プロジェクトや案件の進捗を管理するときは、PDCAサイクルを回すことが欠かせません。PDCAサイクルによって、判明した問題を早急に改善できれば、重大なトラブルの発生を未然に防げるのです。
しかし、プロジェクト管理にPDCAサイクルを導入したいが「どのように実施すればよいか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、PDCAサイクルを回す方法とおすすめ進捗管理アプリを中心にご紹介します。
- PDCAサイクルを回すメリットや、注意すべきポイントを知りたい
- 他社の成功事例を参考にし、自社の取り組みに役立てたい
- PDCAサイクルの進捗管理が簡単にできるアプリを探している
という方は本記事を参考にすると、進捗管理でPDCAサイクルを上手く回せるようになり、プロジェクト管理の負担を減らせます。
目次
プロジェクトの進捗管理におけるPDCAとは

ここでは、プロジェクトの進捗管理におけるPDCAについてご紹介します。以下を参考に、各ステップの作業内容を把握しましょう。
Plan|プロジェクトの進捗計画を策定する
はじめに、プロジェクト全体の計画を立てましょう。
計画や目的が不明確な状態で進めると、目指すべき方向性が定まらず、PDCAサイクルが上手く回りません。そのため、プロジェクトの現状や目標について、全メンバーの認識を合わせる必要があるのです。
また、目標は「新規案件10件獲得」など、数字を用いて具体的に設定することが大切です。ただし、目標数値が高すぎると実行が難しくなり、PDCAサイクルを回しづらくなるので実現可能な数値に設定しましょう。
Do|計画をもとにプロジェクトの進捗管理を実行する
次に、立てた計画に沿ってプロジェクトを進め、進捗を管理します。
具体的には、計画で立てた業務をタスク(作業)に細分化したうえでメンバーに割り当て、定期的に進捗を確認しましょう。このとき、作業記録の作成を社員に依頼しておくと、スムーズな状況把握や改善につながるのでおすすめです。
とくに、作業記録はほかの社員が確認できる場所に保存しておくことで、個人的にメモを残すよりも状況の把握が確実になります。
Check|進捗を十分に把握できていたか評価する
次に、実践した進捗管理を評価しましょう。
「できた/できなかった」という主観的な判断では、課題を正確に把握できないばかりか改善も進みません。したがって、データを活用して定量的に分析し、本質的な問題を見極める必要があるのです。
ただし、進捗をメールでやりとりしていると、ほかの情報に埋もれて該当のメールを見つけづらくなってしまいます。したがって、テーマごとに情報をやりとりできる「Stock」などのITツールを活用して、必要なデータへアクセスしやすい仕組みを整えましょう。
Action|進捗の評価で明らかになった課題を改善する
最後に、改善策を検討したうえで実行します。
仮に、複数の課題があるときは、プロジェクトへの影響度や緊急度を考慮して優先順位をつけましょう。そして、取り組む課題が決まったら改善策を検討したうえでタスク化し、メンバーに割り当てると効率よく業務を遂行できます。
以上のように、優先順位をつけたうえで改善策を実行していくことを繰り返して、問題をひとつずつなくしていきましょう。
【よくある質問】PDCAサイクルとOODAループの違いとは
PDCAサイクルに似た言葉に「OODAループ」がありますが、両者は目的が異なります。
PDCAは問題点を把握し、業務改善を進めるための手法です。一方、OODAは「Observe(観察)、Orient(状況判断)、 Decide(意思決定)、Act(行動)の4つのステップから成り、変化の激しい競争環境でも的確に判断し、行動するために活用されます。
つまり、PDCAでは計画通りに行動することが重視されますが、OODAでは予想外の出来事が起きた時に適切な行動をとることが重視されているのです。したがって、状況に応じて両者のフレームワークを使い分けるようにしましょう。
進捗管理でPDCAサイクルを回すメリット3選
以下では、「進捗管理でPDCAを回すメリット」を3つご紹介します。メリットを把握して、PDCAを適切に活用しましょう。
(1)問題の早期発見につながる
PDCAを回すメリットの1つ目は、進捗管理における問題に迅速に対応できる点です。
PDCAサイクルの「Check」の段階で定期的に進捗や成果を評価すれば、問題や課題を早期に発見できます。状況に応じた適切な行動をとることで、問題が深刻化する事態を未然に防ぐことが可能です。
また、データなどを利用して定量的に評価することも効果的です。定量的な評価により、主観に左右されない正確な状況把握が可能となり、適切な改善策の立案と実行が促進されます。
(2)業務を継続的に改善できる
PDCAサイクルを回すメリットの2つ目は、進捗管理や業務全体の改善を継続的に図ることができる点です。
PDCAサイクルを回すと、常に現状を見直すことになり、継続的に新たな改善点が次のステップに反映されていく体制ができます。また、進捗管理だけでなく、業務プロセスや製品、サービスの品質の継続的な向上も期待できるのです。
以上のように、PDCAサイクルを繰り返すことによって、組織全体のパフォーマンスが向上し、結果として市場での競争力の維持にもつながります。
(3)目標や計画が明確になる
PDCAサイクルを回すメリットの3つ目は、「Plan」の段階で具体的な目標を設定し、それに基づく計画策定が可能になる点です。
チーム全体で共通の目標をもっていれば、社員への効果的なタスク配分が実現し、無駄な業務の削減にもつながります。また、計画が明確であればメンバーもゴールを意識しやすく、目標達成に向けたモチベーションが維持されるのです。
ただし、目標が設定されていても正しくメンバーに共有されていなければ意味が無いため、定期的なミーティングや「Stock」などのITツールの活用によって、情報共有を徹底し進捗状況や課題を確認することが求められます。
PDCAで重要なのは?適切に回すポイント3選
以下では、PDCAを適切に回すポイントをご紹介します。以下のポイントを理解して、PDCAサイクルが回りやすい仕組みを整えましょう。
(1)定期的に確認する
PDCAを適切に回すポイントとして、定期的に確認することが挙げられます。
複数の案件を抱えていると日々の作業に追われ、PDCAの「Check(評価)」が後回しになりがちです。しかし、定期的に作業を評価しなければ課題を見落とし、重大なトラブルへと発展しかねません。
そのため、問題が起こった時点ですぐに策を講じることができるよう、定期的に確認する時間を作っておくことが重要です。たとえば、「毎週月曜日の11時から確認のミーティングを開く」など、スケジュールに組み込んでおくと習慣化しやすくなります。
(2)無理のない計画をつくる
実現可能性の高い計画を立てることも、PDCAサイクルを上手く回すうえで大切です。
現実的でない目標や計画を立てると、予定通りに作業を進められず、従業員のモチベーションが低下する原因になってしまいます。そのため、計画には不測の事態にも対応できるゆとりを持たせて、実現可能性を高める必要があるのです。
また、PDCAサイクルを回しながら計画をブラッシュアップすることで、さらに実行しやすくなります。したがって、最初は余裕のある計画を立てて、段階的に改良していきましょう。
(3)短いサイクルで実行する
PDCAサイクルをスムーズに回すには、短いサイクルで実行することも欠かせません。
1回の完璧なPDCAを実行するよりも、試行錯誤を繰り返すことで経験が蓄積され、進捗管理の精度を短期間で高められます。とくに、ITツールを使えば、試行錯誤の中で得られた知識や経験を簡単にまとめて、次のPDCAの改善に役立てられるのです。
したがって、進捗管理をスムーズに改善したい方は、スマホでも利用でき、過去の成功事例やノウハウなどを簡単に蓄積できる「Stock」のようなITツールを活用しましょう。
PDCAサイクル導入時のよくある課題
PDCAサイクルの導入は、必ずしも順調にいくとは限らず、問題や課題が生じて対応を強いられることもあります。例として以下のような課題が挙げられます。
- 初期設定の難しさ
- チェックと改善の難易度
- 時間とリソースの確保
- 全員の理解と協力の確保
目標設定が曖昧であったり、現実的でなかったりすると、プロジェクト全体の方向性が不明確になり改善が滞ることがあります。
評価基準が不明確だと、進捗や成果の評価を定量的かつ客観的にできないので、改善につなげられません。
他の業務が忙しい場合やリソースが限られている場合、PDCAサイクルを回すための時間や人手を確保するのが難しくなってしまいます。
メンバー全員がPDCAサイクルの意義と手順を理解し、積極的に参加する必要があります。たとえば、ITツールなどを活用して情報共有とコミュニケーションが円滑になることで、全員の理解と協力を促進できます。
以上のような課題は、PDCAサイクル導入時によく生じるため、開始前に注意して運用方法を設計しましょう。
無料から使える!PDCAサイクルの進捗管理に最適のアプリ/ツール
以下では、PDCAサイクルを管理できるおすすめアプリをご紹介します。
PDCAサイクルを回すには、定期的に進捗を確認し、改善を繰り返す仕組みづくりが欠かせません。そこで、ITツールを活用すれば、全メンバーの作業状況をまとめて管理できるので、現状を理解したうえで適切な改善策を打てるようになります。
しかし、WordやExcelなどのファイルでは共有に手間がかかるうえ、スマホからは確認しづらく従業員に浸透しない可能性があります。そのため、デバイスを問わず簡単に操作でき、進捗管理に必要な機能が過不足なく搭載されている情報共有アプリを選びましょう。
結論、自社が導入すべき進捗管理アプリは、PDCAの進捗をはじめとした情報を、スマホからも簡単に共有・確認できるシンプルなアプリの「Stock」一択です。
Stockの「ノート」では、各メンバーやプロジェクトのPDCAの状況をリアルタイムで共有できます。さらに、ノートはフォルダで整理でき、検索機能も充実しているため、過去のプロジェクトやノウハウを振り返って次のPDCA改善に役立てることが可能です。
失敗しない!エクセルよりも簡単に情報を管理できる「Stock」
/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
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「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
竹原陽子さん、國吉千恵美さん
リハビリデイサービスエール |
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「会社全体が、『Stock(ストック)さえ見ればOK』という認識に180度変わった」 ★★★★★ 5.0 特に介護業界では顕著かもしれませんが、『パソコンやアプリに関する新しい取り組みをする』ということに対して少なからず懸念や不安の声はありました。しかしその後、実際にStock(ストック)を使ってみると、紙のノートに書く作業と比べて負担は変わらず、『Stock(ストック)さえ見れば大半のことが解決する』という共通の認識がなされるようになりました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
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「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
<Stockを使ったPDCAサイクルの進捗管理例>
以下は、Stockを使った、PDCAサイクルの進捗管理例です。
Stockでは、「プロジェクトの進捗計画」「個々の作業記録」「プロジェクトの振り返り」を簡単に記録・共有できます。そのため、PDCAサイクルを円滑に回して、適切な進捗管理を実現できるのです。

PDCAサイクルの成功事例
ここでは、PDCAサイクルを実際に成功させた企業事例をご紹介します。自社のPDCAサイクルを改善し、成功に導きたい方は必見です。
成功事例1|ソフトバンクの場合
ソフトバンク株式会社は、独自の方法でPDCAを高速で回すことに成功しています。
孫正義社長の秘書となった三木雄信氏は、次々に発生する業務の対応に課題を感じていました。
そこで、孫正義社長の仕事の進め方を分析したところ、常にPDCAに沿って高速で業務に対応していることが判明しました。具体的には、以下のようにPDCAを8つに分けて取り組んでいたのです。
| プロセス | 詳細 |
|---|---|
| (1)大きな目標を決める |
月間単位などの長期的な機関の目標を立てます。 |
| (2)小さな目標を決める |
短期的な機関の目標を立てます。原則、1日における目標を設定するのがポイントです。 |
| (3)目標達成のための手段を挙げる |
目標を達成するための手段をリストにまとめます。 |
| (4)目標達成のための手段を試す |
(3)で挙げた手段をすべて試します。「期間を決める」「同時に試す」ことが重要です。 |
| (5)毎日検証する |
(4)で試した手段の結果を毎日検証します。 |
| (6)検証結果を踏まえて毎日改善する |
検証と同じく、改善も毎日続けます。 |
| (7)最適な手段を明確化する |
目標達成に最も良い方法を明確化します。 |
| (8)最適な手段をブラッシュアップする |
目標達成に最適な手段をさらにブラッシュアップします。 |
上記のPDCAを取り入れることで、業務をスムーズに進めることに成功したのです。
成功事例2|トヨタ自動車の場合
トヨタ自動車株式会社では、PDCAのなかで「なぜ」を掘り下げて業務改善を実施しています。
PDCAでは「評価」で計画通り実行できたか分析しますが、異常値が出たり計画と差異がでたときに「なぜを5回繰り返す」ことで原因を究明しています。成功に至らなかった要因を明らかにすれば、適切な対策を検討できるのです。
また、対策が上手くいけば社内へ横展開し、社内全体の業務改善に結びつけています。
成功事例3|無印良品の場合
「無印良品」を運営する株式会社良品計画では、PDCAの順序を変えることで業務改善に成功しました。
かつて、良品計画は「業務が非効率」「企業の成長をさぐるシステムがない」点が課題でした。たとえば、何をするにも提案書の作成・承認が必要になり、すぐに実行されない状況が続いていたのです。
そこで、新しく社長に就任した松井忠三氏は、あえてPDCAを「DCAP(実行→評価→行動→計画)」の順に回しました。その結果、構造改革に取り組む必要があることが分かり、業務改善につなげられたのです。
このように、計画段階でPDCAが止まってしまう企業は、実行からスタートする方法もひとつの手段です。
進捗管理でPDCAサイクルを回す方法まとめ
これまで、進捗管理でPDCAサイクルを回す方法や導入のメリットや課題を中心にご紹介しました。
PDCAサイクルを回すには、進捗を継続的に確認できる仕組みづくりが欠かせません。そこで、ITツールを活用すれば、全メンバーの作業状況や過去のノウハウを一元管理できるので、現状を把握しながらより適切な改善策を打てるようになります。
しかし、WordやExcelなどのファイルでは共有に手間がかかるうえ、メッセージのやりとりができません。一方、チャットツールはメッセージを送れますが、情報が流れやすく、大事な資料が埋もれてしまいがちです。
そこで、「情報を確実に蓄積でき、メッセージ機能も備えた情報共有アプリ」を導入しましょう。結論、PDCAをはじめとした社内情報の記録には、すべての社員が、スマホからも簡単に情報を共有・確認できる「Stock」が最適です。
ぜひ「Stock」を使って、PDCAサイクルを効果的に回して業務改善につなげましょう。


