マニュアル化が進まない要因のひとつに、マニュアル作成ツールが統一されていないという背景があります。ワードやパワーポイント、エクセル、他ツールなどさまざまな手法が挙げられるので、統一されていなければ作成者によって違う形式、違うクオリティのマニュアルができあがってしまうのです。
そのため、まずは作成ツールの統一が必要です。なかでも、基本要件やFAQなどのマニュアルは「エクセル」を活用すると、表や色、画像などを用いて視覚的にわかりやすく確認できます。
しかし、普段からエクセルを表計算やデータ管理として利用している方は、マニュアル作成ツールとしての利用に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、マニュアルをエクセルで作る方法とメリット・デメリットを中心にご紹介します。
- 使い慣れたエクセルで、マニュアルを効率的に作成したい
- エクセルでマニュアルを作る前に、メリットやデメリットを確認しておきたい
- エクセル以外でも効率的にマニュアルを作成・管理できるツールがあれば知りたい
という担当者の方はこの記事を参考にすると、エクセルで作成するマニュアルについての全貌が理解でき、マニュアル作成業務の効率化が実現します。
目次
エクセルでマニュアルを作成する5つの手順
以下では、エクセルでマニュアルを作成するための5つの手順をご紹介します。
目次を作成する
マニュアルの利用率は、目次の完成度に比例します。
社員がマニュアルを参照するのは、目の前に解決すべき課題があるときなので、「自分が求める情報がどこにあるか」をすぐに判断しなくてはなりません。
目次はマニュアルの検索機能を担っているので、必要な情報が見つかるかは目次の出来次第です。目次の完成度を高めるために、以下の5つのチェックポイントを意識して作成しましょう。
- 分かりやすい構成になっているか
- 見出しの表現は簡潔か
- 情報の粒度は適切か
- 難解な語句はないか
- 無駄な項目はないか
目次の作成には十分に時間をかけましょう。結果的に、項目の変更や削除などの大幅な変更を回避できるので効率的な作業が実現します。
マニュアルの内容を入力する
マニュアルの骨組みになる目次が完成したら、見出しの内容を記載していきます。
マニュアルは社員の行動・判断の基準となる重要な指針です。情報の抜け漏れや誤りがあれば、企業の損失に直結する事態を招きます。
そのため、作成段階から複数人と共有して、適宜チェックを受ける体制を取りましょう。マニュアルが社内で運用されるまでに、何人もの決裁者のチェックを受けますが、決裁者も見落としをする可能性があるからです。
画像を挿入する
テキストのみで作成されたマニュアルは、内容が理解しにくいだけでなく、社員のマニュアルへの抵抗感を高める恐れがあります。そのため、視覚に訴える情報として、画像を効果的に活用したマニュアルを目指します。
たとえば、業務フローをテキストのみで表現するのは困難ですが、画像を利用しフローチャートとして表現すれば簡単に理解できます。
しかし、画像を使いすぎると視覚情報が多くなり、かえって読みにくいマニュアルになるので、画像は適度に活用しましょう。
デザインを統一する
エクセルで分かりやすいマニュアルを作成するためには、デザインの統一が大切です。たとえば、フォントの種類、文字サイズ、カラー、セルの結合など、さまざまな要素に一貫性を持たせる必要があります。
マニュアルのデザインを編集する目的は、あくまでもマニュアルの内容に集中させるためなので、芸術性は必要ありません。
「重要なポイントは太文字にする」「トークスクリプト(コメント)は灰色の背景にする」「使用するカラーは3色まで」など、独自のルール、もしくは社内で共通する作成ルールにしたがって、統一感のあるマニュアルを作成しましょう。
共有する
作成したエクセルファイルを社内で共有します。共有手段としては、チャットツールやクラウドストレージなどツールを利用する方法があります。
しかし、チャットツールでは他のメッセージでマニュアルデータが流れてしまう課題が、クラウドストレージツールでは保存先へのアクセスに手間がかかる課題があり、どちらのツールも一長一短です。
たとえば、チャットツールとクラウドストレージツールの良いところを併せ持つツールのひとつに「Stock」があります。Stockを利用すればマニュアルを誰でも簡単に共有でき、かつ、必要なタイミングですぐにアクセス可能です。
関連記事: 本当に使える正しい業務マニュアルの作成方法
エクセルでマニュアルを作成する3つのメリット
ワードやパワーポイントなどの他ツールではなく、エクセルでマニュアルを作成することで得られるメリットには、以下3つが挙げられます。
ページに制約がない
エクセルにはページがないので、同じシートに際限なく情報を入力できます。一方でワードやパワーポイントは決められた範囲に情報を配置する必要があるので、そういった制約のなかで見やすいマニュアルを作成しなくてはなりません。
マニュアルは情報量が多くなりがちですが、エクセルであればレイアウトを気にすることなく自由に作成できます。画像などもパワーポイントと同様、自由に配置できます。
作業シートも作れる
エクセルにはブックというページに似た機能があります。そのため、マニュアルとは別に作業シートを作成すれば、マニュアルと作業のチェックリストをテンプレート化して同じファイルで管理できます。
たとえば、エクセルは表計算ソフトなので関数を用いたデータ処理が可能です。そのため、利益計算や顧客データをまとめたマニュアルと作業シートを一元管理できます。
別ファイルにアクセスできる
エクセルでは文字を入力するセルにハイパーリンクを設定できます。ハイパーリンクとはテキストや画像にリンクを設定する方法のことを指し、ハイパーリンクをクリックするだけでリンク先の情報に飛べます。
エクセルでは、同じシートもしくは他のシートのセル、外部のWebページ、ファイルなどをハイパーリンクに指定して、目的の情報にいち早くアクセスできます。
エクセルでマニュアルを作成する4つのデメリット
エクセルでマニュアルを作成するメリットが3つある一方で、デメリットも存在します。以下では、エクセルでマニュアルを作る4つのデメリットをご紹介します。
印刷に手間がかかる
エクセルでは、シートの範囲に際限なく情報を記載できる代わりに、印刷をするためにはいくつかの設定が必要です。そのため、マニュアルを印刷する際に画面上のレイアウトと印刷したレイアウトが大きく異なる場合があります。
実際にエクセルで作成したマニュアルを印刷しようとすると、「シートが分断してしまう」「印刷したら小さくなった」等の問題が発生します。
そのため、綺麗にマニュアルを印刷するためには、印刷範囲や印刷用紙、余白設定、拡大・縮小、レイアウトの変更など、マニュアル管理者が手間のかかる設定をする必要があります。
モバイル端末で確認しにくい
エクセルのマニュアルはスマホでは見づらく、確認しにくいのが難点です。
マニュアルが利用されるタイミングは、オフィスでの仕事だけでなく、取引先や出張先、テレワーク期間中など、さまざまなシーンが想定されます。そのため、どのようなシーンでもマニュアルが利用できるように、パソコン以外のモバイル端末からもマニュアルにアクセス可能な環境が必要です。
しかし、エクセルなどのOffice製品をはじめとしたファイルは、パソコンでの利用を前提としたツールなので、モバイル端末ではエクセルが持つ「情報の一覧性」が損なわれます。そのため、iPhoneなどのモバイル端末から情報を確認するためには、何度もスクロールする必要があり非効率です。
また、表示されるセルも小さいので情報入力のミスや誤削除が起こる可能性もあり、画面の小さなモバイル端末での利用には不向きです。
リアルタイムの更新ができない
エクセルは基本的にリアルタイムでの円滑な情報共有ができません。
作成したマニュアルを効率的に運用するためには、リアルタイムで情報の更新が共有される環境が不可欠です。リアルタイムの情報共有は、情報の行き違いによる損失やコミュニケーション・ロスを減らし、企業が抱える情報管理のリスクを低下させます。
そのため、リアルタイムで円滑な情報共有ができる代替ツールが必要になります。
ファイルの共有が面倒
マニュアルなどのドキュメント資料の多くは、社内PCやクラウドストレージツールでファイル管理されています。しかし、ファイルを一回一回作成するのは面倒で、何よりアクセス性が悪いというデメリットがあります。
マニュアルが必要なタイミングは緊急性が高く、目の前の課題をすぐに解決すべき場面が大半です。そのため、できる限り少ない工数でマニュアルにアクセスできる環境が求められます。
工数にするとわずか数クリックの差です。しかし、日々の忙しい業務のなか、1クリックでも早くマニュアルにアクセスできることは、非常に大きなメリットになります。
エクセルでマニュアルを作成する際の注意点
ここでは、エクセルでマニュアルを作成する際の注意点について解説します。メリットを最大化、デメリットを最小化できるように以下の注意点は正しく押さえましょう。
説明文をどこに入力するのか
マニュアルには説明文が必要ですが、エクセルで作成する際は、その説明文をどこに入力するかがポイントになります。エクセルの場合、「セルに入力する」「図形のなかに入力する」「説明を画像の一部とする」3つの書き方があります。
どこに入れるか迷う場合は、セルに直接入力するようにしましょう。
セルのなかにある文字は検索がかかるため、ページの多いマニュアルでもすぐに該当箇所の確認が行えます。その他の方法は検索するのが難しいため、説明文以外にも後から検索する可能性のあるものはすべてセルに入力します。
シートを分割するか
エクセルでは、シートを複数作成できます。このシートはワードのページとは異なり、シートごとが繋がらず独立した利用が可能です。シートを利用すれば、用途に応じて手順を複数のシートに分割して作成できます。
しかし、エクセルでは各シートはハイパーリンクを利用して特定のセルに飛ばすことは可能ですが、シートをすべて束ねて管理するような機能がありません。
そのため、敢えてシートを分割すべき理由がない場合は、なるべくひとつのシートに書き込んでいく方法をおすすめします。
マニュアルが長く、シートが縦長になりすぎてしまうときは、アウトライン機能を利用して章や項の内容ごとに折りたたんで運用しましょう。
エクセルのデメリットをカバーするおすすめのツール
以下では、エクセルでのマニュアル作成におけるメリットを最大化し、デメリットをカバーするおすすめのツールをご紹介します。
エクセルのように使い慣れているツールを利用すれば、比較的効率良くマニュアルを作成できますが、エクセルでのマニュアル作成には「モバイル端末で確認しにくく、リアルタイムで更新しづらい」「ファイル共有が面倒」というデメリットがあります。
エクセルでマニュアルを作成する4つのデメリットは、ワードやパワーポイントで作成する場合にも当てはまります。つまり、エクセルでマニュアルを作成するメリットやデメリット、他のOffice製品の特徴などを考慮すると、「マニュアル作成に適した別のツールを活用する」方が効率的です。
また、エクセルには円滑なコミュニケーションが取れるメッセージ機能がないので、修正連絡や社員からのフィードバックを受けるためには別のツールでやりとりする必要があります。ファイルとメッセージを別々に管理すると、情報が分散するので管理が複雑です。
結論、効率的にマニュアルを作成・管理するツールは、最新のマニュアルを誰でも簡単に共有でき、かつファイルとメッセージの一元管理ができる「Stock」一択と言えます。
Stockであれば、マニュアルに紐付いたメッセージのやりとりもできるので情報が分散せず、管理が効率化されます。
チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
エクセルでマニュアルを作成する5つの手順 まとめ
これまで、エクセルでマニュアルを作成する方法やメリット・デメリットを中心にご紹介してきました。以下は、エクセルでマニュアルを作成する5つの手順です。
- 目次を作成する
- マニュアルの内容を入力する
- 画像を挿入する
- デザインを統一感する
- 共有する
エクセルでもマニュアルを作成できますが、作成したマニュアルを最大限活かすためには、エクセルのマニュアルが抱える4つのデメリットをカバーする方法が必要です。
エクセルはモバイル端末では見づらく、必要な情報をすぐに確認できません。また、ファイルの共有とアクセスに手間がかかる点は、マニュアル運用の大きな課題です。社内のマニュアル利用を促すためには、管理者・社員共に簡単に情報へアクセスできる環境が必要です。
今回ご紹介したStockは、マニュアルなどの社内の大切な情報が簡単に共有でき、かつ、情報へのアクセスが驚くほど早いツールです。
登録は無料かつ1分で入力が完了するので、ぜひ「Stock」を導入して、マニュアルの作成と管理を効率化して、チームの生産性を高めましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。