年間行事が多い総務部では、徹底した年間スケジュールの管理が重要です。そこで、カレンダーを使って管理すれば「どの月に何の行事があるのか」がすぐに分かります。
しかし、「年間スケジュールの運用が属人化しており、業務の抜け漏れが起こっている」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、総務部で年間スケジュールが必要な理由や代表的な行事を中心にご紹介します。
- 総務部で管理すべき社内スケジュールの内容が分からない
- 社内スケジュール表をExcelで簡単に作りたい
- 過去の行事の情報をナレッジとして、振り返れるようにしたい
という方はこの記事を参考にすると、総務部で年間スケジュールが必要な理由が分かり、徹底したスケジュール管理ができるようになります。
目次
総務部で年間スケジュール管理が必要な2つの理由
以下では、総務部で年間スケジュール管理が必要な2つの理由を解説します。これまでスケジュール管理の意義を把握していなかった方は必見です。
(1)繁忙期を確認するため
まずは、繁忙期を確認するのに役立ちます。
総務部は、定型的なタスクや行事の準備など決まった業務のほか、各部署から依頼された業務も並行して進めなければなりません。そのため、月ごとに仕事の量や内容が大きく異なるのが一般的です。
したがって、特定の期間に業務負担が偏らないようにするには、スケジュール管理を徹底して「繁忙期はいつか」を把握することが大切なのです。
(2)業務の抜け漏れを防ぐため
次に、業務の抜け漏れを防ぐためです。
総務部は複数の部署から業務を依頼されることが多くあります。そのため、多くの業務を並行して進めるときに、スケジュール管理をしなければ「行事の連絡を忘れていた」などの事態に発展しかねません。
仮に、業務の抜け漏れがあると、ほかの部署と信頼関係を保つのも難しくなるので、スケジュール管理は徹底しなくてはなりません。そこで、年間スケジュールの内容や各部署とのやりとりは、いつでも振り返られるようにナレッジとして残しておきましょう。
たとえば、昨今では、「記事」に情報を残しつつ、コメント機能で他部署のメンバーと連絡も取り合える「ナレカン」のようなツールを使って、業務の抜け漏れを防ぐ企業が増えています。
年間スケジュールを策定するメリット
以下では、年間スケジュールを策定することで得られるメリットを紹介します。年間スケジュールが自社の課題にどのように役立つのかが分かるので必見です。
- 工数計算ができる
- 適切な人材確保が見込める
- 備品を準備できる
年間スケジュールを策定し、各業務にかかる時間を逆算することで「新しいプロジェクトや新企画の立案を繁忙期に持ち込まない」など、調整がしやすくなります。
業務量の変化が大きい会社であっても、年間スケジュール管理を策定しておけば、繁忙期に合わせて人員を他部署から借りたりアルバイトを雇ったりできます。
年間スケジュールが把握できていれば、新人社員や中途社員に必要なデスクやPC、制服などの準備に早めに取りかかれます。
これらを踏まえると、年間スケジュールを策定することで「事前準備を抜け漏れなくでき、繁忙期に入っても仕事がしやすくなる」ことが見込めるのです。
総務部で管理すべき年間スケジュールの内容
総務部では、おもに以下の年間スケジュールを管理する必要があります。
- 労務・経理関係の対応スケジュール
- 社内イベントのスケジュール
- 社外向けのイベント・対応業務のスケジュール
総務部が労務や経理も対応する場合、年間の決まった時期に対応が必要な業務のスケジュール管理が必要です。たとえば、12月は年末調整が発生するため、逆算して予定を策定しましょう。
毎年決まった時期に実施する社内イベントは、総務部での準備も必要になるためスケジュール管理が求められます。たとえば、入社式や内定式といったイベントは関わるメンバーも多いため、年間スケジュールに加えましょう。
社外向けの対応も、抜け漏れがないように年間でスケジュール管理すべきです。とくに、「年末年始休業に関する対応」や「お中元・お歳暮の対応」、「株主総会の実施」などは、準備に時間がかかるため注意して実施しましょう。
総務部はとくに、他部署と関わる業務が幅広いため、会社全体のスケジュールを把握する必要があります。そのため、年間スケジュール表を作成すると日々の業務との優先度を考慮しながら対応を進められます。
【Excel】見やすいスケジュール管理ができるテンプレート3選
ここからは、見やすいスケジュール管理ができるテンプレートをご紹介します。以下のテンプレートを使えば、徹底したスケジュール管理の実現につながります。
(1)シンプルな年間カレンダー表
こちらは『[文書]テンプレートの無料ダウンロード』が提供する、シンプルな年間カレンダーです。月間カレンダーを万年形式で作成できるのが特徴で、西暦を入力すれば自動で日付と曜日が反映される仕様になっています。
ただし、カレンダー形式で記載できるスペースには限りがあり、詳細な情報の書き込みには不向きです。したがって、詳細なスケジュールは別途手帳に記載するといった運用を工夫をしましょう。
(2)縦書きの月間カレンダー
こちらは『業務用テンプレート』が提供する縦書きの月間カレンダーです。一か月の予定を記録できるカレンダー形式になっており、縦書きで予定を一覧で並べられるので、掲示板のように社内メンバーにスケジュールを共有したい場合に役立ちます。
ただし、「年間カレンダー」としては使えないため注意が必要です。
(3)カスタマイズできる年間カレンダー
こちらは『楽しもう Office』が提供する、Excelでカスタマイズできる年間カレンダーです。また、好みに合わせて自由にフォーマットを選べるのが特徴です。
ただし、スマホでは動作が重くなってしまう場合もあるため、外出先でカレンダーを作りたい場合は注意が必要です。
【担当者必見】総務部の年間スケジュール管理に最適なツール
以下では、総務部の年間スケジュール管理に最適なツールをご紹介します。
手書きやExcelでのスケジュール管理は運用のハードルが低い一方、記載や修正に時間がかかったり、目的のファイルがどこにあるか分からなくなったりする問題があります。
とくに、総務部では「どの行事にどのような対応をしたのか」がすぐに振り返られなければ、対応に時間がかかり、スケジュールを圧迫しかねません。そのため、各行事ごとの情報も「ナレッジ」として管理し、翌年にすぐに確認できる体制を整えましょう。
ただし、複雑なツールはITに詳しくないメンバーが使いこなせないので、スケジュール管理に失敗してしまいます。結論、総務部の年間スケジュール管理には、メールを使える方ならば誰でも使える程シンプルな「ナレカン」が最適です。
ナレカンの「記事」には各スケジュールの詳細情報を簡単に残せるほか、多階層の「フォルダ」で年度ごとに情報を整理できます。さらに、記事に紐付く「コメント」でやりとりできるので、スケジュールの確認や業務の対応漏れも防げます。
社内のスケジュールを最も簡単に管理できる「ナレカン」
「ナレカン」|最もシンプルなナレッジ管理ツール
ナレカンは、最もシンプルなナレッジ管理ツールです。
「数十名~数万名規模」の企業様のナレッジ管理に最適なツールとなっています。
自分でナレッジを記載する場合には「記事」を作成でき、『知恵袋』のような感覚で、とにかくシンプルに社内メンバーに「質問」することもできます。
また、ナレカンを使えば、社内のあらゆるナレッジを一元的に管理できます。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積することが可能です。
更に、ナレカンの非常に大きな魅力に、圧倒的な「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」があります。ナレカン導入担当者の方の手を、最大限煩わせることのないサポートが提供されています。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【機能】 「ナレッジ管理」に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
「フォルダ形式」で簡単に情報を整理でき、「記事形式」「(知恵袋のような)質問形式」でナレッジを記載するだけです。
- 【対象】 数十名~数万名規模の企業様で、社内のあらゆるナレッジを一元管理。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
圧倒的なクオリティのサポートもナレカンの非常に大きな魅力です。貴社担当者様のお手間を最大限煩わせることないよう、サポートします。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン :標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン :管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
https://www.narekan.info/pricing/
詳しい金額は、下記「ナレカンの資料をダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
総務部の代表的な年間スケジュール
ここからは、総務部の代表的な年間スケジュールを月ごとにご紹介します。ただし、会社によっては実施月が異なるケースもあるので、自社で該当行事が存在するか確認したうえでスケジュールに反映させましょう。
1月
1月は年賀状の返礼や挨拶回り、初出式の実行などやるべき業務が多い繁忙期です。
- 初出式
- 年始回りおよび年始の来客対応
- 年賀状の返礼、住所録の整理
- 新年会の準備/開催
- 労働保険料の納付
- 労働者死傷病報告の提出
- 新年度の賃金台帳の準備
とくに年始は社外への挨拶関係が多くなるので、丁寧な対応を意識しましょう。
2月
2月は一般的に総務部の業務量が少なくなる時期です。
- 各種業務規程の見直し
- 新年度経費削減策の検討
- 継続取引の価格交渉開始
- 春闘情報の収集
- 新入社員受入計画作成/入社前研修
- 固定資産税の納付
そのため、通常業務のフローを見直したり、業務のマニュアル化などの取り組みに時間を充てたりすると、3月以降の業務が進めやすくなります。
3月
3月は決算月なので、予算と収益をまとめて決算書を作成します。
- 決算事務と予算編成
- 春の全国火災予防運動
- 年度末期限契約の確認と更新
- 年度単位管理文書の整理
- 新入社員の受入準備
- 次年度の介護保険料対象者の確認
- 人事考課の実施、昇給/昇格/昇進の決定
また、今年度の状況から次年度の予算編成も同時に進めるので、事前の情報収集を徹底し、適切な予算編成をしましょう。
4月
4月は研修やOJTなど、新入社員に関する業務が増えます。
- 新年度の事業計画と予算の発表
- 定時株主総会準備
- 入社式、歓迎会、入社手続き、新入社員教育
- ゴールデンウィーク休暇の準備
- 人事異動発令
- 年次有給休暇の更新
- 労働者死傷病報告の提出
- 雇用保険料免除対象者のチェック
- 固定資産税の納付
また、翌5月には大型連休があるため、4月中に処理すべき業務に抜け漏れがないか確認も重要です。
5月
5月は、翌月の株主総会の準備が主な業務です。
- 定時株主総会準備
- 夏期賞与に関する情報収集
- 高齢者及び障害者雇用状況報告書の提出
- 法人税をはじめとした税金の申告/納付
株主総会は法律に基づく行事であり、準備や事務手続きには時間がかかる場合が多いです。したがって、期限に遅れないように正確な日程管理が求められます。
6月
6月は一般的に株主総会が開かれる時期のため、業務量が増える月だと言えます。
- 定時株主総会の開催
- 季節のあいさつ文
- お中元の準備
- 特別徴収住民税額の更新
- 労働保険の年度更新/申告/納付
- 夏期賞与の計算
- 定期健康診断の実施
総会で配布する資料はもちろん、備品準備などもすべて総務部が処理する必要があります。また、当日の会場設営や出席者対応といった業務もあり、過密なスケジュールになりやすいのです。
ただし、企業の決算月によって株主総会の実施時期は異なるので、自社における株主総会はいつなのか正しく把握しスケジューリングすることが重要です。
7月
7月は細かな法定業務が多い月です。
- 定時株主総会での変更事項登記
- お中元の準備/発送
- 暑中見舞いの準備/発送
- 労働保険の年度更新/申告/納付
- 社会保険の算定基礎届の提出
- 労働者死傷病報告の提出
- 賞与支払い届け
- 固定資産税の納付
各書類の提出期限や作成状況の管理を徹底し、作業漏れがないようにしましょう。
8月
8月はお盆休みや夏季休暇への対策が主な業務です。全社的な休暇を設ける企業は、現場や人事部と連携をとり、社員へ早めに情報共有しましょう。
- 夏期休暇の準備、実施と管理
- 中元贈答品お礼状
また、休暇中に不測の事態が起きる場合もあるので、緊急時の連絡手段を総務部から周知しましょう。
9月
9月には上半期が終了するため、各部課の予算表と照合し経費の支出状況を確認します。
- 上半期事業計画/実績の集計準備
- 経費支出の点検
- 防災訓練の実施
- 交通安全対策の推進
- 上期人事考課の準備
- 厚生年金保険料率の改定
また、下半期に人事異動がある場合は、人事異動に関する対策も必要です。
10月
10月からは下半期が始まるほか、厚生労働省が定める「全国労働衛生週間」もあります。
- 全国労働衛生週間
- 上半期事業計画の修正/推進
- 歳暮・年賀状の準備
- 労働保険料の納付
- 労働者死傷病報告の提出
- 年末賞与の情報収集
- 秋の健康診断の実施
そのため、職場環境の整備や従業員のストレスチェックを実施し、現状の労働状況に問題がないか確かめましょう。
11月
11月は年末に向けて忙しさが増す時期です。
- 歳暮贈答品の手配
- カレンダーや手帳の配布
- 次年度定期採用の準備
- 秋の全国火災予防運動
- 年末賞与支給の準備
とくに、歳暮贈答品の手配は総務部にとって重要な業務です。歳暮は中元よりも重視される傾向があるため、送付漏れがないように各部署への名簿提出を義務付けましょう。
12月
- 管理文書の整理
- 年末挨拶
- 年賀状の準備/発送
- 年末年始休暇の準備
- 賞与支払い届け
- 健康保険/厚生年金保険被保険者賞与支払届の提出
- 固定資産税の納付
12月には一年間で蓄積した文書を整理し、法令に基づいた適切な処理が求められます。また、年末には大掃除や設備点検などもあるので、年間でもやるべき業務が非常に多い時期だと言えます。
総務部で年間スケジュール管理が必要な理由まとめ
ここまで、総務部で年間スケジュールが必要な理由や、月ごとの代表的な行事を中心にご紹介しました。
多くの業務を処理する総務部では、繁忙期を確認し、業務の抜け漏れを防ぐためにも年間スケジュールの管理が不可欠です。しかし、カレンダーに手書きで入力していては、作成や修正に無駄な時間がかかってしまいます。
一方、Excelのスケジュール表では「目的の情報が見つからない」「情報を十分に残せない」といった事態が生じやすいです。そのため、年間スケジュールの内容は後から振り返りやすいように「1つのツールでナレッジ化して管理する」のがおすすめです。
結論、総務部のスケジュール管理には、各行事の業務に必要な情報をナレッジ化し、いつでも簡単に振り返れる「ナレカン」が最適です。
ぜひ「ナレカン」を導入し、総務部のスケジュール管理を効率化しましょう。