作業指示書は、従業員がスムーズに作業を進めていくうえではもちろん、取引先の会社に作業を指示したりするときにも活用されます。作業指示書があればミスを予防でき、工程を見直して作業効率の向上にもつながるのです。
しかし、作業指示書は業種や職種によって項目が異なるうえ、テンプレートがなければ一から作成しなければなりません。そのため、「作業指示書をつくりたいが、取り掛かるのに躊躇している」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、作業指示書に必要な項目や、おすすめのテンプレートサイトを中心に紹介します。
- 現場で作業ミスや伝達ミスが起こっているので解消したい
- 作業指示書を一からつくるのは面倒なので雛形が欲しい
- 作成した作業指示書の管理・共有を簡単にできるツールを模索している
という方はこの記事を参考にすると、適切な作業指示書を作成できるだけでなく、作成した指示書を見やすく整理する方法も見つかります。
目次
作業指示書の必要性とは
作業指示書とは、業務の手順や作業連絡に関わる事項を、分かりやすくまとめた文書のことです。指示書をもとに作業を進める目的には、以下の4つが挙げられます。
- 作業を確実かつ効率的に進めるため
- 作業内容を記録・管理し、ミスを防止するため
- 重要事項を現場に周知するため
- 安全または衛生面から、法的な根拠に従って作業をするため
このように、作業指示書を作成する背景には業務を適切に進める目的があります。そのため、様式や内容に不備があれば作業に悪影響を及ぼし、トラブルの原因となるのです。
したがって、作業指示書の正しい書き方を確実に把握しておく必要があります。
作業指示書の様式とは
作業指示書は、業界や業種によって様式や内容が異なります。ただし、一般的には以下の項目を設けている場合が多いため、確認しておきましょう。
基本項目
基本項目は汎用性が高く、さまざまな場面での指示書作成に役立てられます。
<必要な項目> | <詳細> |
---|---|
作業の名称 |
実施する作業の名称を記載します。製造業であれば検品、組み立て加工などです。 |
期間と日時 |
作業する期間や日時を記載します。遅延などのトラブルを招かないためにも明確にしておきましょう。 |
担当者名 |
誰に向けた指示かを明確にするために、作業の担当者を明記します。 |
依頼者名 |
工事や生産、作業を依頼した顧客を明記します。また、電話番号やメールアドレスなどの連絡先も記載しておきましょう。 |
作業時間 |
あらかじめ作業時間が決められている場合は記載しておき、未定の場合には作業予定時間を書きましょう。 |
作業場所 |
たとえば、清掃業であればフロアなど、実際に作業をする場所を記載します。 |
指示書を作成するときには、以上の内容が記載されているか十分に注意しましょう。
作業内容
次に、作業内容として「やるべきことや手順」を明記します。
指示を出したい相手へ的確に伝えることが求められるため、箇条書きを使ったり、文章の構成を意識したりすることが重要です。
このように、作業内容は作業担当者が簡単に理解できるように記載しましょう。
作業予定
最後に、作業予定として「実施する作業のスケジュール」を記載します。
作業担当への指示に加えて、作業に携わるメンバーも併せて説明すれば、「どの程度の規模やスケジュールで進める作業か」を伝えられます。
このように、作業予定を詳細に残しておくことで、予定と実績が大きくかけ離れることがなくなるのです。
また、複数人での作業を効率よく行うために、指示書に紐づくコメント(メッセージ)機能を備えた「ナレカン」を活用することで、”誰が何をしているのか””どの工程が未着手なのか”をやり取りする方法も効果的です。
建設業の作業指示書に必要な項目とは
建設業に最適な作業指示書には、安全に作業するために必要な項目が存在します。したがって、建設業に携わっている方は以下の項目にも十分注意しましょう。
作業間連絡事項
はじめに、作業間連絡事項には、作業間連絡調整の話し合いで決まったことを書きます。
作業間の連絡が伝わらない場合、連携が取れずに「認識の齟齬」や「作業の停滞」を招いてしまうのです。また、共有事項が伝わっていなければ、混在作業による労災が起こる可能性もあります。
そのため、各業者が確実に内容を理解して、作業を進められるように配慮することが重要です。たとえば、5W2H(誰が、いつ、どこで、なぜ、何を、どのように、いくら)を意識するだけでも伝わりやすくなります。
元請安全指示事項
元請安全指示事項は、元請業者から現場に向けた指示がある場合の項目です。
元請会社には下請け会社に対する、「安全配慮義務」や「使用者責任」があります。そのため、安全管理の不備により現場で事故が起これば、元請会社は損害賠償を支払わなければなりません。
以上のことから、作業過程や使用機材などに関して、詳細な情報を記録しておく必要があるのです。
追加の可能性がある項目
建設業では事業規模や作業内容によって、周知が必要な項目が随時追加されることがあります。主な例として以下の内容が挙げられます。
- 稼働予定または搬出、搬入予定の重機や車両の数
- 現場検査や立ち会い予定
現場で必要になる重機や車両の数は、正確に記載します。
機材や車両の安全検査や責任者の立ち会いがある場合は、日時や所要時間を詳細に記載します。
とはいえ、WordやExcelで指示書を管理する場合、都度ファイルを開く手間がかかることから、更新を怠ってしまいがちです。そのため、「ナレカン」のような「すぐに情報を更新できるノート型ツール」を活用して、最新の情報をリアルタイムで共有できる環境を整え、急な変更にも迅速に対応できるようにしましょう。
製造業の作業指示書に必要な項目とは
多くの作業を交代しながら進めていく製造業のような現場では、従業員が同じ認識を持って取り組むことで、トラブルを防止できます。そのため、指示書を作成するときは、以下の項目に漏れがないように注意しましょう。
(1)製造における責任者
まず、製造における責任者名を記載しましょう。
万が一、トラブルが発生した場合、現場の責任者が不明であれば、従業員は誰に報告すればよいか分からなくなってしまいます。その結果、早急に報告すべき連絡を後回しにして、大きなトラブルに発展してしまうのです。
そのため、指示書には責任者名はもちろん、緊急時にすぐに連絡できるように電話番号やメールアドレスも併せて記載しておくことが大切です。
(2)製造スケジュール
次に、作業指示書には、製造スケジュールの記載も必須です。
仮に、従業員が納期日を勘違いしていると「まだ、時間に余裕があるから」とほかの作業を優先してしまい、計画通りに進まなくなってしまいます。その結果、期日が近づいてから慌てることになり、作業ミスが起きたり、最悪の事態には事故が起きたりするのです。
そのため、作業指示書には、製造にかかる期間や納期日など、製造スケジュールを明確に書き記すようにしましょう。
(3)作業機器の扱い方
最後に、作業機器や工具の使い方も記載しましょう。
製造現場には、手軽に扱える機器から大掛かりな機器までさまざまな機器があります。万が一、作業機器ごとの正しい使い方やメンテナンス方法を理解できていなければ、業務効率を低下させるだけでなく、大きな事故につながりかねません。
そのため、製造指示書を通じて、従業員一人ひとりが適切に扱えるように、「作業機器の扱い方」は必須項目だと言えます。「ナレカン」のような、テキストだけでなく写真・動画も添付できる作業指示書一元化アプリを導入して、全従業員に伝わるように、工具の使い方を記載しましょう。
製造業で使える作業指示書のテンプレート
以下は、製造業で使える作業指示書のテンプレートです。誰が見ても分かりやすいように、文章を簡潔に書くことを意識しましょう。
作業指示書
発行日 令和〇年〇月〇日
現場責任者 〇〇 〇〇
緊急連絡先 090-XXXX-XXXX
<作業工程・分類>
<製造スケジュール>
- 製造期間:令和〇年〇月〇日~令和〇年〇月〇日
- 納期:令和〇年〇月〇日
<作業手順>
- あああ
- あああ
- あああ
<使用する器具>
- 使用する目的:〇〇するため
- 使い方:あああ
- 注意事項:あああ
<備考>
上図のテンプレートは、「ナレカン」の「記事(ノート)」にテンプレートとしてそのまま活用することができます。また、製造業のように、機器の使い方など言葉で説明しづらい場合は、画像や動画を貼り付けていくのもおすすめです。
【Excel/Word対応】作業指示書の無料テンプレートサイト5選
以下では、作業指示書の作成を効率化できるテンプレートサイトを5つ紹介します。いずれのサイトも、ダウンロード後にカスタマイズできる雛形が揃っているので必見です。
(1)おしいれクラウド
「おしいれクラウド」が提供する作業指示書のテンプレートです。
有資格作業や必要保護具、共通指示事項など、項目が細かく設定されている雛形なので、すぐに運用に乗せられます。
ただし、細かい項目が設けられているので自社にマッチしない可能性がある点に注意しましょう。
(2)テンプレート祭り
「テンプレート祭り」が提供する作業指示書の雛形です。
業界や業種に応じた項目を追加したり、他言語に変換したりと目的に合わせて自由にカスタマイズできます。
書類の種類も非常に豊富で、ビジネスだけでなく日常生活にも利用できる書類のテンプレートも備わっています。
(3)Smartsheet(スマートシート)
「Smartsheet」が提供する作業指示書のテンプレートです。
Smartsheetのテンプレートは、メンテナンス作業指示書やサービス作業指示書、自動車作業指示書など、種類が豊富です。
また、必要に応じてフォームを変更すれば、指示を追加できるという特徴もあります。
(4)フリー テンプレート
「フリーテンプレート」の作業指示書に関する雛形です。
ExcelやWordで作成した幅広いジャンルの作業指示書をダウンロードできます。基本フォーマットも項目が絞られており、必要に応じて項目の修正が可能です。
(5)テンプレート倉庫
「テンプレート倉庫」の作業指示書に関する雛形です。
テンプレート倉庫の作業指示書もビジネスだけでなく、学校や自治会など、多様な職種や目的に応じて利用できます。
また、テンプレート倉庫では、「表形式のものはExcel形式、文書形式のものはWord形式」という使い分けがされているので、記載内容によって使いやすい形式のテンプレートが揃っています。
ExcelはNG?作業指示書の作成・管理を一元化するアプリ
ここでは、作業指示書の作成と管理が簡単にできるツールを紹介します。
WordやExcelのテンプレートは便利ですが、ファイルが乱立すると適切な管理が難しくなり、目的の指示書をすぐに見つけ出せません。そこで、「数十人~数万人規模の企業に適したノート型ツール」を活用して、必要な情報へアクセスしやすい体制を整えましょう。
たとえば、ITツールで作成した作業指示書を”フォルダ”ごとに分類して管理すれば、常に最新情報を把握できます。ただし、使い方が難しいツールを導入しても、ITリテラシーの低いメンバーが使いこなせず放置してしまうので、簡単に操作できるツールを活用しましょう。
結論、導入すべきなのは、ITに不慣れな社員も使いこなせて、テキストの書き込みやファイルの添付ができる”ノート”が備わった「ナレカン」一択です。
ナレカンでは、予め登録したテンプレートを呼び出して作業指示書を作成でき、更新された情報はリアルタイムで社内の任意のメンバーに共有されます。また、指示書には「コメント(メッセージ)」が紐づくので、業務ごとの進捗やメンバー間のやりとりが混ざったり流れたりする心配もありません。
ITに不慣れな現場にもすぐに浸透するアプリ「ナレカン」
「ナレカン」|最もシンプルなナレッジ管理ツール
ナレカンは、最もシンプルなナレッジ管理ツールです。
「数十名~数万名規模」の企業様のナレッジ管理に最適なツールとなっています。
自分でナレッジを記載する場合には「記事」を作成でき、『知恵袋』のような感覚で、とにかくシンプルに社内メンバーに「質問」することもできます。
また、ナレカンを使えば、社内のあらゆるナレッジを一元的に管理できます。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積することが可能です。
更に、ナレカンの非常に大きな魅力に、圧倒的な「初期導入支援サポート」と「ご利用中サポート」があります。ナレカン導入担当者の方の手を、最大限煩わせることのないサポートが提供されています。
<ナレカンをおすすめするポイント>
- 【機能】 「ナレッジ管理」に特化した、これ以上なくシンプルなツール。
「フォルダ形式」で簡単に情報を整理でき、「記事形式」「(知恵袋のような)質問形式」でナレッジを記載するだけです。
- 【対象】 数十名~数万名規模の企業様で、社内のあらゆるナレッジを一元管理。
「マニュアル」 「社内FAQ」「議事録」「トークスクリプト」等、あらゆるナレッジを蓄積可能です。
- 【サポート】 圧倒的なクオリティの「初期導入支援」と「ご利用中」サポート。
圧倒的なクオリティのサポートもナレカンの非常に大きな魅力です。貴社担当者様のお手間を最大限煩わせることないよう、サポートします。
<ナレカンの料金>
- ビジネスプラン :標準的な機能でナレカンを導入したい企業様
- エンタープライズプラン :管理・セキュリティを強化して導入したい企業様
https://www.narekan.info/pricing/
詳しい金額は、下記「ナレカンの資料をダウンロード」ボタンより、資料をダウンロードしてご確認ください。
<ナレカンを使った作業指示書の作成例>
- コメント機能
- 精度の高い検索機能
ナレカンは、作業指示書に紐づいた「コメント(メッセージ)機能」があるので、指示書の内容に関するやりとりが簡単にできます。
ナレカンは社内文書をフォルダで整理できるうえ、精度の高い検索機能で、欲しい情報をすぐに見つけられます。そのため、”作業の不明点はナレカンで検索すれば解決する”という環境を構築できるのです。
作業指示書作成・管理アプリを導入するメリット
以下では、作業指示書作成・管理アプリを導入するメリットを3点紹介します。
- 見やすく正確な指示書が作成できる
- 最新の情報を共有がしやすい
- 管理がしやすい
アプリを使えばフォント・書体の変更や、テンプレートの活用ができるので、体裁の整った指示書を作成可能です。また、画像や動画も添付できるアプリを選べば、「従業員が使う工具や操作を間違える事態」を避けられます。
アプリは、リアルタイム共有機能が備わっているものが多く、変更した情報をメンバーに迅速に伝えられます。そのため、”どれが最新の情報か分からない”といった問題を解消します。
アプリの多くにはフォルダが備わっており、案件ごとに作業指示書を整理できる点がメリットです。また、ピン止め機能が備わったアプリを使えば、そのときに使っている指示書を1番上に固定でき、アクセス性が高まります。
このように、作業指示書作成・管理アプリを導入することで、従業員が最新の指示書にアクセスして確実な作業を行うのに役立ちます。
作業指示書の項目やテンプレートまとめ
ここまで、作業指示書の項目やおすすめのテンプレートを中心にご紹介しました。
作業指示書には依頼する仕事を的確に伝える役割があり、メンバー全員が共通認識を持つために不可欠です。作業指示書を作成するときはWordやExcelのテンプレートを使うと時短できますが、ファイルが乱立すると管理が面倒になります。
そこで、あらゆる情報をノート形式でまとめて管理できる”ノート型ナレッジ管理ツール”を活用すべきです。ただし、多機能なツールを使いこなすには高いITリテラシーが要求されるので、「過不足のない機能を備えたツール」を導入しましょう。
結論、“ノート””メッセージ”の過不足のない機能を備え、報告書の内容を流さず共有できる「ナレカン」が最適です。
ぜひ「ナレカン」を導入して、報告書管理のストレスを解消しましょう。