自社での業務をより効率的に取り組むために、ITツールの導入や不要業務の見直しなどを行い、業務効率化を実現しようとする企業が昨今増加傾向にあります。
しかし、一言に業務効率化といっても実現するための方法がさまざまあるゆえに、自社ではどのような取り組みをすればいいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。折角の取り組みを形だけで終わらせないためには、自社に適した業務効率化施策を取り入れる必要があります。
そこで今回は、業務効率化の進め方やアイデア・業務効率化の実現によって得られるメリットなど網羅的に解説します。
- 業務効率化についての知識を身に着け、社員の意識改革を行いたい
- 業務効率化を実現するためのアイデアが知りたい
- 業務効率化を進める手順がわからず、全社の理解も得られるか不安
という担当者の方は今回の記事を読むと、自社で取り入れるべき施策を理解し、自社の業務効率化向上に向けた取り組みが行えるようになります。
目次
業務効率化とは
業務効率化とは、生産性向上のための手段の1つであり、業務の中の「ムリ・ムダ・ムラ」をなくし、業務を効率的に行うことを指します。
業務効率化が実現すると、時間・ヒト・お金のコストが削減できるので、結果として業務スピードや業績の向上にも繋がります。
業務効率化を行う目的は「生産性向上」がメインですが、その背景には日本の少子高齢化による労働力減少があります。
現在日本では、少子高齢化が急激なペースで進行しており、労働者不足の深刻化はもはや避けられない事態です。労働者確保のため、政府は「働き方改革」などの施策を打ち出してはいるものの、既存の労働力だけでは問題の根本的な解決は難しいのが現状です。
そこで、少ない労働力かつ社員の労働時間を増やさずとも、業務を回せるようにするための業務効率化が必要不可欠なのです。
とくに昨今では、新型コロナウイルスが猛威をふるい、テレワークが推進された影響もあり、今まで以上に業務効率化の必要性が高まっています。
業務改善との違い
業務改善とは、自社のビジネスや業務における問題・課題を解決し、業務の進め方をより良いものにアップグレードさせる方法です。業務改善を行うと生産性や業務効率が向上します。
業務の無駄やムラをなくすのが目的なので、業務効率化と混合しやすい言葉です。しかし、業務改善はあくまでも手段であり、業務効率化はその手段をとったことによる中間目的という点が異なります。
両者ともに最終目的は利益化なのは変わりませんが、そこに至るためのステップが業務効率化であり、それを実現するのが業務改善という関係です。
どのような業務が効率化に向いているか
以下では、効率化に向いている業務について解説します。一般的には業種や内容を問わず、以下に適合するものであれば効率化が実現できるとされています。
繰り返し行う業務
業務効率化に向いているのは、いわゆる「ルーチンワーク」と呼ばれる、日々繰り返し行う業務です。
たとえば「日誌の提出」や「顧客からの問い合わせ対応」のほか、「定期」とつくあらゆる業務がこれに該当します。
日々、繰り返される業務をあらかじめ効率化しておけば時間短縮に繋がり、ひとつの業務改善だけでも大きな効果を生み出せるようになります。
工程がシンプルで標準化しやすい業務
毎回同じ動作で行う必要がある業務や、誰が行っても同じ結果が得られる業務は、効率化に向いています。
たとえば「フォームへ記入する業務」や「書類の提出・配布」などルールが明確に決まっている業務などが該当します。
こうした業務を効率化しておけば、業務の属人化が防げ、担当者の異動などに伴う生産力の低下防止にも役立ちます。
業務効率化を行うメリット
以下では、業務効率化を行うことで得られるメリットについて解説します。メリットを把握したうえで取り組めば、より前向きな取り組みが実現できます。
コストを削減して収益を増やす
業務効率化によって得られる最大のメリットは、コストの削減と収益拡大です。
日々の業務を効率化すると社員の残業や休日出勤が減らせ、結果として人件費や光熱費をはじめとする「過剰に発生していた経費」の削減にも貢献します。
また、業務にかかっていたコストは減っていく一方で、社員は効率的に業務に取り組めることからも、業務の幅が広がったり注力すべき業務に集中できたりします。そのため、長期的な目線で事業における収益拡大が期待できます。
社員の負担を減らす
業務効率化により社員の残業や休日出勤が減ると、社員が抱える負担の軽減ができます。
その結果、社員の「モチベーション向上」や「満足度アップ」へと繋がり、社員の会社に対する信頼が強くなります。
また、業務効率化によって得た利益を適宜社員に還元していけば、人材の流出防止にも大きな効果があります。
作業効率が上がる
業務効率化をすると一作業にかかる時間が短縮できるので、作業効率を上げられます。
業務効率化を行うには、業務内容の見直しと、業務プロセスの変更・ITツールの導入といった施策を取り入れる必要があります。
その結果、以前は時間がかかっていた仕事であっても、スピーディーに業務が進捗し、業務時間を大幅に短縮可能です。また、短縮されて空いた時間はほかの業務へと回せば、生産性向上も見込めます。
業務効率化の進め方
ここでは業務効率化を行うのに必要な手順について解説します。以下4つの手順を押さえれば、誰でも効率化が可能です。
業務の可視化
まずは、効率化したい業務の「現状把握」を行います。業務がどのように行われているのか分かりやすくするためにも、業務フローを使った可視化がおすすめです。
業務フローとは、ある特定の業務同士を矢印で結ぶことで関係性を可視化できる図を指します。業務フローによって、業務を客観的に分析できる状態になったら、以下のポイントについて検討しましょう。
- 対象業務の分析(数値化してムダ・ムラを探す)
- 作業ごとにかかる時間
- 作業遂行の状況
- 問題点の洗い出し
各業務によってアプローチ方法も異なるので、まずは図として視覚的にわかりやすい形にすることは必須です。
業務効率化の方法を選択
業務の可視化ができたら、次は業務効率化のために「どの問題」を「どのようなツールで」「どのような方法で」解決するかを検討します。
まずは業務の中で、どのプロセスに問題点が多いのかを探し出し、どの作業が効率化できそうか考えましょう。効率化する作業に悩む場合は、作業者によって時間・品質にばらつきがある業務や、やり直しが発生しやすい業務を効率化するのがおすすめです。
効率化する業務が決まったら次はその業務を「どのように効率化するか」を考えます。「ツールを利用する」「業務を分割する」などの手法のなかから、最適なものを検討しましょう。
業務効率化の実施
効率化する方法まで決まったら、いよいよ業務効率化を実施していきます。これまで決めた計画通りに効率化に取り組んでいきましょう。
また、事前に業務効率化の目標や実施計画(期日や手法など)を定めておき、検証・改善に回せるようにしておくことを忘れてはいけません。
検証と改善
業務効率化は、計画を実施したらそれで終わりではありません。実施した結果をもとに「業務が適切に効率化できているのかの検証」と「実施中に出てきた問題点の改善」を行う必要があります。
事前に立てた目標がどれくらい達成できているのか、業務は実際に改善されたのかをチェックしましょう。
検証作業ができれば、次に改善すべきポイントが出てくるはずです。新しく出てきた改善ポイントについても同様に、課題の解決を図ります。
業務効率化する際の注意点
以下では業務効率化を行う際に注意すべき5つのポイントを解説します。自社での業務効率化がうまくいかない企業は、以下のポイントに自社が当てはまっていないかを確認し、改善を図りましょう。
必要な業務を削っていないか
業務効率化をする際は、必要な業務を削っていないかどうか注意しましょう。一見必要なさそうに見える業務でも、分野によって実は必要な業務であったというケースは少なくありません。
事前に業務フローを作り、要らない業務だろうと判断したものであっても、実際の作業レベルで考えて「本当に不必要なのか」を考える必要があります。
必要かどうか分からないという場合には、現場の社員の声を参考にして判断しましょう。
逆にコストや手間が増えていないか
業務効率化が逆に非効率を生み出していないかにも、注意しなくてはなりません。
業務効率化を実施したために、逆にコストや作業の手間が増えてしまったという事態に陥れば本末転倒です。したがって、本導入後に社員からのフィードバックを受けるなどして「業務効率化が働きやすさに貢献しているかどうか」の確認が大切です。
もし、手間やコストが増大する原因となっている場合は、「以前の方法に戻す」または「新しい業務効率化の方法を検討する」などといった改善を行わなくてはなりません。
顧客満足度が低下していないか
従業員満足度や生産性向上のメリットがある業務効率化ですが、それによって顧客満足度が低下していないかどうかも見極めなくてはなりません。
業務効率化の施策のなかには、アウトソーシングやITツールの導入など、今までは自社で行っていたものを他人が行うことで効率化を実現する方法があります。こうした方法を導入して業務を行うのは便利な一方で、そのプロセスのせいでミスが発生し、顧客からのクレームが発生する可能性もあります。
ミスやクレームは顧客満足度を低下させる原因のひとつであり、対応にも多大な時間がかかるため、頻発するようであれば業務効率化の意味がなくなってしまいます。
業務効率化を優先したために顧客を蔑ろにしないよう、その方法を導入しても顧客に寄り添った対応ができるかまでを見極めましょう。
検証が行われているか
せっかく業務効率化をしても、その後の検証が行われていなくては意味がありません。
業務効率化をしただけでは効率化の中で良かった点や、改善ポイントに気付けないからです。こうした気付きがない状態で闇雲に施策を打っていくのは時間がかかるうえ、そこで得た知識をほかで生かせません。
得た知識を次の業務効率化に生かすためにも、検証を行い振り返る必要があります。
業務効率化のアイデア11選
以下では、業務効率化を行うためのアイデア11選をご紹介します。すぐに取り組めるものから検討・導入に時間がかかるものまでそれぞれ差があるので、自社に合うものを選択してみましょう。
無駄な業務の削減
最も簡単にできる業務効率化の施策が、無駄な業務の削減です。
普段の業務を見直すと「いらないのではないか」と感じる作業があります。こうした無駄な業務をなくすと、空いた時間をほかの業務に充てられるようになります。
しかし、独断で業務をなくしてしまうと、後から「実は必要な業務だった」となりかねないため、削除する際は必ず事前にチームでの話し合いが必要です。
また、手動で行わなくてもいい作業があれば、自動化していくのもおすすめです。作業を自動化すると、作業時間が短縮できるうえ手作業によるミスも防止できます。
業務の統合・分業
作業は適宜統合・分業していきましょう。
複数人で同じ作業をしていたり、作業が重なっていたりする場合、その作業を統合してひとつの作業に統一することで効率的に進められるようになります。業務の担当者が減るために、情報共有を効率的に行えるからです。
一方、ひとつの作業で行う内容が多すぎる場合、それを分業した方が効率的に進む場合もあります。これは、作業の分断により、それぞれが自分の作業に集中でき、生産性が高まるからです。
統合・分業のどちらにすればより効率的に進められるかを考え、業務の整理を行います。
業務担当の変更
業務の担当を変えるのもひとつの手です。それぞれの社員の得意分野と苦手分野を把握し、社員の得意分野を割り振っていけば、作業が滞らずに進むので、業務効率化に繋がります。
また、業務によっては自社人材ではなくアウトソーシングを利用する方法もあります。アウトソーシングとは、業務に必要な人やサービスを契約によって、外部から調達することを指します。
アウトソーシングを行うと人件費が削減できるうえ、専門スキルを持った有能な人材に業務が任せられるので、効率的に作業が進みます。
業務マニュアル・テンプレートの作成
業務の手順やチェックリストが記載されたマニュアルは、作業品質の均一化と作業時間の短縮に大きく貢献します。一般的にマニュアルは初心者が読むので、簡単に業務について理解できるよう、図や表などを活用し分かりやすく書くように心がけましょう。
また、毎回同じ形式の文書などを作成している場合は、テンプレートの利用もおすすめです。テンプレートを利用すると項目を入力するだけで文書作成ができるため、これまで文書作成にかけていた作業時間を短縮できます。
業務フローチャートの作成・更新
業務のフローチャートを作っておくと全体の流れが把握でき、自分の作業の位置を把握し流れを意識した作業が行えるようになります。
自分の業務の進捗がほかの作業に与える影響を確認して動けるので、作業の優先順位がつけやすくなるからです。
また、作成したフローチャートは定期的に見直しを行い、無駄な作業がないかを見極めましょう。作業を行ううえで気付いた点を適宜報告し、改善を行っていけば、自然と無駄な作業の削減を減らした効率的な業務ができます。
ナレッジの共有
会社や部署で蓄積されたナレッジを共有できる体制にすると、それぞれの社員がナレッジにアクセスできるので、結果として業務効率化が期待できます。
ナレッジとは「業務に役立つさまざまな知識」であり、ナレッジの共有は業務の属人化を防ぎ、スキルの標準化に役立ちます。
とくに今までナレッジの蓄積を行っていない場合は、ナレッジを文書として残すようにし、情報共有を図りましょう。
業務の優先順位設定
業務の優先順位を設定するのも業務効率向上に役立ちます。
それぞれの業務の優先順位が明確化されると、優先順位の高い作業に対して多くのリソースを当てられるようになるからです。また、優先順位が明確になることで、必然的に無くしてもいい作業が見つけやすくなります。
会議時間の短縮
会議時間は可能な限り短くしましょう。たとえば「会議の前に資料の読み込みをする」「参加人数を少なくする」といった工夫を行えば、時間が短縮できます。
会議に余計な時間が取られることがなくなれば残業せずとも業務が終わらせられるうえ、結果的に人件費の削減も見込めるので一石二鳥で業務効率化できます。
また、配布する資料自体をあらかじめ電子化しておくと、配布の手間や内容確認の手間が省けます。資料の紛失も防ぎながら、情報へのアクセス性も向上できるのです。
テレワークの推進
テレワークとは、オフィス以外の場所で仕事をする勤務形態です。テレワークを推進すると、通勤時間やオフィスコストの削減、人材の有効活用が行えます。
また、オフィス外でも仕事ができるため、育児や介護などが原因で自宅から離れられない環境にある社員も辞めることなく継続して雇用できます。
今日、新型コロナウイルスの感染拡大防止や働き方改革の影響を受け、昨今取り入れる企業が増えてきています。しかし、導入にはIT環境の整備を行わなくてはならないので、社内理解が得られるよう注意が必要です。
データベースの活用
企業には顧客情報などさまざまなデータが集積されています。こうしたデータをデータベース化して管理・活用すると、「データを探す手間が省ける」「過去の内容が引き継がれているので顧客対応が迅速に行える」といった業務効率化が期待できます。
また、「別の部署・部門のデータをプロジェクトに生かす」といった使い方もできるため、得た情報を最大限に活用可能になります。
データベースを作成するには、ポータルサイトや「Stock」などをはじめとした情報共有ツールの導入が必要です。
ITツールの導入
昨今では、業務効率化に役立つさまざまなITツールが登場しています。
効率化させたい業務にあったツールを導入すれば、問題点を最速で解決できるので、業務効率化をより早く実現できます。
しかし、ツールによっては利用できる機能やコストに差があるため、「有名なツールだから」「大手企業が運営しているから」といった理由ではなく、適切な比較検討を行ったうえでの導入が必要です。
そのため、「自社にマッチしているのか」「ツールを導入してどんな課題が解決できるか」を明確にするため、検討に十分な時間をかけなくてはなりません。
個人で取り組める業務効率化のアイデア6選
以下では、個人で取り組める業務効率化のアイデア6選をご紹介します。
前項でご紹介したアイデアとは異なり、日々の業務において注意するだけで行える施策がほとんどなので、今日から下記ポイントを意識して業務を行いましょう。
時間を決めて業務を行う
何か業務を行う際には、目標時間を決めて行うようにしましょう。とはいえ、時間を正確に管理するのは難しいので「タイマー」を使いながらの業務進行がおすすめです。
タイマーを使うことで実際の作業時間が可視化されるため、作業時間の配分を考えながら仕事ができるようになり、生産性が高められます。
時間を把握しない状況での業務進捗は、何の作業にどれだけの時間がかかったのかが分かりにくいです。したがって、タイマーを利用し時間を意識した仕事を心がけましょう。
適度な休憩を取る
作業に追われると削ってしまいがちな休憩時間ですが、効率よく業務を行うには、適度な休憩を忘れてはいけません。
集中力を維持しながら業務を行うためにも、休憩の間は脳を休め、リフレッシュさせましょう。連続して作業に取り掛かるのは一見効率がよく思えますが、パフォーマンスが低下する可能性があります。
つまり、長期的な視点やクオリティで考えると、パフォーマンスを維持できる負担で進める方が効率的です。
作業スペースの整理
作業しやすいように、デスク周りや、デスクトップ、メールなどの整理整頓を定期的に行いましょう。
身の回りが散らかっている状況では情報を探すのに時間がかかったり、紛失のリスクもあるので業務に支障が出かねません。
常に整理整頓を心がけておけば、必要なときに必要なものを探す時間が削減できるのでスムーズに業務ができ、自然と効率がよくなります。
ミスを減らし作業のスピードアップを目指す
ミスを減らすのも個人ができる業務効率化の方法です。
ミスは正しくフィードバックを行えば、同様のミスを防止する対応策にもなりえますが、同一のミスが多発するような場合、減らす工夫を行わなくてはなりません。ミスのリカバリーには時間がかかり、業務に当てる時間が減る原因になりかねないからです。
そのため、まずはミスを減らすように二重チェックの徹底や上司の確認などを取り入れて、作業のスピードアップを図りましょう。
メールの確認は最小限にする
メールやチャットはコミュニケーションに必須ですが、頻繁に確認すると集中力が途切れ、生産性が低くなる原因になります。
したがって、質の高いアウトプットを得るにはメールやチャットの確認は最小限にして業務を優先する必要があります。
ツールによっては、通知のオンオフを細かく設定できるものもあるので、上手く使い分け、業務効率化に取り組みましょう。
ショートカット機能の活用
「ショートカットキー」は、パソコンの操作をキーボードで行える機能のことです。
「一手順戻す」「一手順進む」など日常的に利用頻度が高い操作のショートカットキーを覚えるだけで、パソコン作業をスピードアップでき、業務効率化に繋がります。
利用しているOSや、よく利用するキーは人によって異なるので、必要なショートカットキーをあらかじめ確認しておきましょう。
業務効率化に使えるツール
以下では、業務効率化に役立つツールをご紹介します。それぞれ特徴が異なるので、自社に取り入れるべきツールはどれかを検討しながら見ていきましょう。
情報共有ツール
「情報共有ツール」とは、社内のナレッジやノウハウをはじめとする情報の蓄積・共有ができるツールです。
情報共有ツールを導入すると、社員間でスムーズに情報のやりとりが行えるので、情報共有にかかる時間を削減できます。
また、情報はツール上に集約され、利用者は必要な情報にすぐにアクセスできる設計となっています。そのため「情報を探す」という無駄な時間を減らし、ほかの作業に当てられます。
ビジネスチャット
「ビジネスチャット」とは、ビジネスで利用できるチャットツールです。
挨拶の定型文などの入力が必要なメールとは異なり、ビジネスチャットではいきなり本題からはじめた連絡がとれるので、作成・確認両方にかかる時間を短縮できます。
しかしその一方で、チャット自体に不慣れなユーザーがいたり、チャットでの連絡を失礼だと感じたりする社員もいるため、導入の際には注意が必要です。
グループウェア
「グループウェア」とは、情報共有や作業効率向上を目的とするクラウド型ツールです。
スケジュール管理やメール機能、ファイル共有機能など、複数の機能をひとつのシステムの中で利用できます。
このように、グループウェアは複数の機能が統合されたツールなので、複数の課題を解決したい場合はおすすめです。
営業支援ツール(SFA・CRM・MA)
「営業支援ツール」とは、営業活動に関する情報の管理や分析が行えるツールです。
営業支援ツールを導入すると自社内のさまざまなデータの管理や、データを分析してレポートとして見られます。営業支援ツールには以下3つの種類がありますが、それぞれ以下のように異なります。
- SFA:営業における顧客との折衝記録や受注案件に関するデータを管理するツール
- CRM:ナーチャリング(既存顧客の育成)をサポートするツール
- MA:見込み顧客の情報を管理し、獲得をサポートするツール
いずれも、管理や分析などにかかる手間が減り、各担当社員の負担軽減が見込めます。しかし、適切なツール選定が必要な点に注意です。
オンラインストレージ
「オンラインストレージ」とは、インターネット上にデータを保存できるサービスです。
インターネット環境さえあれば、場所や時間を問わずデータにアクセスできるため、テレワークやペーパーレス化に大きく貢献します。
また、データはすべてクラウド上で管理されるので、自社でサーバー管理の必要がなく、金銭的・人的コスト削減も期待できます。
メモツール
「メモツール」とは、その言葉の通りメモがとれるサービスです。
メモツールの共有により、素早い情報共有やノウハウの伝達ができるほか、やるべきことを表示させるなどの運用を行えばミス防止にも効果があります。
ツールによってはメモに対してコメントが付けられるものもあるので、簡単なコミュニケーションも可能です。
マニュアル作成ツール
「マニュアル作成ツール」とは、マニュアルを作成・編集・閲覧ができるサービスです。
通常、マニュアルを作るには多大な手間と時間がかかりますが、マニュアル作成ツールを導入すると項目を埋めるだけでマニュアルが完成するので、マニュアル作成者の負担を軽減できます。
さらに、同一ツールで作成したマニュアルは統一感が生まれるため、作り手によって分かりやすさや見やすさに差が出る恐れもありません。
プロジェクト・タスク管理ツール
「プロジェクト・タスク管理ツール」とは、プロジェクトやタスクのスケジュールや工数管理を行うツールで、効率的なプロジェクト・タスク管理に役立ちます。
手動では手間がかかる「作業の可視化」「進捗状況の管理」などがツール上でできるため、プロジェクト成功に大きく起因します。ガントチャートやマイルストーン・カンバンなど管理方法には差があるので、ツールをトライアルで利用してみるのがおすすめです。
また、タスク管理ツールには、ある予定に対し設定した日時に通知するリマインダー機能が付属するものがほとんどです。忘れてはいけない作業や、期日が近い作業に対してあらかじめリマインダーをセットしておけば作業の抜け漏れが防げます。
ビジネスではタスクの漏れがあってはいけないので、一人が複数の業務を兼任することの多い中小企業で大きな効果を発揮します。
ワークフローシステム
「ワークフローシステム」とは、申請や承認手続きをシステム上で行えるツールです。
経費精算や稟議書の申請などの社内手続きを電子化することで、これまで申請書記入にかかっていた時間の短縮や、迅速な承認が行えるようになります。
また、承認過程のどこで止まっているのかが可視化できるので「申請がどこで止まっているのかがわからない」といった事態も防げます。
RPA
「RPA」とは、”Robotic Process Automation”の略で、ソフトウェアロボットを利用し、パソコンを使ったデスクワークなどの業務を自動化するテクノロジーです。
一部業務をロボットに代行させることで、人間に比べて正確かつ圧倒的なスピードで業務を終わらせられます。ソフトウェアロボットというと導入に手間がかかるイメージがありますが、RPAのなかにはパソコンにインストールするだけで使えるものもあるため、実際の導入のハードルは低いです。
しかし、判断を伴う作業などは自動化できないので、デスクワークの種類によっては効率化が促進されない可能性もあります。
業務効率化におすすめのITツール
以下では、業務効率化におすすめのITツールをご紹介します。
業務効率化に役立つツールは数多くある一方、それぞれ利用できる機能は異なります。そのため、自社の抱える課題を明確化し、それに対応できるツールを探す必要があります。
しかし、企業によっては抱える課題が複数あるというケースもあるでしょう。その場合、課題ごとにツールを変えて利用するのは一見最適のように思えますが、ツールの横断が起こるゆえに情報が散在しやすく、逆に非効率的です。
したがって、業務効率化のために導入するツールはなるべく数を絞り、複数ツールを組み合わせるような運用は避けましょう。どんな企業であっても「情報」は必ず扱うので、情報共有・管理の課題にアプローチできるツールを導入すると、スピード感を持って業務効率化が実現できます。
今回ご紹介する「Stock」は、社内情報の一元管理に特化した情報共有ツールです。社内情報が簡単に一元化できる一方で、メッセージ機能やタスク機能を活用すれば、日々の業務を一貫して効率的に行えます。
チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
また、トライアル期間終了後も、累計20ノートまでは永年無料で利用できます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
業務効率化の進め方とアイデアまとめ
ここまで業務効率化の進め方や実現するためのアイデア、ツールまで網羅的に解説しました。
業務効率化を最速で実現するのに最適なのは、ITツールの導入です。多くの企業において課題となっている業務上の無駄は、ツールの利用により大幅に削減できます。
しかし、課題に対応できるツールであればどのツールを選んでも効率化が実現するというわけではありません。とくに、ツール選定者の一存で導入ツールを検討してしまうと、現場の社員が十分に使いこなせない恐れがあります。
したがって、導入するツールは自社のすべての社員が迷わず使いこなせるものでなくてはなりません。
今回ご紹介したStockは、ITリテラシーの低いユーザーでも説明なしに使いこなせるほど簡単なツールです。ノート・メッセージ・タスクのシンプルな構成を直感的に操作するだけで、コミュニケーション・情報蓄積・タスク管理といった業務の効率化が図れます。
無料登録は1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入して自社の業務効率化を実現しましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。