チーム単位で作業を行う場合や、業務委託先の会社に作業を指示する場合は、担当する作業を効率よく進行させるためにわかりやすい指示が必要になります。
その際、「作業指示書」の記載・管理を行うことで現場で行き交うさまざまな情報を集約でき、作業の標準化や作業効率の見直しも可能になるのです。
しかし、作業指示書は業種や業務内容によって記載する項目が異なるうえ、テンプレートが無ければ社員によって書き方が異なる場合もあります。そのため、作業指示書の様式が統一されず、確認コストがかかることに悩む担当者の方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、作業指示書の正しい様式やおすすめのテンプレート5選を中心にご紹介していきます。
- 作業指示書の正しい様式を把握し、内容不備による認識齟齬をなくしたい
- テンプレートを利用して作業指示書の書き方を統一したい
- 作業指示書の管理を一元化し、指示内容の情報共有を効率的に行いたい
という担当者の方はこの記事を参考にすると、作業指示書の正しい様式について理解でき、テンプレートの導入によって書き方の統一が実現できます。
目次
作業指示書とは
作業指示書とは、業務の打ち合わせや作業間連絡に関わる書類を指します。作業指示書を作成する目的としては、以下のようなものが挙げられます。
- 作業を確実に、かつ効率的に進行させるため
- 法的な根拠を満たした作業を行うため
- 作業の重要事項の周知を徹底させるため
- 作業間調整の後に、指示した作業内容を記録・管理するため
このように、作業指示書は目的が明確化されており、作成によって作業者による業務のやり方や作業時間が統一されます。そのため、プロダクトの品質にばらつきが出たり、必要以上に教育コストがかかったりする懸念も解消できるのです。
とはいえ、指示書の様式や内容に不備があれば作業者にも影響を及ぼし、トラブルを引き起こす原因となってしまいます。したがって、作業指示書の正しい書き方について確実に把握しておく必要があるのです。
作業指示書の様式(項目)とは
作業指示書は、業界や業種によって様式や記載内容が異なります。ただし、一般的には以下のような項目を設置する場合が多いです。
基本項目
基本項目は汎用性が高いため、さまざまな場面での指示書作成に役立てられます。
作成依頼者によって多少文言の差はあるものの、基本項目には以下の内容が含まれているため、作成の際には抜け漏れの無いように十分に注意しましょう。
- 作業名称
- 作業期間・作業日時
- 作業者名
- 依頼者名
- 作業時間
- 作業場所
実際に行う作業の名称を記載します。製造業であれば検品、組み立て加工などが挙げられます。
作業を行う期間や日時を記載します。作業の遅延などのトラブルを招かないためにも、明確に記載する必要があります。
誰に向けた指示であるかを明確にするため、作業を実際に担当する作業員の氏名を記載します。
作業を依頼した企業や、個人の顧客名などを記載します。また、依頼者の電話番号やメールアドレスなどの連絡先も記載しておく必要があります。
あらかじめ作業に要する時間が決められている場合は記載し、決められていない場合は作業予定時間を記載します。
たとえば、清掃業であればフロアなど、作業を実際に行う場所を記載します。
作業内容
作業内容には、実際に行う作業の手順やどのような作業を行うのかを明記します。
指示を出したい相手へ的確に作業内容を伝えることが求められるため、内容が正しく伝わるように、箇条書きの活用や文章構成を意識した記載が必要です。
作業担当者や確認担当者が確実に理解できるよう、必要であれば詳細まで記載しておきましょう。
作業予定
作業予定には、作業当日に行われる作業内容と作業に関する具体的な指示について記載します。
作業を担当する業者への指示に加え、作業に携わる予定人員も併せて記載することで担当者にどれくらいの規模の作業であるかを伝えられます。
このように、作業予定を詳細に記入することで、作業員が思っていた作業内容と実際の作業内容が異なるというトラブルが防げるのです。
作業間連絡事項
作業間連絡事項では、作業間連絡調整会議などで決まった事項や共有事項を記載します。
作業間の連絡が伝わらない場合、チーム同士の連携が取れず情報の認識齟齬や作業の停滞を招いてしまうことになります。
そのため、各業者が確実に内容を理解して作業できるよう配慮して記載しましょう。
建設業の作業指示書に必要な項目とは
建設業に向けた作業指示書では、その他の業種で設置されている項目に加え、作業を安全に遂行するために必要な項目が存在します。
そのため、建設業に携わっている方は、以下の項目にも十分注意して記載するようにしましょう。
元請安全指示事項
元請安全指示事項は、元請業者から現場に向けた指示がある場合に記載する項目です。
元請会社は作業を担当する下請け会社に対し、安全配慮義務や使用者責任を負っています。そのため、現場の安全管理が不徹底で労災が発生した場合は、元請会社が損害賠償を払う必要があるのです。
したがって、作業過程や取り扱う機材に関して元請安全指示事項を確実に記載しておくと、安全面への元請会社と下請け会社の相互認識を高めながら、労災による両者のトラブルも回避できます。
工事内容によって追加の可能性がある項目
建設業では事業規模や作業内容によって、周知が必要な項目が随時追加されることがあります。主な例としては、以下のようなものが挙げられるので、必要になる場合に向けて把握しておきましょう。
- 稼働予定または搬出・搬入予定の重機や車両の数
- 作業の重点項目の一覧化
- 現場検査・立ち会い予定
現場で必要になる重機や車両の数を伝える場合は、詳細に記載します。
重点項目をわかりやすく可視化したい場合は、一覧表などを用いて記載します。
現場の機材や車両に関する安全検査や、責任者の立ち会いがある場合は、日時や所要時間を詳細に記載します。
このような項目は、現場の全体像を伝えるうえで非常に重要になります。項目が追加された場合は日にちや時間、数値などに誤りが無いように、現場単位での情報共有を確実に行っておくことが求められます。
作業指示書を効率的に作成できるテンプレート5選
以下では作業指示書の作成を効率化できるテンプレートを5つご紹介します。いずれのテンプレートも、ダウンロード後は指示内容に合致した仕様へとカスタマイズ可能であるという特徴があります。
bizroute (ビズルート)

ビズルートの作業指示書に関するテンプレートです。
シンプルなデザインでまとまっているほか、書類サイズの調節機能によって写真の掲載ができます。
さらに多種類・多項目のビジネス書類のダウンロードができ、各書類に書き方についての解説やノウハウの掲載もあるため、書類のジャンルを問わず誰でも簡単に作成可能です。
テンプレート祭り

テンプレート祭りの作業指示書に関するテンプレートです。
業界・業種に応じた項目にしたり、他言語に変換したり、目的に合わせて自由なカスタマイズができる特徴があります。
書類の種類も非常に豊富であり、ビジネスだけでなく日常生活にも利用できる書類のテンプレートも備わっています。
smartsheet(スマートシート)
スマートシートの作業指示書に関するテンプレートです。
スマートシートのテンプレートは、特定のビジネスに合わせて書類の詳細を編集することで、あらゆる種類の書類に使用できます。
また、必要に応じて指示や情報を追加できるよう、フォームを変更することができるという特徴もあります。
フリーテンプレート

フリーテンプレートの作業指示書に関するテンプレートです。
ExcelやWordで作成した幅広いジャンルの作業指示書をダウンロードできます。基本フォーマットも項目が絞られていてシンプルであり、必要に応じて項目の修正が可能です。
テンプレート倉庫

テンプレート倉庫の作業指示書に関するテンプレートです。
テンプレート倉庫の作業指示書もビジネスだけでなく学校や自治会など、多様な職種や目的に応じて利用できます。
また、表形式の指示書はExcel、文書形式の指示書はWordで使い分けて作成できるため、一つのフォーマット上にある情報が多くなりすぎないことも特徴といえます。
簡単に作業指示書の管理を効率化できるツール
ここでは作業指示書の管理を簡単に効率化できるツールをご紹介します。
作業指示書のテンプレートを導入しても、その後の管理が属人化され、「目的の書類の管理場所が把握できていない」という状態では意味がありません。管理場所が把握できていなければ、書類提出や書類確認の際に、目的の文書をスムーズに取り出せなくなってしまうからです。
このような属人化による管理の煩雑さを解消するためにはITツールの導入・運用が不可欠です。とはいえ「多くの企業で導入されている」などの定性的な判断を軸にツールを選定してしまうと、社内のITリテラシーが追い付かない場合はかえって業務に悪影響を及ぼすことになります。
したがって、煩雑な管理から脱却するためには「誰にでも扱いやすいITツールの導入・運用」が求められるのです。たとえば、非IT企業の社員でも即日で使いこなせるほど簡単な管理ツールの「Stock」であれば、書類管理におけるストレス解消を実現します。
Stockの「ノート」でテキストを直接記載しながら作業指示書の作成ができるうえ、「フォルダ」で簡単に作成した書類の管理が行えます。さらに、「メッセージ」では報告書ごとにやりとりできるので、さまざまな話題が混じることがありません。
チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
作業指示書の様式やテンプレートまとめ
これまで作業指示書の様式やおすすめのテンプレートを中心にご紹介してきました。
作業指示書は作業者に依頼する内容を的確に伝え、作成者と作業員の共通認識を持たせるうえで不可欠な書類です。そのため、認識齟齬が発生しないように、作成者によって項目や様式が異なるという事態は避けなければなりません。
そこで、テンプレートの活用により指示書の様式を統一させる方法が効果的です。一方、指示書に関わる業務だけでなく、業務全体を円滑に進めるためには「紙媒体での管理における紛失や破損のリスク」「情報の検索にかかる無駄な時間」の解消も必要になります。
このような煩雑さをなくすには、今回ご紹介したStockのようにITツールに不慣れな企業でも、作業指示書をはじめとした書類管理の側面から全体の業務効率化を実現する管理ツールの導入一択です。
利用は無料からでき登録も1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して書類管理の煩雑さを解消しましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。