「社内FAQ」とは、社内でよくある質問に対して、回答をまとめたシステムを指します。社内FAQを導入すると、社員が自分で問題を解決できるようになるので、担当者の負担軽減につながります。
しかし、社内FAQを作成したいが「どのように作れば良いのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、エクセルを使った見やすい社内FAQの作り方を中心にご紹介します。
- Excelで社内FAQを作成する方法を知りたい
- 自社に適したFAQテンプレートを見つけたい
- エクセルよりも簡単に社内FAQを運用できるツールを探している
という担当者の方はこの記事を参考にすると、エクセルのメリット・デメリットを理解しながら、自社に最適なFAQ運営のヒントを得られます。
目次
FAQとQ&Aの違い
FAQによく似た言葉としてQ&Aがありますが、実際には以下のように定義が異なります。
- FAQ
- Q&A
FAQは「Frequently Asked Questions」の略で、頻繁に尋ねられる質問という意味です。高頻度で寄せられる質問をまとめたものを指します。
Q&Aは「Question and Answer」の略で、質問と回答という意味です。一問一答形式で質問に回答したものを指します。
FAQとQ&Aの違いは、質問の頻度が関係するか否かにあります。FAQには質問される頻度が高いものが掲載されるのに対し、Q&Aは特に質問の頻度に関する制限はありません。
しかし最近では、FAQとQ&Aを区別することなく同じ意味と捉え、どちらも「よくある質問」という意味で使用されることが多くなっています。
【作成例付き】エクセルを使った見やすい社内Q&Aの作り方
ここでは、エクセルを使った見やすい社内Q&Aの作り方を解説します。具体的な作成手順を画像付きで説明しているので、担当者の方は必見です。
まず、表を作成します。【挿入】>【テーブル】をクリックし、範囲を選択してテーブルを挿入しましょう。
次に、必要な項目を設定します。とくに、「No.」を設定して通し番号を付けておくと、Q&Aを管理しやすくなります。
最後に、Q&Aの内容を入力して完了です。ただし、社内Q&Aは一度作成して終わりではなく、情報が古くならないように、定期的に更新する必要があります。
そのため、「情報更新に手間がかからないツール」で社内Q&Aを作成する点が重要です。
エクセルで社内FAQを作成するメリット・デメリット
ここでは、エクセルで社内FAQを作成するメリット・デメリットを解説します。エクセルでは、低コストで社内FAQを導入できる一方で、運用に手間がかかる恐れがあるので注意が必要です。
エクセルで社内FAQを作成するメリット
ここではエクセルで社内FAQを作成するメリットを解説します。主に以下2つがメリットとして挙げられます。
- 無料で始められるので金銭コストを抑えられる
- 馴染みのある操作性で教育コストを抑えられる
エクセルは主要ツールとして、すでに多くの企業で導入されています。そのため、「社内FAQを作成したいがコストは抑えたい」という会社は、金銭的なコストのハードルを下げて着手できます。
エクセルは使ったことのあるメンバーも多く、馴染みのある操作性であることから、教育コストが少なく済むメリットもあります。したがって、実際に社内FAQを作成・活用するメンバーも比較的安心して使えます。
このように、エクセルは金銭・教育コストを抑えて社内FAQを運営できるのが魅力です。また、「ひとまず作成してみて社内の反応を見たい」などの初期段階では、コストを抑えて試せる点で優れています。
エクセルで社内FAQを作成するデメリット
ここでは反対に、エクセルで社内FAQを作成するデメリットを解説します。デメリットとして挙げられる代表的なものに以下の3つがあります。
- 情報の検索がしづらい
- 情報が増えるにつれてデータが重くなる
- 情報の更新・共有に工数がかかる
エクセルは検索性に優れているとは言えず、情報が蓄積されていくと同じキーワードが増え確認の工数が増加します。結果、アクセスしたいFAQを探すのに手間がかかってしまうのです。
エクセルは機能の自由度が高く、ひとつのファイルに多くのデータを詰め込むことが可能です。一方、情報量が増えるにつれファイルの容量も増えるため、起動や各操作に時間がかかってしまうこともあります。
エクセルで情報を更新する場合、更新したファイルを都度全員に共有する手間が発生します。そもそも、エクセルを開くにも5秒ほどのタイムラグが発生してしまうので、使用するうえでストレスとなりかねません。
エクセルでの社内FAQは、情報へのアクセス性とアップデートがしづらい問題を抱えています。そのため、部署を跨いだ情報の横断ができないといった、副次的なデメリットも発生させてしまうので対策が必要です。
【無料】エクセルで使えるテンプレートサイト2選
ここでは、エクセルで使える社内FAQのテンプレートを掲載しているサイトを2つご紹介します。あらかじめテンプレートを作成しておけば、FAQを作成する時間を大幅に短縮できるため必見です。
Q&Aシートのテンプレートのダウンロードサイト
bizrouteは、ExcelやWordで使えるテンプレートを豊富に備えたテンプレートサイトです。部署別のテンプレートも用意されており、さまざまな要望に応えます。
また、bizrouteは、Excel向けのQ&Aシートタイプのテンプレートを公開しています。こちらは、質問日と質問者、分類の項目が用意されています。また、回答欄についても、回答者と回答日が明記されているのが特徴です。
FAQテンプレートのダウンロードサイト
Excelフリーソフト館は、Excelで作成したテンプレートを無料でダウンロードできるサイトです。
こちらのサイトもFAQテンプレートを公開しており、質問欄と回答欄のみの非常にシンプルな形式が特徴です。会社の業務や各種サービスのユーザーサポートへの貢献が目的のテンプレートとなります。
エクセルを使わないFAQの3つの作り方
以下では、エクセルを使わないFAQの作り方を3つご紹介します。Excelのデメリットを解消するツールやサービスから、自社に最適なツールを検討しましょう。
(1)スプレッドシートを利用する
一つ目は、Google社が提供するサービス「スプレッドシート」を利用して社内FAQを管理する方法です。
エクセルとほとんど同じ仕様であるため「エクセル管理で問題があまりなく、大きく変えたくない企業」や「新しい管理方法を導入するハードルが高い会社」におすすめです。
また、スプレッドシートは編集内容がリアルタイムで反映されるうえに共同編集機能があるので、エクセルのように「面倒で煩雑なバージョン管理」や「ファイルを共有する手間」が発生せず更新が簡単です。
ただし、エクセルが抱える「検索性の悪さ」と「ファイル管理のデメリット」は解決できません。社内FAQを効率よく運用していくためには、情報が常に整理されており、必要な情報に素早くアクセス可能なツールの導入が必須です。
(2)チャットボットを活用する
二つ目は、チャットボットを活用した社内FAQの作成です。
チャットボットとは、自動的な会話プログラムを指します。チャットボットは、あらかじめ設定した選択肢をもとに会話を進める「ルールベース型」と、蓄積したデータをもとにより精度の高い解答を提示する「人工知能型」の2つがあります。
どちらのタイプでも該当項目の選択や検索ワードの入力のみで回答にたどり着けるため、部門の担当者だけでなく検索者側の業務効率も改善されます。
しかし、チャットボットなどの機能は、膨大なデータのなかから情報をピックアップするため、過不足のない情報を拾えているのか懸念が残ります。そのため、より正確な情報を知りたい企業には、不向きの可能性があるので注意しましょう。
(3)ナレッジ管理ツールを導入する
三つ目は「ナレッジ管理ツールを導入する」という方法です。
ナレッジ管理ツールとは、社内の情報を一元管理し、場所や時間を問わず即座に必要な情報にアクセスできることに特化したツールです。
社内FAQに「タイトル」や「タグ」をつけて管理すると、簡単に情報が整理でき、エクセル管理に比べ検索性が大幅に改善されます。また、ファイルを逐一開くことなく共有・更新ができるので、FAQを常に最新の状態に保てるのです。
たとえば、100名以上の大企業向けのナレッジ管理ツールである「ナレカン」は、社内FAQ用ツールに必要な「情報整理に優れている」「検索性が高い」「公開するタイミングを手動でコントロールできる」という3つの要素全てを有しています。
【簡単】Excelよりも効率的に社内FAQを運用できるツール
以下では、エクセル管理の問題点を克服する社内FAQツールをご紹介します。
エクセルによる社内FAQはコストを抑えられるメリットがある一方、「検索性の悪さ」「アップデートが面倒」といった問題を抱えています。目的のFAQを見つけるための工数に無駄が多く、利用者にストレスを与えます。
また、エクセル以外にもチャットツールやチャットボットで社内FAQを運用する方法もあります。ただし、チャットツールは情報が流れるので必要なときに確認できず、そもそも情報の真偽という点で懸念が残ります。
したがって、社内FAQの運用に必須なのは、あらゆる情報をナレッジとして蓄積でき、目的の情報をすぐに探し出せる「ナレカン」一択です。
ナレカンでは、あらかじめ情報を残せる「記事」と、社内FAQを貯められる「質問」の2つの機能により、ナレッジを蓄積可能です。また、いずれも多階層の「フォルダ」で整然と管理でき、高度な「検索機能」で、目当ての情報を簡単に探し出せるのです。
社内FAQをナレッジとして蓄積できるツール「ナレカン」
「ナレカン」|最もシンプルなナレッジ管理ツール
ナレカンは、最もシンプルなナレッジ管理ツールです。
「数十名~数万名規模」の企業様のナレッジ管理に最適なツールとなっています。
自分でナレッジを記載する場合には「記事」を作成でき、『知恵袋』のような感覚で、とにかくシンプルに社内メンバーに「質問」することもできます。
また、ナレカンを使えば、社内のあらゆるナレッジを一元的に管理できます。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積することが可能です。
更に、ナレカンの非常に大きな魅力に、圧倒的な「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」があります。ナレカン導入担当者の方の手を、最大限煩わせることのないサポートが提供されています。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【機能】 「ナレッジ管理」に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
「フォルダ形式」で簡単に情報を整理でき、「記事形式」「(知恵袋のような)質問形式」でナレッジを記載するだけです。
- 【対象】 数十名~数万名規模の企業様で、社内のあらゆるナレッジを一元管理。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
圧倒的なクオリティのサポートもナレカンの非常に大きな魅力です。貴社担当者様のお手間を最大限煩わせることないよう、サポートします。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン :標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン :管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
https://www.narekan.info/pricing/
詳しい金額は、下記「ナレカンの資料をダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
社内FAQの蓄積に役立つ機能
ナレカンには社内FAQの蓄積に役立つ以下の機能があります。
<記事>
ナレカンの「記事」には、社内に共有したい情報をあらかじめ”ナレッジ”として共有できる機能です。また、公開するタイミングを手動でコントロールし、任意のメンバーに共有することも可能です。
<質問>
ナレカンの「質問」では、疑問に感じていることを質問として投稿でき、特定のメンバーや部署に対して回答をリクエスト可能です。また、質問・解答の内容は”ナレッジ”として、ほかの社員も参照できるので、類似する質疑応答の負担を軽減します。
【必見】ナレッジ管理ツールで社内FAQを運用するには
ここからは、「ナレッジ管理ツール」を用いた社内FAQにフォーカスし、メリットや具体的な運用方法を解説します。以下をあらかじめ把握しておくと、スムーズな運用や全社への浸透に役立ちます。
ナレッジ管理ツールで社内FAQを運用するメリット
まずは、ナレッジ管理ツールで社内FAQを運用するメリットを解説します。エクセル管理の課題点を克服する3つのメリットがあるので必見です。
- 情報のアップデートが簡単
- 情報の属人化の防止
- 情報の整理・検索が簡単
ナレッジ管理ツールでは、修正や補足が自動で保存・共有されるため、エクセルのようにいちいちファイルを開いて上書きする必要がありません。そのため、情報更新のハードルが低くなり、誰でも気軽に使えるのです。
業務ナレッジが属人化していては、社員の退社や異動に伴って、仕事が回らなくなるリスクがあります。また、昨今では働き方が多様化したため、リモートワークであっても必要な情報にアクセスできるような仕組みが必要なのです。
ナレッジ管理ツールでは、ノート作成時に「タイトル」や「タグ」を設定して情報をカテゴライズすると自動的に整理されます。また、テンプレート機能を使えば、記述方法のばらつきによるわかりにくさも防止できます。
以上のように、ナレッジ管理ツールを用いた情報の整理は、情報の作成者・検索者双方の作業時間短縮やストレス解消につながり、全社の業務効率の改善が期待できます。
ナレッジ管理ツールで社内FAQを運用するコツ
ナレッジ管理ツールで社内FAQを作るには、前提として社内の全ての情報をツール上で管理し、ツールを全社に浸透させておくことが重要です。
ナレッジ管理ツールの特徴は、情報共有に関連する作業をツール上で完結できる点です。社内の情報を一元管理し、積極的な発信や社員同士のコミュニケーションの場として利用されます。
また、社内FAQの運用には「ノート形式で情報管理できるツール」が効果的です。問い合わせに対する回答をまとめたノートが、部署やテーマごとに分類できるので、社内FAQが運用に乗せやすくなります。
見やすい社内FAQを運用するための注意点
ここでは、社内FAQツールの運用上の注意点をご紹介します。以下の注意点を克服できるツールを選ぶと、ストレスのない情報共有が可能になります。
情報を定期的に更新する
1つ目に、情報の定期的な更新です。社内FAQの運用担当者は「掲載情報が最新の状態であるか」を担当部署に確認する必要があります。
古い情報は誤りを含む場合があるため、共通事項として扱われると業務の正確性に問題が発生します。また、トラブル対処のためのナレッジとして扱われると状況を悪化させ、場合によっては顧客満足度の低下につながりかねません。
そこで、情報更新の頻度をあらかじめ決めておきましょう。さらに、誰もが簡単に情報アップデートできるツールを活用すれば、担当者が確認せずとも情報更新が促進されるため、担当者の負担が軽減されます。
情報の整理を行う
2つ目の注意点は、情報へアクセスしやすいように、社内FAQの情報整理をしなければならないことです。
エクセル管理による社内FAQには、検索性の悪さという大きな問題点があります。検索性の粗悪さによって利用率が下がれば、FAQが社内に浸透せず「問題の自己解決」が促進されません。
そのため、タイトルやタグ設定を徹底して「どこに、何の情報があるのか」がすぐに分かる状態にしましょう。分からない部分は社内FAQで検索する共通認識が生まれると、全社で浸透しやすくなります。
社内FAQのExcelテンプレートとメリットまとめ
ここまで、社内FAQでエクセルを使うメリット・デメリットを中心にご紹介しました。
エクセル管理による社内FAQの運用は、アクセス性が悪かったり更新に手間がかかったりするデメリットがあります。そのため、ITツールを使ってスピーディに情報管理のストレスを解消させましょう。
なかでも、更新や整理、検索が簡単な「ナレッジ管理ツール」を使うとエクセルでの問題を解決しつつ、効率的なFAQ運用が可能です。ただし、無計画に多機能なツールを導入してしまうと、ITに詳しくない社員が使えないため注意しましょう。
結論、社内FAQ運用のためにどのツールを利用するか迷っている企業こそ、メールを使える方ならば誰でも利用できるほどシンプルな「ナレカン」が最適です。
社内FAQのエクセル管理を脱却するために「ナレカン」を導入し、業務効率を改善しましょう。