企業やプロジェクトチーム・部門で設定した目標の達成状況を分析する方法として、予算と実績を管理する「予実管理」が挙げられます。多くの企業では、予実管理にExcelやスプレッドシートを使っています。
しかし、「予実管理シートをうまく作成できない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、予実管理の方法やおすすめの予実表Excelテンプレート5選を中心に解説します。
- 予実管理表に記入すべき項目と作り方を知りたい
- 見やすい予実管理シートのテンプレートを探している
- 予実管理シートの管理や共有を効率化したい
という方はこの記事を参考にすると、自社の予実管理にマッチするテンプレートが見つかり、効率的に予実管理をする方法も分かります。
目次
予実管理表(予実表)とは
以下では、予実管理表とは何か概要の説明や、予算管理表との違いを紹介します。予実管理表の基本的な意味を知りたい方は必見です。
予実管理表(予実表)の概要
予実管理表(予定表)とは、プロジェクトチームや企業全体で設けた「予算」に対し「実績」がどのような結果になったかを管理する表のことです。
具体的には、予算と実績を比較分析しつつ、目標に対する現状を把握します。仮に、予算と実績に乖離がある場合は「なぜその乖離が発生したか」の原因を考え、問題点を洗い出します。
このように、予実管理表を使って目標に対する達成度を評価することは、企業の課題の発見・改善につながります。さらに、予実管理のデータを蓄積すれば、これまでの状況の推移や自社の強み・弱みを捉えられるのです。
予実管理表と予算管理表の違い
予実管理表と予算管理表の違いは、「作成する目的」です。
予実管理表の作成目的は、「予算と実績を比較して評価すること」です。両者の差を分析して、企業の課題や改善点を把握することがおもな目的と言えます。
一方で、予算管理表の作成目的は、「目標達成に向けた計画を立てること」です。売り上げやコストをもとに、どのようにリソースを分配するかを計画するのです。
以上のように、予実管理表と予算管理表には、作成目的に大きな違いがあります。そのため、自社に必要な管理表を選択して作成しましょう。
予実管理表に記入すべき項目
予実管理表に記入すべき項目として、以下の内容が挙げられます。
| <項目> | <内容> |
|---|---|
| 売上高 |
複数の事業・商品がある場合は、それぞれの数値を記入できるよう、項目を設けておきましょう。 |
| 売上原価 |
売れた商品の仕入れや製造にかかった費用のことを指します。売上高と同様、事業や商品ごとに項目を設けると良いです。 |
| 売上総利益(粗利) |
「売上高」から「売上原価」を差し引いた利益です。どれだけ効率よく商品を売っているかを見る指標であり、「粗利率(=粗利 ÷ 売上高)」は収益性を測るうえで重要です。 |
| 販管費 |
商品の販売活動や会社運営にかかる費用の総称です。売上原価とは異なり、直接売上に結びつかない、広告宣伝費や給与などの間接的なコストが含まれます。 |
| 営業利益 |
本業(営業活動)から得られた利益を表します。「売上総利益」から「販管費」を差し引いて求めます。営業利益が高い企業は、本業が強い企業と評価されます。 |
| 経常利益 |
営業利益に、本業以外の定常的な収支(営業外収益・営業外費用)を加減した利益です。たとえば、利息収入、株式配当、借入金の利息支払いなどが含まれます。 |
| 税引前当期利益 |
経常利益に、臨時的な収益や損失(特別利益・特別損失)を加減して求める利益です。企業活動の中で一時的に発生した要素がここに含まれます。 |
| 当期純利益 |
最終的に会社に残る純粋な利益です。税引前利益から法人税・住民税・事業税などの税金を差し引いたあとの利益であり、配当や内部留保に使われます。 |
これらの項目を縦軸に設定し、横軸には当期予算や予算比などの項目を配置します。また、事業内容や商品によって必要な項目は異なるため、自社に適した項目を選んで予実管理表を作成しましょう。
【4ステップ】見やすい予実管理表の作り方
Excelを使った見やすい予実管理表の作り方は、以下4ステップに分けられます。
- 予実管理表を作るツールを決定する
- 記載する項目を決定する
- 比較する項目を記載する
- 実績を記載していく
Excel・スプレッドシートが代表的です。一方で、数字の管理だけでなく数値の分析や経緯の共有まで円滑にしたい場合は、「Stock」のようにファイル添付やメッセージのやりとりができるツールを使うと便利です。
売上高や売上原価などの項目を記載しましょう。必要となる項目は企業によって異なるため、自社に適したものを設定します。

「前年同月実績」などの項目を加えて比較することで、現状の実績がどのように変化しているのか分析しましょう。

実際の数値を入力しますが、手動での入力になるため、ヒューマンエラーが起こる可能性があります。そのため、「必ずダブルチェックを実施する」といったルールを設定するのがおすすめです。

上記の4ステップを意識して、見やすい予実管理表を作成しましょう。
予実管理表を作成・管理する方法2選
以下では、予実管理表を作成・管理する2つの方法をご紹介します。自社に合った方法で予実管理を実施しましょう。
(1)Excel・スプレッドシートを使う
今でも多くの企業で予実管理表の作成・管理にはExcelやスプレッドシートが使われています。
この2つのツールは、導入時の教育コストを抑えられるため、導入ハードルが低いです。しかし、Excelとスプレッドシートには以下のようなデメリットがある点に注意しなければなりません。
- データ集計に工数がかかる
- 人によって習得度が異なる
- ファイル管理が煩雑になる
- データを共有しづらい
以上のように、Excelやスプレッドシートは、表計算ソフトとして活用されるため、テキストベースで結果や分析内容をまとめるのには不向きだと言えます。したがって、予実管理シートは、ITツールに添付して、データとテキストをまとめて管理しましょう。
(2)専用のITツールを利用する
予実管理をする方法のひとつが、専用のITツールを利用する方法です。
予実管理に特化した専用のITツールでは、予実管理を自動化できる機能に加え、ツールによってはレポート機能や分析機能も利用できます。そのため、これまで人為的に進めてきた作業を効率化できるだけでなく、より正確な数値の分析が可能になるのです。
ただし、専用ツールは便利な反面「使いこなすのが難しい」「使用範囲が限定的」という点も考慮しなければなりません。したがって、「迷わず使える操作性の良さ」「スムーズな共有機能」を備えた「Stock」のようなITツールの利用を検討しましょう。
【無料】見やすい予実管理シートのExcelテンプレート5選
「予実管理シートを作るのが面倒」というデメリットを解消する方法として、テンプレートの活用があります。以下で紹介するテンプレートを使うと、すぐにデータの入力へ取りかかれるのでおすすめです。
(1)シンプルな予実管理シートのテンプレート

こちらは、Microsoft Officeが提供する「シンプルな予実管理シートのテンプレート」です。
シンプルな構成なので、自社独自の項目を簡単に追加できます。また、カテゴリ別に経費を管理できるので、情報を見やすく整理したい企業におすすめです。
(2)詳細に記載できる予実管理表のフォーマット

こちらは、経理プラスが提供する「詳細に記載できる予実管理表のフォーマット」です。
売上高や原価、粗利益、販管費といったさまざまな項目で構成されており、細かな予実データを管理できるのが特徴です。
(3)計算式が使える予実管理シートのテンプレート

こちらは、フリーテンプレートが提供する「計算式が使える予実管理シートのテンプレート」です。
計算式が入力されているので、すぐに利用を始められます。また、項目が細かく分けられているため、売り上げに関する情報を網羅的に蓄積できます。
(4)一般的な予算管理表のテンプレート

こちらは、みんエクが提供する「一般的な予算管理表のテンプレート」のテンプレートです。
予算をメインに管理するシートで、月々の経常損益、特別損益の項目ごとに情報をまとめられます。印刷するときは印刷範囲を指定して利用しましょう。
(5)達成率が計算できる予実管理シートのテンプレート

こちらは、テンプレートBANKが提供する「達成率が計算できる予実管理シートのテンプレート」です。
売上予算を基準として、達成率が自動計算される仕様になっています。棒グラフは「売上/予算(円)」、折れ線グラフは「年間予算達成率(%)」を示しており、予実の差分や達成率が一目で分かるのが特徴です。
【必見】効果的な予実管理を実現するポイントとは
以下では、効果的な予実管理を実現するポイントをご紹介します。
予実管理を成功させるには、単に数値を記録するだけでなく、分析結果も残す必要があります。予実に乖離が生じたとき、「予算の見積もりが甘かったのか」「実績が想定よりも低かったのか」を分析しなければ、次の改善策を打ち出すことができないからです。
しかし、Excelやスプレッドシートは数値管理には便利な一方で、分析結果を記録・共有するには不向きです。そこで、予実管理を成功させたい方は、予実管理シートと分析情報をまとめて管理・共有できる「ITツール」を併用しましょう。
結論、自社に導入すべきなのは、予実管理シートや分析情報をまとめて管理・共有できるツール「Stock」一択です。
Stockの「ノート」には、Excelなどで作成した予実管理シートだけでなく、その分析結果も一緒に記録・管理できます。また、ノートには「メッセージ」や「タスク」が紐づけられるので、予実に関するやりとりや、予実結果の定期的な分析のタスク設定も一か所で完結するのです。
最も簡単に予実管理を一元化できるITツール「Stock」
/ 情報ストック、タスク管理、メッセージ機能 /
チームの情報を、最も簡単に管理できるツール「Stock」
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できるツールです。「社内の情報を、簡単に管理する方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITの専門知識がなくてもすぐに使える
「ITに詳しくない65歳の方でも、何の説明もなく使える」程シンプルです。
- 社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できる
作業依頼、議事録・問い合わせ管理など、あらゆる情報を一元管理可能です。
- 驚くほど簡単に、「タスク管理」「メッセージ」もできる
直感的な操作で、「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
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「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
竹原陽子さん、國吉千恵美さん
リハビリデイサービスエール |
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「会社全体が、『Stock(ストック)さえ見ればOK』という認識に180度変わった」 ★★★★★ 5.0 特に介護業界では顕著かもしれませんが、『パソコンやアプリに関する新しい取り組みをする』ということに対して少なからず懸念や不安の声はありました。しかしその後、実際にStock(ストック)を使ってみると、紙のノートに書く作業と比べて負担は変わらず、『Stock(ストック)さえ見れば大半のことが解決する』という共通の認識がなされるようになりました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
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「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
※最低ご利用人数:5ユーザーから
予実管理の方法や無料テンプレートまとめ
ここまで、予実管理の方法やExcelテンプレートを中心にご紹介しました。
予実管理は企業や部門の目標を達成するために必須の業務であり、Excelや専用ツールを使う方法が一般的です。また、Excelやスプレッドシートの場合、テンプレートを活用すれば手間をかけずに体裁を整えられます。
ただし、Excelやスプレッドシートは長文の記録には不向きなので、予実管理の分析結果を文章でまとめるのには適しません。したがって、予実管理を実施するときには「予実管理シート」と「結果に対する分析結果」をまとめて記録できるITツールを使いましょう。
結論、自社の予実管理には、予実管理に関する情報を簡単にまとめられるツール「Stock」一択です。
ぜひ「Stock」を使って、経営目標の達成を実現しましょう。


