは「PMBOK」の知識を身に着けておきましょう。
プロジェクト計画書のテンプレートまとめ
これまで、プロジェクト計画書のおすすめテンプレートや注意点を中心に紹介しました。
多くの作業が必要とされる大規模なプロジェクトを計画通りに進めるためには、計画書の作成が不可欠です。しかし、一から作成するのは手間がかかるうえフォーマットがばらつきやすいので、テンプレートを利用しましょう。
一方、ExcelやPowerPointで作成・管理すると、ほかのメールやメッセージに計画書が埋もれてしまいます。そのため、「プロジェクト計画書を簡単に作成・共有でき、流れないように蓄積するツール」が必要です。
結論、あらゆる情報をストックできる「ノート」に計画書を作成して、リアルタイムで共有できるツール『Stock』が必須です。Stockの「ノート」は、テーマごとに整理できるので、計画書以外にもプロジェクトに関する情報を一元管理できます。
ぜひ「Stock」を導入して、プロジェクト計画書を効果的に活用しましょう。