昨今、会員情報の分析やマーケティングによって顧客のニーズを明確化し、新規の企画戦略やサービスの改善に繋げるため、「会員管理システム」で会員情報の管理を行う企業が業界業種を問わず増加傾向にあります。
一方、アナログでの会員管理から脱却し、クラウド型の顧客管理システムに移行したいが、どのシステムを選べばいいのかわからないと悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、会員管理システムの概要やおすすめのクラウド型会員管理システム7選、そして選定ポイントを中心にご紹介します。
- 会員管理システムの概要や種類について、詳しく知りたい
- アナログの会員管理は非効率なので、クラウド型の会員管理システムに移行したい
- 会員管理を効率化できる最適なシステムを探している
という担当者の方はこの記事を参考にすると、自社に最適な会員管理システムの選定ポイントを把握しながら、会員情報の確実な管理を実現できます。
会員管理システムとは
会員管理システムとは、サービスやECサイトに登録した会員のさまざまな情報を一元管理するシステムです。店舗や企業では会員情報の分析やマーケティングから会員のニーズを明確化し、新規の企画戦略やサービス・商品の改善に繋げられます。
また、会員管理システムは個人情報の管理だけでなく、会員の決済機能や利用履歴の分析などシステムによって機能はさまざまで、システムのタイプは主に以下の3つに分類できます。
- 会員情報の管理に特化したタイプ
- CRMに会員管理が付随しているタイプ
- 予約や決済管理が主軸であるタイプ
会員情報の確実な管理が行えるタイプで、初めての会員管理にはおすすめです。名前や生年月日などの個人情報以外に、取引記録や履歴など更新頻度の高い情報も正確に蓄積しやすい仕様となっているシステムが多いです。
CRM(顧客関係管理)に会員管理機能が付随しているため、会員一人ひとりにマッチしたサービスや商品を提供できるようになります。しかし、CRMが主軸の機能となっており、分析機能やマーケティングに関する機能が多く複雑なので、会員管理だけを確実に行いたい場合には不向きです。
システムひとつで予約や決済管理ができるため、予約や決済が多い店舗・事業所などでの利用には向いています。一方、個人情報や決済情報がメインの会員情報なので、詳細な取引記録や履歴を紐付けて管理できない場合もあるため注意しましょう。
上記3つのタイプから自社はどれにマッチするのかを検討し、導入を進めていく必要があります。
クラウド型会員管理システムの選定ポイント
以下では、クラウド型会員管理システムの選定ポイントを4つご紹介します。導入前にポイントを確認し最適なシステムの運用に繋げましょう。
操作は簡単か
簡単な操作で利用できるシステムであるかどうか確認しましょう。
会員情報は個人情報以外に会員にまつわるさまざまな情報を蓄積していく必要があります。そのため、簡単な操作でスピーディーに情報の蓄積ができない場合、情報の正確性が損なわれてしまう可能性があるのです。
たとえば、「情報の入力がしやすい」、「更新時の通知機能がある」、「写真や動画などさまざまな情報に対応」など、レイアウトが見やすかったり操作が簡単であったりするシステムであると、情報蓄積が効率的に行えます。
また、間違った情報では分析やマーケティングが不正確となるため、すぐに情報を記録できるような操作性であるかの確認は必須です。
コストは見合っているか
導入における初期費用や利用料金が自社に見合っているかの確認も必要です。
システムを運用していく際にかかるコストは、「初期費用」「利用料金」「オプション機能」などシステムによって異なります。したがって、「会員数は約◯人」や「どのような機能が必要か」などをイメージしておきましょう。
また、設定や構築の必要なシステムや操作の難しいシステムであると、サポートや研修・講習に教育コストがかかる可能性もあるため注意が必要です。
一見、自社にマッチした料金で利用できるシステムであっても、オプションや教育コストでイメージしていた試算を超えてしまうケースもあるので、導入前はもちろん導入後のコストについても確実に試算しておきましょう。
安心できるセキュリティか
安心できるセキュリティが備わっているシステムであるかも確認しておきましょう。
会員管理システムは住所、電話番号、決済情報などを含む機密情報を扱うため、セキュリティは強固なものが多いです。しかし、システムによってセキュリティのレベルや機能などがさまざまなため、自社のセキュリティポリシーを満たしているシステムであるかどうか見極める必要があります。
また、チャットだけでなく電話でのサポート対応やアクセス権限設定、ログの解析機能が備わったシステムであると万が一の状況に陥ってもスピーディーな解決が期待できます。
具体的には、導入予定のシステムに「ISO27001(ISMS)の取得があるか」「SSLを用いているか」などに着目しましょう。
マルチデバイス対応か
スマホやタブレットで利用できるマルチデバイス対応のシステムであると、スピーディーな情報蓄積が可能になります。
会員情報は変更の少ない「個人情報(名前や生年月日など)」と、変更や追記の多い「取引記録や履歴などの情報」にわけられ、取引記録や履歴などの情報は日々増加していくため膨大な量になります。そこで、スマホやタブレットでシステムを利用できると、隙間時間や移動中の短い時間でも手軽に情報を蓄積できるようになるのです。
また、パソコンで逐一入力・確認する必要がないので外回りなど移動の多い業種であっても、手元の端末ひとつで会員情報を更新でき、情報のラグや抜け漏れを防げます。
ただし、AndroidやiPhoneなどOSを問わずに利用できるシステムでないと、かえってコストがかかってしまう可能性もあるので注意しましょう。
おすすめのクラウド型会員管理システム7選
以下では、おすすめのクラウド型会員管理システム7選についてご紹介していきます。
会員管理システムには会員情報の蓄積以外に、CRMや予約・決済管理などタイプによって機能が異なります。しかし、会員情報から分析・マーケティングに繋げていくには情報の正確な蓄積が大前提なため、初めてシステムを導入する場合には「会員情報の管理に特化したタイプ」のシステムが適しています。
一方、有名なシステムだからという理由だけでCRMなどのシステムを導入すると、機能の多さから操作が難しく、会員情報の入力さえ行われなくなってしまったというケースもあります。
そのため、効率的な会員管理を行うには「情報をスピーディーに蓄積できる簡単な操作性」が重要なのです。たとえば、シンプルな操作性で導入したその日でもすぐに利用でき、会員情報を確実に蓄積する「Stock」なら、会員情報の入力や確認におけるストレスを解消できます。
Stockは会員情報を記載した「ノート」を「フォルダ」で階層的に蓄積・管理できるので、該当の会員情報にわずか数クリックでアクセス可能です。マルチデバイス対応でOSも問わずに利用できるので、業務中でもスピーディーに情報共有・管理が行えます。
【Stock】会員情報を最も簡単に管理できるシステム

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【STORES予約】オンラインでのレッスンにも対応できるシステム
<STORES予約の特徴>
- スクールに特化している
- オンラインレッスン対応
フィットネスやヨガスクール以外に整体などでも利用されているため、「カレンダー埋め込み」「スタッフ指名」「レッスン振替」「グループレッスンの予約や管理」にも対応しています。
Zoomと連携できURLの自動送信が可能です。また、オンライン決済も可能なためシステムひとつでオンラインレッスンが行えます。
<STORES予約の注意点>
- 決済手数料が発生する
- 売上の管理はできない
事前決済の場合に決済手数料が4.9%かかります。
月謝管理(継続課金)・事前予約決済・チケット(回数券)での決済管理にしか対応していません。
<STORES予約の料金体系>
- フリー: ¥0/月
- ライト: ¥8,788/月~
- スタンダード: ¥26,378/月~
- プラチナ: ¥66,000/月~
有料プランを含む全てのプランで初期費用がかかりません。フリーでは、月額¥0で予約システムを利用できます。
【MiiT+】無料でも利用できる会員管理システム
<MiiT+の特徴>
- スマートな会員管理
- 豊富な決済機能
会員ランクやカスタム項目で団体ごとオリジナルのデータを収集できます。会員情報をもとにメール配信やラベル印刷も簡単に行えます。
クレジットカードやコンビニ払い、Pay-easy、口座振替での決済など会員に合わせて最適な支払い方法を選択できます。
<MiiT+の注意点>
- 団体のカスタム上限がある
- メールの配信数が決まっている
団体のカスタム項目の上限は20項目までです。
1ヶ月に送信できるメールの数は会員数×100通までです。それ以上の数のメールを配信したい場合は別途問い合わせする必要があります。
<MiiT+の料金体系>
- 初期費用: ¥0/月
- 月額使用料: ¥0/月
- 決済額8,000円以下: ¥440/回
- 決済額8,001円以上: 決済額の5%(税別)/回
初期費用と月額使用料は無料ですがシステムを利用した決済がある場合1決済ごとにシステム利用料かかります。
【フリーウェイ】用途に合わせて必要な機能を選択
<フリーウェイの特徴>
- 豊富なシリーズ
- ずっと無料で使える
会員情報の管理をはじめ、会計・給与計算・年末調整・勤怠管理・販売管理のシリーズで必要な機能に合わせてソフトを導入できます。
無料版では永久的に無料で利用できます。自動で有料版の契約へ移行などもありません。
<フリーウェイ顧客管理の注意点>
- 操作サポートがついていない
- 1,000人までの登録
無料版では操作のサポートがついていません。そのため、慣れていない人にはソフトの利用が難しい可能性があります。
会員情報を1,000人までしか登録できません。それ以上の顧客を管理したい場合は有料版への加入が必要になります。
<フリーウェイの料金体系>
- 無料版: ¥0/月
- 有料版: ¥2,980/月
【Reservia LINEサロン予約】会員情報と予約サイトの紐付けた管理が可能
<Reservia LINEサロン予約の特徴>
- 予約の一元管理
- 集客アップの機能
楽天/OZmall/HOT PEPPERなど大手予約サイトの予約の一元管理が可能です。個人サロンの電話やLINE対応による予約管理の手間を省けます。
Instagramの自動連携やクーポンサイト、自動配信メールや口コミなどを集約して管理できるので大幅な集客アップが見込めます。
<Reservia LINEサロン予約の注意点>
- Instagram連携は別オプション
- サイトの連携に別料金
Advanceプランでは3名分のInstagram連携予約が付属されています。しかし、4名以上は別途料金がかかり、スタッフが増加するごとに追加費用が必要です。
LINEやクーポンサイトとの連携に料金がかかるため、全てのサイトを連携させる場合は高額になってしまうケースもあります。
<Reservia LINEサロン予約の料金体系>
- Basic S: ¥21,000/月
- Advance: ¥33,000/月
初期費用に¥100,000、LINE連携を行う場合¥4,500かかります。またBasic SプランではInstagram連携予約が1ユーザーあたり¥3,000かかります。
【SmartCore】会員サイトのデザインまでカスタム可能
<SmartCoreの特徴>
- さまざまな団体に対応
- 自由度の高いサイト管理
学会・学術団体や協会・NPO法人などさまざまなタイプの会員管理に適しています。
会員サイトのコンテンツ設定やサイトデザインを自由に変更できます。会員の種類別やログイン状態に応じたコンテンツ・プロフィール閲覧に関する設定・管理も行えます。
<SmartCoreの注意点>
- 導入までの期間が長い
- オプション次第では高額になる
申し込みから利用まで最短でも1~2週間かかります。また、オプションやカスタマイズをする場合は利用までさらに時間を要します。
導入サポートやオプションごとに料金が発生するので、数によっては利用料金が高額になる可能性があります。
<SmartCoreの料金体系>
- スタンダード(100ユーザーまで): ¥13,250~/月
- オリジナルドメイン(100ユーザーまで): ¥22,000~/月
オリジナルドメインプランの場合、初期費用が¥58,000別途かかります。また、会員ユーザー数が増加するごとに料金も変化するので注意しましょう。
【WEBCAS】シンプルなレイアウトで会員情報を管理できるシステム
<WEBCASの特徴>
- 必要な機能だけを選択できる
- メルマガ・アンケートは送り放題
「会員登録の仕組みを作る」だけでなく問い合わせへの対応やメルマガ配信など、用途に合わせてさまざまな機能を使い分けられます。
リスト件数による料金プランではメールは送り放題、アンケートは回答数無制限で利用できます。SNSやLINEなどの外部連携も可能なので簡単に情報共有が行えます。
<WEBCASの注意点>
- チャットでのサポートがない
- メールのプレビューが見づらい
チャットでのサポートがないので緊急時や急ぎの際にスピーディーな解決ができない可能性もあります。
メール配信時のプレビュー画面で配信対象者以外の会員も表示されるので、確認に手間がかかります。
<WEBCASの料金体系>
- 初期費用: ¥100,000/月
- 月額費用: ¥25,000~/月
クラウド型の会員管理システムのまとめ
ここまで、会員管理システムの概要やおすすめのクラウド型会員管理システム7選、そして選定ポイントを中心にご紹介してきました。会員管理システムを選定する際に確認しておくべきポイント4つは以下になります。
- すぐに情報を記録できるような、簡単な操作性であるか
- 導入における初期費用や利用料金などのコストが自社に見合っているか
- 自社のセキュリティポリシーを満たしているシステムであるか
- 隙間時間や移動時でも利用できる、マルチデバイス対応なシステムであるか
また、会員情報が正確に蓄積されていなければ、その後の分析・マーケティングへと正しく活用できません。そのため、会員管理システムを初めて導入する際には、「情報をどれだけ簡単に蓄積できるシステムであるか」を重要視しましょう。
今回ご紹介したStockは画像やファイルなどのさまざまな情報を誰でも簡単、かつ確実に蓄積・管理できる会員管理システムです。実際に100,000社以上が導入し、情報蓄積におけるストレスを解消しています。
利用は無料からでき、登録も1分で完了しますので、ぜひ「Stock」で会員情報の蓄積をシンプルにし、効率的な会員管理を実現しましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。