昨今では「従業員の最低5日以上の有給取得」の義務化に伴い、有給管理表の作成・運用が不可欠となっています。そこで、Excelを用いれば、関数を使って有給日数を自動計算したり、テンプレートを活用したりして管理表を簡単に作成することが可能です。
しかし、「Excelを使った有給管理表の作り方が分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Excelでの有給管理表の作り方や無料テンプレート4選を中心にご紹介します。
- Excelで有給管理をしたいが、正しい管理方法が分からない総務・人事担当者
- Excelで有給管理をしているが、計算ミスや更新漏れに悩んでいる管理者
- Excelで法令に対応した有給管理ができるか不安な中小企業の担当者
という方はこの記事を参考にすると、有給管理表の作り方だけでなく、有給管理業務を効率化する方法まで見つかります。
目次
【わかりやすい】有給休暇管理表(有給管理簿)とは
有給休暇管理表(有給管理簿)とは、従業員の年次有給休暇を正確に管理するための帳簿です。
また、労働基準法では、従業員ごとの有給管理簿の作成と、3年間の保存義務が定められています。そのため、有給管理表を正しく運用すれば、社内の有給取得状況を把握できるだけでなく「労働基準法の遵守」や「労務管理業務の効率化」にもつながるのです。
以上のことから、有給管理表の作成・保管は、企業にとって不可欠な業務です。
有給管理表に記載するべき項目
有給管理表には、以下の3つの項目を記載する必要があります。
| <項目> | <内容> |
|---|---|
| 基準日 |
従業員の有給休暇を付与する権利が発生する日です。労働基準法では、基準日から1年以内に5日の年次有給休暇の取得が義務付けられています。 |
| 日数 |
従業員が基準日から1年間で取得した有給の日数です。 |
| 時季 |
従業員が有給を取得した日付です。 |
以上の基本項目に加え、前年度からの「繰越日数」や「残日数」を記載すれば、より分かりやすい有給管理表を作れます。また、Excelで作成する場合、”関数”や”マクロ”を使うと、取得日数を自動計算して有給管理を効率化できるのです。
Excel|自動計算できる有給管理表の作り方2選
以下では、Excelで自動計算できる有給管理表を作る方法を解説します。「社員の有給取得状況を効率よく管理したい」という方は必見です。
【基本編】関数を活用した作成方法
Excelで関数を使えば、最低限の機能を抑えつつ、簡単に有休管理表が作成できます。
1.社員の名前や社員番号、入社日などを入力する。
まず関数の入力に入る前に、基本項目を入力しましょう。

2.DATEDIF関数を使って勤続年数を計算する
DATEDIF関数(=DATEDIF(入社開始日,現在の日付,単位”年”)を使うと、以下の式で入社年月からの勤続月数を自動で求められます。

単位の欄には期間の年数・月数・日数のうち計算したいものを入れます。年数の場合は”Y”、月数の場合は”M”、日数の場合は”D”です。
有給休暇の取得日数は、社員の継続勤務期間によって定まります。そこで、上記の式を使うと、社員の勤務月数が自動で計算され、有給休暇の付与数が簡単に分かります。
3.IFS関数を使って、有給の付与数を計算する
IFS関数を使うと、勤続月数に基づいて有給の付与数を計算できます。
IFS関数とは、入力した任意の判定式の真偽に合わせて、出力するデータを指定する関数です。たとえば、以下の式を使うと、勤続年数に基づいて、有給付与数を求められます。
=IFS(AND(“勤続年数が入力されたセル”>=0.5″勤続年数が入力されたセル”<1.5),10,AND("勤続年数が入力されたセル">=1.5,”勤続年数が入力されたセル”<2.5),11……

有給休暇は、入社から原則6ヶ月経過時に法定で最低10日付与され、その後は最初の付与日から1年ごとに、勤続年数に応じて増加します。
そのため、IFS関数の中にIFS関数を入れることで、ひとつの式で簡単に有給の付与数を自動計算できるのです。
参考:厚生労働省|年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています
4.関数を他のセルにコピーする
1つのセルで関数を入力し、計算ができたら、ドラッグしてコピーしましょう。

セルの左下をクリックすると十字が表示されるので、任意の場所までドラッグしましょう。

ドラッグすると、下のセルにも関数式がコピーされるため自動で計算ができます。
5.必要事項を埋める
必要事項を埋めれば、以下の画像のように有給管理表が完成します。

【応用編】マクロを作成する
マクロを使うと、有給管理で繰り返すルーティーン作業を自動化できます。
Excelのマクロ機能とは、自動化したい操作をあらかじめ設定しておくことで、簡単に実行させられる機能です。たとえば、従業員の名前を入力するだけで有給の付与数を確認したり、取得率を計算したりするように設定できます。
実際のマクロ作成方法
1.まず、開発者のタブから「マクロの記録」を選択しマクロの名前や詳細がある場合は記入します。

2.次にマクロに記録したい内容をExcelに打ち込んでいきます。入力が完了したら、左上の「記録終了」をクリックします。

3.左上の「マクロ」のタブから記録したマクロを選択し「実行」すると、反映されます。

ただし、自動計算で表を作っても「参照したいデータが見つからない」といった課題を抱える企業は少なくありません。したがって、Excelで作成した有給管理表は「Stock」のような検索機能が優れたITツールで保管するのがおすすめです。
【無料】自動計算できる有給管理表のExcelテンプレート4選
以下では、Excelで使える有給管理表のテンプレート4選をご紹介します。テンプレートを使うと、表を作成する手間なく簡単に運用に乗せられるためおすすめです。
個人別の有給休暇管理表

こちらは、Microsoft社が提供する「有給休暇管理表」のテンプレートです。
有給休暇の取得日や日数を従業員ごとに管理できます。また、取得日を入力すると、残日数が自動計算される機能が付いているので、有給休暇のスケジュールを立てやすいです。
自動計算で有給休暇の日数が付与される管理簿

こちらは、Office Hackが提供する「有給管理簿」のテンプレートです。
全従業員の有給休暇の取得日や残日数を一覧で管理できます。前年繰越日数は手入力する必要がありますが、時効による消滅などは自動で反映される点が便利です。
月ごとの取得状況を確認できる有給管理表
![[文書]テンプレートの無料ダウンロードのテンプレート](https://www.stock-app.info/media/wp-content/uploads/2025/01/スクリーンショット-2025-01-23-115749.png)
こちらは、[文書]テンプレートの無料ダウンロードが提供する「有給管理表」のテンプレートです。
全従業員の有給の消化状況を月ごとに確認できます。また、前年度の繰り越し分と今年度の付与日数、各月ごとの消化日数を入力すれば、残日数が自動計算される仕組みです。
時間休に対応した有給休暇管理簿

こちらは、エクセルテンプレートuconnectが提供する「年次有給休暇管理表」テンプレートです。
社員1人につき1シートを使って有給休暇を管理します。有給の取得日だけでなく、申請日や時間休の取得時間なども詳細に管理できる点が特徴です。
Excelでの有給管理でよくある失敗とは
以下では、Excelでの有給管理でよくある失敗をご紹介します。自社が以下のケースにあてはまっていないか確認しましょう。
有給残日数の計算ミスが発生する
Excelでの有給管理でよくある失敗の1つに、有給残日数の計算ミスが発生してしまうケースがあります。
関数の設定漏れや参照セルのずれが起きると、付与日数や取得実績が正しく反映されず、実際の残日数とシート上の数字が乖離します。また、複数人で管理する場合、式を上書きしたり、列を追加したりして計算ロジックが壊れ、気づかないまま誤った残数が運用される恐れもあるのです。
法令対応(年5日取得義務)の抜け漏れを防ぐためにも、Excelでの有給管理では計算式の保護や検証ルールの整備が欠かせません。
更新漏れで正確な情報が分からなくなる
更新作業が後回しになることで、Excel上の有給情報が現状と乖離してしまうケースもよくある失敗として挙げられます。
取得実績や付与日数を反映しないままだと、シート上の数字が「いつの情報なのか」が分からなくなり、正しい残数を判断できなくなります。また、更新のタイミングが担当者ごとに異なると、どこまでが最新情報なのか判断できず、申請可否の判断や勤怠処理がスムーズにできません。
そのため、更新ルールとタイミングを明確にし、常に最新状態を維持できる仕組みが必要です。
有給管理が属人化する
有給管理をExcelでおこなう場合、担当者に依存して運用が属人化してしまう問題が起こりがちです。
管理方法や更新手順が担当者ごとに異なると、どのセルに何を入力するのかといった暗黙知が増え、業務の正確な引き継ぎが困難になります。また、担当者が不在の場合に、ファイルの構造や管理ルールが分からず、残日数の確認や更新作業が滞ることで、組織全体の勤怠管理に支障が生じます。
そのため、誰が扱っても同じ手順で運用できるように、管理方法のマニュアルを作成しておきましょう。
【必見】有給管理におすすめのツールとは
以下では、有給管理におすすめのツールについてご紹介します。
有給の申請方法やルールは、すべての社員が正しく理解していることが重要です。しかし、特別休暇や産休・育休、有給の時間単位取得など、制度が複雑化するなかで、最新ルールを周知・確認しやすくする環境が求められています。
よって、社内の有給ルールや申請手順は、必要な情報に即アクセスできるように検索機能が優れたツールで一元管理しましょう。また、有給管理に関するマニュアルと一緒にExcelを管理すれば「情報を探す手間」を防ぐことができます。
そして、これらの条件に最適なのは、シンプルな操作で有給管理に関する情報を一元管理し、高精度の検索機能で即アクセスできるツール「Stock」です。
Excelで残日数などの計算・法令対応を正確に管理しつつ、Stockで申請・承認や情報共有、関連資料を管理すれば、運用と管理を分担できます。これにより、ExcelのデメリットをStockで補いつつ、ミスや属人化を防ぎながら継続的な有給管理が実現できます。
シンプルな操作性で継続的な有給管理を実現する「Stock」
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
|
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
竹原陽子さん、國吉千恵美さん
リハビリデイサービスエール |
|
「会社全体が、『Stock(ストック)さえ見ればOK』という認識に180度変わった」 ★★★★★ 5.0 特に介護業界では顕著かもしれませんが、『パソコンやアプリに関する新しい取り組みをする』ということに対して少なからず懸念や不安の声はありました。しかしその後、実際にStock(ストック)を使ってみると、紙のノートに書く作業と比べて負担は変わらず、『Stock(ストック)さえ見れば大半のことが解決する』という共通の認識がなされるようになりました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
|
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
簡単!Stockで有給管理に活用する例

Stockの「ノート」にはテキストに加えてファイルや画像も添付できるため、有給管理に使用しているExcelファイルを年度ごとに分けて添付すれば、最新のファイルがどれなのかわからないといった問題も解決できます。
また、「1業務=1ノート」で有給管理に関するマニュアルを管理できるため、情報も混ざりません。さらに、作成したノートはキーワード検索可能なので、必要な情報に即アクセスできるのです。
このように、Stockには有給管理を効率化するための機能が過不足なく備わっていると言えます。
年5日の年次有給休暇の取得義務とは
最後に「年5日の年次有給休暇」についての概要や条件をご紹介します。マネジメント層の方は必見です。
年5日の年次有給休暇の概要
2019年4月施行の働き方改革関連法により、企業は「年10日以上の有給休暇が付与される従業員に対して、年5日の有給休暇を確実に取得させること」が義務づけられました。
そのため、使用者は有給付与の「基準日」「日数」「時季」を明記した有給管理簿を作成して、従業員の有給取得状況を正確に把握しなければなりません。
また、作成した有給管理表は「有給休暇を与えた期間」と「期間満了後3年間」の保存義務があるため注意しましょう。
参考:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署|年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説
年5日の年次有給休暇の条件
年5日の年次有給休暇の条件は「年次有給休暇が10日以上付与されていること」です。なお、使用者は以下の2点を満たす労働者に対して、10日の年次有給休暇を与える必要があります。
- 雇入れの日から6ヶ月継続勤務
- 全労働日の8割以上の出勤
上記を満たした労働者には、原則として10日以上の年次有給休暇が付与され、年5日の年次有給休暇を確実に取得させる義務が生じるのです。
また、パートタイム労働者など、所定労働日数が少ない労働者に対しては、労働日数に応じて比例付与されます。比例付与の対象となるのは以下に当てはまる労働者です。
- 所定労働時間が週30時間未満
- 週所定労働日数が4日以下または年間の所定労働日数が216日以下
以上の条件に当てはまっている労働者には、適切に年次有給休暇を付与する必要があります。

画像の引用及び参考:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署|年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説
違反した場合に科される罰則
以下は、違反内容ごとに課せられる罰則を示した表です。(※左右にスクロール可)
| <違反条項> | <違反内容> | <罰則規定> | <罰則内容> |
|---|---|---|---|
| 労働基準法第39条第7項 |
年5日の年次有給休暇を取得させなかった場合 |
労働基準法第120条 |
30万円以下の罰金 |
| 労働基準法第89条 |
使用者による時季指定をおこなう場合において、就業規則に記載していない場合 |
労働基準法第120条 |
30万円以下の罰金 |
| 労働基準法第39条(第7項を除く) |
労働者の請求する時季に所定の年次有給休暇を与えなかった場合 |
労働基準法第119条 |
6か月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
このように、違反を犯した場合、罰金あるいは懲役などの罰則が科されるので、全社員が確実に有給休暇を取得できるような管理体制を整えましょう。
引用:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署|年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説
有給管理表のExcelテンプレートや関数まとめ
これまで、有給管理表のExcelテンプレートや作り方を中心にご紹介しました。
従業員へ年5日の年次有給休暇を確実に取得させるために、有給管理表は必ず作成しなければなりません。また、有給管理表は3年間の保存義務が定められているので、作成後は確実に管理する必要があります。
しかし、Excelのファイル管理の場合、似た名前のファイルが乱立することで誤削除・誤送信といったトラブルを引き起こし、必要な情報を探す手間もかかります。したがって、有給管理表を作成した後は、「情報を見やすく整理できるツール」で管理しましょう。
これらの条件に最も適しているのが、あらゆる社内情報を一元管理できるシンプルなツール「Stock」です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、有給管理を効率化しましょう。



