顧客満足度を向上させるには、単にサービスや商品を提供するだけではなく、提供後も顧客が快適な利用を実現できるようカスタマーサポートを充実させる必要があります。
しかし、カスタマーサポートの重要性は理解してはいるものの、思ったように改善が進まずに悩む方も多いのではないでしょうか。
こうしたお悩みには、カスタマサポートの効率化に役立つITツールを導入するのがおすすめです。
そこで今回は、カスタマーサポートにツールを導入するメリットや選定ポイント・効率化に役立つおすすめのツールまでをご紹介します。
- カスタマーサポートにツールを導入するメリットがわからない
- カスタマーサポートツールの選定ポイントや種類を知りたい
- 自社のカスタマーサポート業務効率化に役立つITツールが知りたい
という方は今回の記事を読むと、カスタマーサポート業務にツールを導入するメリットを正しく理解でき、自社に最適なツール選定が行えるようになります。
目次
カスタマーサポートにツールを導入するメリット
ここでは、カスタマーサポートにツールを導入するメリットについて解説します。
カスタマーサポート業務は顧客それぞれで対応を変えなければならない業務ですが、ツールを導入し運用することによって以下3つのメリットが得られます。
スピーディーに対応できる
カスタマーサポートにツールを導入する一番のメリットは、スピーディーに対応できることです。
とくにwebからの問い合わせの場合、レスポンスの早さは顧客満足度に直結する大事な要素になります。初期対応が早ければ早いほど、顧客の悩み解消までの時間が短くなるからです。
また、問い合わせ内容や顧客情報をツール内に集約しておけば、過去の類似対応などの必要な情報にアクセスしやすくなるため、より初期対応までの時間を短くできます。
ノウハウが蓄積される
カスタマーサポートにツールを導入すると、ノウハウが蓄積されるようになります。
ツールを利用せずに個人がそれぞれに顧客とのやりとりを行うと、経験の差が原因でメンバーによって回答のクオリティに差が生じたり、適切な対応ができなかったりする場合があります。こうした状況では、サポート全体の質を向上させられません。
しかし、ツールを導入し日々の問い合わせ内容とその対応履歴を蓄積しておけば、知識のない社員が対応する際でも、過去の情報を参考に適切な一定クオリティの対応ができるようになります。
そこからさ、顧客とのやりとりの記録を残しておけば、顧客ごとのデータベースが自然とできあがるのです。
対応漏れが防げる
カスタマーサポートにツールを導入すると、対応漏れを防げます。
問い合わせへの対応漏れは、顧客満足度の低下だけでなく企業への信頼低下にも繋がる問題であり、避けなくてはなりません。
しかし、どれだけ個人が気を付けていてもヒューマンエラーをゼロにするのは難しいのが現状です。したがって、確実に対応の有無がチェックできる状況の構築が必要不可欠となります。
ツールで問い合わせ内容を管理をしておけば、ツールを確認すればその対応を「やった」「やっていない」の判断が即時にできるので、対応漏れのリスクを最小限に抑えることが可能です。
カスタマーサポートツールの種類
ここでは、カスタマーサポートツールの種類を解説します。さまざまなベンダーからリリースされているカスタマーサポートツールですが、大きく以下の3種類に分けられます。
自社の抱える課題を解決できるのはどのタイプのツールなのかを意識しながら見ていきましょう。
問い合わせ管理型
問い合わせ管理型は、カスタマーサポートに寄せられた問い合わせの一元管理を行うもので、顧客から受けた問い合わせへの対応状態のステータス付けなどが行えます。
それぞれの問い合わせには担当者も設定できるので、対応漏れはもちろん二重対応などのミスが防げます。
ツールによっては、電話やメール・チャットなど複数ルートからの問い合わせを一箇所に集約できるものもあり、問い合わせ経路が煩雑化しているような企業におすすめです。
顧客情報管理型(CRM型)
顧客情報管理型はCRM型とも呼ばれるもので、顧客管理を支援するタイプのツールです。
顧客情報はもちろん、担当者や住所・行動履歴や電話番号などの蓄積が可能で、蓄積したデータを元に分析を行うことで、顧客に適切なアプローチができるようになります。
従来一般的だったExcelでの顧客管理と比べると膨大な数の情報管理ができるうえ、複数人でのデータ共有も可能なので、昨今導入する企業が増えてきています。
解決支援型
解決支援型は、顧客自身が疑問解決できるよう支援を行うものを指します。たとえば、チャットボットやFAQなどが解決支援型に該当します。
頻度の高く、かつ定型的な問題・不明点に対する回答を問い合わせをせずとも得られるようにしておくことで、顧客は問い合わせの手間をかけずに問題解決が行えるようになります。
一方、カスタマーサポート担当者は問い合わせ対応数を減らせるので、結果として業務負担を軽減できます。
昨今では、解決支援型のツールを自社内に展開して「カスタマーサポート担当者の対応テンプレートにする」「社内FAQとして活用し、社内での問い合わせ件数を削減する」という使い方をしている企業もあります。
カスタマーサポートツールの選定ポイント
ここでは、カスタマーサポートツールの選定ポイントを解説します。自社に適したツール選定を行うためにも、以下のポイントを正しく押さえた選定を進めましょう。
目的に合っているか
まずは、そのツールによって、本当に自社のカスタマーサポート業務の課題が解決できるのかを確認しましょう。
カスタマーサポートツールには問い合わせ管理・顧客情報管理・解決支援の3つのタイプがあり、それぞれ解決できる課題は異なります。つまり、自社の抱える課題とツールの目的が一致していなくては、十分な効果を発揮することができません。
誤ったツール選定を行わないためにも、まずは自社の抱える課題を明確化し、どのタイプのツールを導入すべきかを検討しましょう。
問合せチャネルに合っているか
自社の問い合わせチャネルに、検討しているツールが対応しているかどうかも重要なポイントです。
とくに昨今では、顧客が問い合わせに利用できるチャネルは従来一般的だった電話やメールだけでなく、チャットやSNSなどさまざまな方法が存在しています。
自社の問い合わせチャネルとツールに互換性がなければ、カスタマーサポート業務の効率化は実現しません。したがって、それぞれのサービスで利用できるチャネルの確認を行い、過不足のないものを選択しましょう。
顧客情報をわかりやすく管理できるか
導入するツールは、顧客情報をわかりやすく管理できるものを選定しましょう。
機能が多くマルチに利用できるツールは数多くありますが、その一方で一番必要である顧客情報の管理面が弱いツールも存在します。
こうしたツールを選定すると顧客対応時に、求めている情報を探すのに必要以上の時間がかかるので、迅速な顧客対応を阻害してしまいます。つまり、カスタマーサポートツールの導入によって得られるメリットの「スピーディーな対応」が実現できなくなります。
したがって、ツールにおける顧客情報の管理方法についても確認しておき、実際の運用において滞りなく利用できるかの見極めが大切です。
カスタマーサポートで使えるツール8選
ここでは、カスタマーサポートに利用できるおすすめのITツールを8つご紹介します。
カスタマサポートツールにはそれぞれ特徴があり、自社の課題に合わせて適切なタイプのツールを選定する必要があります。しかし、「問い合わせ管理」と「顧客管理」は密接に関連するため、忙しいなかでも両者の課題を同時に解決する必要があります。
こうした際に、「問い合わせ管理に特化したツール」「顧客管理に特化したツール」と複数導入するような運用はツールの横断が起こり、かえって業務効率を低下させる原因となりかねません。
したがって、課題が複数ある場合はそれぞれに適したツールを導入していくのではなく、両者の課題に関わる「情報」を正しく蓄積できるツールを使いましょう。
今回ご紹介するツールのひとつの「Stock」は、問い合わせ・顧客情報が誰でも簡単、かつ正しく蓄積できる情報共有ツールです。
問い合わせ内容と顧客情報をそれぞれノートに記載していくだけで、ツール内にすべての情報を集約できます。さらに、メール転送機能を利用すれば、受信した問い合わせメールをそのままStockに転送して蓄積することもできます。
【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【formrun】フォーム作成から顧客情報管理までをワンストップに

<formrun特徴>
formrunは、メールフォームの設置から顧客管理までが無料で使えるツールです。作成したメールフォームは、webページに埋め込むことができるほか、問い合わせ対応のステータスをカンバン方式で管理できるのが特徴です。
<formrunの注意点>
- フォームのカスタマイズ性が低い
画像やテキスト編集・レイアウトの自由度が低く、自社向けにカスタマイズしたい企業には向かないというユーザーの声があります。
<formrunの料金体系>
- FREE:0円
- BEGINNER:3,880円/月
- STARTER:12,980円/月
- PROFESSIONAL:25,800円/月
【Zendesk】複数チャネルを一画面で管理できる

<Zendeskの特徴>
Zendeskは、クラウド型カスタマーサービスプラットフォームです。一画面内に複数の問い合わせチャネルからの問い合わせが集約されるので、より効率的に処理が行えます。
一定時間が経過した問い合わせに対しては定型文を送るなど、自動化できる機能がついているのが特徴です。
<Zendeskの注意点>
- 日本語版への機能アップデートにはラグがある
外資ツールゆえに、機能のアップデートがあった場合、日本語版に反映されるまでに時間がかかります。
<Zendeskの料金体系>
以下はZendesk Suiteの料金体系となっていますが、基本サポートのみが受けられるSupportのプランは$19/1ユーザーあたり/月〜で申し込みができます。
- Suite Team:$49/1ユーザーあたり/月
- Suite Growth:$79/1ユーザーあたり/月
- Suite Professional:$99/1ユーザーあたり/月
- Suite Enterprise:$150/1ユーザーあたり/月
- さらに高度な機能が必要な場合は$215/1ユーザーあたり/月〜
【Tayori】FAQページ・ナレッジベースが誰でも簡単に作れる
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<Tayoriの特徴>
Tayoriは、FAQページの作成や、社内のナレッジベース構築が簡単に行えるサービスです。テンプレートに沿って、質問と回答のテキストを入力していくだけで作成でき、ドラッグ&ドロップでカテゴリ分類や順番の入れ替えできるのが特徴です。
<Tayoriの注意点>
- 無料プランの制限が厳しい
無料プランは用意されているもののユーザー数が1名までなど制限が多く、使い続けるには有料プランへの加入が必要です。
<サービス名の料金体系>
- フリープラン:0円
- スタータープラン:3,400円/月
- プロフェッショナルプラン:7,400円/月
【ナレッジリング】WordpressのようにFAQ作成ができる

<ナレッジリングの特徴>
ナレッジリングは、コールセンターやカスタマーサポートなどといった、問い合わせを受け付ける部門向けのクラウド型FAQシステムです。
エディタを利用してWordpressを使う感覚で記事の作成ができるのが特徴です。
<ナレッジリングの注意点>
- スマホ・タブレットからの利用に注意
スマホ・タブレットでの利用の際の操作性があまり良くないというユーザーの声があります。
<ナレッジリングの料金体系>
- 詳細な料金については問い合わせが必要です。
【チャットプラス】業界NO.1のチャットボット

<チャットプラスの特徴>
チャットプラスは、ホームページにタグを貼るだけで、すぐにチャットボットを導入できるツールです。完全無人や有人対応、無人から有人への引継ぎなどを細かく設定し、問い合わせチャットを効率化できるのが特徴です。
<チャットプラスの注意点>
- ノウハウ共有や顧客情報管理はできない
あくまでも解決支援型のツールなので、部署内でのノウハウ共有や顧客情報管理には別ツールの併用が必要です。
<チャットプラスの料金体系>
- ミニマム:1,500円/月
- ビジネスライト:9,800円/月
- ビジネス:15,800円/月
- プレミアム:28,000円/月
- オートAI:71,500円〜/月
- AIチャットボット:150,000円/月
【Intercom】チャットサポートとFAQ作成に特化

<Intercomの特徴>
Intercomはチャットでのサポート対応に特化したツールです。ユーザーの滞在時間や行動を設定できるので、任意のタイミングでメッセージを表示させるなどの機能があるのが特徴です。
<Intercomの注意点>
- 日本語対応していない
日本語には対応しておらず、管理画面などは全て英語での表記になっています。
<Intercomの料金体系>
- Starterプラン:$74/月(年払い)
- Support,Engage,Convertのプランは問い合わせが必要となります。(英語)
【KARTE】顧客の行動をリアルタイムに解析して可視化する
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<KARTEの特徴>
KARTEは、ウェブサイトやスマートフォンアプリの顧客行動などをリアルタイムに解析し、最適な顧客体験を提供するツールです。
あらゆる業種に対応しており、ユーザーの行動に合わせたポップアップの表示や、チャットサポートの表示ができるのが特徴です。
<KARTEの注意点>
- 多機能ゆえに使いこなすのに時間がかかる
利用できる機能が多い分、使いこなすまでに時間がかかったというユーザーの声があります。
<KARTEの料金体系>
- 詳細な料金については問い合わせが必要です。
カスタマーサポートに役立つツール8選まとめ
ここまで、カスタマサポートツールのメリットや選定ポイント・おすすめツールを解説しました。
カスタマサポートツールは、日々の問い合わせ業務に密接に関わるツールなため、導入の際には十分な検討が必要です。とくに、選定者と利用者が異なる場合、ITリテラシーの差によって導入したツールが現場に上手く馴染まないというケースもありえます。
したがって、導入するツールは、ITリテラシーに左右されずすべての社員が活用できるものがおすすめです。
たとえば今回ご紹介したツールのひとつであるStockは、直感的な操作で誰でも簡単に情報の蓄積ができる情報共有ツールです。ITに不慣れなユーザーでも使いこなせるほど簡単に操作でき、社内のリテラシーが低い環境でも問題なく活用できます。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、自社のカスタマーサポート業務を効率化しましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。