労働基準法では「労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない」といった、具体的な労働時間が定められています。そのため、企業は勤怠管理を通じて、従業員の労働状況を正確に把握しなければなりません。
そこで、勤怠管理表を作成すると、従業員の勤務状況を可視化して、スムーズに勤怠管理を進められます。しかし、勤怠管理表を作成したいが「どのテンプレートを使えば良いのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、勤怠管理に使えるExcelテンプレート5選を中心にご紹介します。
- Excelでの勤怠管理表の作り方を把握したい
- 出勤表に使えるExcel形式の無料テンプレートを知りたい
- Excelでは勤怠を記録・管理するのに限界を感じてきている
という方はこの記事を参考にすると、勤怠管理に使えるテンプレートが見つかるうえ、自社に最適な方法で勤怠管理に取り組めるようになります。
目次
勤怠管理が必要な理由とは
勤怠管理は、企業が従業員の出退勤や残業時間、有給の取得状況などを含めた勤務状況を正しく把握することを指します。
企業の継続と従業員の定着に直結する業務であるため、企業活動において対応が不可欠だと言えます。加えて、勤怠の記録・管理は下記の観点で必要です。
- 法令の遵守
- 正しい給与計算の実施
- 従業員の労働に対する満足度の改善
労働基準法などの法令を遵守しなければ、罰金や刑事罰の対象となる恐れがあります。したがって、企業は法定労働時間を超えて勤務していないかを把握しなくてはなりません。
給与計算では、実務時間や時間外労働、休日出勤などの状況もまとめて計算します。そのため、従業員の勤怠を正確に記録する必要があるのです。
長時間労働による従業員の負荷が高まれば、企業に対する満足度が低くなります。そこで、勤怠管理で具体的な労働時間を計れば、現状が分かり勤務状況の改善につなげられます。
また、勤怠管理表は紙やデータなどの媒体は問いませんが、労働基準法第109条では「5年間の保存」が義務付けられています。
このように、社会的なルールを守りつつ、従業員の労働環境を改善するには、勤怠管理の記録が必須なのです。
【無料】出勤簿・勤怠管理表に使えるExcelテンプレート5選
ここからは、出勤簿・勤怠管理表に使える無料のExcelテンプレートを紹介します。以下5つのテンプレートを用途に合わせて利用すれば、勤怠管理で面倒な作業を効率化できます。
(1)シンプルなタイムカード型のテンプレート
こちらは「Microsoft」が提供する、タイムカードのテンプレートです。
一週間単位で労働時間を入力する形式で、所定労働時間に加えて残業や病欠、休暇の状況も併せて記載できます。また、時給や支払い額の合計を記載する項目もあり、給与計算にも有効です。
「シンプルなタイムカード型のテンプレート」の詳細はこちら
(2)勤務時間を自動計算する出勤表
こちらは「[文書]テンプレートの無料ダウンロード」が提供する、出勤表のテンプレートです。
タイムカード時刻の欄に出退勤の時間を入力すれば、自動で残業時間を反映した就業時間が算出されます。また、「区分」を設定すると、出勤日数や欠勤日数が入力時点で何日になるか自動で表示されるのです。
「勤務時間を自動計算する出勤表」の詳細はこちら
(3)残業時間まで自動計算できるExcel形式の勤怠管理表
こちらは「EXCEL勤怠テンプレート」が提供する、残業時間まで自動計算できるExcel形式の勤怠管理表のテンプレートです。
勤怠管理表内には、社員番号や部署といった所属情報を記載する項目が設けられています。勤務時間は直行直帰を考慮した打刻に対応しているだけでなく、有給やフレックスの日数も数えられます。
「残業時間まで自動計算できるExcel形式の勤怠管理表」の詳細はこちら
(4)出勤や欠勤を1ヶ月間記録する出勤簿
こちらは「業務用テンプレート」が提供する、1カ月単位で出勤や欠勤記録が可能な出勤簿のテンプレートです。
この出勤簿では、メンバー全員の出勤状況を一覧で残せる点がポイントです。始業・就業時間と出勤・欠勤をカレンダー形式で入力するシンプルな形式になっています。
「出勤や欠勤を1ヶ月間記録する出勤簿」の詳細はこちら
(5)項目が細分化された出勤簿
こちらは「ビズ研」が提供する、出退勤や残業時間などの項目が細かく設定された出勤簿のテンプレートです。
出勤簿でありながら、勤務管理表のように細かく情報の記録が可能な仕様になっています。また、備考欄には各月の祝日が記載されており、連休が業務に影響を及ぼす企業に適している形式です。
「ビズ研|出勤簿テンプレート「詳細型」」の詳細はこちら
Excelでの勤怠管理表の作り方
テンプレートを利用せず勤怠管理表を1から自作すれば、自社に必要な項目のみを使って勤怠管理できます。以下では、勤怠管理表を自作する際に必要な項目と、便利な関数を紹介します。
参考1. 勤怠管理表に必要な項目
勤怠管理表を自作する際に、最低限必要な項目は以下になります。
<項目> | <内容> |
---|---|
氏名・日付・曜日 |
氏名と、その月のカレンダー情報を入力しておきます。 |
出勤時間 |
出勤時刻を手入力します。 |
退勤時間 |
退勤時刻を手入力します。 |
休憩時間 |
休憩時間を手入力しておきます。 |
実働時間 |
出退勤・休憩時間から、実働時間が自動計算されます。 |
勤務予定時間 |
勤務予定時刻を入力しておけば、残業時間を簡単に割り出せます。 |
残業時間 |
実働時間と勤務予定時間の差から、残業時間が分かります。 |
各種合計時間 |
実働時間や残業時間の合計が一目で分かります。 |
以上の項目をExcelに落とし込むと、以下のようになります。
必要に応じて、「所定外労働時間」「法定外労働時間」などを計算する欄を追加して、自社の勤務形態に合った管理表を作りましょう。
参考2. 自動計算に便利な関数の例
項目が決まったら、次に自動計算のための関数を入力します。
前提として、Excelの「表示形式」または「セルの書式設定」を以下のように設定しておきましょう。
- 「時間計算」列
- それ以外の、時刻・時間を入力する列
⇒「標準」に設定する。
⇒「ユーザー定義」から「h:mm」を選択する。
セルの形式を設定したら、関数を入力します。基本的な関数は以下のようになります。(左右にスクロールできます)
<入力箇所> | <関数> | <詳細> |
---|---|---|
①実働時間 |
・退勤時間-出勤時間-休憩時間
・たとえば、G8に入力する場合は【=E8-D8-F8】 |
引き算を使って、給与が発生する実働時間を計算する関数です。 |
②残業時間 |
・実働時間-勤務予定時間
・たとえば、J8に入力する場合は【=G8-I8】 |
引き算を使って、予定していた勤務時間に対して、残業が何時間発生したのかを計算する関数です。 |
③各種時間の合計 |
・SUM(合計したいセルの範囲)
・たとえば、残業時間の合計を算出する場合は【=SUM(J8:J38)】 |
合計を計算するSUM関数で、1か月の合計値を計算します。 |
④給与 |
・まず、実働時間を10進法であらわさなければ計算できないので、”時間計算”の列を追加する。
・”時間計算”の列に記載する計算式は、実働時間×24
・たとえば、H8に入力する場合は、【=G8*24】
・「給与」欄の計算式は、SUM(時間計算列の合計)×時給額
・時給が¥1,200の場合は、【=(SUM(H8:H38)*1200)】 |
時給の場合の計算方法になりますが、給与の計算までを1つのシートで完結できます。 |
1つのセルに設定した関数を同列の他のセルに適用するには、オートフィル(選択したセル右下の「+」にカーソルを合わせて、ドラッグする)を使うと効率的です。
以上の関数を使用すると、実働時間や給与の簡単な計算ができます。
【注意】Excelでの出勤簿・勤怠管理で気を付けるべきポイントとは
勤怠管理はテンプレートを活用したり、Excelで自作したりすると作業の無駄を省けますが、取り組むうえでの注意点が複数あります。そこで以下では、Excelでの勤怠管理で気を付けるべきポイントを紹介します。
正しい数値が分からなくなる
勤怠の打刻に手間がかかると、正しい勤務状況が分からなくなる可能性があります。
たとえば、「都度Excelファイルを開いて更新する」「面倒な手順を踏まなければ打刻できない」状態では、従業員が打刻を怠るようになり、正確な情報が得られなくなってしまいます。
勤怠の情報が曖昧になれば、管理者層は勤務日数や残業時間の正しい数値が測れません。したがって、打刻は簡単なステップで完了する方法にしましょう。
管理方法が複雑になっている
勤怠の管理方法が複雑になると、管理者層の負担が増える点に注意が必要です。
勤怠管理を実施する責任者は、多忙なケースが多いです。しかし、「従業員が勤怠を入力しない」「入力した情報を手計算で整理する必要がある」状況では、勤怠管理の負荷が重くなり、ほかの業務に割く時間が削られてしまいます。
そこで、勤怠のチェックや情報の記録が簡単なツールを導入すれば、勤怠管理にかかる無駄な工数の削減につながります。たとえば、「Stock」のようにシンプルな情報共有ツールを使うと、従業員と管理者の双方に勤怠管理のストレスが発生しません。
Excelよりも簡単に勤怠を記録・管理できるツール
以下では、Excelよりも簡単に勤怠を記録・管理できるツールをご紹介します。
Excelのテンプレートを使えば、簡単に勤怠管理表を作成できます。しかし、Excelでは情報を更新するたびにファイルが増えるので、管理が煩雑になる可能性が高く、複数人での同時編集もできません。
そこで、ITツールを活用して労働状況を記録すれば、情報を確認・更新しやすくなり、勤怠管理にかかる負担を抑えられるのです。とくに、「誰でも使えるシンプルなツール」であれば、ITに詳しくないメンバーが多くても素早く業務へ浸透します。
結論、Excelよりも簡単に勤怠を記録・管理するには、非IT企業の65歳以上のメンバーでも簡単に使えて、勤怠管理の効率化に役立つ「Stock」が最適です。
Stockの「ノート」では、ボタン1つでテンプレートを呼び起こせて、テキストや表を使って勤怠情報を記録しながら「フォルダ」で整理できます。また、ノートに紐づく「メッセージ」を使えば、話題が混ざらず勤怠に関してやりとりできる点が大きな特徴です。
テンプレートを活用しながら勤怠管理できるツール「Stock」
「Stock」|最もシンプルな情報ストックツール
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できるツールです。「社内の情報を、簡単にストックする方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくない数人~数千人の企業向け
ITの専門知識がなくても問題なく、あらゆる企業が簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える
余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる
社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
加井 夕子 さん、海野 紘子 さん
SBIビジネス・イノベーター株式会社 |
「SBIグループの厳格なセキュリティ基準をも満たす、誰にでもお勧めの情報ストックツールです」 ★★★★★ 5.0 当社が導入するシステムには非常に厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されていますが、Stockのシステムは極めて高度なセキュリティ基準で開発・運営されているため、SBIグループのセキュリティ基準でも全く問題なく導入することができました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
出勤簿・勤怠管理表に使えるExcelテンプレートまとめ
これまで、出勤簿・勤怠管理表に使えるExcelテンプレート5選を中心にご紹介しました。
企業が社会的なルールを守りながら、従業員の労働を適切に調整するためには、勤怠管理が不可欠です。ただし、勤怠の管理方法が煩雑では従業員が打刻を怠ったり、管理者層の負担が増加したりする恐れがあるので注意しましょう。
勤怠管理の方法は、記録した情報や連絡を集約できる点で「ITツール」の利用が最適です。勤怠の記録に特化したツールもありますが、情報共有ツールを活用すれば、労働時間に関する内容はもちろん、日報やマニュアルの作成・管理にも応用できます。
結論、勤怠管理に利用すべきは直感的な操作で、誰でも簡単に使える情報共有ツールのStock一択です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、従業員と管理者双方が勤怠を記録・管理しやすい体制をつくりましょう。