業務の属人化防止や、引き継ぎをスムーズにするために必要なマニュアルですが、作成には非常に手間がかかります。
マニュアルをひとつ作成するにしても業務の階層化や、トラブル例の想定、ヒアリングなどの過程が必要であり、作成に大変な思いをしている方も多いのではないでしょうか。
こうしたときにテンプレートを活用すると、マニュアル作成が効率化でき、結果として作成時間の大幅な短縮が見込めます。
そこで今回の記事は、テンプレートを使ったマニュアル作成のメリットや作成のポイント・実際に活用できるテンプレートサイトを9選ご紹介します。
- マニュアルをより効率的に作りたい
- テンプレートの種類を知り、自社にあったマニュアルを作成したい
- マニュアル作成後の運用まで見据えた、円滑にマニュアル管理がしたい
という担当者の方は、今回の記事を参考にすると効果の高いマニュアル作成・運用が実現できます。
目次
テンプレートを使ったマニュアル作成のメリット3選
ここでは、テンプレートを利用してマニュアル作成行うメリットについて解説します。
テンプレートの活用によってどのようなメリットが得られるのか、ひとつずつ見ていきましょう。
デザインが綺麗で分かりやすい
テンプレートを利用する一番のメリットは、デザインが綺麗で分かりやすいマニュアルが作成できる点です。
テンプレートではもともとデザインが決まっているため、一からデザインを考える必要がなく、必要項目を入力していくだけでマニュアルを作成できます。
ゼロの状態からマニュアルを作るとなると、デザインを上手く決められず読みにくいマニュアルになってしまう可能性がありますが、テンプレートはプロが作ったものなので、デザインが綺麗で分かりやすく、利用者の理解の促進にも繋がります。
また、複数人でマニュアルを作る場合でも同じデザインのままマニュアル作成が可能なので、「作成者によって見た目が変わってしまい使用感に差が出る」といったトラブルを防止できます。
抜け漏れを防ぐことができる
テンプレートを使ってマニュアル作成をすると、必要な項目の抜け漏れが防止できます。
テンプレートを使わずにマニュアルを作成をすると、項目の設置や記載内容にどうしても抜け漏れが発生してしまう可能性があります。抜け漏れのあるマニュアルは活用されづらく、利用者にとって不便なマニュアルになりかねません。
テンプレートを利用すれば、元々記入されている必要な項目に合わせて情報を埋めていけばいくだけで作成が行えるため、見落としがちな情報まで忘れることなく記入できます。
効率的にマニュアルを作ることができる
テンプレートを使うと、より効率的にマニュアルを作成できます。
マニュアルをゼロから作ろうとすると、どの項目が必要なのか、順番はどうするかなど、さまざまな内容のチェックに膨大な時間がかかってしまいます。
テンプレートには、どんな情報を記入すればいいのかが初めから示されているので、1からマニュアルを作るよりも遥かに効率的に作成できます。
テンプレートを使ってマニュアルを作成するうえでのポイント5つ
テンプレートを使うだけでも綺麗なマニュアルの作成が可能ですが、以下でご紹介するポイントを意識すると、使いやすさの向上が図れます。
読み手のレベルに合わせる
分かりやすいマニュアルとは読者が初めて読んでも理解し、該当の作業を実行できることです。
全てを説明しようと考え、一文に長々と説明してしまうと、分かりにくいマニュアルとなってしまいます。
そのため、マニュアルでは結論を先に言及し、内容の区別をはっきりつけておきましょう。また、冗長な表現は控えて、簡潔で短い文章で記載します。
常にマニュアルの読者の視線に立ち、「どのような疑問点が浮かぶだろうか」などを考えながら作れば、分かりやすいマニュアルが作成できます。
文字情報だけでなく、写真や画像を使う
マニュアルの各ステップに写真や画像を利用すると、実際の手順のイメージがつきやすくなります。
とくにテキストだけで記載されている場合、人によって受け取り方が違うような表現で書かれていると、マニュアルがあることによって混乱を招く可能性もあります。
人によって受け取り方が異なるような表記を利用せざるを得ないときは、写真や画像などを用いて、視覚的な理解を促しましょう。
視覚情報の利用によって、わかりやすくマニュアルの内容を伝えられるうえ、業務の定着スピードも向上します。
誰でもわかるような表現を使う
マニュアルは誰でもわかるような表現で記載しましょう。
たとえば「専門用語が多く使われている」など特定の人にしか分からない記述が多い場合、読む人の立場に立ったマニュアルだとは言えません。
作成者の目線だけでなく、実際にマニュアルを使う人の目線に立って、誰が読んでも分かるような言葉で書くことが重要です。
マニュアルは現場の社員や担当者が作成を行うのが一番ですが、難しい場合は現場からヒアリングをし、作業工程を確認したうえでの作成がおすすめです。
5W1Hを意識する
業務内容によってマニュアルの形はさまざまですが、作成する際は、5W1Hを意識して作りましょう。
「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように」を意識して記載すると、読み手は具体的な行動を取りやすくなり、分かりやすいマニュアルが作成できます。
作成者は業務に慣れていて内容を理解していても、新入社員や他部署から異動してきた社員には正確に内容を示さないと分からない場合も多くあります。
したがって、「これは書かなくても分かるだろう」と作成者の独断で判断せず、5W1Hに当てはめて考える必要があります。
テンプレートのデザインを生かす
テンプレートはデザインが統一されている点が作成者にとって嬉しいポイントです。
文字のフォントやサイズをデフォルトのまま使うことで統一感が生まれ、読み手にとってわかりやすいマニュアルを作成できます。
それに加えて、重要なポイントは太字や赤字にして強調したり、文字だけだと分かりにくい部分は図やイラストを挿入して補足すると、より分かりやすいマニュアルになります。
マニュアル作成に使えるテンプレートのサイト9選
以下では、マニュアル作成に使えるテンプレートサイトを9つご紹介していきます。それぞれデザインや利用できる形式が異なるため、自社にとって使いやすいテンプレートを選択しましょう。
SILAND.JP

SILAND.JPではワード形式のテンプレートを無料でダウンロードできます。
こちらでは、操作マニュアル、運用マニュアルと言ったマニュアルを、文字を入力するだけで作成することができます。
特別なソフトも必要なく、圧縮ファイルを解凍して使えるので、パソコン操作に詳しくない方でも使いこなせます。
bizocean

bizoceanでは、ワード・パワーポイント・エクセルでのマニュアルテンプレートが豊富に用意されています。
ワードでは労務・庶務業務マニュアルや棚卸実施マニュアル、パワーポイントでは操作マニュアルなどのテンプレート、エクセルではチェックシートを使用したマニュアルテンプレートをダウンロードできます。
無料でダウンロード可能なので、どのテンプレートを使用すれば良いか分からないというときでも、気軽にダウンロードしてテンプレートを確認できます。
Microsoft

ワード・パワーポイント・エクセルを開発したMicrosoftが無料で提供しているテンプレートです。開発元なだけあって、デザインがシンプルで分かりやすいものが多いです。
マニュアル専用のテンプレートではありませんが、作りたいイメージのテンプレートがある場合には、マニュアルテンプレートとして活用できます。
bizroute

bizrouteは、社内業務に関するマニュアルのワードテンプレートを無料でダウンロードできます。
モノクロタイプとブルータイプから選ぶことができ、ワードでのマニュアルの作り方の詳細についても記載してあるので、初めてマニュアルを作る方でも簡単に作成できます。
経費削減実行委員会

経費削減実行委員会は、パワーポイント形式のマニュアルテンプレートをダウンロード可能です。
企画書や提案書を作る際に利用できる手順マニュアルなどを作成できます。
会員登録が必要となりますが、マニュアル以外にもさまざまな業務に使えるテンプレートがあるので用途に応じて活用できます。
マニュアルのテンプレート

マニュアルのテンプレートでは、業務マニュアルをエクセルで作成できるテンプレートがダウンロード可能です。
電話対応マニュアルやアプリケーション操作などの業務マニュアルに活用できます。
また、表紙・目次・本文がセットになっているのでこれだけでマニュアル作成が完了するほどシンプルなテンプレートです。
テンプレートBANK

テンプレートBANKでは、様々なビジネスシーンにあったテンプレートが用意されています。たとえば、社員研修のカテゴリのテンプレは新人教育にも応用できます。
会員登録が必要ですが、全て無料でダウンロードできるので安心です。
[文書]テンプレートの無料ダウンロード
![[文書]テンプレートの無料ダウンロードのトップページ](https://i1.wp.com/www.stock-app.info/media/wp-content/uploads/2020/10/[文書]テンプレートの無料ダウンロード-マニュアル・作業手順書.jpg?w=600&ssl=1)
こちらのサイトでは、エクセルで作成できるマニュアルのテンプレートを登録不要かつ無料でダウンロードできます。
作業マニュアルやシステム構築のマニュアルのテンプレートの他に、エクセルやワードで作成できるビジネス文書のテンプレートの種類も豊富なので、マニュアル以外にも活用できます。
デザイン・レイアウトで伝わる!プレゼン資料

こちらのサイトでは、パワーポイントで作成できるデザインテンプレートを無料でダウンロードできます。
マニュアル作成用のテンプレートではありませんが、デザイン性に優れており、ベースとなるパワーポイントのテンプレート以外にもグラフカラーのコードもダウンロードできるため、デザインを綺麗にしたい、分かりやすいマニュアルを作りたい方にぴったりです。
作成したマニュアルを管理するおすすめのツール
ここでは作成したマニュアルの管理におすすめのツールをご紹介します。
マニュアルは作成しただけでは業務効率化や生産性の向上には貢献せず、作成したマニュアルを適切に運用・管理してはじめて効果を発揮します。
そのため、作成後に現場や担当者に預けておくだけでなく、誰でも必要なときにいつでも確認できる状況で管理し、実際の運用状況や、マニュアル利用の効果を日々確認しておく必要があります。
マニュアルの管理方法としてはプリントアウトして作業場所に配布する、社内パソコンに保存するなどの方法がありますが、これらの方法では紛失の恐れがあるうえ、利便性が低くなってしまいます。利便性を高め、マニュアルの運用管理を適切に行うにはITツールでの管理が必須です。
今回ご紹介する「Stock」は、マニュアル管理はもちろん社内の重要書類の管理にも役立つ情報共有ツールです。
利用者はStockにアクセスするだけで必要なマニュアルをいつでも閲覧でき、検索機能を利用すればスピーディーに該当情報の確認が行えます。また、メッセージ機能を利用すれば、気軽にマニュアルのフィードバックが送受信できるため、作成後のマニュアルの精度向上にも役立ちます。
チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」

「Stock」|チームの情報を最も簡単に残せるツール
Stockは、チームの情報を最も簡単に残せるツールです。「チャットツールだと情報が流れていき、ファイル共有だと面倒」という問題を解消します。
Stockを使えば、「ノート機能」を利用して、要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を誰でも簡単に残せます。
また、「タスク」や「メッセージ」の機能を利用すると、ノートに記載したテーマごとにコミュニケーションを取ることができるため、あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態で業務を遂行できます。
<Stockをおすすめするポイント>
- ITに詳しくないチーム向けのツールITの専門知識がなくても問題なく、簡単に始められます。
- とにかくシンプルで、誰でも使える余計な機能は一切なくシンプルなツールなので、誰でも簡単に情報を残せます。
- 驚くほど簡単に「情報ストック」と「タスク管理」ができる社内の共有情報等の「情報ストック」が驚くほどしやすく、さらに直感的な「タスク管理」も可能です。
<Stockの口コミ・評判>
![]() 池本 健太郎さん きずな綜合会計事務所 |
「会計事務所内の『情報ストック』と『タスク管理』が、すべてStock上で完結しています」 ★★★★★ 5.0 少なくとも会計事務所であれば、どこの事務所であっても大幅に業務効率を改善できると思います。しかし会計事務所に限らず、フォルダ階層形式でサクサクと情報共有したり、または簡単にタスク管理したいチームであれば、どこにも強くオススメできます。 |
![]() 塩出 祐貴さん 松山ヤクルト販売株式会社 |
「強烈な『ITアレルギー』があるチームでも、Stockならば、一切混乱なく導入できました」 ★★★★★ 5.0 弊社の宅配部門のスタッフの半分近くは50代以上と高齢で、キーボード入力が苦手なスタッフもいるほど、ITツールへの強い抵抗感がありました。しかし、Stockは他ツールに比べて圧倒的にシンプルで、直感的に使えるため、予想通り非常にスムーズに使い始めることができました。 |
![]() 西尾 太初さん 株式会社ハピネス |
「LINEだと情報が流れていってしまう問題が、一気に解消されました!」 ★★★★★ 5.0 従来使っていた『LINE』だと、情報が流れていってしまうので、後から過去の『営業の打ち合わせ記録』を振り返ることはできませんでした。しかし、Stock(ストック)を導入した後は、すべての『営業の打ち合わせ記録』が『ノート単位』で整然と管理されており、過去の営業記録にも即座にアクセスできます。過去に『いつ・誰と・何を』話したかが明確に分かるようになったので、2回目、3回目の営業戦略を立てられるようになりました。 |
<Stockの料金>

https://www.stock-app.info/pricing.html
登録から30日間は、全ての機能を無料で試すことができます。
無料トライアル終了後に有料プランに申し込むことで、そのままノートを制限なく作成できる他、「誤削除防止機能」や「編集履歴機能」などのビジネスに必須の機能も継続して利用できます。そして、大容量のファイルも引き続きアップロード可能です。
有料プランでも1人あたり月額300〜400円程度からという非常に手頃な価格で利用できます。
マニュアル作成に使えるテンプレートの一覧まとめ
ここまで、マニュアル用のテンプレートがダウンロードできる9つのサイトや選定ポイント、テンプレート利用によって得られるメリットをご紹介しました。
作成に手間がかかるマニュアルですが、テンプレートの活用によって、作成のハードルを下げ、前向きに取り組みやすくなります。
しかし、テンプレートによって綺麗に作られたマニュアルであっても、共有しづらいツールで管理してしまえば効力を最大限に活用できません。とくに、「共有はITツールであればいい」と考えて安易にチャットツールやクラウドストレージなどで共有してしまえば、アナログな共有方法以上に共有が難しくなるので注意が必要です。
マニュアルの適切な運用のためにも、マニュアルは誰でも簡単に共有でき、かつ情報が蓄積されるツールで管理しましょう。
今回ご紹介したStockは、ITに不慣れなユーザーでも使いこなせるほどに操作が簡単でありながらも、ノートに情報を記載するだけで社内情報のストックができるツールです。その直感的な操作性が高い評価を受け、現在100,000社以上の企業に導入されています。
無料から利用・登録ができ、登録も1分で完了するので、ぜひ「Stock」を導入してマニュアル運用の効率化を実現していきましょう。

1986年生まれ。早稲田大学法学部卒。
新卒で、野村総合研究所(NRI)に、経営コンサルタントとして入社。
その後、株式会社リンクライブ(現:株式会社Stock)を設立。代表取締役に就任。
2018年、「世界中の『非IT企業』から、情報共有のストレスを取り除く」ことをミッションに、チームの情報を最も簡単に残せるツール「Stock」を正式ローンチ。
2020年、ベンチャーキャピタル(VC)から、総額1億円の資金調達を実施。
2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。