ファイルストレージはExcelやWord、PDFや動画などのファイルをクラウド上で管理できるサービスです。日々の業務の中で扱う多くのファイルを一元管理でき、必要なデータに即アクセス可能なため、法人への導入が増えています。
しかし「ファイルストレージのツールごとの違いがわからない」「ファイルストレージを導入してみたがデータ管理が煩雑なままで効果を発揮していない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、情報管理の煩雑さを解消できるおすすめのファイルストレージ10選と運用を成功させるコツをご紹介します。
- 社内のファイル管理・整理に悩んでいる
- ファイルストレージのツールごとの特徴と自社に最適なツールが知りたい
- ファイルストレージツールの運用を成功させたい
という担当者の方は、本記事を参考にすることでファイルストレージの運用を成功させ、業務効率化を図れます。
目次
- 1 ファイルストレージとは
- 2 ファイル管理を効率化するファイルストレージ10選
- 2.1 【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール
- 2.2 【Box】企業向けに特化した高セキュリティを持つ
- 2.3 【OneDrive】Office365との連携が可能
- 2.4 【SpiderOak One Backup】プライバシー保護を重視
- 2.5 【Dropbox】個人でもビジネスでも使えるクラウドストレージ
- 2.6 【KDDI ファイルストレージ】社外ユーザーへもアカウント不要で共有可能
- 2.7 【iCloud Drive】iPhoneやMacですぐに使える
- 2.8 【firestorage】高速に大容量ファイルの送受信が可能
- 2.9 【セキュアSAMBA】運用担当のサポートが手厚い
- 2.10 【4Sync】セキュリティを重視
- 3 ファイルストレージを選ぶ4つのポイント
- 4 ファイルストレージの運用を成功させるコツ
- 5 おすすめのファイルストレージ10選のまとめ
ファイルストレージとは
ファイルストレージは、データを「.docx」や「.xlsx」といったファイル単位で保存し、管理できるツールを指します。PCに内蔵されているローカルフォルダと同様の形式でデータを保管するため、使用方法に迷うことなく活用できます。
ただし、ファイルストレージはローカルフォルダとは異なり、インターネット上にデータが保存されるクラウドサービスです。したがって、場所や端末を問わずファイルにアクセスができる利便性を持ちます。
社内のファイルを一元管理することで過去の資料やデータが見つけやすくなり、データを探し出す手間が省けます。そのため、ファイルストレージを運用すれば社員の業務効率を大幅に向上できます。
ファイル管理を効率化するファイルストレージ10選
ここでは、おすすめのファイルストレージ10選をご紹介します。
ファイルストレージはチームへの情報共有のしやすさも重要なポイントです。従来ではメールにファイルを添付して送付する手間がかかっていましたが、情報共有機能を搭載したファイルストレージはツール内で共有が完結します。
また、ファイルストレージは導入しただけでは効果を発揮しません。各メンバーが適切に機能を活用でき、データが蓄積されて初めて業務効率化に貢献します。したがって、機能がシンプルで誰でも使える簡単なツールの選定が好ましいです。
下記でご紹介するツールのひとつである「Stock」はドラッグ&ドロップでファイルを保存できる非常にシンプルなツールで、「タスク機能」と「メッセージ機能」によりメンバー間の情報共有もスムーズに行えます。
導入実績は100,000社を超え、「ITに慣れていなくてもすぐに使いこなせる」という事例を多数持っています。導入時の教育コストをかけず、社内のあらゆる情報を蓄積しやすいツールを導入したい企業は『Stock』一択と言えます。
【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【Box】企業向けに特化した高セキュリティを持つ

boxは、法人で活用できる高セキュリティ機能を搭載したツールです。
<boxの特徴>
- 大企業が求める細かなセキュリティ機能を持つ
- 企業が求める管理システムが豊富
組織の内外で行われている作業をすべて監視でき、ユーザーの動きまで細かく管理可能です。
企業で利用することに特化しており、必要とされる権限機能などの管理システムが揃っています。
<boxの注意点>
- 機能過多となるケースがある
- 公式サポートは英語のみ
ユーザー管理機能など、大企業に必要な機能が多く搭載されているため、中小企業にとっては機能過多に感じる可能性があります。
boxを提供しているベンダーからのサポートは英語のみとなっており、日本語サポートを求める場合は代理店から購入する必要があります。またサポートは別途費用が必要となる場合もあり、注意が必要です。
<boxの料金体系>
- Business:¥1,800/ユーザー/月(ファイルのアップロード容量上限:5GB)
- Business Plus:¥3,000/ユーザー/月(ファイルのアップロード容量上限:15GB)
- Enterprise:¥4,200/ユーザー/月(ファイルのアップロード容量上限:50GB)
- Enterprise Plus:問い合わせ(ファイルのアップロード容量上限:150GB)
【OneDrive】Office365との連携が可能

OneDriveは、Microsoftが提供しているサービスで、Microsoftのアカウントを持っていればすぐに利用開始できます。
<Onedriveの特徴>
- office365との連携ができる
- オフラインでもアクセス可能
OneDriveは、Microsoftが提供しているため、Office製品との連携が容易です。ExcelやWordなどのデータ編集が自動で反映され、保存漏れが起こりづらいです。
オフラインでもファイルにアクセスでき、インターネット環境を気にすることなく利用可能です。
<Onedriveの注意点>
- ファイル以外の保管が不便
- ファイルに関する情報共有ができない
たとえばメモなどのテキスト情報を管理したい場合でも、すべてファイル形式で作成して管理する必要があり手間がかかると感じるケースがあります。
OneDrive内には情報共有を行える機能がないため、チーム間で共有するには別途ツールが必要です。
<OneDriveの利用料金>
- OneDrive for Business (Plan 1):¥540/ユーザー/月(1ユーザーあたり1TB)
- OneDrive for Business (Plan 2):¥1,090/ユーザー/月(容量無制限)
- Microsoft 365 Business Standard:¥1,360/ユーザー/月(1ユーザーあたり1TB、Microsoft365の他オフィスアプリケーションが利用可能)
【SpiderOak One Backup】プライバシー保護を重視

SpiderOak One Backupは、プライバシー保護を重視したアメリカ発のサービスです。
<SpiderOak One Backupの特徴>
- 高いセキュリティ基準
- ファイルの重複を防止できる
高いセキュリティ基準を持つ、自社独自のハードウェアやデータセンターで運営されています。
自動重複防止機能を搭載しているため、バックアップ時、フォルダに存在している同一ファイルはひとつのデータに集約されます。
<SpiderOak One Backupの注意点>
- ブラウザからのファイルアップロードに対応していない
- 日本語に対応していない
SpiderOak One Backupでは、PCクライアントからのみファイルのアップロードが可能です。したがって、利用環境によっては活用が難しい可能性があります。
日本語版が用意されておらず、英語もしくはITに詳しくないと使いこなせない場合があります。
<SpiderOak One Backupの料金体系>
データを保管できる総ストレージ容量の大きさによって、プランが用意されています。
- プラン1:$6/月(150GB)
- プラン2:$11/月(400GB)
- プラン3:$14/月(2TB)
- プラン4:$29/月(5TB)
【Dropbox】個人でもビジネスでも使えるクラウドストレージ

Dropboxは、あらゆるファイル形式で管理できる個人・法人どちらでも使用できるファイルストレージサービスです。
<Dropboxの特徴>
- カスタマイズ性が高い
- 他人との共有が簡単
ユーザーごとに検索結果をカスタマイズする、各ユーザーの行動を管理者として監視できるなど、用途によってさまざまなカスタマイズが可能です。
リンク形式で手軽にファイルの共有ができます。
<Dropboxの注意点>
- 高機能で複雑
- ファイルに関するやり取りが内包できない
「自動アップロード」機能など、情報漏えいにもつながりかねない機能があり、設定の方法を理解して使いこなせるITリテラシーが必要となります。したがって、ITに不慣れな方は利用が難しい場合があります。
ファイルに関する質問や議論をする際には、別の情報共有ツールを使う必要があり、情報が散乱してしまいます。
<Dropboxの料金体系>
Dropboxには、プライベート向けとビジネス向けの2種類のプランが用意されています。
【プライベート向け】
- Plus:¥1,200/月(個人向け)
- Family:¥2,000/月(最大6人)
【ビジネス向け】
- Professional:¥2,000/月(個人向け)
- Standard:¥1,250/ユーザー/月(小規模チーム向け/3ユーザー以上で契約可能)
- Advanced:¥2,000/ユーザー/月(大規模チーム向け/管理機能などの拡充有り)
【KDDI ファイルストレージ】社外ユーザーへもアカウント不要で共有可能
<KDDIファイルストレージの特徴>
- セキュリティ機能が豊富
「30分間無操作の場合、セッションを切断して自動的にログアウトさせる」というセッションタイムアウト機能などが搭載されており、パソコンを離席して時間が経ってしまってもセキュリティ管理ができます。
<KDDIファイルストレージの注意点>
- 管理者権限が多機能で複雑
- 最大2TBまでしか追加できない
「ユーザーごとに容量を割り当てる機能」「パスワードポリシー設定」「特定作業の共有メンバー宛てにメール通知を行う機能」など、管理者機能を使ってさまざまルールを作成できます。一方、運用管理が複雑になり使いこなせない場合があります。
容量によってプランを選べますが、追加できる容量は最大2TB分までとなります。そのため、ツール選定時には、大きなファイルを扱うケースがないかを検討しなければなりません。
<KDDIファイルストレージの料金体系>
「ID単位コース」と「容量単位コース」の2種類があります。
- ID単位コース:330円/1ID/月(10GB/1ID)
- オプションサービス:110円/1GB/月
- 容量単位コース10GBプラン:76,780円/月(300ID)
- 容量単位コース100GBプラン:198,000円/月(1,000ID)
- 容量単位コース1TBプラン:660,000円/月(5,000ID)
【iCloud Drive】iPhoneやMacですぐに使える

iCloud Driveは、Appleが提供しているサービスで、Apple製品との親和性が高いです。
<iCloud Driveの特徴>
- ファイル共有が簡単
- Apple製品では共同編集が可能
他の人を招待するだけで、直接ファイルを共有できます。メールなどを使う必要がなく、手間がかかりません。
Pages、Keynote、Numbersの書類やメモの共同制作機能を使用すれば、場所を問わず共同作業を行えます。
<iCloud Driveの注意点>
- Android端末からは利用できない
Windowsでは利用できますが、Android端末には対応していないため、iPhoneから機種を変更する可能性がある場合は注意が必要です。
<iCloudの料金体系>
iCloudには使用可能容量によって4つの料金プランが存在します。
- 5GB:無料
- 50GB:月額130円
- 200GB:月額400円
- 2TB:月額1,300円
【firestorage】高速に大容量ファイルの送受信が可能

firestorageは、アカウントを持たないユーザーへのファイル共有も行えるサービスです。
<firestorageの特徴>
- 多くの機能から必要なものを選択できる
- URLでファイルの共有ができる
法人プランで用意されているセキュリティ機能や管理者機能のオプションは非常に多く、カスタマイズがしやすいです。
データのアップロード後に発行されるURLを相手に伝えるだけで共有でき、受け取る側のアカウントは不要なため、容量が大きいファイルの受け渡しに活用できます。
<firestorageの注意点>
- 導入時の対応コストが大きい
- データのバックアップ機能はオプションで追加する必要がある
サーバーや回線の仕様など自社に必要な環境設備を検討し、導入前にまずツールの要件を整える必要があります。初期費用を投じる必要があり、担当者の対応コストも大きくなります。
バックアップ機能はオプションでの追加契約となります。法人利用の場合は重要な機能なので、設計時には注意しましょう。
<firestorageの料金体系>
使用したいサーバーや回線、オプション機能の有無により料金が変動します。下記には、公式ホームページに記載されている料金例を掲載します。
- プラン1:¥54,780/月(初期費用¥55,000、1TB)
- プラン2:¥98,780/月(初期費用¥110,000/月、9TB)
- プラン3:¥999,350/年(初期費用¥0、9TB)
【セキュアSAMBA】運用担当のサポートが手厚い
<セキュアSAMBAの特徴>
- 専任担当のサポートがある
導入時に専任担当のサポートが付いているため、データ移行などの相談に乗ってもらえます。
<セキュアSAMBAの注意点>
- 初期費用やオプションの追加費用がかかる
- 多機能すぎて複雑になる場合がある
初期費用が必要な点、また全文検索やウイルスチェックなどのセキュリティ機能の付与にもオプション機能の購入が必要な点には注意が必要です。
マイシェア機能を利用して限定的にシェアしたファイルの閲覧・検索ができる、「AD/LDAP」を利用してデータを同期するといった細かい機能が多く、複雑になり使いこなすのが難しい場合があります。
<セキュアSAMBAの料金体系>
- ライトプラン:¥15,000/月(100GB)
- ビジネスプラン:¥35,000/月(500GB)
- カスタマイズ:要問い合わせ(容量もカスタマイズ)
【4Sync】セキュリティを重視

4Syncは、海外のサービスでありながら日本語に対応しており、セキュリティが重視されたファイルストレージです。
<4Syncの特徴>
- セキュリティが重視されている
- 最大20GBのデータ容量を持つファイルをアップロードできる
暗号化サービスなどを用いて高いセキュリティでデータが保護されています。
1度のファイルアップロードの容量に制限があるツールのなかでは非常に大きな容量に対応しています。
<4Syncの注意点>
- バージョン管理やファイルプレビュー表示機能がない
- データが180日間後に削除される
ファイルストレージツールでは搭載されていることの多い「ファイルのバージョン管理」機能や「プレビュー表示」機能がないため、注意が必要です。
保存したデータは180日後に削除される場合があり、データの保管庫として使うには向かない可能性があります。
<4Syncの料金体系>
支払い形態により料金が大きく変動します。
- 無料プラン:0 USD(20GB)
- 年間一括払い:8.25 USD/月(1TB)
- 月々払い:16.99 USD/月(1TB)
ファイルストレージを選ぶ4つのポイント
ファイルストレージを選定するにあたり、注目すべきポイントを4つご紹介します。容量や機能、管理者権限など、情報を蓄積する目的によって最適なツールは異なるため、自社導入の背景を踏まえて検討しましょう。
ファイルを整理できる機能があるか
ファイルは各業務に紐づく形で発生するため、業務内容ごとや職種ごとにデータを格納しておく場所を整理できる機能の有無が重要です。
ファイルの一括管理が可能だとしても、ただファイルを保存していくだけでは、ファイルストレージ内に蓄積されている情報が煩雑になってしまいます。その場合、ファイルを探す手間が生じ、ファイルを一元管理しているメリットが享受できません。
格納したファイルの散乱を防ぐには、テーマごとにフォルダ分けができ、業務ごとに階層形式で整理できる機能を搭載しているツールを選びましょう。
ファイルの共有がしやすいか
法人におけるファイルストレージ運用では、保管しているデータを活用する際に、チームメンバーへの共有が簡単に行えるツールが好ましいです。
たとえば、ファイルごとにメッセージやコメントができる機能があれば、ツールを分けずとも情報を共有し、ファイルごとに情報を蓄積できます。一方共有機能がない場合は、メールなど外部ツールを使用しなければいけません。
したがって、ファイル管理にチャット機能が内包されているファイルストレージを選定することで情報の点在化や属人化を防ぎ、チーム作業での業務効率を向上できます。
十分なデータ容量を確保できるか
契約時にストレージ内に保存できる容量を確認することはもちろんですが、継続していくなかで必要に応じて容量を増やせるかどうかも確認しておきましょう。
ファイルストレージは一度導入すれば業務の基幹ツールとして使用していくため、継続年数が経つほど保存されるデータの総量は増加します。契約当初に想定できない事態にも対応できるよう、変更対応に柔軟なサービスの選定をおすすめします。
また、データを保管できる総容量のみならず、一度にアップロードできるファイルサイズにも制限がないかどうかも重要です。動画ファイルやスマホで撮影した写真など、容量の大きなデータを扱う場合は注目した方が良いです。
複数デバイスからアクセス可能か
ファイルストレージはひとつのPC内ではなくインターネット上にデータが保管されているため、複数のデバイスからアクセスでき、かつ同時編集も可能なサービスを選定すればより大きなメリットを感じられます。
従来であれば一度オフィスに戻らなければデータの参照が難しかったものが、外出先からスマホなどのデバイスでアクセスできるようになれば、無駄な移動時間や社内への問い合わせ数が激減します。
したがって、複数デバイスに対応しているか否かは業務効率化を図るうえで非常に重要なポイントとなります。
ファイルストレージの運用を成功させるコツ
ファイルストレージは、運用を上手く進めてデータを蓄積していくことで効果を発揮します。ここでは運用を成功させる3つのコツをご紹介します。下記を参考に運用ルールを定めたうえで現場に展開しましょう。
用途ごとにファイルを整理して保管する
現場でファイルストレージを活用するには、欲しい情報が素早く見つかることが重要です。したがって、用途ごとにファイルを整理して保管しましょう。
たとえば、案件ごとやクライアントごと、プロジェクトごとにフォルダを分けておけば、各テーマにまつわる情報が同じ場所にまとまって蓄積されます。1ファイルごとに検索を行う手間が省け、使い勝手の良さが向上します。
どのような単位で整理を行うかは、実際に使用する現場にヒアリングを行ったうえで、管理者があらかじめ設定しておくことをおすすめします。整理せずにそのまま現場に任せてしまうと、フォルダが乱立し情報が散乱する原因となりかねません。
ファイルの作成・保存にルールを敷く
ファイル名の表記ルールや保存タイミング・場所などのルールをあらかじめ設定しておくことで、情報管理の方法を統一でき、よりスピーディに情報を見つけられます。
ファイル名のルールが定められていないと、作成者以外のメンバーはファイルの中身を推測できません。たとえばcsvファイルなどは、データ抽出時に英数字のファイルが付与されており、そのままファイル保存を行うと都度ファイルの中身を確認する工数が発生してしまいます。
しかし、ファイルの作成日や関わる部署、提出先顧客名、データの内容などをファイル名に記載しておけば、ファイル作成者でなくてもファイルの内容を理解できます。このように、データを判別するために必要な情報をチームで確認し、ルールを設定しましょう。
他にデータ保管できる場所をつくらない
チームで共有しているファイルストレージ以外に、データを蓄積する場所をつくらないことも非常に大切です。
ファイルストレージは、ファイルを保存しておくことでバックアップを取得できるだけではなく、業務における情報の属人化を防ぎ、情報の資産を法人に蓄積していく役割を担っています。また社員個人が持つデータ管理システムに保存してしまうと、データの紛失や誤削除の際に法人としての対処ができません。
したがって、情報漏えいや紛失のリスク、その責任を利用者へ適切に共有したうえで、徹底したファイルストレージへのデータ蓄積を運用ルールとすることをおすすめします。
おすすめのファイルストレージ10選のまとめ
本記事では、おすすめのファイルストレージ10選と、選び方のコツなどを網羅的にご紹介しました。
テーマごとに整理したファイルを一元管理しておけば、必要なファイルの検索に時間がかからず、円滑な業務の遂行に役立ちます。しかし、ファイル管理や情報共有以外の機能が多すぎると、複雑になり運用が成功しない可能性があります。
ファイルストレージは導入しただけでは効果を発揮せず、データが蓄積されることで初めて業務効率化につながります。したがって、「可能な限りシンプルで誰でも使えるツール」を選べば、導入時のコストも少なくて済みます。
今回ご紹介したStockは、チーム間でスムーズに情報共有をしながら簡単にデータ蓄積ができるツールであり、ファイルストレージとしても使用できます。
無料プランから利用でき、登録も1分で完了するので、ぜひ「Stock」で社内のファイルを一元管理して業務効率化を実現させましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。