昨今、多くの企業がクラウドシステムの活用によるIT化を推し進めています。そして、コールセンターにおいても重要性が広く知れ渡り、積極的なシステム導入を行う企業が増えています。
システムを活用すればコールセンター業務の効率化が見込めますが、どのようなシステムを使えばよいか悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、コールセンター業務にクラウドツールを利用すべき理由と注意点、おすすめのシステム7選を中心に解説します。
- コールセンター業務にシステムを活用すべき理由を全社に浸透させ導入したい
- 失敗したくないのでクラウドシステムを導入する際の注意点を事前に把握したい
- コールセンターでの情報共有・管理に役立つおすすめのシステムが知りたい
という方は今回の記事を参考にすると、コールセンター業でクラウドツールを利用すべき理由や注意点をわかるうえ、おすすめのツールもわかります。
目次
コールセンター業務にクラウドツールを利用すべき理由
以下では、コールセンター業務にクラウドツールを利用すべき理由を解説します。コールセンター全体で業務効率化を実現するためにも、以下の理由を全社で把握しておくことが必要です。
スムーズな顧客対応が可能になる
コールセンターへクラウドシステムを導入すると、スムーズな顧客対応に繋がります。
コールセンターでは、いかなるときも顧客からの問い合わせに的確に回答する必要があります。そこで、クラウドシステム内に顧客情報や問い合わせ履歴、類似問合せ内容などを管理しておくと、オペレーターは該当の情報を閲覧するだけで適切な対応が可能になるのです。
とくに、コールセンターでは、経験や知識の量がクレームの発生を大きく左右します。そのため、必要な情報はすべてクラウドシステムに格納し、必要時には誰でも活用できる環境を構築しておくことで、クレームリスク削減にも繋げられます。
部署間での連携が取りやすい
コールセンターでクラウドツールを活用すると、部署間での連携がとりやすくなります。
コールセンターではオペレーターと顧客が1対1でコミュニケーションをとって進むため、顧客に関する情報が属人化しやすいです。一方で、クラウドシステムを活用して顧客情報の一元管理を実践すると、部署間での伝達漏れや確認ミスなどのリスクを軽減できます。
とくに、架電不要の連絡や連絡希望時間の連絡など、顧客からの要望が共有されなければ、クレームを生む原因にもなりかねません。そこで、システムによって環境が整備されていると、異なる部署や担当者以外のオペレーターであっても、最新の顧客情報が確認できるので、適切な対応が可能となるのです。
顧客離れのリスクを減らせる
コールセンターにおけるクラウドシステムの利用は、顧客離れのリスクを減らせます。
クラウドシステムに蓄積した過去の対応例を元に回答を行えば、短時間で顧客への対応が完了するからです。そのため、回答への時間が経つことで発生する「顧客離れ」の防止につながるのです。
さらに、受電と同時にシステム内に顧客情報の記録が残せるので、メンバー間でリアルタイムに連携し、速やかな処理が可能となることもポイントです。
コールセンター業にクラウドツールを導入する際の注意点
以下では、コールセンター業でクラウドツールを導入する際の注意点を解説します。
クラウドツールは業務改善に役立つ一方、誤ったツール選定は業務を圧迫する原因ともなります。したがって、導入前には以下のポイントを押さえておきましょう。
誰でも使える操作性となっているか
まずは、導入予定のシステムが誰でも使える操作性かを見極めましょう。
システムを実際に活用して業務を進めるのは現場のオペレーターです。そのため、情報管理に特化したシステムでも、操作が難しいものでは、かえって業務効率を下げる原因となりかねません。
したがって、ツールの操作性について「利用時にストレスを感じないか」「ひとりでもツール利用ができない社員が出ないか」までを考慮した見極めが重要です。
在宅勤務にも対応できるか
クラウドシステム導入時は、在宅勤務に対応できるかも確認しましょう。
働き方改革による影響もあり、昨今では自宅での勤務を可とする企業も増えています。人手不足が続くコールセンター業でも、在宅勤務・テレワークの新しい働き方が導入できれば、新規人材流入のきっかけになります。
ただし、コールセンターでは顧客の個人情報を扱うので、在宅勤務課での情報漏洩のリスクを下げるために、セキュリティが強固であることの確認は欠かせません。そこで、第三者機関による認証や、サービスページのセキュリティ項目は確実にチェックしましょう。
導入コストは最適か
クラウドシステムの導入コストが最適か、も導入前に注意すべき点です。
一般的に、クラウドシステムは利用人数や利用期間で月額料金が発生します。さらに、システムによっては、別途初期費用などがかかるケースもあるため、あらかじめ内容を確認をしておかなければ、想像以上にコストがかかってしまうのです。
クラウドシステムは継続利用し、情報の蓄積をし続けることで効果を発揮します。コストの問題ですぐに運用をやめてしまえば、効果を得られず無駄な費用を払うだけとなってしまうので、自社の予算と適しているかの確認は必須です。
コールセンターでの情報共有・管理に貢献するクラウドシステム7選
以下では、コールセンターの情報共有・管理に貢献するクラウドシステム7選をご紹介します。
コールセンターでクラウドシステムを導入するにあたり、システムがオペレーターの負担にならないことが大切です。業務に追われているオペレーターに対し、さらに不可がかかる状況は業務の非効率化だけでなく、メンバーの心身に悪影響を及ぼします。
一方、PBX機能やCTI機能などコールセンターに必要ではあるものの、顧客とのやりとりで得た「情報」を正しく管理・共有できるだけでもコールセンターにおける効率化は実現するのです。そこで、「教育コストがかからず、業務に必要な情報へすぐアクセスできるシステム」が必須です。
そのため、コールセンターのクラウド化には、非IT企業の65歳以上のメンバーでも簡単に利用でき、コールセンターと親和性の高い情報共有システム:「Stock」一択です。
Stockの「ノート」にはテキストやファイルを挿入できるので、「問い合わせ履歴」はもちろん「対応ステータス」など、あらゆる顧客情報の管理に役立ちます。さらに、ノートには「メッセージ」が紐づけられ、顧客の情報が混ざらずにオペレーター間で情報共有できます。
【Stock】コールセンターの情報を最も簡単に共有・管理可能
「Stock」|最もシンプルな情報ストックツール
Stockは、社内のあらゆる情報を、最も簡単に「ストック」できるツールです。「社内の情報を、簡単にストックする方法がない」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート」の機能を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくない数人~数千人の企業向け
ITの専門知識がなくても問題なく、あらゆる企業が簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える
余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる
社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
塩出 祐貴さん
松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』がある弊社にも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
加井 夕子 さん、海野 紘子 さん
SBIビジネス・イノベーター株式会社 |
「SBIグループの厳格なセキュリティ基準をも満たす、誰にでもお勧めの情報ストックツールです」 ★★★★★ 5.0 当社が導入するシステムには非常に厳格なセキュリティ基準を満たすことが要求されていますが、Stockのシステムは極めて高度なセキュリティ基準で開発・運営されているため、SBIグループのセキュリティ基準でも全く問題なく導入することができました。 |
江藤 美帆さん
栃木サッカークラブ(栃木SC) |
「ナレッジが属人化しやすいプロスポーツクラブには、Stockを非常に強くお勧めします!」 ★★★★★ 5.0 元々悩んでいた『ナレッジがブラックボックス化してしまう』という問題が、驚くほどうまく解消されました。 『Stockさえ見れば、すぐに必要な情報を把握できる』という状況を作り出すことに成功し、明らかに生産性が向上しました。 |
<Stockの料金>
- フリープラン :無料
- ビジネスプラン :500円/ユーザー/月
- エンタープライズプラン :1,000円/ユーザー/月
【Genesys Cloud CX】世界100カ国以上で使われるシステム
Genesys Cloud CXの特徴
- 多彩な機能を搭載
- 効率的な人材教育を進めるための機能が豊富
電話やEメール、チャットのコミュニケーションツールはもちろんSNSなど、多彩なチャネルからきた問い合わせを管理できる機能が豊富に備わっています。
同社は「24時間365日」のサポート受付を展開しているので、時間を問わず運営元へ問い合わせができます。
Genesys Cloud CXの注意点
- プランによっては一部機能に制限がある
- 多機能なシステムである
Genesys Cloud CXプランでは「チャットボット」が使えなかったり、チャットとメールの回数制限がある点に注意です。
さまざまな機能を搭載したシステムなので、正しく使いこなせるかは現場のITリテラシーの高さに依存する点に注意しましょう。
Genesys Cloud CXの料金体系
- Genesys Cloud CX 1:9,000円/ユーザー/月
- Genesys Cloud CX 2:13,200円/ユーザー/月
- Genesys Cloud CX 3:18,000円/ユーザー/月
- Genesys DX™:要問い合わせ
【Service Cloud Voice】Salesforceのコールセンターシステム
Service Cloud Voiceの特徴
- AIを活用した電話対応
- 人材教育に役立つ機能が豊富
AIを活用した電話対応が可能なうえ、Einstein for Serviceと呼ばれるシステムと連携すると、顧客の電話内容から情報を紐づけて分析できる点が特徴です。
管理画面上で特定のメンバーの稼働状況をモニタリングできるので、問い合わせ完了までの時間が分かり、対応にかかった時間の原因究明も容易になります。
Service Cloud Voiceの注意点
- 複雑なシステムなので、教育コストがかかる
- ユーザーあたりの単価が高め
Service Cloud VoiceはSalesforceが展開しているサービスであるできることは多いものの、複雑かつ多機能である点に注意しましょう。
有料で使うには「ユーザー一人あたり3,000円/月〜」の利用料金がかかります。
Service Cloud Voiceの料金体系
- Essentials:3,000円/ユーザー/月(年間契約)
- Professional:9,000円/ユーザー/月(年間契約)
- Enterprise:18,000円/ユーザー/月(年間契約)
- Unlimited:36,000円/ユーザー/月(年間契約)
【BIZTEL】2,000社以上の導入実績あり
BIZTELの特徴
- 柔軟性の高い電話サービス
- 導入社数2,000社以上の実績あり
社内における電話業務の効率化だけでなく、在宅勤務・テレワーク下でも利用可能な電話サービスです。
導入社数は2,000社以上、稼働席数は40,000席以上であり、導入の企業規模も中小企業から大企業まで幅広いです。
BIZTELの注意点
- 利用開始までの流れが若干複雑
- 解約時に日割り計算はされない
初期設定にてCTIツールの導入が求められるステップがあり、整備するには10ステップを踏まなければならないので、前者で展開するには若干工数がかかります。(マニュアルはあり)
利用途中で解約する際にかかる金額は日割りではなく、1ヶ月分の料金である点に注意しましょう。
BIZTELの料金体系
- 詳細は問い合わせが必要です。
【楽テル】CRM機能搭載のコールセンターシステム
楽テルの特徴
- 架電オペレーションの効率化のほかにCRMシステムを搭載
- BPOにも対応
問い合わせ対応やテレアポの効率化はもちろん、CRM(顧客管理システム)の機能も搭載しています。
自社におけるコールセンター部署がなくても、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)案件管理にも対応しています。
楽テルの注意点
- 無償サポート有償サポートの内容に違いがある
- 別途CTIシステムの導入費用がかかる
有償サポートを受ける場合は、電話やZoomを活用したサポートが受けられますが、無償の場合はメール、もしくはコミュニティによるサポートのみとなる点に注意です。
利用開始には初期費用と月額費用に加え、CTI(システムと電話サービスの連携システム)システムの費用がかかるので、予算を超えてしまう可能性があります。
楽テルの料金体系
- 初期費用(150,000円~) + 月額費用(70,000円~) + 各CTIシステム料金
【BlueBean】在宅勤務におすすめのコールセンターシステム
BlueBeanの特徴
- 在宅勤務・テレワークでの電話対応業務に特化
- CRMや外部サービスとの連携が豊富
インバウンド・アウトバウンドの両方に対応しており、導入社数も300社数を突破しています。
多数のCRM・外部システム(Salesforce、Kintone、楽テルなど)との連携ができるので、既存のシステムを活用している場合はさらに業務を効率化できます。
BlueBeanの注意点
- 推奨環境の構築に手間がかかる
- BlueBean専用のソフトフォンが必要
インターネット回線・PC・IP電話回線・IP電話機の準備がそれぞれ必要です。
公式サイトから別途ダウンロードする必要があります。
BlueBeanの料金体系(1ライセンスごと)
- 月額費用5,000円+ディスク容量(40GB〜)+機器代金(電話機とヘッドセット)
【@nyplace】AVAYA社の交換機を活用
@nyplaceの特徴
- AVAYA社の交換機を使用
- 充実した機能性
世界的シェアの高い、AVAYA社の信頼性が高いシステムを使っているので、セキュリティは強固です。
PBX(電話交換機)機能やACD(着信振り分け)機能など、コールセンターの運用に必要な機能がパッケージ化されています。
@nyplaceの注意点
- 環境構築に時間がかかる
- ITリテラシーの高くないメンバーに教育が必要
オンプレミス型の環境構築と比べると運用や初期費用のコストがかかるものの、運用開始から1〜2ヶ月かかってしまう点に注意が必要です。
コールセンターに必要な機能はすべて備わっているものの、多機能なのですべての機能をメンバーが使えるように教育しなければなりません。
@nyplaceの料金体系(5名で利用の場合)
- 必要席数5席×月額20,000円/席=100,000円/月
コールセンター業務でクラウドシステムを利用すべき理由と注意点まとめ
ここまで、コールセンター業務にクラウドシステムを利用すべき理由と注意点について解説しました。
コールセンター業務にクラウドシステムを利用すると、スムーズな顧客対応と部署連携が実現し、顧客離れのリスクを軽減した運用が可能となります。しかし、操作が難しくコストも高いシステムでは、継続利用ができずに最終的には従来の非効率な管理手法に戻ってしまうのです。
また、コールセンター業はシフト制が多く、システム教育の時間を十分にとれません。そこで、多機能なシステムは避け、シンプルな機能で必要な情報が蓄積・共有ができるシステムを選択しましょう。
そのため、「ノート」「メッセージ」「タスク」のシンプルな構成で、コールセンター内での情報共有を円滑化する「Stock」を使うべきです。非IT企業を中心に200,000社以上の企業に導入され、コールセンターにおける導入実績も豊富です。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入し、コールセンターのクラウド化による業務効率化を実現しましょう。