Slack(スラック)は、ビジネス向けのコミュニケーションツールとして、世界で導入されています。そのSlackが、2023年4月25日から新機能「Canvas(キャンバス)」の提供を順次開始したことで、注目が集まっています。
一方で、「Canvasで何ができるのか分からない」と使い方に悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Slack Canvasの特徴や料金、使い方、注意点を網羅的に解説します。
- Slack Canvasの具体的な機能や使い方を知りたい
- Slack Canvasの活用方法や注意点を押さえたい
- Canvas機能を使っても情報が流れるので、確実に蓄積できるツールを併用したい
という方はこの記事を参考にすると、Slackの新機能であるCanvasの特徴や使い方が分かるだけでなく、情報共有に最適な代替手段も見つけられます。
目次
Slack Canvas(キャンバス)とは?
引用(以下の内容含む):Slackサイトページ
「Canvas(キャンバス)」とは、Slackで展開されている新しいコラボレーション機能(情報共有をサポートする仕組み)です。
従来のSlackはチャット機能やファイル管理がメインでしたが、Canvas機能が追加されたことによって、Slack上でドキュメントを作成できるようになりました。
そのため、Slackで文書をまとめたい場合に、Canvas機能が役立つと言えます。
Canvasの特徴
はじめに、Slack Canvasの特徴を紹介します。Canvasがどのような機能なのか把握したい方は、以下の内容を押さえましょう。
<Canvasの利用方法>
Slack内でCanvasは、「ワークスペースの会話で使えるCanvas」もしくは「ワークスペースから独立したCanvas」の2つの方法から利用できます。
- ワークスペースの会話で使えるCanvas
- ワークスペースから独立したCanvas
Canvasは、すべてのチャンネル・DM(ダイレクトメッセージ)に組み込まれています。そのため、「チャンネルの概要や運用ルール」、「重要なメッセージやファイル」などをCanvasに記載して固定可能です。
会議メモやチェックリストのように、会話に関連しない内容もCanvasに残せます。さらに、作成したCanvasは任意のメンバーに共有することも可能です。ただし、有料プランでのみ利用できます。
<Canvasの機能>
Canvasでは、以下4つの機能を常に利用できます。
- メンション機能
- カスタム絵文字
- インラインオブジェクト
- ワークフローの設置
- モバイルアクセス
チャンネル名をメンションする場合は「#」、メンバーであれば「@」を入力します。メンションを付けると相手に通知されるので、放置されることは少なくなります。
Canvasの使用中、絵文字ピッカーに自社オリジナルの絵文字を表示できます。絵文字を使えば、メンバー同士のやりとりに親近感が生まれます。
画像やファイル、リンクのプレビューをCanvas内に直接残せます。情報を確認するのに、都度新しいタブを開く手間が省けるので便利です。
Slackで作成したワークフローのURLを貼り付けるだけで、ワークフローに飛ぶためのボタンを追加できます。出張や会議室予約などの申請フローを、分かりやすく共有可能です。
モバイルデバイスからも直接、Canvasの表示・編集ができます。ただし、モバイル端末の方からはCanvasを削除できないので気を付けましょう。
Slackの新機能である「Canvas」を使えば、社内の情報共有だけでなく、メンバー同士のやりとりの活性化にも貢献します。
「ポスト」と「Canvas」の関係性
Slackでは、2024年3月25日以降ポスト機能が廃止され、Canvasに変換されています。
従来はポスト機能を使って、チャンネル内に複数のまとまった文章を記録できました。具体的には、下図のように議事録のメモに活用されるケースが多かったのです。
しかし、ポスト機能が廃止されたため、過去に作成したポストはすべてCanvasに変換されています。さらに、“無料のCanvasは1チャンネルに付き1つまでしか作成できない”ので、過去に作成した複数のポストを編集するには有料化が必須となってしまうのです。
そのため、これまでポスト機能を使って社内情報を管理していた方は、「情報を管理する体制」を見直すことが大切です。
「ワークスペース」と「Canvas」の関係性
「ワークスペース」と「Canvas」には以下の違いがあります。
特徴 | |
---|---|
ワークスペース |
主に会社単位で作成する、専用の作業スペースです。部署やプロジェクトごとにチャンネルを作成して、話題ごとにチャットのやりとりができます。 |
Canvas |
ワークスペースにおいて、チャットで流れやすい情報を整理しておく役割を果たします。Canvasを使うと、チャンネル内でよく確認する情報にすばやくアクセスできるようになります。 |
以上のように、ワークスペースとCanvasが連携することで、従来よりも情報共有の効率化が期待できます。
Canvasの保存期間は何日か?
Canvasの保存期間は、プランによって設定できる日数が異なります。
無料プランの場合、「すべてのCanvasを保存する」か「Canvasを90日に限って保存するか」を選べます。「すべてのCanvasを保存する」を選択した場合、すべてのCanvasはワークスペースが存在する限り、Slackに保存されます。
一方で、有料プランだと「設定した日数に限りCanvasを保存する」「削除されたCanvasを含むすべてのCanvasを保存する」といった設定にすることも可能です。
Canvasの料金はいくらか?
Slack Canvasは、無料で使うことができます。
ただし、「ワークスペース内のCanvas」は無料で使えますが、「ワークスペースから独立したCanvas」は有料プランでしか利用できないので注意しましょう。そのため、一つのチャンネル内で複数のCanvasを共有するには、有料プランの契約が前提となります。
Slackの有料プランの詳細は以下の通りです。
プロプラン | ビジネスプラス | Enterprise Gridプラン | |
---|---|---|---|
料金(月払い) |
1,050円/ユーザー/月 |
1,800円/ユーザー/月 |
要問い合わせ |
Canvasの無制限利用 |
〇 |
〇 |
〇 |
プランの特徴 |
・中小規模事業者向け
・履歴確認、ワークフロー作成が無制限 |
・成長中の企業向け
・プロプランの機能に加え、データ出力や管理機能を強化 |
・大規模企業向け
・すべての機能を高セキュリティな環境で利用可能 |
このように、Slackは上位のプランになるほど機能が豊富になります。しかし、これらの機能はITに不慣れだと使いこなせず、無駄なコストとなってしまうのです。そのため、非IT企業の方は、「Stock」のような誰でも説明なしで使えるツールを選びましょう。
参考:Slack|料金プラン
<使ってみた>Slack Canvas(キャンバス)の使い方
ここでは、Slack Canvas(キャンバス)の使い方を画像付きで紹介します。具体的な操作方法を知りたい方は必見です。
使い方1|Canvasを作成する
Slack Canvasは、チャンネルの画面右上に表示されるアイコンをクリックすると利用できます。具体的な操作方法は以下の通りです。
- Canvasで「空のcanvas・チャンネルの概要・週次ミーティング・共有リソース・その他」から形式を選ぶ
- 画面右側に編集画面が表示されるので、テキストや画像、動画などを記載する
- 記載が終わったら[×]で編集画面を閉じる
作成したCanvasの一覧は、メニューバーにある「その他」の[Canvas]から確認しましょう。
使い方2|Canvasにコメントを挿入する
Canvasには、コメントの挿入ができます。
コメントを挿入したい箇所をクリックすると、右端にふきだしマークが表れます。
ふきだしマークをクリックして、コメントを記載しましょう。
コメントを挿入した箇所にはふきだしマークがつくので、クリックすれば内容を確認できます。コメントは、情報を補足したい場合や、Canvasの内容について質問のやりとりをする場合に便利な機能です。
使い方3|Canvasにチェックリストを作ってタスク管理する
Canvasでは、チェックリストを作り、タスク管理することができます。
Canvasの下側に表示されているバーからチェックボックスのアイコンを選ぶと、チェックリストがすぐに反映されます。
以上の手順でCanvasにToDoリストを作成することで、チャンネルのメンバーのタスク管理が可能になるのです。
使い方4|Canvasに表を作成する
Canvasの下側に表示されているバーから表のアイコンを選ぶと、表を作成できます。
たとえば、表にプロジェクトの各担当者のアカウント名を記入すれば、タップするだけで担当者に個別連絡できます。連絡先を都度調べたり、DMを開く手間を省けるのです。
使い方5|Canvasをメンバーに共有する
ワークスペース内のチャンネルに作成したCanvasは、該当チャンネルの参加メンバーに自動的に共有されます。また、DMに作成したCanvasは、DMの相手に共有されます。
一方で、有料プランで使える、「ワークスペースから独立したCanva」は共有範囲を選べます。ワークスペースから独立したCanvasは、左端の[+]をクリックし、[Canvas]を選択すると作成可能です。
ワークスペースから独立したCanvasは、共有しない限り自分だけしか見られないので、必ず設定を確かめるようにしましょう。
使い方6|Canvasを削除する
チャンネルやDMに作成したワークスペース内のCanvasは削除できません。ただし、Canvasに記載したすべてのコンテンツを削除することで初期状態に戻せます。
ワークスペースから独立したCanvasは、Canvas一覧から選択して削除できます。
メニューバーにある「その他」の[Canvas]をクリックし、Canvasを一覧で表示した後、削除したいキャンバスの3点ドットのアイコンから、削除を選択しましょう。
【要注意】Slack Canvasのデメリットとは
以下では、Canvasを利用するときの注意点を紹介します。「有名だから」という理由で導入すると、後にトラブルの原因となりかねないので注意しましょう。
(1)運用ルールの制定が必要
1つ目の注意点は、運用ルールを定めなければならない点です。
Canvasには、テキストや画像だけでなく、チェックリストなどのあらゆる情報を残せます。しかし、実際に運用を始めると、メンバーが「メッセージとCanvasは、どのように使い分ければ良いのか」と混乱する可能性があるので注意しましょう。
以上のように運用ルールが統一されていない状態では、かえって情報管理がうまくいかなくなります。そのため、Canvasを使う場合は、社内で運用ルールを徹底しなければならないのです。
(2)Canvasは複製ができない
2つ目の注意点はCanvasは複製ができない点です。以下で図式化して詳しく解説します。
ワークスペース内の場合
作成したCanvasは、ワークスペース内で複製できません。
したがって、同じ内容のCanvasを作りたい場合は、本文をコピーしてCanvasを新規作成して対応しましょう。
別のワークスペースをまたぐ場合
Canvasのデータはエクスポート(データ出力)できますが、別のワークスペースへのデータインポート(読み込み)はできません。
また、ワークスペースをまたいでの共有・複製も不可のため注意が必要です。
(3)ITが苦手な人には不向き
3つ目に、ITが苦手な人には不向きである点に注意しましょう。
Canvas機能が追加されたことによって、Slackの従来の課題であった「情報が流れやすい」事態の改善が期待できます。しかし、そもそもSlackはIT企業向けのツールなので、ITツールに不慣れな方が操作するには難しいのです。
たとえ便利な機能が備わっていても、従業員が使いこなせなければ意味がありません。したがって、誰でも簡単に操作できる「Stock」のような情報共有ツールを使いましょう。
【すぐ使える】 SlackのCanvasよりも簡単に使える情報共有ツール
以下では、Canvasよりも簡単に使える情報共有ツールを紹介します。
Slackには、ドキュメントを共有しやすいCanvas機能が実装されました。しかし、「チャットでやり取りする情報」と「Canvasに整理する情報」の識別が難しく、かえって情報が入り乱れる可能性があるので注意しなければなりません。
また、Slackは多機能ゆえに操作が難しく、ITに不慣れな方は使いこなせない可能性があるのです。一方で、たとえば「必要な機能に過不足がなく、誰でも簡単に使える情報共有ツール」であれば非IT企業の方でも安心して使えます。
結論、自社が導入すべきなのは、あらゆるデータを管理・共有でき、非IT企業の65歳の方でも導入したその日から使いこなせる情報共有ツール「Stock」一択です。
Stockでは、要件別に「ノート」を分けて情報を書き残しつつ、プロジェクトごとに「フォルダ」を整理することで、情報の煩雑化を防ぎます。また、ノートごとに「タスク」や「メッセージ」を紐づけられるので、情報が流れたり錯綜したりする心配もありません。
情報が見つからないストレスを解消するツール「Stock」
/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
加井 夕子 さん、海野 紘子 さん
SBIビジネス・イノベーター株式会社 |
「SBIグループの厳格なセキュリティ基準をも満たす、誰にでもお勧めの情報ストックツールです」 ★★★★★ 5.0 当社が導入するシステムには非常に厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されていますが、Stockのシステムは極めて高度なセキュリティ基準で開発・運営されているため、SBIグループのセキュリティ基準でも全く問題なく導入することができました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
Slack Canvasの活用例
Slack Canvasは、以下のような用途にも役立ちます。
- 議事録の作成・共有
- 掲示板としての利用
議事録テンプレートがあるので、体裁の整った議事録を素早くまとめられます。
Canvasに周知したい情報をまとめて、掲示板のように社内に共有できます。編集をロックすることも可能なので、あとから勝手に編集される事態も防げるのです。
ただし、Canvasは基本、「ひとつのチャネル内に1つ」しか作成できないため、結局のところ情報が入り乱れてやすい点に注意が必要です。したがって、シンプルかつ見やすく情報を整理したい方は、「Stock」のようなツールを使いましょう。
Slack Canvasに関するよくある質問
ここでは、「Slack Canvasに関するよくある質問」と「その回答」を紹介します。Canvasを運用する前に、疑問点を解消しましょう。
質問1|Slack Canvasはいつ消える?
保存期間を設定していると、作成から一定期間が過ぎたCanvasが、自動削除されてしまいます。また、フリープランの場合は1年以上経過したデータはワークスペースから完全削除されるので注意が必要です。
保存期間の設定は、ワークスペース名をクリックすると表示される「[ツールと設定]>[ワークスペースの設定]>[canvas の履歴]から確認できます。
ただし、「チャンネル canvas」や「DM canvas」はコンテンツをすべて削除しない限り消えることはありません。
質問2|Slack Canvasを自分だけ見れるようにできる?
“チャンネルから独立したCanvas”は、共有設定をしない限り自分だけが閲覧可能です。
自分のみが所属する「プライベートのチャンネル」を作れば、”チャンネルに紐づくCanvas”であっても、内容は他人に共有されません。チャンネルは作成するときにプライベートか公開するかを選べます。
また、最初に選択したチャンネルの設定は、あとから変更できますが、社内通知に使われる「generalチャンネル」をプライベートチャンネルに変換することはできないので注意が必要です。
質問3|Slack Canvasは複数作成できる?
Canvasは、「チャンネル内に、1つまで」作成できます。1つのチャンネル内に複数作ることはできません。ただし、有料プランであれば、作成数無制限の”チャンネルから独立したCanvas”を、任意のメンバーと共有することは可能です。
以上のように、Canvasは無料プランか有料プランかで作成数や編集・閲覧権限に制限がかかり、ツールに慣れていない人は扱うのに時間がかかる可能性があります。
したがって、共有が必須な社内の情報は、複雑なルールなしに誰でも簡単に管理できなければなりません。そこで、情報共有を成功させている企業は、「Stock」のような、UIや仕組みがシンプルなアプリを導入しています。
Slackの新機能Canvasの特徴や注意点まとめ
ここまで、Slackの新機能「Canvas」の特徴や注意点を中心に紹介しました。
Canvasは、ワークスペースのチャンネル内はもちろん、単独でも使うことができ、「メッセージが流れてしまう問題」の改善が見込めます。しかし、Canvas機能だけでも非常に多くのことができるため、「運用ルールの統一」「使い方の周知」が面倒です。
加えて、Slackは多機能で便利な反面、非IT企業の方にとっては操作が難しいので、「有名だから」という理由だけで導入するのは避けましょう。
結論、自社が導入すべきなのは、Slackよりも簡単な操作性でありながら、誰もがあらゆる情報を管理・共有できるツール「Stock」一択です。
ぜひ「Stock」を導入して、社内の情報共有の仕組みを整えましょう。