社員の退職や部署異動のときに発生する「引き継ぎ業務」では、伝達事項を漏れなく伝えなければなりません。そこで、引き継ぎ書を作成しておけば、後任者が逐一質問する手間を省けるので、業務の引き継ぎをスピーディーに進められます。
一方、引き継ぎ書を都度つくるのは面倒なので「デジタルツールで引き継ぎ書を作成したい」と考える方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、業務引き継ぎ書の作り方やテンプレート、おすすめツールを紹介します。
- デジタルツールで引き継ぎ業務の負担を解消したい
- 引き継ぎ書を作成したいが、正しい書き方が分からない
- テンプレートを使い、引き継ぎ書を簡単に作成したい
という方はこの記事を参考にすると、引き継ぎ書のシンプルな作り方が分かるほか、自社に最適なツールを見つけられます。
目次
3ステップ!引き継ぎ書の作り方
ここでは、引き継ぎ書の作り方を3ステップでご紹介します。以下を参考にして、効率的に引き継ぎ書を作成しましょう。
(1)引き継ぎ書に載せる項目を決定する
まずは、引き継ぎ書にのせる項目を決めます。
最初に引き継ぎ書の記載項目を決めておけば、重要な項目の記載漏れを防げます。具体的な項目は以下の6点です。
- 業務の概要と目的
- スケジュール
- 業務の手順
- トラブルが発生したときの対処法
- 資料の保管場所
- 備考
後任者が業務の目的を理解したうえで進められるように、業務の意義を明確に記載すべきです。
業務に取り組むタイミングや、年間スケジュールを記載します。また、定型業務は実施する時間や優先順位も記入します。
引き継ぎ書のなかで最も重要な項目のため、図や写真などを用いてそれぞれの手順を分かりやすく記載すべきです。
具体的な方法に加えて、トラブルを対処できる社員の連絡先なども記載しておくと、万が一のときも安心です。
業務に関連する資料の保管先を記載します。また、資料名に加えて用途やページ数も残せば、後任者が必要な情報をすぐに見つけられます。
追記や補足しておきたい内容を記載します。「在職中に終わらなかった未処理の業務」は備考欄に記入し、後任者へ確実に引き継ぐべきです。
上記の項目を押さえて引き継ぎ書を作成すれば、後任のメンバーと認識の齟齬が起こる心配もありません。
(2)引き継ぎのスケジュールを決める
次に、引き継ぎのスケジュールを決めます。
とくに、引き継ぎ書の作成には時間がかかります。抜け漏れがない状態で後任の社員へ渡すために、スケジュールは余裕を持たせるのが重要です。
したがって、作業にかかる日数を計算したうえでスケジュールを組み、万全な状態で業務を引き継ぐ準備が必要です。
(3)引き継ぎ書の詳細を詰める
最後に、引き継ぎ書の詳細を詰めます。
引き継ぎ書の項目を具体的にする形で内容を埋めていきます。とくに、「業務の手順」は引き継ぎ書のなかで最も重要な項目のため、図や表を活用して、情報を視覚的にわかりやすくすることが大切です。
ただし、内容が細かすぎたり冗長な文が多かったりすると、読み手にストレスを与えるので、過不足なくシンプルに記載しましょう。
引き継ぎ書・引き継ぎノートのテンプレート
以下では、引き継ぎ書と引き継ぎノートのテンプレートを紹介します。
あらかじめ用意されたテンプレートを使用すれば、従業員は書類の作成に時間をかける必要がなくなり、他の業務に時間を割けます。また、テンプレートは書類作成の質を担保するので、情報の抜け漏れなどのミスが減少するのです。
したがって、以下のテンプレートを参考に、短時間で引き継ぎ書を作成すべきです。
Excel|業務引き継ぎ書のテンプレート

こちらは、Feed Softが提供する業務引き継ぎ書の無料テンプレートです。このフォーマットには以下の項目を記載できます。
- 部署名
- 前任者・後任者
- 期間
- 引継ぎ内容
- 備考
シンプルなテンプレートであり、入力項目が少ないのが特徴です。また、チェックボックスを利用すれば、業務の進捗を可視化できます。
一方、業務の手順を記載する欄がないため、伝達する情報が多い場合は不向きです。
Word|シンプルな引き継ぎ書のテンプレート

こちらは、Microsoft社が提供する引き継ぎ書の無料テンプレートです。このフォーマットには以下の項目を記載できます。
- 業務名
- 業務のプロセス
- 業務の目的
- 業務のポイント
- 業務の詳細な手順(写真付き)
このテンプレートであれば、空欄を埋めるだけで引き継ぎ書が完成します。ただし、情報を入力する欄が多く、作成に時間がかかる点に注意が必要です。
OneNote|引き継ぎノートのテンプレート

こちらは、Microsoft社が提供する引き継ぎノートの無料テンプレートです。このフォーマットには以下の項目があります。
- スタッフリスト
- チェックリスト
- 引き継ぎ情報のメモ欄
- 拾得物リスト
- 遅番の担当者リスト
引き継ぐ際に必要な項目を網羅しており、カスタマイズ不要ですぐに使用できます。ただし、OneNoteは操作が複雑なため、ITに詳しくなれば使いづらい恐れもあります。
【必見】引き継ぎ書の管理におすすめのツール
以下では、引き継ぎ書の管理におすすめのツールをご紹介します。
引き継ぎ業務はほかの仕事と並行する場面もあるので、無駄な時間はかけられません。そこで、テンプレートを使う方法があるものの、WordやExcelで管理する運用は変わらないので、非効率なファイル管理からは脱却できません。
そこで、スピーディに効率化を実現している企業は「デジタルツール」を使っているのです。ただし、多機能なツールでは使いこなせない社員も出るので、結果として社内に定着しない恐れがあります。
そのため、「必要な機能に過不足がないシンプルなツール」を導入すべきです。とくに、非IT企業の65歳の方でも即日で使える、かつ引継書の作成・共有・管理も簡単な「Stock」一択です。
Stockの「ノート」に引き継ぎ書を残せば、任意のメンバーに自動で共有できます。さらに、ノートに紐づく「メッセージ」で話題が混ざらずに円滑なやりとりが可能になるほか、「フォルダ」で引き継ぎ書を業務ごとに振り分けて管理できるのです。
非IT企業の65歳の社員でも簡単に使えるツール「Stock」

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツール
ITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える
余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる
社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん
きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん
株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :5人で1,980円/月〜
- エンタープライズプラン :5人で4,800円/月〜
業務の引き継ぎで失敗する3つの原因
ここでは、業務の引き継ぎで失敗する3つの原因を解説します。以下に当てはまるチームは早急に対策すべきです。
(1)口頭だけで済ませてしまう
1つ目に、引き継ぎを口頭だけで済ませてしまうのが原因です。
口頭だけで情報を伝えると、聞き手は内容が整理しづらく、結果として引継ぎが上手くいきません。また、個人によって引き継ぎ内容が異なる場合は、情報の一貫性がなくなり、作業に支障をきたす恐れがあります。
したがって、伝達漏れを防止するためにも前任者が引き継ぎ書を作成し、ファイルやマニュアルなどの形で後任者へ渡すべきです。
(2)社内外でコミュニケーションが取れていない
2つ目の原因は、社内外でコミュニケーションが不十分なことです。
社内の引き継ぎが完了しても、社外の方へ伝達漏れがある場合、トラブルが発生しやすいです。とくに、営業や顧客サポートの現場は、引き継ぎ状況を共有できなければ、取引先との関係が悪化してしまいます。
したがって、事前に社内外の関係者と打ち合わせをしておくのが必須です。また、引き継ぎを報告するタイミングを考慮し、スケジュールに余裕を持たせるべきです。
(3)業務に関するナレッジの引き継ぎがない
3つ目の原因は、業務に関するナレッジの引き継ぎがないことです。
引き継ぎのときは業務フローなどの基本事項だけでなく、前任者が業務を通して得たナレッジ(知識)や経験も伝える必要があります。
業務のナレッジなどはミスを未然に防いだり、業務時間を短縮したりするのに役立ちます。したがって、後任者がスムーズに仕事をするためにも、ナレッジは忘れずに引き継ぐべきです。
業務の引継ぎを成功させるポイント3選
ここでは、業務の引き継ぎを成功させるためのポイントを3つ解説します。以下のポイントを押さえて、抜け漏れなく引き継ぎしましょう。
(1)コミュニケーションを取る
はじめに、前任者と後任者のこまめなコミュニケーションが大切です。
前任者は「どのような業務を引き継いでもらいたいか」を後任者へ明確に伝える必要があります。また、前任者は引き継ぎ資料を渡すだけでなく、ポイントを伝えたり、一緒に実務に取り組んだりして後任者を教育しなければなりません。
このように、前任者と後任者で認識をすり合わせながらの引き継ぎが重要です。
(2)スケジュール管理を徹底する
次に、スケジュール管理を徹底するのもポイントです。
前任者は、引き継ぎ日から逆算して資料の作成期間を設定します。しかし、資料の作成は仕事内容だけでなく、自身のナレッジなどもまとめて引き継ぐため時間がかかる場合があります。
したがって、あらかじめスケジュールを正確に見積り、余裕を持たせたうえで引き継ぎの準備をすべきです。また、引き継ぎに必要な作業を洗い出せば「優先すべき業務」が整理でき、作業の抜け漏れも防ぎやすくなります。
(3)ツールを使って効率化する
最後に、ツールを使えば引き継ぎ作業を効率化できます。
紙やWord、Excelなどのアナログな方法で引き継ぎ書を作った場合、「書類がどこにあるか分からない」となりがちです。また、情報を確認するたびに、ファイルを開かなければならず面倒です。
そこで、記載した情報をすぐにチームへ共有できる「情報共有ツール」を使えば、引き継ぎ業務が簡単に完了します。また、ITリテラシーの低い方でも直感的に使いこなせる「Stock」のようなツールだと、引き継ぎ書の共有・管理に一切の手間がかかりません。
引き継ぎ書の作り方やツールまとめ
ここまで、引き継ぎ書の作り方からおすすめのツールまでを中心に解説しました。引き継ぎ書は以下の3ステップで作成できます。
- 情報の記載漏れを防ぐために、引き継ぎ書の項目を決める
- 引き継ぎのスケジュールを決めて、時間に余裕を持たせる
- 伝わりやすいように図や表を用いて、引き継ぎ書の詳細を記載する
上記の手順を踏めば、誰でも抜け漏れなく引き継ぎ書を作れます。しかし、引き継ぎはほかの業務と並行することも多く、手間なく作成はできても、共有・管理にWordやExcelを使っていては不便です。
したがって、全社ですぐ使えるように「必要な機能に過不足がないシンプルなツール」を選定すべきです。結論、自社が導入すべきツールは、デジタルが苦手な65歳以上の方でも、引き継ぎ書の作成・共有・管理が簡単にできる「Stock」一択です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を使いつつ、引き継ぎ業務の効率を改善させましょう。