事務職に多い、書類作成や電話対応などのルーティン業務は、マニュアルにすることで業務効率化を図れます。ただし、殴り書きしたようなマニュアルでは、ほかのメンバーは正しい手順が分かりません。
そのため、誰にとっても分かりやすいマニュアルを作成することが重要なのです。しかし、「分かりやすい業務マニュアルをつくる手順やコツが分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、事務職向けマニュアルの作り方やテンプレートを中心にご紹介します。
- 事務向けの業務マニュアルの作り方が分からない
- 業務マニュアルを簡単に作れるテンプレートを探している
- マニュアルの作成や運用に手間をかけたくない
という方はこの記事を参考にすると、分かりやすい事務マニュアルの作り方や簡単に運用する方法が分かり、作成や管理にかかる負担を解消できるようになります。
目次
業務マニュアルとは
ここでは、業務マニュアルの概要やメリットを解説します。以下の要点を押さえると、マニュアル化する重要性が分かります。
業務マニュアルの概要
業務マニュアルとは、業務の流れやチェックポイント、ノウハウなどを示した手順書を指します。
マニュアルがない場合、業務の進め方は社員ごとに異なるため、仕事のスピードや質にばらつきが生じてしまいます。一方、マニュアルがあれば「効率的な作業の進め方」を統一できるので、不要な作業をせずに済むのです。
そのため、社員の仕事の無駄をなくしたい方は、マニュアルを運用しましょう。
事務向け業務マニュアルのメリット
事務で業務マニュアルをつくるメリットは、業務効率や品質を向上したり、教育にかかる負担を省いたりできる点です。
マニュアルをもとに手順を進めれば、教育する側の「相手が理解できるまで繰り返し指導する手間」を軽減でき、本来の業務に時間を割り当てられます。さらに、マニュアルに仕事のノウハウを蓄積すれば、経験が浅い社員でもスムーズに業務を進められます。
以上のように、業務全体におけるあらゆる負担やコストを取り除くためには、伝わりやすい業務マニュアルが役立つのです。
事務マニュアルで対象となる仕事の特性とは
マニュアルの対象となる事務関連の仕事は以下の通りです。
マニュアルの対象となる業務 | マニュアル化すべき内容 | |
---|---|---|
営業事務 |
書類作成、電話・メール対応 |
請求書・契約書の作成方法、担当者への電話の取次ぎ方法など |
経理事務 |
企業の営業活動に関わる金銭管理 |
現金や預金、残高の確認・記録方法、伝票の起票方法など |
人事事務 |
人事部が担当する業務のサポート |
給与・勤怠の入力方法、社員の教育方法など |
法務事務 |
法的案件に関わる事務作業 |
契約書の作成方法、法的トラブルの対処方法など |
貿易事務 |
貿易に関わる書類(SC、S/I,Sea Waybill)などの作成・管理 |
システムの使い方や、送り先によるインコタームズ(貿易条件)のルールなど |
とくに、多く寄せられる問い合わせは「Q&A」にして、自己解決できる仕組みを整えれば、質問者・回答者双方の負担を軽減できます。
【記載例あり】分かりやすい事務向け業務マニュアルの作り方とは
以下では、分かりやすい業務マニュアルの作り方を5ステップで解説します。以下の画像は、分かりやすい事務向け業務マニュアルの記載例です。
以下の手順を踏めば、社内に浸透する事務向けマニュアルをつくれます。
ステップ1|事前に情報を整理する
まずは、マニュアルを作成する前に、情報を整理することが大切です。
例として、「業務の手順」や「ツールの操作方法」などが挙げられます。手順を整理せずに作成に取りかかると、情報が抜け漏れたり、手順を逆に記載してしまったりとミスが起こりやすくなってしまいます。
したがって、重要な内容に漏れがないように、業務ごとの情報収集を徹底しましょう。
ステップ2|構成を考える
次に、マニュアルの構成を考えましょう。
とくに、複数の事務マニュアルをつくる場合は、共通する項目を洗い出して構成(フォーマット)を準備しておくことで、使い回せるようになります。共通する項目の例としては、業務名や手順、チェックリストなどの項目が挙げられます。
以上のように、事前に枠組みを決めれば「どこから手をつければ良いか分からない事態」を防げます。構成が完成したあとは、流れに沿って内容を記載しましょう。
ステップ3|目的や基準を記載する
次に、作業の目的や基準を記載します。
マニュアルに作業の目的が掲載されていない場合、単純に作業をこなすこと自体が目的となってしまい、求められる成果を出せません。また、合格ラインなどの基準が曖昧だと、必要以上に時間を費やしてしまい、作業が遅れる原因となってしまいます。
したがって、作業の形骸化や遅れを回避するためにも、マニュアルに目的や基準を記載することは大切なのです。
ステップ4|ノウハウを記載する
次に、業務に関するノウハウを記載しましょう。
優秀な社員が持つノウハウをマニュアルとして、社内で共有すれば、全体の生産性向上だけでなく、属人化の防止にもつながります。ただし、紙やWord、Excelでの管理ではマニュアルが入り乱れてしまい、目的のノウハウがすぐに見つかりません。
そのため、業務マニュアルは情報整理がしやすい「ITツール」で管理すべきです。なかでも、「フォルダ機能」と「検索機能」を備える「ナレカン」であれば、情報を探す手間が一切かからず、さまざまな事務職で重宝されます。
マニュアルを作成するときの大事なこととは
ここでは、マニュアルを作るときに大事なポイントを紹介します。以下の点をおさえると、分かりやすくて有用なマニュアルを作成できます。
- 誰でも理解できるように作成する
- 画像や図表を使う
- 業務内容を整理する
- 定期的に修正や更新をする
マニュアルは、新入社員からベテラン社員まで幅広く利用されます。そのため、専門用語を多用したり難しい言い回しをしたりせず、読み手全員が理解できるようにしましょう。
マニュアルがテキストばかりでは読みづらく、とくに業務フローが複雑な場合は伝わりにくいです。そこで、適度にイラストや図表を差し込むことで、文字では分かりにくい説明箇所も理解しやすくなります。
通常業務を「5W1H」に当てはめながら書き出してみましょう。業務を整理しながらマニュアルに反映させることで、不要な手順を洗い出し、より効果的なマニュアルを作成できます。
マニュアルは、その時々の状況に合わせて最適化していかなければ、そのうち放置されてしまいます。そのため、社内のリアルな意見を取り入れながら、必要に応じて修正や更新をしていきましょう。
以上の点を意識すれば、効果的かつ社員に浸透しやすいマニュアルを作成できます。
事務向け業務マニュアルの無料サンプル・テンプレート3選
以下では、事務マニュアルの無料サンプル・テンプレートを3つご紹介します。WordやExcelで使えるテンプレートを探している方は必見です。
Excel|[文書]テンプレートの無料ダウンロード
こちらは、「[文書]テンプレートの無料ダウンロードのトップページ」が提供する、業務マニュアルのExcelテンプレートです。
事務作業の流れやフローチャートを作るのに適したテンプレートであり、主に顧客や新人向けのマニュアルを作るときに役立ちます。
Excel|楽しもう Office
こちらは、「楽しもう Office」が提供する業務マニュアルのExcelテンプレートです。
申請書や管理表のテンプレートが備わっており、イベントを開催するときの事務作業で役立つマニュアルを作れます。
Word|SILAND・JP
こちらは、「SILAND・JP」が提供する業務マニュアルのWordテンプレートです。
作成見本のPDFがついており、初心者でも操作方法に従って作成を進めれば、簡単に事務マニュアルが作れます。ただし、表記を統一するために守らなければならない点があったり、目次の手動入力が必要だったりする点に注意しましょう。
【事務必見】WordやExcelでマニュアル管理する2つのデメリット
以下では、WordやExcelでマニュアルを管理する2つのデメリットを解説します。マニュアル作成にWordやExcelを使っている、もしくは検討している方は必見です。
(1)情報へすぐにアクセスできない
1つ目のデメリットは、情報へすぐにアクセスできないことです。
WordやExcelでは「どこに、何が管理されているのか」が分かりづらく、内容を確認する度にファイルを開く工数がかかります。また、メールなどでスマホに共有された場合、小さな画面で確認しなければならないので不便です。
したがって、「わずかな操作で中身を確認でき、スマホやタブレットでも簡単に使えるツール」を使いましょう。
(2)ファイル管理が面倒
2つ目のデメリットは、ファイル管理が面倒な点です。
たとえば、WordやExcelでは、適切にバージョン管理をしていないと、更新のたびにファイルが増えてしまいます。結果、ファイルの管理場所が分からなくなり、仕事をするたびに探さなければなりません。
一方、「ナレカン」のような編集履歴が自動で保存されるITツールを使えば、変更箇所を比較することも簡単です。
WordやExcelは不要!事務マニュアルを適切に運用できるツール
以下では、事務マニュアルを適切に運用できるツールをご紹介します。
WordやExcelで業務マニュアルを運用すると、逐一ファイルを開く手間がかかるうえに、メールなどを使ってファイルを共有しなければなりません。その結果、マニュアルの確認漏れが生じたり、最悪の場合マニュアルが読まれなかったりしてしまいます。
このような事態を防ぐには「業務マニュアルの作成・管理・共有がスムーズにできるツール」が必須です。ただし、多機能で操作が複雑なツールでは、社員が使いこなせないので、必要な機能に過不足がないものを選びましょう。
結論、自社で選ぶべきツールは、事務職をはじめとしたあらゆる業務マニュアルを、ナレッジとして簡単に蓄積できる「ナレカン」一択です。
ナレカンでは、テキストや画像、ファイルを「記事」に残して業務マニュアルを作れます。また、作成したマニュアルに「コメント」を通して質問ができるうえ、業務ごとに「フォルダ」で記事を振り分ければ、情報が混ざることもありません。
最も簡単に業務マニュアルの作成・管理・共有ができる「ナレカン」
「ナレカン」|最もシンプルなナレッジ管理ツール
ナレカンは、最もシンプルなナレッジ管理ツールです。
「数十名~数万名規模」の企業様のナレッジ管理に最適なツールとなっています。
自分でナレッジを記載する場合には「記事」を作成でき、『知恵袋』のような感覚で、とにかくシンプルに社内メンバーに「質問」することもできます。
また、ナレカンを使えば、社内のあらゆるナレッジを一元的に管理できます。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積することが可能です。
更に、ナレカンの非常に大きな魅力に、圧倒的な「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」があります。ナレカン導入担当者の方の手を、最大限煩わせることのないサポートが提供されています。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【機能】 「ナレッジ管理」に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
「フォルダ形式」で簡単に情報を整理でき、「記事形式」「(知恵袋のような)質問形式」でナレッジを記載するだけです。
- 【対象】 数十名~数万名規模の企業様で、社内のあらゆるナレッジを一元管理。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
圧倒的なクオリティのサポートもナレカンの非常に大きな魅力です。貴社担当者様のお手間を最大限煩わせることないよう、サポートします。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン :標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン :管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
https://www.narekan.info/pricing/
詳しい金額は、下記「ナレカンの資料をダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
上手い人が実践するマニュアル作りの3つのコツとは
ここでは、事務マニュアルを作成するときのコツを3つご紹介します。マニュアル作成ツールを使いつつ、以下のコツを実践しましょう。
(1)テンプレートを使う
1つ目に、マニュアル作成にはテンプレートを使いましょう。
マニュアルを毎回一から作成するのは面倒なうえ、作成者によって書き方が異なると、読み手の混乱を招きかねません。しかし、テンプレートを活用すれば、マニュアルの書式を統一できるので、手間をかけずに分かりやすいマニュアルがつくれます。
とはいえ、求めるマニュアルが、テンプレートサイトにないことも少なくありません。そのため、自社に合ったテンプレートを作成・登録でき、いつでも簡単に呼び出せるようなITツールを導入しましょう。
(2)重要ポイントを明記する
2つ目に、重要なポイントは分かりやすく明記することも大切です。
手順のなかで、ミスが起こりやすい箇所などは「重要な情報」だと一目で分かるように、筆記体やカラー、文字サイズを変えるなど工夫をしましょう。ただし、ひとつの文章で何箇所も強調すると、かえって重要な箇所が分かりづらくなるので注意です。
そのため、どこを強調するのか適切に見極めたうえで、重要ポイントを明記しましょう。
(3)見やすいレイアウトを心がける
3つ目に、見やすいレイアウトを心がけましょう。
テキストだけのマニュアルは、文章が冗長になりやすく、読み手のモチベーションを下げたり読み飛ばされたりされる原因になります。しかし、画像を活用することで、見やすくなるだけでなく、読み手は作業の流れをイメージしやすくなるのです。
そのため、テキストだけでなく画像も活用して、メリハリのあるマニュアルをつくりましょう。とくに、ITツールのなかでも「ナレカン」なら、画像だけでなくファイルも添付できるので、大量の情報を残す場合でも安心です。
事務向け業務マニュアルやテンプレートまとめ
ここまで、事務マニュアルの作り方やテンプレートを中心にご紹介しました。
事務マニュアルを作成するときは、情報の過不足を防ぐために「事前に構成をつくること」や「ノウハウを記載すること」を意識しましょう。また、デザインやレイアウトを工夫すれば、より見やすいマニュアルがつくれます。
しかし、事務作業は細かい業務の積み重ねなので、マニュアルにすべてのレギュレーションを書ききれないこともあります。そこで、細かい作業のやり方を都度質問していると、とくに複数人で事務作業する場合、同じ内容の質問が何度も繰り返されて非効率です。
したがって、「マニュアルの疑問点を素早く解決すること」までを考慮すると、事務作業に関するノウハウは”ナレッジ管理ツール”でまとめるべきなのです。なかでも、数十名~数万名規模と幅広い企業で使える「ナレカン」が最適です。
ぜひ「ナレカン」を導入して、事務マニュアルを効率的に作成・運用しましょう。