在宅勤務などの普及により、社内サーバーに保管していたデータをクラウドストレージに移行する企業も多くなっています。クラウドストレージならば、IDでアカウントを管理しているため、利用デバイスや場所を問わずデータにアクセスできます。
しかし「自社に適切なクラウドストレージがわからない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、法人向けのクラウドストレージの概要から選び方、おすすめツール15選を網羅的にご紹介します。
- 社内の大量のファイルを効率的に管理できる方法が知りたい
- クラウドストレージの概要を理解したうえで導入を検討したい
- 自社に適切なクラウドストレージを導入し、生産性を向上させたい
という担当者の方は、この記事を参考にすればクラウドストレージの概要を理解でき、自社に最適なツールを選定することで業務効率化へつなげられます。
目次
- 1 クラウドストレージとは?
- 2 クラウドストレージを法人で活用する5つのメリット
- 3 クラウドストレージの導入前に知っておきたい3つの注意点
- 4 法人におけるクラウドストレージの活用事例
- 5 クラウドストレージを選ぶポイント5選
- 6 法人向けおすすめクラウドストレージ15選
- 6.1 【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール
- 6.2 【Google Drive】Google製品との連携が容易に可能
- 6.3 【セキュアSAMBA】サポート担当から導入支援をしてもらえる
- 6.4 【OneDrive for Business】Microsoft製品との連携が容易に可能
- 6.5 【Dropbox business】権限の細かい設定が可能
- 6.6 【MEGA】アカウントを持っていない人へもファイルを送信できる
- 6.7 【box】法人向きの高セキュリティを持つ
- 6.8 【DirectCloud-Box】ユーザーID管理の方法が豊富
- 6.9 【Fleekdrive】動画コンテンツの活用ができる
- 6.10 【Spider Oak One Backup】高いプライバシー保護に対応
- 6.11 【4Sync】データの暗号化によりセキュリティは万全
- 6.12 【KDDI ファイルストレージ】国内データセンターにデータを保護
- 6.13 【PrimeDrive】共有ファイルへのアクセス期限を設定可能
- 6.14 【Fileforce】Windowsと同じデザインで使える
- 6.15 【GigaCC】ファイル共有・転送に特化
- 7 データ管理を効率化できるクラウドストレージ まとめ
クラウドストレージとは?
クラウドストレージとは、あらゆるファイル形式のデータをインターネット上で保管し、一元管理できるサービスです。ストレージサービス内にアカウントを持っていればデータの保存・取り出しができます。
従来のデータ管理方法と比べ、自社のサーバーやシステムは必要なく、PCやスマートフォンなどインターネットが使用できるデバイスがあれば利用可能です。したがって、どのような環境の会社でも取り入れやすいツールです。
機能やストレージ容量の大きさはプランによって選べるサービスが多く、過不足のない適切なツールを選びやすい点もメリットです。
クラウドストレージを法人で活用する5つのメリット
ここでは、クラウドストレージを法人に導入する5つのメリットをご紹介します。物理的なストレージでデータを管理する方法と比べ、データ紛失のリスクを抑えられ、コストも削減できます。
データの共有が効率的になる
法人向けのオンラインストレージでは、チーム間でデータを共有することに特化した機能を持つものが多いです。
たとえば「ファイル単位で情報を共有できるチャット機能や業務の進捗を管理できるタスク機能が搭載されているもの」「ファイルごとに共有リンクを発行でき、かつリンクに閲覧期限を設定できるもの」など多岐にわたります。ファイル共有のためにメール作成などをする必要がなく、手間が省けます。
一方、個人向けのクラウドストレージでは「自身のアカウントからのみ編集ができるもの」「外部に共有できる代わりにセキュリティリスクが高くなってしまうもの」が多いです。ツール選定の際は、蓄積したデータを有効活用するためにも法人向けのツールであるかどうかを確認することが好ましいです。
管理業務の時間を削減できる
社内の情報を一元管理でき、データ管理業務の負担を軽減できます。
従来であれば、業務に関わる資料やデータは個人のデスクやPCのローカルフォルダに保管されており、機密情報の管理などが煩雑になっていました。しかしクラウドストレージに一元化されたことで、管理者権限で一括設定が可能となり、大幅に業務削減ができます。
メンバーの役職によってデータごとの閲覧権限を制限でき、必要なデータを対象者にだけ割り当てることで社員個人が求めているデータにもアクセスしやすくなります。
低コストでデータを保管できる
自社にサーバーを設置する必要がなく、月額利用料のみで利用できるため、非常に低コストで運用可能です。
社内サーバーでデータを管理する場合、物理的なストレージ容量の残量管理やシステムの不具合の対処、ネットワークトラブルへの対応や社内からの問い合わせ回答など、システム担当者が行う必要のある業務は膨大です。しかし、クラウドストレージを利用すればこれらは全てベンダー(サービス提供者)が行い、利用者側の負担は利用料のみです。
導入・運用に専用機器が必要なく、かつシステム担当者の人件費もかからないため、コストを大幅に削減できます。
場所を問わずデータにアクセスできる
インターネット環境があればデータにアクセスでき、利用するデバイスや時間、場所を問わず活用できます。
外出先からでも過去の情報を閲覧でき、同僚や顧客と迅速にコミュニケーションがとれます。サービスによってはスマートフォンアプリ・タブレットアプリを用意して、オフィス以外の店舗や現場で働いている場合でも利用できます。
また、複数の端末を使用していても同一のファイルにアクセスできるため、データの二重保存や重複も防げる点は大きなメリットです。
データの紛失・漏えいの対策ができる
クラウドストレージでは、インターネット上にデータを保存する特性によってさまざまなセキュリティ機能を用意できます。
業務で扱う情報には機密情報や顧客情報が多く含まれており、万が一セキュリティ事故が起きた際、企業として説明責任を果たせるよう十分な対策を行う必要があります。仮に社員個人がデータ管理を誤ってしまった場合には、企業の責任となります。
クラウドストレージにはセキュリティを強化するためのあらゆる機能が搭載されています。アカウント情報を会社で管理できるシングルサインオンや二段階認証、データの通信を暗号化する機能、データを自動でバックアップする機能など、サービスやプランによって充実度は異なります。
高いセキュリティを持つサービスの判断として、ISO27001などの国際セキュリティ資格を取得しているかどうかも1つの指標となります。
クラウドストレージの導入前に知っておきたい3つの注意点
クラウドストレージの導入により効果が出る法人は多いですが、注意点もあります。ここでは運用を成功させるために事前に確認しておくべきポイントを3つご紹介します。
カスタマイズが難しい
クラウドストレージはベンダーが開発したサービスを利用するため、機能やデザインがあらかじめ決まっており、変更できない場合が多いです。
従来のように、自社のサーバー内でサービスを構築し運用する場合は、必要な機能の追加開発も可能でしたが、クラウドストレージはオプションで用意されているもののみ追加購入できます。
したがって、導入の前には無料トライアルなどを用いてお試し利用を行い、自社のシステム環境や社員のITリテラシーに合致しているかの確認をおすすめします。
データ移行機能の有無
サービス上に保存されたデータを一括で取り出せる機能があるか確認しましょう。
クラウドストレージには業務に関わる情報をすべて保存していくため、万が一サービスの提供が停止した際にデータを取り出せないと、業務遂行に必要なデータを失うこととなります。
したがって、添付したままのファイル形式でデータを取り出せる機能を搭載しているかは重要なポイントです。
サポート体制が整っているか
サービスの開発元から適切なサポートを受けられるかも注目すべき観点です。
クラウドストレージを導入する際、多くの中小企業ではITの専属担当者が居ないケースが多いです。また、もし担当者が居たとしても、特定サービスの専門的な知識を持っているわけではありません。したがって、サービス提供者からスピーディかつ的確なサポートを受けられると、早期に不明点が解決され導入がスムーズに進みます。
一方、海外発のツールや問い合わせの回答に3営業日ほどかかるようなサービスだと、十分な質のサポートを受けられない可能性があります。
法人におけるクラウドストレージの活用事例
社内にてクラウドストレージが使用されるシーンは以下の通りです。
- 高いセキュリティ環境でデータを共有
- ペーパーレス化を実現
- クレームなどの緊急連絡に対する迅速な連絡と対応が可能に
- 複数拠点における情報共有の簡略化
機密性の高い資料を、ハッキングリスクがあるメールではなく、クラウド上に保管したまま安全に共有
冊子で管理していたカタログを電子カタログに変更し、自社・取引先双方に対し資料負担を軽減
リアルタイムで状況が変動するサービス業の現場に導入し、実際の状況を写真などで即座に共有
在宅で勤務している社員を含め、全社でツールを導入し、データの受け渡しや提出、管理のコストを削減
あらゆる業界・職種において、クラウドストレージを通じて行った業務改善の事例があります。現場から経営層までデータが見える化し、社内の透明性も高まるため、在宅勤務などの変則的な働き方にもすぐに対応できます。
クラウドストレージを選ぶポイント5選
ここでは、自社に最適なクラウドストレージを選ぶ5つのポイントをご紹介します。検討段階で確認しておけば、導入後やサービス継続時のトラブル発生リスクを抑えられます。
自社に必要な機能が搭載されているか
クラウドストレージには多くの種類があるため、自社の導入目的に合わせた機能があるかを確認しましょう。
たとえば複数の部署やチームに業務担当が分かれている場合は、フォルダ単位で情報を整理できる機能が必要です。また複数人が同一のファイルを編集する場合は、トラブルを回避するため誰が・いつ・どのような変更を加えたかを記録するバージョン管理機能も必須となります。
「より便利になる」という観点ではなく「リスクを回避する」という視点で検討を行うと、機能の過不足がないツールを選定できる可能性が高くなります。
簡単な操作で扱えるか
クラウドストレージは社会人経験やITリテラシー、職種が異なるあらゆるメンバーが利用することとなるため、誰でも使えるわかりやすいツールであることが非常に重要です。
日々の業務に使用するデータをすべて保管しておくため、機能が多すぎて使い方が複雑になってしまうと業務全体の生産性が低下する原因になりかねません。
したがって、教育コストのかからない「Stock」のようなシンプルなツールの導入をおすすめします。
データ容量と料金
クラウドストレージでは、利用人数、もしくはデータ容量の大きさによってプランが設定されているケースが多いです。
容量だけをオプションで追加できる場合、決められたプラン内で選ばなければならない場合など、サービスによって料金設定には大きな違いがあります。
自社の利用環境に合わせて、容量の増加に柔軟に対応できるサービスだと必要以上の費用がかからず運用可能です。したがって、料金プランと合わせて人数・容量の増減方法についても導入前に確認しておきましょう。
扱えるデータ容量の上限
サービスに保存できるデータの総量だけではなく、アップロードできる1つのファイル容量に制限を持つケースがあるため、注意が必要です。
たとえば動画ファイルの長さは5分まで、資料は2GBまでなど、制限された容量よりも大きなファイルをアップロードできないサービスが存在します。現状そこまで大きなファイルを扱っていなくても、将来的に業務上必要となる可能性は大いにあります。
したがって、可能な限りアップロードできる容量に制限がないサービスを選ぶことが好ましいです。
対応デバイス
スマートフォンやタブレットなど、PC以外のデバイスにも柔軟に対応しているサービスを選びましょう。
専用アプリがあればその端末に最適化しているため、自社で使用しているデバイス用のアプリが用意されているかがポイントです。
外出先から手軽に書類やデータを確認できるため、移動中などの時間を有効活用でき、業務効率化につながります。
法人向けおすすめクラウドストレージ15選
以下では、法人利用の多いおすすめのクラウドストレージ15選をご紹介します。
ITツールを導入する際は、実際に運用を成功させられるツールの選定が重要です。1度運用に失敗してしまうと、社内にITツールへの強い抵抗感が生まれてしまい、クラウドストレージ以外のツールも浸透しにくくなってしまいます。
したがって「誰でも使えるほどわかりやすいツール」であることは必須です。特に中小企業の場合はITの専任担当が居ないケースが多いため、導入時のレクチャーやセットアップにかかる時間を可能な限り削減することでコストカットにつながります。
下記でご紹介する「Stock」は、ドラッグ&ドロップで簡単にデータを保存でき、リアルタイムでチームメンバーに更新が共有されるシンプルな情報共有ツールです。「ITに詳しくない人でもすぐに使える」という導入実績を多数持ち、非IT企業の導入実績が100,000社を超えます。
ファイル共有機能だけでなく、タスク管理やメッセージも行えるため、チーム内における情報の属人化を解消し、情報共有も合わせて効率化させたいという企業は、Stock一択だと言えます。
【Stock】チームの情報を最も簡単に残せるツール

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
【Google Drive】Google製品との連携が容易に可能

Google Driveは、Googleが提供するサービスで、Google製品との連携が容易です。
<Google Driveの特徴>
- 無料で15GBの容量を使える
- データごとに閲覧権限を細かく設定できる
他のサービスでは多くの場合、無料プランの場合は2-5GBほどしか使用できませんが、Google Driveでは15GBの容量を無料で利用できます。社員個人としても、プレゼン資料の下書きを保存しておくなどの使い方ができます。
保存されたファイルをURLで共有できますが、その公開範囲は「URLを知っている人のみ」「URLを知っていてかつ同じ組織に属している場合のみ」などさまざまな制限をかけられます。
<Google Driveの注意点>
- 自動保存が出来ているか確認が必要
- 人的ミスによるデータ漏えいリスクがある
自動保存機能がついており、サービス側で保存を行ってくれる点は1つの特徴ですが、インターネット環境の影響を受けやすいため注意が必要です。保存完了を表すマークが表示されてからファイルを閉じましょう。
データ共有設定の際、ワンクリックで全体共有に変更できてしまうため、人的ミスが起こらないような運用の工夫が必要です。
<Google Driveの料金体系>
無料プランでは15GBまでの容量制限がある一方、有料プランであれば自社で必要な容量分だけ増やせます。有料版で使用するには、Google One、もしくは他のGoogleツールも含むGoogle Workplaceに申し込む必要があります。
- Business Starter:¥680/ユーザー/月(1ユーザーあたり30GB)
- Business Standard:¥1,360/ユーザー/月(1ユーザーあたり2TB)
- Business Plus:¥2,040/ユーザー/月(1ユーザーあたり5TB)
- Enterprise:問い合わせ(必要に応じて追加可能)
【セキュアSAMBA】サポート担当から導入支援をしてもらえる

セキュアSAMBAは、豊富なセキュリティ機能が標準搭載されているオンラインストレージです。
<セキュアSAMBAの特徴>
- 初期導入サポートが手厚い
- 自動ログアウト機能など、セキュリティ機能が豊富
運用をサポートする専任担当が居るため、導入支援が充実しています。
情報漏えいを防止する機能が多数用意されています。たとえばwebブラウザからログインして作業した後、一定時間操作がないと自動ログアウトされる機能があります。
<セキュアSAMBAの注意点>
- 初期費用や最低利用期間の縛りがある
- 多機能すぎて使いこなせない可能性がある
セキュアSAMBAの最低利用期間は12ヶ月からとなるため、数ヶ月だけの契約などのお試し利用ができません。また導入支援が手厚い代わりに初期費用が必要となる場合も多く、コスト面も注意が必要です。
データの同期や限定公開設定などさまざまな機能がありますが、使用できる機能が多いことで使いにくさを感じるケースがあります。また複雑になってしまい人的ミスを誘発してしまうことがあります。
<セキュアSAMBAの料金体系>
- ライトプラン:¥15,000/月(100GB)+初期費用¥15,000
- ビジネスプラン:¥35,000/月(500GB)初期費用¥35,000
- カスタマイズ:要問い合わせ(容量もカスタマイズ)
【OneDrive for Business】Microsoft製品との連携が容易に可能

OneDrive for Businessは、Microsoftが提供するクラウドストレージです。
<OneDrive for Businessの特徴>
- マルチデバイスに対応
- Microsoft製品と連携しやすい
PCだけでなく、タブレットやスマートフォンなどにも対応しており、文書や写真データの共有もできます。
Microsoftの製品であるTeamsやOneNote、officeファイルとの連携がしやすく、併用する場合はシナジーを発揮しやすいです。
<OneDrive for Businessの注意点>
- 管理者権限が複雑
データの編集権限付与を行う対象を誤ると、大事なデータの損失にも繋がりかねません。管理者権限によるデータ管理は注意が必要です。
<OneDrive for Businessの利用料金>
- OneDrive for Business (Plan 1):¥540/ユーザー/月(1ユーザーあたり1TB)
- OneDrive for Business (Plan 2):¥1,090/ユーザー/月(容量無制限)
- Microsoft 365 Business Standard:¥1,360/ユーザー/月(1ユーザーあたり1TB、Microsoft365の他オフィスアプリケーションが利用可能)
【Dropbox business】権限の細かい設定が可能

Dropbox Businessは、ユーザーごとの権限を細かく設定でき、階層の多い組織において活用しやすいオンラインストレージです。
<Dropbox Businessの特徴>
- 高いカスタマイズ性を持つ
- 適切なセキュリティ環境でファイルを共有できる
管理者からは各ユーザーの動きを全て監視でき、閲覧権限の設定も細かく行えます。管理体制を厳格に整えたい法人には適しています。
ファイルを共有する際には、閲覧時のパスワードと有効期限を設定でき、ファイルの受信も通知によって把握可能です。
<Dropbox Businessの注意点>
- デフォルトの設定が複雑
- 法人によっては多機能すぎて使いにくいケースもある
一人の社員がファイルを削除・移動すると、共有している他の社員がアクセスできなくなるなど、デフォルトの設定がいくつか存在しているため、用途に合わせて変更が必要です。
ファイルの管理や外部ツールとの連携など、Dropbox Businessにはさまざまな機能が搭載されていますが、中小企業の場合は機能過多となる場合があります。ITに慣れていないと使いにくい可能性があるため注意が必要です。
<Dropbox Businessの料金体系>
- Professional:¥2,000/月(個人向け)
- Standard:¥1,250/ユーザー/月(小規模チーム向け/3ユーザー以上で契約可能)
- Advanced:¥2,000/ユーザー/月(大規模チーム向け/管理機能などの拡充有り)
【MEGA】アカウントを持っていない人へもファイルを送信できる

MEGAは、テキストチャットや音声・動画通話も行える高機能ストレージサービスです。
<MEGAの特徴>
- 無料プランで50GBまで活用できる
- 豊富なブラウザ拡張機能を持つ
無料プランでデータを保存可能な容量が50GBと大きいため、扱うファイルサイズが大きくても一定期間は問題なく使用できます。
読み込み時間の短縮やダウンロードのパフォーマンス向上、セキュリティ強化などをChromeやFirefoxにおけるブラウザの拡張機能の利用で実現できます。
<MEGAの注意点>
- 経理上の処理に手間がかかる場合がある
- 高機能で使いこなせない場合がある
契約がすべてユーロ建てになるため、法人で契約する場合は経理担当に処理の手間を確認することをおすすめします。
ファイル共有機能だけでなく、動画通話機能まで付いているため、クラウドストレージの用途に限定して使用したい場合は機能過多となる可能性があります。
<MEGAの料金体系>
- 無料プラン:0ユーロ/月(15GB)
- プロ ライト:4.99ユーロ(約645円)/月(400GB)
- プロ 1:9.99ユーロ(約1,291円)/月(2TB)
- プロ 2:19.99ユーロ(約2,584円)/月(8TB)
- プロ 3:29.99ユーロ(約3,877円)/月(16TB)
- ※為替レートにより日本円は変動します。
【box】法人向きの高セキュリティを持つ

boxは、法人向けのクラウドストレージとして高いセキュリティ基準を持つツールです。
<boxの特徴>
- 世界中の企業に対して導入実績を持つ
- 専用アプリの使用によりオフライン編集も可能
多岐にわたる業界の事例が豊富なため、自社の課題に似た事例を見つけられれば参考にしやすいです。
「Box Sync」という専用アプリをPCにインストールすれば、インターネットにつながっていないオフライン環境でも作業可能となり、場所を問わず利用できます。
<boxの注意点>
- プランによっては最大5GBのファイルまでしか保存できない
- サービス提供者からのサポートは英語対応のみ
アップロードできるファイルの大きさに制限があるため、普段からデータサイズの大きいファイルを扱う場合は注意が必要です。
boxを開発している会社からは、英語でのサポートのみが用意されています。日本語でのサポートを希望する場合は、代理店から購入する手間が必要となります。
<boxの料金体系>
- Business:¥1,800/ユーザー/月(ファイルのアップロード容量上限:5GB)
- Business Plus:¥3,000/ユーザー/月(ファイルのアップロード容量上限:15GB)
- Enterprise:¥4,200/ユーザー/月(ファイルのアップロード容量上限:50GB)
- Enterprise Plus:問い合わせ(ファイルのアップロード容量上限:150GB)
【DirectCloud-Box】ユーザーID管理の方法が豊富

DirectCloud-Boxは、セキュリティと利便性を兼ね備えたクラウドストレージです。
<DirectCloud-Boxの特徴>
- ユーザーのID管理方法が多い
- 閲覧制限の設定が豊富
「CSV一括登録」「AD 認証」「SSOの設定」「副管理者権限」など、ユーザーのIDを管理するための機能が多く用意されています。
管理者側でデータごとのアクセス・編集制限を細かく設定でき、かなり厳しいデータ管理の実施を求める法人には適しています。
<DirectCloud-Boxの注意点>
- アップロードできるファイル容量に制限がある
アップロードできるファイル容量に5GBの制限があるため、容量の大きいファイルを扱う場合に対応できないケースがあります。
<DirectCloud-Boxの料金>
- スタンダード:30,000円/月
- アドバンスド:50,000円/ユーザー/月
- ビジネス:90,000円/ユーザー/月
- プレミアム:180,000円/ユーザー/月
- エンタープライズ:300,000円/ユーザー/月
【Fleekdrive】動画コンテンツの活用ができる

Fleekdriveは、ファイルの管理・共有だけでなく、 チャットでコミュニケーションをしながら共同編集ができるクラウドストレージサービスです。
<Fleekdriveの特徴>
- 情報の階層が見やすい
- 自動ウイルスチェック機能を搭載
「ツリービュー機能」によって、どういった階層で情報が保存されているのかを理解しやすいです。
データを保護するため、ファイルをアップロードする際に自動でウイルスをチェックする機能が標準搭載されています。
<Fleekdriveの注意点>
- アップロードに失敗するケースがある
- データの保存が直感的でない
大きい容量を持つデータを扱う場合、アップロードに数回失敗してしまう場合があり、注意が必要です。
エクスプローラーからファイルやフォルダにアクセスできないため、手軽なドラッグ&ドロップでの保存が利用できません。トライアルを利用し、事前に使い勝手をお試しいただくことをおすすめします。
<Fleekdriveの利用料金>
- Teams:500円/ユーザー/月
- Business:1,500円/ユーザー/月
- Enterprise:4,000円/ユーザー/月
【Spider Oak One Backup】高いプライバシー保護に対応

SpiderOak One Backupは、プライバシー保護を重視したアメリカ発のクラウドストレージです。
<SpiderOak One Backupの特徴>
- データの重複を防止する機能を搭載
- 自社独自のデータセンターにて運営
フォルダに存在している同一ファイルは、ファイルアップロード時にひとつのデータに集約されてバックアップされ、重複管理を避けられます。
自社独自のハードウェアやデータセンターで運営されているため、高いセキュリティ基準を持っています。
<SpiderOak One Backupの注意点>
- ブラウザからのファイルアップロードに対応していない
- 日本語版の用意がない
SpiderOak One Backupでは、PCクライアントからでしかファイルのアップロードができず、利用環境によっては使いづらい場合があります。
サービス自体が日本語に対応していないため、ITに詳しい担当者が居ないと使用が難しい可能性があります。
<SpiderOak One Backupの料金体系>
- 150GB PLAN:$6/月
- 400GB PLAN:$11/月
- 2TB PLAN:$14/月
- 5TB PLAN:$29/月
【4Sync】データの暗号化によりセキュリティは万全

4Syncは、最大20GBまで無料で使用できるクラウドストレージです。
<4Syncの特徴>
- 不正アクセスに対応できるセキュリティ対策がある
- アップロードできるファイルの容量制限は20GBまでと大きい
暗号化サービスによりデータのセキュリティが保護されています。
制限はありますが、20GBと比較的大きなファイルもアップロード可能です。
<4Syncの注意点>
- バージョン管理やファイルプレビュー表示機能がない
- 日本語の説明が乏しい場合がある
データの履歴管理やストレージ上でのファイル参照が出来ないため、チームで活用する場合は少し使いにくいケースがあります。
アメリカに拠点をおいており、サポートの説明文が日本語に最適化されていません。そのため、サポートが物足りないと感じる場合があります。
<4Syncの料金体系>
- 無料プラン:無料
- 年間一括払い:8.25 USD/ユーザー/月
- 月々払い:16.99 USD/ユーザー/月
【KDDI ファイルストレージ】国内データセンターにデータを保護
<KDDIファイルストレージの特徴>
- セキュリティ機能が豊富
データの保管も国内のデータセンターを使用しており、セッションタイムアウト機能などのシステム側でデータを守るセキュリティ管理が多数設定できます。
<KDDIファイルストレージの注意点>
- 高機能で使いこなせないケースがある
- 最大2TBまでしか追加できない
管理者権限に多くの機能を持っており「ユーザーごとに容量を割り当てる機能」「パスワードポリシー設定」などのさまざまルールを作成できます。一方、運用管理が複雑になってしまう点はデメリットとなります。
有料契約でも追加できる最大容量は2TBまでとなるため、将来的なデータ移行も視野に入れる必要があります。
<KDDIファイルストレージの料金体系>
「ID単位コース」と「容量単位コース」の2種類があります。
- ID単位コース:330円/1ID/月(10GB/1ID)
- オプションサービス:110円/1GB/月
- 容量単位コース10GBプラン:76,780円/月(300ID)
- 容量単位コース100GBプラン:198,000円/月(1,000ID)
- 容量単位コース1TBプラン:660,000円/月(5,000ID)
【PrimeDrive】共有ファイルへのアクセス期限を設定可能

PrimeDriveは、外部とのデータ受け渡しを安全に行えるクラウドストレージです。
<PrimeDriveの特徴>
- ファイル共有が簡単に行える
ダウンロードリンクを発行するだけで外部とデータを共有できます。誤送付が発生した場合でもすぐにリンクを無効化できるため、外部とのファイル共有もセキュアな環境で行えます。
<PrimeDriveの注意点>
- 管理者機能の種類が多く複雑
- ITに不慣れだと使いにくく、導入コストがかかる
アカウントごとにアクセスできるデバイスや機能を細かく制限できるなど、管理者機能の豊富さも特徴の1つですが、一方で運用が複雑になってしまいます。
ファイルのプレビュー表示などがなく、直感的にファイルを選択・送付するための機能が少ないため、導入時のレクチャーにコストがかかる場合があります。
<PrimeDriveの料金体系>
以下各プランに加えて初期費用30,000円がかかります。
- 1GB:12,000円/月
- 10GB:69,800円/月
- 100GB:180,000円/月
- 200GB以上:個別見積り
【Fileforce】Windowsと同じデザインで使える

Fileforceは、法人向けの高いセキュリティを備えたクラウドストレージです。
<Fileforceの特徴>
- 外部共有機能が充実
- 管理者機能と権限設定が豊富
外部に共有したリンクを通してファイルの閲覧履歴を確認でき、通知も受け取れるため、データ共有のトラブルを抑止できます。
外部へのデータ持ち出し履歴などを常に監視する機能があり、ストレージ内の動きを全て管理できます。
<Fileforceの注意点>
- 高機能で複雑
- 大きな容量を持つファイルだと、アップロードに時間がかかるケースがある
ワークフロー承認機能やバージョン追跡、20以上のアクセス許可項目など、非常に多くのデータ管理機能を持っていますが、その分複雑になり使いこなせない可能性があります。
たとえばグラフなどが挿入されているデータ容量の大きなファイルだと、場合によってはアップロード速度が遅くなり使いづらいケースがあります。
<Fileforceの料金体系>
- Entry:900円/ユーザー/月(30GB/ユーザー)
- Unlimited-1:50,000円/月(1TB)
- Unlimited-3:90,000円/月(3TB)
- Unlimited-10:180,000円/月(10TB)
- Unlimited-30:300,000円/月(30TB)
- Enterprise:要問い合わせ
【GigaCC】ファイル共有・転送に特化
GigaCCは、企業間でセキュアなファイル共有を行えるサービスです。
<GigaCCの特徴>
- 管理者による権限設定が豊富
- 高いデータ保護機能をもつ
データへのアクセス制限を細かく設定できます。
「ファイルのウイルスチェック」「ワークフロー機能」「ID/パスワード認証」などのセキュリティ機能を持っており、データを保護しながら共有できます。
<GigaCCの注意点>
- 容量管理に注意が必要
- 高機能なため使いこなせない場合がある
容量による従量課金制であるため、運用ルールを整えなければ使わないデータで容量が埋まりプランアップせざるを得なくなってしまいます。
「手書きメモ機能」や「電子帳票配信自動化ソリューション」など、あらゆる機能が用意されていますが、複雑になり効果的に使いこなせない可能性があります。
<GigaCCの料金体系>
下記の料金に加え、初期費用50,000円が発生します。
- Standard:12,000円〜/月
- Advanced:12,000円〜/月+オプション25,000円分
- Premium:12,000円〜/月+オプション42,000円分
データ管理を効率化できるクラウドストレージ まとめ
ここまで、クラウドストレージの概要から法人向けのおすすめツール15選を網羅的にご紹介してきました。
業務上発生したファイルの共有・管理をクラウドストレージで行えば、データの属人化を解消でき、ファイルへのアクセス性が向上します。しかしクラウドストレージは導入しただけでは意味を成さず、データを蓄積していくことで初めて効果を発揮します。
したがって、特にIT担当者が居ない中小企業の場合だと「情報を簡単に残せるシンプルさ」を持っているツールの選定がおすすめです。導入時のレクチャーにもコストがかからず、スムーズに運用に乗せられます。
今回ご紹介したStockは、ドラッグ&ドロップであらゆる形式のファイルを一元管理でき、キーワード検索で簡単に見つけ出せるシンプルなツールです。
利用は無料からでき、登録も1分で完了するので、ぜひ「Stock」で社内のデータを適切に管理し、業務効率化を実現させましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。